同じ「問い合わせ1件」でも、フォームから届けばタグがコンバージョンとして記録し、電話で届けばタグは何も記録しません。テレビCMを見て社名を検索した人は、どの広告の成果としても数えられないまま売上に加わります。広告効果測定ツールを1本入れれば全部が見えるという期待は、ここで最初に外れます。
理由は単純で、ツールごとに「データの取り方」が違うからです。サイト上のタグで追うもの、サーバーから成果を送るもの、電話番号やアプリのIDを置き換えるもの、個人を追わずに統計で推定するもの。2026年時点では、SafariのITPやiOSのATTによってタグで追える範囲が年々細り、どの方式を組み合わせるかで見える費用対効果そのものが変わっています。
株式会社Grillが2025年4月〜2026年3月に広告計測の見直しを支援した企業は26社(EC・美容クリニック・BtoB SaaS・住宅)です。各社で成果地点を書き出すと1社あたり平均4.2か所あり、既存の仕組みで測れていたのは平均2.1か所でした。測れていなかった地点の多くは電話や商談化のようにタグが届かない場所で、ツールの機能を増やしても埋まりませんでした。そこで下記の章は、4つの方式の違いを起点に、任せる範囲と自社で持つ範囲、判断基準、方式別のおすすめ18選、料金体系、導入手順の順で構成しています。
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最初に、広告効果測定ツールがどの仕組みで成果を拾っているかを4つに分けて整理します。この4分類は、後の章で扱う判断基準・おすすめツール・料金体系のすべてに共通する物差しになります。
| 計測方式 | 仕組み | 得意な成果地点 | Cookie規制で欠けやすいもの |
|---|---|---|---|
| ①タグ・Cookie方式 | サイトに埋めたタグが訪問者を識別し、広告接触からコンバージョンまでを記録 | フォーム送信・EC購入などWeb完結のコンバージョン | 再訪までの期間が長い成果、ブラウザをまたぐ行動 |
| ②サーバー送信方式 | 自社サーバーやツールから媒体へ成果データを直接送る | 媒体の自動入札に返すコンバージョン、オフライン受注 | 同意を得ていない訪問者の行動(送る側の設計次第) |
| ③番号・ID置換方式 | 広告ごとに電話番号やアプリの計測IDを割り当てる | 電話問い合わせ、アプリのインストール・課金 | iOSで同意を得られなかったユーザーの個人単位の経路 |
| ④統計推定方式 | 広告費と売上の時系列や、アンケート・比較実験から効果を推定 | テレビCM・屋外広告、媒体全体の予算配分 | 個人単位の経路(もともと追わない) |
もっとも普及しているのが、サイトにタグを埋めて訪問者の行動を計測する方式です。広告のURLに付けたパラメータで流入元を判別し、同じブラウザが後日戻ってきて購入すれば、そのコンバージョンを最初の広告にも結び付けられます。この結び付けのルールがアトリビューションです。アドエビスやWebAntennaのような専用ツールも、無料のアクセス解析ツールであるGA4も、基本の仕組みはここにあります。
強みは、複数の媒体を同じ基準で並べ、ROASやCPAを横断で比べられることです。一方で、識別に使うCookieの寿命がブラウザ側の制限で短くなると、検討期間の長い商材ほど「最初に見た広告」がアトリビューションの記録から消えます。
ブラウザに頼らず、コンバージョンが起きた事実をサーバーから媒体へ届けるのが2つ目の方式です。MetaのコンバージョンAPI(CAPI)や、Google広告の拡張コンバージョンがこれにあたります。メールアドレスなどをハッシュ化して送るため、Cookieが消えても媒体側で照合できる余地が残ります。
この方式の役割は、レポートを作ることより、媒体の自動入札に正しいコンバージョンを返すことにあります。CATSやアドエビスのように、ツール側で連携機能として提供している製品も増えました。
タグが届かない成果は、識別子を置き換えて拾います。電話の場合は、広告ごとに異なる番号を表示し、どの番号に着信したかで流入元を判別するコールトラッキングを使います。アプリの場合は、AppsFlyerやAdjustのような計測SDKを組み込んで広告媒体と連携し、どの広告経由でインストールや課金が起きたかを記録します。
いずれも、Web用の広告効果測定ツールや無料のGA4では代替できない領域です。電話が成果の半分を占める業種で、Web計測だけを強化しても全体の費用対効果は見えてきません。
4つ目は、個人の経路をそもそも追わず、経路単位のアトリビューションに頼らない方式です。MMM(マーケティング・ミックス・モデリング)は、週ごとの広告費と売上の動きから、媒体ごとの費用対効果を統計的に推定します。広告を見せた群と見せない群を比べるリフト調査や、認知経路を尋ねるアンケートも同じ系統に入ります。
テレビCMや屋外広告のようにクリックが存在しない広告、検索や指名流入に波及する間接効果は、この方式でしか評価しにくい領域です。
株式会社Grillが計測設計を始めるときは、ツール名を出す前に「成果地点×計測方式」の対応表を1枚作ります。左の列にフォーム送信・電話・来店・商談化・継続課金などの成果地点を並べ、それぞれが4方式のどれで拾えるかを埋めていくと、空欄の行がそのまま導入すべきツールの種類になります。複数案件での傾向として、空欄は電話と商談化の行に集中しやすく、タグ方式のツールを入れ替えても埋まらないケースが多く見られます。
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広告の成果は、媒体の管理画面でも、無料のアクセス解析ツールであるGA4でも確認できます。そのうえで有料の広告効果測定ツールが何を引き受けるのかを、三者の違いから整理します。
Google広告やMeta広告の管理画面は、その媒体に接触した後に起きたコンバージョンを、媒体自身の基準で数えます。Metaの標準のアトリビューション設定では、クリック後だけでなく広告を表示した後のコンバージョンも合算して計上されます(Meta広告ヘルプ)。どの媒体も自社基準のアトリビューションで「自分が貢献した」と数えるため、媒体ごとのコンバージョン数を足すと実際の件数を上回ります。
管理画面の数字が間違っているわけではありません。媒体の中での比較、つまりキャンペーンや広告文の費用対効果を比べるには、むしろ最も細かい情報源です。
GA4は、無料で使えて、サイトに到着した後の行動を媒体の区別なく同じ基準で記録できるアクセス解析ツールです。どのページを経て購入に至ったか、どの流入元のユーザーが再訪しやすいかといった分析に向いています。
ただし、GA4と標準で連携するのはGoogle広告の費用で、他の媒体の広告費はデータインポートなどの追加設定が必要です。そのため、媒体別のCPAやROASを同じ画面で出すには費用データを集めて突き合わせる手間が残り、費用の一元管理には向きません。また、GA4で選べるアトリビューションモデルは、2026年10月時点でデータドリブンとラストクリックの系統に絞られています(Googleアナリティクス ヘルプ)。
三者を並べると、広告効果測定ツールにしか任せられない仕事は次の3つに集約されます。
この3つのうち1つも必要ないなら、有料ツールを契約する理由は薄くなります。逆に、媒体が増えて会議のたびに媒体別の費用対効果について「どの数字が正しいのか」で時間を使っているなら、ツールが真っ先に効く状態です。
アクセス解析のGA4と、Googleの無料のダッシュボード作成ツールであるデータポータル(Data Studio)を組み合わせれば、費用ゼロでもかなりの範囲をレポート化できます。Googleの公式ドキュメントでは「Looker Studioはデータポータルという名称になりました」と案内されています。
次の3条件がそろう会社は、まず無料の構成から始めて問題ありません。
どれか1つでも外れたら、無料の構成だけで続ける理由は薄れます。外れた理由が次に検討すべき方式を教えてくれ、電話なら番号置換、媒体数なら媒体横断のタグ方式、という具合です。指標の読み方そのものを整理したい場合は「リスティング広告の分析方法と原因特定のフロー」も参考になります。

ここからは、ブラウザやOSのプライバシー保護によって欠けた計測をどう補うかを扱います。ポイントは、欠損を埋める作業のうち、ツールに任せてよい部分と自社で持ち続けるべき部分を分けて考えることです。
SafariのITP(Intelligent Tracking Prevention)は、サードパーティCookieをブロックしています。さらに、スクリプトで発行されたファーストパーティCookieの保存期間にも上限を設けています。ChromeはサードパーティCookieの廃止を見送りましたが、iPhoneユーザーの比率が高い国内では、Safari経由の欠損だけでも無視できない規模になります。
欠けやすいのは、広告をクリックしてから購入までに日数がかかる成果です。高額商材やBtoBの資料請求のように検討期間が長いほど、ツールのアトリビューション上では「広告経由ではない成果」に見え、広告のROASは実態より低く表示されます。アプリでは、iOS 14.5以降のATTで許諾しなかったユーザーの個人単位の経路が取れなくなりました。
Googleの同意モードは、訪問者が計測に同意したかどうかをタグに伝え、同意がない場合は個人を識別しない形でデータを扱う仕組みです。同意を得られなかった訪問については、Googleがモデリングでコンバージョン数を補完します。同意バナーの表示と記録を担うのがCMP(同意管理プラットフォーム)です。
株式会社Grillの運用経験上、注意したいのは補完された数字の使いどころです。補完値はGoogleの媒体とGA4の中で使う前提の数字です。他の媒体や広告効果測定ツールの数字と横に並べるときは、どの数字が実測でどの数字が推定かをレポート上で区別しておく必要があります。
CAPIや拡張コンバージョンは、ツールの連携機能を使う方法と、サーバーサイドGTMなどで自社実装する方法の2通りがあります。ツール経由は設定が早く、媒体側の仕様変更にもベンダーが追随してくれます。たとえばCATSは、CAPI連携を1媒体あたり月額30,000円(税抜)のオプションとして公開しています(2026年10月時点・公式サイト)。
株式会社Grillが計測設計を支援する際は、送信先の媒体数と、社内でタグを保守できる人がいるかの2点で判断しています。送信先が1〜2媒体で、保守できる人がいない会社はツール経由が向きます。送信先が4媒体以上に増える見込みがある、あるいは受注データまで送りたい会社は、媒体ごとの連携オプション費が積み上がります。その場合、自前実装の初期工数を払っても年間の総額で逆転するケースが多くなります。
ツールは数年単位で入れ替わりますが、次の3つは乗り換えのたびに作り直すと、過去の費用対効果と比べられなくなります。
この3つを自社の管理下に置いておけば、ツールはいつでも差し替えられる「計測の部品」として扱えます。逆にツール側にしか定義が残っていない状態は、解約した瞬間に過去の数字の意味が失われるロックインの入り口です。運用を内製に寄せるか外部に任せるかを検討しているなら、「広告運用を内製化するには?作業内容別で決める進め方」で役割分担の考え方も確認できます。
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ツールの機能表を見比べる前に、ツールの費用対効果を左右する自社の側の条件を6つ確かめます。各基準の末尾に、該当した場合に第5章のどの方式群を見ればよいかを添えました。
最初に決めるのは、何を成果として数えたいかです。ECの購入やフォーム送信で完結するならタグ方式で足り、無料のGA4から始められます。電話予約が多いクリニックや住宅、商談化までを追うBtoBでは、Web上のコンバージョンだけを最適化すると、実際の受注と逆の方向に予算配分が動くことがあります。
→ Web完結ならタグ方式(5-3)、電話が成果の柱ならコールトラッキング(5-7)、商談化まで追うならサーバー送信とCRM連携(5-4)を確認します。
広告効果測定ツールの多くは、クリック数や計測対象のアクセス数に応じて料金が上がる従量制を採っています。出稿媒体が3つ以上あり、重複排除の価値が大きい会社ほど、専用ツールで費用と成果を一元管理する元が取れます。一方で、月間クリック数が多いのに媒体は1〜2つという会社は、従量課金でツールの費用対効果が合わなくなりがちです。
→ 媒体が多いならタグ方式の媒体横断型(5-3)、クリック数が多く媒体が少ないなら月額固定型や無料のアクセス解析ツールであるGA4(5-5)を比べます。
Google広告やMeta広告の自動入札は、媒体に返ってくるコンバージョンデータを手がかりに配信先を学習します。Cookieの欠損で返る件数が減ると、学習に使える材料も減ります。月間のコンバージョン数が少ない会社ほど、1件の欠損が入札精度に響きます。
→ 必要ならサーバー送信方式(5-4)か、CAPI連携の機能を持つタグ方式ツール(5-3)を確認します。
初回の獲得単価だけで媒体を評価すると、継続率の低い顧客を安く集めた媒体が高く評価されます。サブスクリプションやリピート購入が前提の商材では、CRMやカートの受注データと連携し、LTVベースのROASで媒体を比べる仕組みが欲しくなります。
→ 受注データとの連携機能を持つタグ方式(5-3)か、データ収集型(5-6)でCRMの数字を合わせて見る構成を検討します。
ツールの画面を毎週開くのが運用担当者なのか、月1回の会議で経営層が見るのかで、必要な機能は変わります。運用担当者には広告単位の細かなアトリビューションが、経営層には媒体別のROASや費用対効果が1枚で分かるダッシュボードが向きます。受け手が決まっていないまま高機能なツールを入れると、誰も開かない画面が残ります。
→ 運用担当向けならタグ方式(5-3)、経営層へのレポートが主目的なら、数字を一元管理できるデータ収集・自動化型(5-6)を中心に比べます。
月額の安さだけで選ぶと、媒体連携のオプション費や最低契約期間で総額が逆転します。比較するときは、初期費用+月額×12か月+連携オプション×媒体数+最低契約期間の縛り、の4項目を1年分で並べ、ツール自体の費用対効果を確かめます。
6つの基準を、Yes/Noで方式群に振り分けると次のようになります。
| 判断基準 | Yesなら見る方式群 |
|---|---|
| 成果の柱が電話 | 番号置換(コールトラッキング) |
| アプリのインストール・課金を追う | 番号置換(アプリ計測SDK) |
| 出稿媒体が3つ以上 | タグ方式・媒体横断型 |
| 自動入札にコンバージョンを返したい | サーバー送信方式 |
| LTVで媒体を評価したい | タグ方式+CRM連携、データ収集型 |
| テレビCM・屋外広告を出している | 統計推定方式(MMM・アンケート) |

ここでは、第1章の4方式に沿って広告効果測定ツール18本を整理します。料金は各社の公式サイトで2026年10月に確認した内容で、税表記のない金額は公式の記載どおりに転記しています。
1行目の株式会社Grillはツールではなく、ツール選定・計測設計・広告運用を支援する会社として掲載しています。GA4やMeridian・Robynのような無料のツールも、有料ツールと同じ物差しで並べました。
| 名称 | 計測方式 | 料金(公式記載) | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| 株式会社Grill(支援会社) | 4方式の設計・運用 | 最低出稿10万円〜/手数料10%〜(業界相場20%) | ツール選びから運用改善まで任せたい |
| アドエビス | タグ・サーバー送信 | 初期費用0円・月額は要問い合わせ | 媒体が多くCRM連携まで進めたい |
| WebAntenna | タグ | 月額2万円〜(クリック数で変動) | アトリビューション分析を段階的に始めたい |
| ADGoCoo | タグ | 初期費用0円・月額4,500円〜(税抜) | 低予算で媒体横断の計測を始めたい |
| CATS | タグ・サーバー送信 | 初期費用0円・基本月額50,000円〜(税抜) | アフィリエイトやCAPI連携を重視 |
| GA4 | タグ | 無料(標準版) | 媒体が少なくWeb完結の成果 |
| データポータル | 可視化 | 無料 | GA4と広告データを1つのダッシュボードにしたい |
| Databeat | データ収集 | 初期費用0円・月額50,000円(税抜)〜 | 媒体アカウントが多くデータを一元管理したい |
| アドレポ | データ収集 | 初期費用0円・月額30,000円〜 | 代理店や複数ブランドのレポート自動化 |
| CallTracker | 番号置換(電話) | 050番号 月額15,000円(100番号まで) | 電話の成果を広告別に見たい |
| Call Data Bank | 番号置換(電話) | 料金プランページで公開 | 電話とWebの成果を合わせて見たい |
| AppsFlyer | 番号置換(アプリ) | 無料のZero/従量課金のGrowth | アプリの獲得と課金を追う |
| Adjust | 番号置換(アプリ) | 要問い合わせ | アプリの計測とアドフラウド対策 |
| ノバセル | 統計推定(テレビCM) | 要問い合わせ | テレビCMの効果を分析・改善したい |
| OOH-ATLAS | 統計推定(屋外広告) | 2週間レポート15,000円(税別) | 屋外広告の接触人数を把握したい |
| Meridian | 統計推定(MMM) | 無料(オープンソース) | データ分析の人材がいる |
| Robyn | 統計推定(MMM) | 無料(オープンソース) | Rなどで自社分析ができる |
| サイカ | 統計推定(MMM) | 要問い合わせ | オンライン・オフラインの予算配分を相談したい |
| Freeasy | アンケート | 初期費用0円・1問×1人10円 | 広告の認知や想起を安く確かめたい |

【広告効果測定の設計と改善を、運用と同じチームで回すマーケティング支援会社】
株式会社Grillは、広告効果測定ツールを売る会社ではなく、成果地点の洗い出しから計測方式の組み合わせ、ツールの選定と設定、CAPIやCRMとの連携までを設計する立場で支援しています。特定のツールに縛られないため、第2章の3条件に当てはまる会社には「有料ツールはまだ不要で、無料の構成で足りる」と提案することもあります。計測を組んだ後は、同じチームが媒体の運用と予算配分の判断まで担います。
強みは、測った数字を翌週の打ち手に変える速さです。AI・自動化ツールで集計とレポート作成の工数を圧縮し、浮いた時間を媒体ごとの費用対効果の検証と配分の見直しに充てることで、高速なPDCAを回しています。その効果は、株式会社Grillが計測設計と運用を一体で支援したアカウントで確かめています(BtoB SaaS・人材業種、2025年7月〜2026年3月、N=9社)。計測の組み直しから3か月で、商談化1件あたりの広告費が平均23%下がりました。
広告運用の料金は最低出稿10万円〜、手数料は広告費の10%〜で、業界相場とされる20%の半額水準です。動画を含む広告クリエイティブの制作や、広告と連携したLP改善にも対応しているため、計測で見つかった課題をそのまま制作側の改善につなげられます。
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【無料】Grillに効果計測を無料相談>| 会社名 | 株式会社Grill |
| 所在地 | 東京都渋谷区東3丁目22−14 グランファースト恵比寿 5階 |
| 公式サイト | https://grill.co.jp/ |
複数の媒体を同じ基準で並べ、重複を除いたアトリビューションで費用対効果を比べたい会社の中心になる3本です。

【媒体横断の計測からCAPI・CRM連携まで広くカバーする定番ツール】
株式会社イルグルムが提供する広告効果測定ツールで、広告ごとのコンバージョンに加え、途中で接触した広告の間接効果までアトリビューション分析で示せます。初期費用は0円で、月額は固定の基本料金と計測量に応じた従量料金の組み合わせです(金額は要問い合わせ)。
CAPIによる媒体へのコンバージョン送信やCRMとの連携にも対応しており、タグ方式とサーバー送信方式をまたいで使え、媒体横断の数字を一元管理できる点が特徴です。
| 提供会社 | 株式会社イルグルム |
| 公式サイト | https://www.ebis.ne.jp/ |

【月間クリック数に合わせて料金が決まる、間接効果の分析に強いツール】
株式会社ビービットが提供する広告効果測定ツールです。公式サイトでは料金を最低2万円からとしています。目安として月間約10,000クリックで月額4万円、約20,000クリックで月額5万円、約75,000クリックで月額10万円と掲載されています(2026年10月時点)。
認知・想起・刈り取りのどの段階で広告が効いたかを見るアトリビューション分析や、ユーザーごとの行動を追う分析機能を備えています。タグを設置すれば2〜3日程度で実装できるとされています。
| 提供会社 | 株式会社ビービット |
| 公式サイト | https://www.bebit.co.jp/webantenna/ |

【月額4,500円から始められる、低価格の媒体横断計測】
株式会社ディーボが提供する広告効果測定ツールです。初期費用0円で、3か月プランは月額5,000円、12か月プランは月額4,500円(いずれも税抜)と、追加費用のない料金体系を公開しています。
専用ツールの中では導入の負担が軽く、無料のGA4だけでは媒体横断の比較が回らなくなった小規模な事業者の最初の1本として検討しやすい価格帯です。
| 提供会社 | 株式会社ディーボ |
| 公式サイト | https://adgocoo.com/ |

【CAPI連携を媒体ごとのオプションで追加できる広告効果測定ツール】
CATS株式会社が提供するツールで、初期費用0円、基本月額50,000円〜、CAPI連携は1媒体あたり月額30,000円、最低契約期間2か月(いずれも税抜)と公式サイトで公開しています。アフィリエイト広告の成果管理にも使われてきた製品です。
料金が媒体単位で積み上がるため、連携先が少ないうちは自前実装より早く安く始められます。第3章で触れたとおり、連携先が増える見込みがあるかを年間総額で確かめてから選ぶのが安全です。
| 提供会社 | CATS株式会社 |
| 公式サイト | https://markecats.co.jp/product/cats/ |
無料で計測と可視化を始める場合の基本の組み合わせです。

【無料で使えるGoogleのアクセス解析ツール】
Googleが提供するアクセス解析ツールで、標準版は無料で利用できます。Google広告とはアカウントを連携するだけで費用とコンバージョンが結び付き、ROASの確認やデータドリブンアトリビューションの利用もできます。
他の媒体の広告費は追加設定なしには入らないため、無料の範囲で足りなくなった段階でデータ収集型ツールや専用の広告効果測定ツールと連携させるのが現実的です。

【GA4と広告データを1枚のダッシュボードにまとめる無料ツール】
Googleが提供する無料のダッシュボード作成ツールで、旧称はLooker Studioです。GA4やGoogle広告のデータを直接つなぎ、媒体別のROASを並べた社内共有用のレポートを作れます。
Google以外の媒体のデータと連携するには、コネクタの用意やスプレッドシート経由の更新が必要になります。この手間を減らすのが、次のデータ収集型ツールです。
| 提供会社 | |
| 公式サイト | https://datastudio.google.com/ |
計測そのものより、各媒体の数字を一元管理し、レポートを作る作業を自動化したい会社向けの2本です。

【100アカウントまで定額で広告データを集約するレポート自動化ツール】
株式会社プレイドが提供する広告データの収集・統合ツールです。初期費用0円、広告アカウント100件まで月額50,000円(税抜)の定額で、2週間のトライアルも用意されています。
各媒体と自動で連携して費用やクリック数を毎日集め、BIツールやデータポータルのダッシュボードに渡せるため、手作業の集計を一元管理に置き換えられます。
| 提供会社 | 株式会社プレイド |
| 公式サイト | https://www.data-be.at/ |

【複数媒体のレポート作成を自動化する、2週間の無料トライアル付きツール】
株式会社イルグルムが提供する広告レポート自動化ツールです。初期費用0円、月額30,000円〜、最低契約期間3か月で、2週間の無料トライアルがあります。
複数媒体と連携し、広告主ごと・ブランドごとにROASやCPAを同じ形式で並べられます。代理店や複数事業を持つ会社が、定例レポートを一元管理したい場面で効果を発揮します。
| 提供会社 | 株式会社イルグルム |
| 公式サイト | https://ad-repo.com/ |
電話が成果の柱になる業種で、どの広告から着信したかを把握するための2本です。

【番号の種類ごとに料金を公開しているコールトラッキング】
株式会社コムスクエアが提供するコールトラッキングサービスです。公式サイトでは、050番号は100番号まで使い放題で月額15,000円、0120番号は3番号まで使い放題で月額25,000円と案内され、別途通話料がかかります。
広告ごとに番号を出し分けることで、電話の問い合わせを媒体別のコンバージョンとして数えられます。050番号なら広告やキャンペーンの単位で細かく分けても月額は変わりません。0120番号は3番号までのため、フリーダイヤルを使う業種では計測したい単位を先に絞り込むことが大切です。
| 提供会社 | 株式会社コムスクエア |
| 公式サイト | https://www.calltracker.jp/ |

【電話とWebの成果をあわせて把握できるコールトラッキング】
株式会社ログラフが提供するコールトラッキングサービスです。料金は公式サイトの料金プランページで公開されており、料金シミュレーションで自社の条件に合わせた目安も確認できます。
Web上の行動と着信を結び付けて分析できるため、フォームと電話の両方のコンバージョンを同じ画面で見たい会社に向いています。
| 提供会社 | 株式会社ログラフ |
| 公式サイト | https://call.omnidatabank.jp/ |
アプリのインストールやアプリ内課金を広告別に計測するための2本です。計測と運用をあわせて外部に任せたい場合は、「アプリ広告に強いおすすめ代理店19選」も比較の材料になります。

【無料・従量・個別見積もりの3段階から選べるアプリ計測ツール】
AppsFlyerが提供するモバイル計測プラットフォームです。公式の料金ページでは、無料のZero、従量課金のGrowth、個別見積もりのEnterpriseの3段階が案内されています。Growthは初年度12,000件までが無料で、以降はコンバージョン1件あたり0.07ドルの従量課金です(2026年10月時点)。
SDKを組み込んで広告媒体と連携することで、広告経由のインストールとその後の課金や継続を媒体別に追えます。iOSのATTで許諾を得られないユーザーについても、Appleの計測フレームワークと組み合わせた集計に対応しています。
| 提供会社 | AppsFlyer |
| 公式サイト | https://www.appsflyer.com/ja/ |

【年間コンバージョン数でプランが分かれるアプリ計測ツール】
Adjustが提供するアプリ計測ツールで、年間最大18,000コンバージョンまでのBase、最大250,000までのCore、それ以上のEnterpriseの3プランがあります。Baseプランの利用には条件があり、いずれのプランも料金は問い合わせで確認する形式です(2026年10月時点・公式サイト)。
LTVや継続率などインストール後の指標の計測や外部ツールとの連携に加え、上位プランではアドフラウド防止ツールなどの追加機能も契約できます。
| 提供会社 | Adjust |
| 公式サイト | https://www.adjust.com/ja/ |
クリックが存在しない広告の効果を、データから推定するための2本です。

【テレビCMの効果を「見える化」し、改善につなげるサービス群】
ノバセル株式会社が提供する、運用型テレビCMのサービス群です。公式サイトでは、テレビCMの効果の「見える化」、改善する「直せる化」、業務の「回せる化」を掲げています。
放映データとWebの反応を連携させてテレビCMの費用対効果を分析する用途に向いており、料金は問い合わせで確認する形式です。
| 提供会社 | ノバセル株式会社 |
| 公式サイト | https://novasell.com/ |

【屋外広告の接触人数を短期間のレポートで確かめられるツール】
株式会社ケシオンが提供する屋外広告の効果分析ツールです。2週間分のレポートが15,000円、単月が20,000円、新規地点の追加が80,000円〜(いずれも税別)と料金を公開しています。
看板やデジタルサイネージの前を通った人数を推計し、出稿の前後で比較できるため、屋外広告の費用対効果と継続を判断する材料になります。出稿先の選び方から検討する場合は「屋外広告に強いおすすめ代理店16選」が参考になります。
| 提供会社 | 株式会社ケシオン |
| 公式サイト | https://ooh-atlas.com/ |
媒体全体の予算配分を統計モデルで決めるための3本です。

【Googleが公開するオープンソースのMMM】
Googleが無料で公開しているMMMのフレームワークです。公式ドキュメントでは、地域別モデルなら最低2年分、全国単位のモデルなら3年分の週次データを目安として挙げています。
無料で使えますが、ツールというより分析の土台に近く、Pythonで扱える人材とデータの整備が前提になります。
| 提供元 | |
| 公式サイト | https://developers.google.com/meridian |

【Metaのマーケティングサイエンスチームが公開するMMM】
Meta Marketing Scienceが開発したオープンソースのMMMで、無料で利用できます。主にRで動き、予算の組み合わせを自動で探索する機能を持っています。
Meridianと同様に、分析を担う人材がいることが使いこなしの条件です。
| 提供元 | Meta Marketing Science |
| 公式サイト | https://facebookexperimental.github.io/Robyn/ |

【オンラインとオフラインの投資配分を相談しながら決められるMMM】
株式会社サイカが提供するMMMのサービスで、広告投資の効き方を解き明かす分析を相談ベースで進めます。料金は公開されておらず、問い合わせで確認する形式です。
オープンソースを自社で扱う人材がいない会社が、テレビCMを含めた媒体全体の予算配分と費用対効果を見直したいときの選択肢になります。
| 提供会社 | 株式会社サイカ |
| 公式サイト | https://xica.net/ |

【1問×1人10円から広告の認知を確かめられるセルフ型アンケート】
株式会社アイブリッジが提供するセルフ型のアンケートツールです。初期費用・月額は0円で、1問×1人10円、最低500円から実施できます。
「この広告を見たことがあるか」「何で知ったか」を出稿の前後で尋ねれば、クリックの出ない広告の効果を小さな費用で確かめられます。MMMを組むほどのデータがなく、無料のアクセス解析でも評価できない広告を抱える会社の第一歩として使いやすい方式です。
| 提供会社 | 株式会社アイブリッジ |
| 公式サイト | https://freeasy-survey.com/ |
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第5章で並べた料金は、課金の仕組みが違うため金額だけでは比べられません。ここでは課金モデルごとに、どの規模の会社で費用対効果が高くなるかを整理します。
月額固定型は、広告の出稿量が増えても料金が変わらないため、クリック数が多い会社ほど割安になります。ADGoCooの月額4,500円〜(税抜)や、CATSの基本月額50,000円〜(税抜)がこの型です。ただしCATSのように連携オプションが媒体単位で加算される場合は、固定部分だけでは費用対効果を判断できません。
従量課金型は、出稿量が少ないうちは安く始められる一方、広告を伸ばすほど月額も上がります。WebAntennaは月間約10,000クリックで月額4万円、約75,000クリックで月額10万円と段階が公開されており、クリック数が7.5倍になっても料金は2.5倍にとどまる設計です。アドエビスも固定料金と従量料金を組み合わせた体系のため、見積もりの際は来期の想定クリック数で試算してもらうと総額の見通しが立ちます。
コールトラッキングの費用は、番号の本数よりも、どの種別の番号を使うかと通話料で決まります。5-7で紹介したCallTrackerの料金体系のとおり、050番号は多くの番号を定額で使えるプラン、0120番号は少ない本数で単価が高いプランという違いがあります。通話料は着信数と通話時間に応じて別にかかるため、月の着信件数の見込みも総額の前提になります。
番号を細かく分けられる050番号でも、着信が月に数件しかない番号は判断材料になりません。件数が少ないと偶然の振れが大きく、媒体の費用対効果を評価する根拠に使えないためです。電話の件数が月数十件規模なら、まず媒体ごとに番号を分けて予算配分を見直し、着信の多い媒体だけをキャンペーン単位に細分化する順番が現実的です。0120番号が必要な業種では、3番号の枠をどの媒体に割り当てるかが計測設計の要になります。
無料のツールは、ライセンス費用がない代わりに人の時間がかかります。アクセス解析ツールのGA4は導入自体は無料でも、コンバージョンの定義、アトリビューションの設定、パラメータ設計、データポータルでのダッシュボードとレポートの作成までを社内で担う必要があります。
MeridianやRobynはさらに負担が大きく、2〜3年分の週次データを整え、モデルの妥当性を確かめられる分析担当者が欠かせません。株式会社Grillの支援経験上、無料ツールで回せるかどうかは料金表ではなく「毎月そのために使える社内の時間」で決まります。担当者の工数を時給換算すると、月額数万円の有料ツールのほうが年間の費用対効果で上回るケースが多く見られます。

広告効果測定ツールの失敗は、選定の段階より導入後の運用で起きることが多くあります。契約から最初の3か月に表面化しやすい5つの事故と、その防ぎ方を整理します。
ツールのCAPI連携を有効にしたのに、媒体のタグ側のコンバージョン設定を残したままにすると、同じコンバージョンが2回送られます。媒体が重複を判別するための識別子(イベントID)がそろっていないと、管理画面の件数が膨らみ、自動入札は実態よりコンバージョンが多いと学習してしまいます。
防ぎ方は、CAPIを有効にする前に「どのコンバージョンを、どの経路で、どの識別子付きで送るか」を一覧にすることです。連携後に媒体側で重複が除外されているかは、イベントの受信状況を確認できる画面で確かめられます。自動入札の仕組みそのものは「Meta広告の機械学習を活かす4つの設定」で詳しく扱っています。
タグ方式のツールは、広告のリンク先URLに付けたパラメータで流入元を判別します。新しい広告を入稿するたびに担当者が手でパラメータを付けていると、付け忘れた広告のコンバージョンは「不明」や「その他」に分類され、どの広告のアトリビューションにも入りません。この現象は無料のGA4などのアクセス解析ツールでも同じように起きます。
株式会社Grillが計測を引き継いだ企業(EC・人材・住宅、2025年4月〜2026年3月、N=11社)でも、この分類の膨らみが起きていました。パラメータの命名ルールを決める前は、ツール上のコンバージョンの18〜32%が流入元不明に分類されていたのです。入稿テンプレートにパラメータを組み込み、週1回の付け忘れチェックを運用に加えた3か月後には、全社で5%以下まで下がっています。
マーケティング部は資料請求を、営業部は商談化を、経営層は受注を成果と呼んでいる。この状態でツールを入れると、同じ「コンバージョン数」という言葉で3つの異なる数字が会議に並びます。
ツールの設定より先に、成果地点ごとの呼び名と数え方を1枚の定義書にまとめ、部署をまたいで一元管理することが欠かせません。第3章で自社資産として挙げたコンバージョンの定義書は、この食い違いを防ぐための道具でもあります。
従量課金型のツールは、広告が好調でクリック数が伸びた月ほど料金も上がります。繁忙期の増額や新しい媒体の追加を計算に入れずに契約すると、月額が想定の段階を超えて請求額が跳ね上がることがあります。
契約前に、年間で最もクリック数が多い月を基準に見積もりを取っておくと、ツールの費用対効果の見込み違いを防げます。
導入直後は担当者が熱心に画面を見ていても、誰に何を報告するかが決まっていなければ、数か月で開かれなくなります。ツールのダッシュボードやレポート機能がどれほど充実していても、予算配分を決める人の手元に届かなければ意味がありません。費用だけが毎月発生し、ツールの費用対効果は下がる一方です。
広告予算の決め方そのものを整理したい場合は、「Web広告の予算の決め方5選」で目標CPAからの逆算手順を確認できます。
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第7章のつまずきは、導入の順番を決めておけば多くを避けられます。ここでは、契約前から運用開始までを4つのステップに分けて進め方を示します。
最初に作るのは、ツールの比較表ではなく計測設計書です。第1章の対応表を発展させ、成果地点ごとに次の4項目を埋めます。
計測設計書の記入項目
| 記入項目 | 書く内容の例 |
|---|---|
| 成果地点 | 資料請求フォーム送信/電話着信/商談化 |
| 計測方式 | タグ方式/番号置換/CRMと連携したサーバー送信 |
| 送信先媒体 | Google広告・Meta広告など、コンバージョンを返す媒体 |
| 重複排除ルール | 同じ人の同日の申込みは1件、媒体間はツールのアトリビューション判定を正とする等 |
この1枚があれば、ツールの営業担当者との打ち合わせでも「この行を埋められるか」「どの媒体と連携できるか」で比べられます。
候補を絞ったら、無料トライアルやデモで自社の実際の媒体アカウントを連携します。アドレポのように2週間の無料トライアルを用意しているツールや、Databeatのように2週間のトライアルを設けているツールもあります。
試すときは、サンプルデータの画面ではなく自社の数字が出た画面で、計測設計書の各行が埋まるかを確かめます。媒体との連携にかかる日数や、設定に必要な社内の権限も、無料期間のうちに洗い出しておくと本契約後の遅れを防げます。
本番に切り替える前に、GA4などのアクセス解析ツールや媒体の管理画面と新しいツールを2〜4週間並べて動かします。数字が完全に一致することはありませんが、差が出たときに「ビュースルーを含むかどうか」「計測期間の違い」「アトリビューションの配分ルールの違い」など理由を説明できる状態が目標です。
理由を説明できない差が残ったまま切り替えると、社内で「どちらの数字が正しいのか」という議論が再燃します。
最後に、数字を見た後に何を決めるかをルールにします。たとえば「媒体別のCPA(ECならROAS)が目標から2週連続で20%外れたら、その媒体の日予算を1割減らして他の媒体へ回す」のように、条件と行動を対にしておきます。
週次レポートやダッシュボードの型は、媒体別の費用・コンバージョン・CPA・ROASと、前週から動かした予算の記録だけに絞ると続けやすくなります。KPIの組み立て方は「リスティング広告のKPIは限界CPAから逆算」も参考になります。

ツール選びの相談で、担当者から寄せられやすい疑問を5つ取り上げます。導入を社内で説明するときの材料としても使えます。
あります。ただし、最初に入れるべきなのはWeb用のツールではないことが多くなります。電話予約が中心なら番号置換方式のコールトラッキング、来店が中心なら来店客へのアンケートが、第1章の4方式のうち成果地点に合う方式です。
無料のアクセス解析ツールやタグ方式のツールだけを先に入れると、予約フォームを使う一部の客のコンバージョンとアトリビューションだけで媒体の費用対効果を判断することになります。成果の大半が電話や来店で起きている業種では、その数字で予算配分を動かすと、実態と逆の判断につながりかねません。CRMと連携して来店後の売上までつなげるのは、方式が決まってからで十分です。
代理店のレポートは、その代理店が運用し、管理画面と連携している媒体の数字が中心です。複数の代理店や自社運用の媒体が混在している場合、数字を一元管理している人がいません。媒体横断のアトリビューションで重複を除いたコンバージョン数は、誰の手元にもないことがあります。
また、ツールの契約と計測データを自社名義で持っておけば、代理店を切り替えても過去の数字を引き継げます。切り替えの判断基準は「広告代理店の切り替えタイミングと判断基準7つ」で整理しています。
アクセス解析ツールであるGA4のデータドリブンアトリビューションは、サイト上で記録できた接触だけを材料にしています。表示だけで終わった広告、テレビCM、記録から漏れた電話のコンバージョンは評価に入りません。
そのため、Web広告どうしの費用対効果の比較には使えても、オフラインを含む全体の予算配分を決める根拠としては不十分です。全体の配分は、MMMやアンケートなど第1章の統計推定方式と組み合わせて判断するのが安全です。
GoogleのMeridianの公式ドキュメントでは、地域別モデルで最低2年分、全国単位のモデルで3年分の週次データが目安とされています。広告費と売上を週単位で2〜3年分そろえられるかが、最初の判断材料です。MMMは経路ごとのアトリビューションとは逆に、全体の動きから媒体の寄与を推定するため、データの期間と変動の大きさが精度を左右します。
データが足りない、あるいは媒体が少なく広告費の変動も小さい会社では、MMMより出稿前後のアンケートや、媒体を一定期間止めて差を見る検証のほうが現実的です。
任せられません。2023年6月に施行された改正電気通信事業法の外部送信規律では、利用者の情報を外部に送るタグを設置する事業者に、送信される情報や送信先などの通知・公表が求められています(総務省)。義務を負うのはサイトを運営する事業者側です。
ツールの提供会社は、送信内容や連携先の説明資料を用意していることがあります。それを材料に、自社の公表文に新しいツールの送信先を追記する作業までを導入手順に含めておきます。
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第5章で見たとおり、CATSは2か月、アドレポは3か月と、最低契約期間を設けている広告効果測定ツールがあります。最初の期間が終わる更新日に「続けるか、替えるか」を判断できるかどうかは、契約前に物差しを決めていたかで決まります。
1つ目の物差しは、第8章の計測設計書で空欄だった成果地点が、ツールの導入で埋まったかどうかです。2つ目は、その数字で媒体のROASや費用対効果を比べ、予算配分を実際に1回以上動かしたかどうかです。
両方を満たしていれば更新、空欄が残っていれば方式の選び直しを検討します。空欄は埋まったのに予算が動いていない場合は、ツールではなくダッシュボードの受け手や週次のルールといった運用側の見直しが先です。
数字に不満が出たとき、すぐにツールを乗り換えるのは得策ではありません。並行計測で差の理由を説明できるなら、問題はツールではなく、コンバージョンの定義やパラメータの付け方、アトリビューションの設定といった計測設計の側にあります。
一方で、成果地点に合わない方式のツールを使っている場合は、設定をどれだけ直しても空欄は埋まりません。電話の成果をタグ方式のツールで追おうとしているなら、乗り換えより番号置換方式の追加が答えになります。乗り換える場合は、解約前にローデータや月次の集計を書き出して自社で一元管理しておきます。新旧のツールを並行させて差の傾向をつかんでおけば、過去のROASやCPAとの比較も補正できます。
媒体ごとの数字の扱いに課題が集中している場合は、「SNS広告の効果測定で失敗しないための4ステップ」も次の手がかりになります。
ツールの営業資料は、そのツールで測れることを中心に書かれています。株式会社Grillはどのツールの販売代理も担っていないため、御社の計測設計書の空欄を見たうえで、有料ツールが必要か、無料の構成で足りるかを中立の立場でお伝えできます。電話中心のクリニックや住宅会社であればコールトラッキング、商談化までを追うBtoB SaaSであればCRMと連携したサーバー送信、というように方式の組み合わせから設計します。
導入の段階では、媒体との連携設定を含めて計測設計書を御社と一緒に埋め、既存の計測との並行期間に出た差分を1つずつ説明できる状態まで整えます。そのうえで同じチームが広告運用を引き受けるため、更新日に「予算を動かしたか」と問われたときに示せる根拠が、週次の運用記録として一元管理されていきます。
契約更新を控えて判断に迷っている会社も、これから初めてツールを選ぶ会社も、起点になるのは同じ1枚の計測設計書です。株式会社Grillは、その1枚の空欄をどう埋めるかという段階からご一緒しています。
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