LinkedIn広告は、配信先の条件を絞るほど1クリックの単価が上がりやすく、採算を見極めにくい媒体です。国内でLinkedInに登録しているメンバーは400万人超です(2024年8月時点・リンクトイン・ジャパン発表)。この母数から「情報システム部門の部長以上」「従業員500名以上の製造業」と条件を重ねるほど、広告が届く人数は細くなります。人数が減れば同じ枠を競う広告主どうしの入札が強まり、単価はさらに上がります。
つまりLinkedIn広告は、配信の操作より「誰に、いくらまでなら払えるか」の設計で採算が決まる媒体です。株式会社GrillがBtoB企業のLinkedIn広告の運用代行を担う現場でも、成否を分けたのは管理画面の設定より、フォームの設問やCRMへの受け渡しといった配信の前後でした。
だからこそLinkedIn広告の代理店を選ぶ基準も、「LinkedIn広告を運用できるか」ではなく「獲得したリードを商談まで運べるか」に置く必要があります。以下では、依頼前の採算判定、決裁者に絞るターゲティング、計測と連携の範囲、社内の準備、選び方、14社の比較、費用の読み方までを2026年時点の情報で順にまとめました。
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代理店を比べる前に、そもそも自社の商材でLinkedIn広告の採算が合うかを確かめておきましょう。商材単価、届けたい層の人数、検証に回せる予算の3点がそろわないと、どの代理店に頼んでも成果は出にくくなります。
LinkedIn公式の料金ページによれば、LinkedIn広告はオークション形式で販売されています。落札に必要な金額は、入札額と「狙うオーディエンスがどれだけ求められているか」で決まると説明されています。役職で決裁者層に絞るターゲティングのように、多くの広告主が欲しがる層ほど単価が上がる構造です。
このため、出稿前に「1件のリードにいくらまで払えるか」を決めておく必要があります。起点にするのは、受注1件から得られる粗利です。粗利に受注率と商談化率を掛けると、リード1件あたりの上限額が出ます。
株式会社GrillがBtoBの広告設計で使う逆算式を、数値例で示します。
| 項目 | 数値例 | 計算 |
|---|---|---|
| 受注単価 | 300万円 | ― |
| 粗利率 | 40% | 粗利120万円 |
| 受注率(商談→受注) | 20% | 商談1件の価値24万円 |
| 商談化率(リード→商談) | 30% | リード1件の上限7.2万円 |
| フォーム送信率 | 10% | 1クリックの上限7,200円 |
この例では、許容CPAは約7.2万円、許容CPCは7,200円が損益の分かれ目です。受注単価が数十万円の商材だと上限は1万円前後まで下がり、決裁者層の単価では採算が合いにくくなります。LinkedIn広告が高単価のBtoB商材と相性がよいと言われるのは、この計算が成り立ちやすいためです。
LinkedInの公式サイトでは、世界200以上の国と地域に10億人超のメンバーがいると案内されています。一方、日本の登録メンバーは、2024年8月の発表時点で400万人を突破しています(公式の最新値)。世界の規模感だけで判断すると、国内のBtoB配信では想定よりリーチが伸びないことがあります。
試算には、広告管理画面「キャンペーンマネージャー」に表示される推定オーディエンス規模を使います。手順は次の3段階です。
運用代行を依頼する場合も、ターゲティングごとの試算を提案段階で見せてもらうと判断が早くなります。母数を示さずに「決裁者に届きます」とだけ説明する代理店は、配信後に表示回数が伸びず予算を消化できない事態を招きがちです。
LinkedIn公式のAPIドキュメントでは、日予算の下限として10ドルという値がサンプルで例示されています。ただし、設定できる金額と、成果を判断するのに必要な費用は別物です。少額のままでは、比較に必要なクリック数やリード数がたまりません。
株式会社Grillの運用代行の経験上、クリエイティブや訴求を比べて結論を出すには、1パターンあたり数十件のリードが一つの目安になります。たとえば許容CPAが3万円なら、2パターンを比べるだけで月に数十万円規模の広告費が必要です。検証期間を3か月と見込み、その総額を最初の予算として確保しておくと判断がぶれません。
予算の組み立て方そのものは「Web広告の予算の決め方5選|目標CPAの逆算と最低予算の目安」でも整理しています。
ここまでの3点に、社内で運用に割ける工数を加えると、依頼の要否が判断できます。
| 判定軸 | 代理店への依頼を推奨 | 自社運用で足りる | 他媒体を優先 |
|---|---|---|---|
| 商材単価 | 数百万円以上・粗利が厚い | 数百万円以上 | 数十万円以下 |
| 狙う層の母数 | 数万人規模・条件設計が複雑 | 数万人規模・条件が単純 | 数千人以下 |
| 月額予算 | 30万円以上を3か月確保できる | 少額で長く試せる | 検証予算を確保できない |
| 社内の工数 | 担当者が兼務で週数時間 | 専任者がいる | ― |
「推奨」の列に3つ以上当てはまるなら、運用代行を前提に代理店を比べる価値があります。「他媒体を優先」に当てはまる項目が多い場合は、第8章の媒体配分から読み進めてください。
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採算の見込みが立ったら、次は誰に届けるかの設計です。LinkedIn広告で代理店の力量が最も表れるのが、このターゲティングの組み立て方です。BtoBの運用代行では、ここで提案の質に大きな差がつきます。
LinkedInの広告案内ページによれば、ターゲティングには20以上のオーディエンス属性カテゴリが用意されています。例として挙がっているのは、役職名、職務、業種、企業名などです。プロフィールに本人が登録した職業情報をもとにターゲティングできる点が、ほかのSNS広告との大きな違いです。
ターゲティング設計の基本は、商材の「使う人」と「決める人」を分けて考えることです。業務システムを例にすると、次のように組み立てます。
| 狙い | 職務 | 役職 | 業種・企業規模 |
|---|---|---|---|
| 決める人 | 情報システム | 部長以上 | 製造業・従業員500名以上 |
| 使う人 | 経理・財務 | マネージャー | 製造業・従業員500名以上 |
| 稟議に関わる人 | 経営企画 | 部長以上 | 業種を問わず従業員1,000名以上 |
注意したいのは、ターゲティングのAND条件を重ねすぎることです。条件を足すたびに母数は掛け算で減り、配信が止まる原因になります。役職と職務はいずれか一方を軸にし、もう一方は除外や入札調整で補う程度にとどめると、配信量を保ちやすくなります。
狙う企業がすでに決まっているなら、企業リストをアップロードしてターゲティングするABM(アカウントベースドマーケティング)が有効です。LinkedIn公式の開発者向け資料では、企業リストに職務や役職の条件を重ねて対象を絞り込めると説明されています。展示会の名刺リストや、営業が追っている重点企業リストをそのまま活かせます。
運用上の条件も公式資料に明記されています。
ここで差が出るのは、リストの作り方です。社名表記の揺れやグループ会社の扱いを整えずにアップロードすると、マッチ率が下がります。運用代行を任せる場合は、リストの整備まで作業範囲に入っているかを確かめておきましょう。
LinkedInの広告APIの仕様には、指定した条件どおりに配信する設定と、似た属性の人へ対象を広げる「オーディエンス拡張」の設定が用意されています。拡張をオンにすると配信量は増えますが、狙っていない層への表示も混ざります。BtoBの決裁者を狙うキャンペーンでは、拡張は配信量が足りないときの補助と考えるのが無難です。
反対に、積極的に使いたいのが除外設定です。既存顧客、競合企業、自社の社員をターゲティングから除外しておくと、限られた予算が新規の見込み客だけに使われます。特に自社社員の除外は見落とされやすく、社内の閲覧やクリックで数字が膨らむ原因になります。
LinkedIn公式が案内している広告フォーマットは、スポンサードコンテンツ、スポンサードメッセージ、テキスト広告、ダイナミック広告の4種類です。目的ごとの使い分けは次のとおりです。
| フォーマット | 向いている目的 | 代理店に確認したい点 |
|---|---|---|
| スポンサードコンテンツ | 認知、資料ダウンロード | クリエイティブの使い分け(画像・動画・ドキュメント) |
| スポンサードメッセージ | ウェビナー集客、個別の招待 | 送付頻度と文面の管理方法 |
| ダイナミック広告 | 社名や製品名の指名想起 | 表示内容の個別化の設計 |
| テキスト広告 | 少額でのクリック獲得 | 他フォーマットとの予算配分 |
BtoBの最初の検証は、スポンサードコンテンツにリード獲得フォームを組み合わせる形が始めやすい構成です。メッセージ広告は1通ごとの存在感が強い反面、同じ相手に送りすぎると印象を損ねます。送付頻度の管理まで提案できるかも、運用代行会社を見る視点の一つです。

決裁者に広告が届いても、獲得した情報が営業に渡らなければ商談は生まれません。この章では、LinkedIn広告の運用代行で頼める計測と連携の範囲を整理します。
LinkedIn公式ヘルプによれば、リード獲得フォームは広告のボタンを押したメンバーの連絡先とプロフィール情報を自動で入力します。氏名や会社名を打ち込む手間がないため、外部のLPに誘導するより送信までの離脱が少なくなります。公式ヘルプでは、フォームの利用に広告費以外の追加費用はかからないとも案内されています。
株式会社Grillが支援したBtoB向けSaaS企業のアカウントで、2025年10月〜2026年3月の成果を比べました(N=6アカウント)。リード獲得フォームのCVRは、LP誘導の約2.1倍でした。一方で、送信の手軽さから「情報収集だけ」のリードも増えました。そこで導入検討時期を問う設問を1つ加えた3アカウントでは、リード数は約15%減ったものの、商談化率は12%から19%に改善しています。
設問を増やせば質は上がり、量は減ります。どこで線を引くかは、第1章で出した許容CPAと営業の対応力で決めます。同じ考え方はMetaのフォーム広告にも当てはまります。設定例は「Facebookのリード獲得広告完全ガイド|設定方法・CRM連携」で紹介しています。
自社サイトでの資料請求や問い合わせは、サイトに設置する計測タグ「Insight Tag」で計測します。加えて、LinkedIn公式ヘルプでは「コンバージョンAPI」を使うと、オンラインとオフラインの両方のデータを接続できると説明されています。電話での成約や、展示会で集めたリードまで広告の成果として結び付けられます。
両方を使うと同じ成果を二重に数えそうですが、公式ヘルプによれば、両方から送られた同じイベントは1回だけ数えるよう重複が除かれます。BtoBでは問い合わせから受注まで数か月かかるため、サイト上の数字だけでは広告の評価を誤りやすくなります。商談や受注のデータを戻せる体制があるかは、代理店選びの大きな分かれ目です。
LinkedIn公式ヘルプでは、リード獲得フォームのデータをMAツールやCRM、CDPへ直接同期し、自動化された業務フローに乗せられると案内されています。コンバージョンAPIの連携先としても、HubSpotやSalesforceなどが挙げられています。手作業でCSVを書き出す運用では、引き渡しが数日遅れることも珍しくありません。
株式会社Grillの支援経験上、問い合わせから最初の連絡までの時間が短いほど、商談化率は高まる傾向があります。理想は、リードの同期からインサイドセールスへの通知、スコアに応じた架電の優先順位付けまでを自動でつなぐ形です。運用代行の範囲として代理店がどこまで設定するのか、社内のどの部署と調整が必要なのかを、契約前に具体的に確認しておきましょう。
計測と連携の作業は、代理店だけでも社内だけでも完結しません。分担の目安は次のとおりです。
| 作業 | 代理店 | 社内 | 共同 |
|---|---|---|---|
| Insight Tagの設置 | ○ | ||
| コンバージョンAPIの接続 | ○ | ||
| フォームの設問設計 | ○ | ||
| CRMの項目設計・同期設定 | ○ | ||
| 商談化・受注データの戻し | ○ | ||
| 営業によるフォロー | ○ | ||
| 商談化率を含むレポート作成 | ○ |
「共同」の作業は、責任者を決めずに進めると止まりがちです。提案段階で「この作業は誰がいつまでに担当するか」を表にしてくれるパートナーなら、配信開始後の手戻りを減らせます。
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第2・3章の設計と計測は、依頼前に自社で材料をそろえておくほど早く進みます。代理店を比べる前に、社内で決めておく項目と配信開始までの流れを整理しておきましょう。
運用代行会社との最初の打ち合わせまでに、次の4項目を社内で決めておきましょう。
この4項目がそろっていると、代理店は初回から具体的な設計案と費用の見積もりを出せます。決まっていない項目があれば、それ自体を相談事項として伝えましょう。
一般的な進め方は次の5ステップです。
STEP4は社内の情報システム部門や営業部門の協力が必要になり、最も時間がかかりやすい工程です。配信の開始日から逆算して、早めに関係部署へ声をかけておきましょう。
LinkedIn広告は単価が高く、検討期間の長いBtoB商材では、少ない件数で判断を急ぐと誤った結論を出しがちです。株式会社GrillがLinkedIn広告の運用代行を担う際は、配信開始から90日間を次の3つの期間に分けています。
| 期間 | 主な作業 | 判断する指標 |
|---|---|---|
| 1〜30日 | ターゲティングと訴求の組み合わせを並行で配信 | クリック率、フォーム送信率 |
| 31〜60日 | 反応の良い組み合わせに予算を寄せ、設問を調整 | リード単価、有効リード率 |
| 61〜90日 | 商談化したリードの属性を見てターゲティングを再設計 | 商談単価、商談化率 |
週次で数値を見て小さな修正を重ね、月次で予算の配分を見直すのが基本のリズムです。90日の時点で商談単価が許容範囲に収まっていれば、予算を広げる判断材料がそろいます。反対に収まらなければ、費用をかけ続ける前に対象や訴求を見直します。

第2〜4章で見た設計・計測・準備の論点を、運用代行会社の提案を受ける場で確かめる6つの基準に落とし込みました。過去の実績の聞き方も含め、各項目にそのまま使える質問例を添えています。
最初に確かめたいのは、配信の後工程まで設計できるかどうかです。フォームの設問を「何件取れるか」だけで決める代理店では、営業が追えないリードが積み上がります。CRMの項目に合わせて設問を組み、同期の設定まで提案できるか、その実績があるかを見ましょう。
質問例: 「フォームの設問は、当社の営業の受け入れ基準からどう決めますか。CRMとの同期は誰が設定しますか」
LinkedIn広告はクリック単価が高めのため、CPAだけを見ると他媒体より割高に映ることがあります。判断を誤らないためには、運用代行の成果を商談化率や受注単価まで含めたレポートで見る必要があります。社内からデータを戻す必要があるため、その受け取り方まで決めてくれるパートナーが理想です。
質問例: 「月次レポートに商談化率と受注金額を入れられますか。そのために当社が渡すデータは何ですか」
BtoB商材を使う人と決める人の理解なしには、LinkedIn広告の設計は組めません。提案書で「部長以上の決裁者」と書くだけでなく、その業種で稟議に関わる部署まで言葉で説明できるかを確かめます。同じ業種での実績や、推定オーディエンス規模を数字で示せるかも、あわせて見ておきたい点です。
質問例: 「当社の商材だと、どの職務と役職を軸にターゲティングしますか。その条件で国内に何人いる見込みですか」
海外の企業や現地法人に向けて配信する場合は、英語や現地語の広告文と、現地の商習慣に合った訴求が必要です。日本語の広告を翻訳しただけで海外に出すと、言葉は正しくても刺さらない広告になりがちです。ネイティブの制作者がクリエイティブに関わるか、配信国ごとに予算を分けて管理できるかを確認しましょう。対象国での配信実績があるかも、あわせて聞いておくと安心です。
質問例: 「英語の広告文は誰が作りますか。国ごとの成果は分けて報告してもらえますか」
手数料の率が同じでも、最低手数料や最低出稿額の設定によって実際の負担は大きく変わります。月額の広告費が少ない段階では、最低料金の条件が料率以上に効いてきます。具体的な費用の読み方と試算は、第7章で詳しく扱います。
質問例: 「当社の想定広告費の場合、初月と2か月目以降の請求額はそれぞれいくらになりますか」
広告アカウントを代理店名義で作ると、契約を終えたときに配信データや設定を引き継げないことがあります。LinkedIn広告は検証に時間がかかるため、蓄積したデータは自社の資産として残せる形が望ましいでしょう。たとえばアドリージョンは、公式サイトで「掲載費用はLinkedInに直接お支払い」と明記しています。
質問例: 「広告アカウントは当社名義で作れますか。解約時に設定や配信データはどう扱われますか」
代理店を切り替えるときの注意点は、Google広告を例に別の記事で整理しています。詳しくは「Google広告のアカウント移管の3つの方法|リンク解除の順番」をご覧ください。
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ここからは、LinkedIn広告の運用代行を依頼できる14社を、公開されている実績や料金とあわせて比較します。株式会社Grillを除く13社は、LinkedIn広告の取扱いを公式サイトで確認しました。料金は2026年10月時点の各社公式サイトの記載に基づき、非公開の場合は業界標準の手数料(広告費の20%)を参考として併記しました。BtoB全般で広告代理店を広く比べたい場合は、「BtoB業界に強い広告代理店おすすめ16選|費用相場と選び方」も参考になります。
| 会社名 | 手数料・最低料金 | 料金開示 | 得意な目的 | 英語・海外対応 |
|---|---|---|---|---|
| 株式会社Grill | 最低出稿10万円〜/手数料10%〜(業界相場20%の半額水準) | 公開 | BtoBリード獲得・商談化 | 要相談 |
| 株式会社フラグアウト | 初期10万円/広告実費の25%(最低10万円〜) | 公開 | BtoBリード獲得 | 記載なし |
| 株式会社キーワードマーケティング | 手数料20%(例示)/初月構築費別 | 一部公開 | BtoBリード獲得 | 記載なし |
| 株式会社デジタルアイデンティティ | 要問い合わせ(業界標準は広告費の20%) | 非公開 | セミナー集客 | 記載なし |
| 株式会社メディックス | 要問い合わせ(業界標準は広告費の20%) | 非公開 | ウェビナー・イベント集客 | 記載なし |
| プライムナンバーズ株式会社 | 20%/手数料下限月20万円 | 公開 | 大型予算のBtoB運用 | 記載なし |
| 株式会社アドリージョン | 初期5万円/月額3万円+手数料10% | 公開 | 少額からの運用 | 記載なし |
| AdMarket(株式会社ジェー・ピー・シー) | 最低出稿10万円〜/20%/初期4万円 | 公開 | 短期のテスト運用 | 記載なし |
| テクノポート株式会社 | 広告費の10%+レポート3.3万〜5.5万円 | 公開 | 製造業の海外向け | ○ |
| 株式会社インフォキュービック・ジャパン | 要問い合わせ(業界標準は広告費の20%) | 非公開 | 海外向けBtoB | ○ |
| 株式会社LIFE PEPPER | 要問い合わせ(業界標準は広告費の20%) | 非公開 | 海外向け認知・リード | ○ |
| 株式会社プリンシプル | 媒体費の20%(最低出稿300万円/月)/初期10万円 | 公開 | 大型予算・英語対応 | ○ |
| 株式会社ダイレクトソーシング | 要問い合わせ(業界標準は広告費の20%) | 非公開 | 採用 | 記載なし |
| 株式会社プレシジョンマーケティング | 要問い合わせ(業界標準は広告費の20%) | 非公開 | 公式アカウント運用と広告の併用 | 記載なし |

【AI運用×手数料10%〜で、決裁者リードの検証を小さく速く回すLinkedIn広告パートナー】
株式会社Grillは、LinkedIn広告で「届けたい決裁者に届き、そのリードが商談になる」までを設計する、BtoBに強い広告運用会社です。職務と役職を軸にしたターゲティング設計、企業リストを使ったABM配信、リード獲得フォームの設問設計を一体で組み立てます。さらにコンバージョンAPIとCRMの連携まで支援し、商談化率や受注金額を含めたレポートで配信の良し悪しを判断します。
料金は最低出稿10万円〜、手数料は広告費の10%〜です。業界相場とされる20%の半額水準を実現できているのは、入札調整やレポート作成をAI・自動化ツールで効率化しているためです。浮いた工数は訴求や設問の検証に充て、週単位で改善を回す高速PDCAで、採算の見極めまでの期間を短くします。
SaaSをはじめとするBtoB商材の支援実績をもとに、LinkedIn広告で届けた決裁者層へMeta広告やリスティング広告で再接触する設計にも対応できます。リードの受け皿となるLPの改善や、動画を含むクリエイティブ制作まで社内で完結できる点も特徴です。
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【無料】Grillに広告運用を無料相談>| 会社名 | 株式会社Grill |
| 所在地 | 東京都渋谷区東3丁目22−14 グランファースト恵比寿 5階 |
| 公式サイト | https://grill.co.jp/ |

【BtoBのリード獲得に特化したLinkedIn広告の運用代行】
株式会社フラグアウトは、BtoBのリード獲得を目的としたLinkedIn広告の運用代行サービスを公式サイトで案内しています。料金は初期費用10万円、月額は広告実費の25%で、最低料金は10万円〜です(税抜)。契約は3か月ごとの更新と記載されています。
料率は高めですが、料金体系と契約条件が明確に公開されているため、社内の稟議を通しやすい点が利点です。料金を公開しているアドリージョンやAdMarketと並べると、料率と作業範囲の違いがはっきりします。
| 会社名 | 株式会社フラグアウト |
| 所在地 | 東京都新宿区新宿5丁目14-12 |
| 公式サイト | https://flagout.co.jp/ |

【運用型広告の専門会社が手がけるLinkedIn広告の運用代行】
株式会社キーワードマーケティングは、SNS広告メニューの一つとしてLinkedIn広告の運用代行を提供しています。公式サイトでは、広告費が100万円の場合の手数料を20万円(税別)と例示しています。初月のみ、アカウントの構築費が別途かかる旨も明記されています。
検索広告などほかの運用型広告もあわせて任せたい企業にとって、窓口を一本化しやすい選択肢です。初月の構築費の金額は、見積もり時に確認しておきましょう。
| 会社名 | 株式会社キーワードマーケティング |
| 所在地 | 東京都港区赤坂4-15-1 ONE AOYAMA 13F |
| 公式サイト | https://www.kwm.co.jp/ |

【LinkedIn広告を使ったセミナー集客の改善実績を持つ総合代理店】
株式会社デジタルアイデンティティは、公式サイトでLinkedIn広告を活用したセミナー集客の事例を公開しています。事例のタイトルでは、CPAを40%改善したと紹介されています。料金表は公開されておらず、見積もりは個別の対応です。
セミナーやウェビナーの集客にLinkedIn広告を使いたい企業にとって、近い実績を持つ相談先です。提案時は、事例と自社の条件の違いを確認しておくと期待値をそろえやすくなります。
| 会社名 | 株式会社デジタルアイデンティティ |
| 所在地 | 東京都渋谷区恵比寿南1-15-1 A-PLACE恵比寿南5F |
| 公式サイト | https://digitalidentity.co.jp/ |

【BtoBのウェビナー・イベント集客でLinkedIn広告を配信した事例を公開】
株式会社メディックスは、BtoBマーケティングの情報サイトで、イベント集客にLinkedIn広告を配信した事例を紹介しています。事例では、他媒体よりCPAは高かったものの、新たなリーチを広げる糸口が見つかったと評価しています。費用の目安は、問い合わせて確かめる必要があります。
良い結果だけでなく、媒体ごとの得手不得手を率直に示している点は、代理店を選ぶうえで参考になる姿勢です。LinkedIn広告だけで集客を完結させたい企業より、複数の媒体を組み合わせて試したい企業と相性のよい相談先です。
| 会社名 | 株式会社メディックス |
| 所在地 | 東京都千代田区神田神保町1-105 神保町三井ビルディング 19F |
| 公式サイト | https://btob.medix-inc.co.jp/ |

【主要フォーマットに対応し、大型予算の運用を想定したLinkedIn広告支援】
プライムナンバーズ株式会社は、スポンサードコンテンツ、メッセージ広告、ダイナミック広告などに対応したLinkedIn広告の運用代行サービスを掲載しています。手数料は請求金額総額の20%で、月額20万円が手数料の下限です。推奨の月予算は100万〜1,000万円と案内されています。
まとまった広告費で、複数のフォーマットを並行運用する前提の料金設計です。広告費が月100万円未満の場合は、下限手数料の影響を試算してから検討しましょう。
| 会社名 | プライムナンバーズ株式会社 |
| 所在地 | 東京都新宿区西新宿6丁目22-1 新宿スクエアタワー7階 |
| 公式サイト | https://primenumbers.co.jp/ |

【広告費をLinkedInへ直接支払う方式で、少額から始めやすい運用代行】
株式会社アドリージョンは、LinkedIn広告の運用代行の料金を公開しています。初期費用5万円、月額費用3万円、手数料10%(いずれも税抜)という体系です。掲載費用はLinkedInへ直接支払う方式と明記されています。
広告の支払いが自社から媒体へ直接行われるため、費用の流れが見えやすい点が特徴です。月額費用が固定でかかる分、広告費が少ない段階では実質の負担率を計算しておきましょう。
| 会社名 | 株式会社アドリージョン |
| 所在地 | 大阪府大阪市北区堂島浜1丁目4番4号 アクア堂島フォンターナ3階 |
| 公式サイト | https://www.adregion.co.jp/ |

【最低契約期間なしで、1か月単位のテスト運用に対応】
AdMarketは、株式会社ジェー・ピー・シーが運営する広告の運用代行サービスです。LinkedIn広告の料金は、最低出稿費が月10万円〜、運用費が出稿費の20%、初期設定費が4万円(税別)と公開されています。最低契約期間はなく、1か月から契約できると記載されています。
長期契約の前に、1〜2か月で反応を確かめる使い方がしやすい条件です。短期で判断する場合は、第1章で触れた検証に必要なリード数を確保できる予算かを先に確かめておきましょう。
| 会社名 | 株式会社ジェー・ピー・シー |
| 所在地 | 京都府京都市下京区富小路通高辻下る恵美須屋町193番地 |
| 公式サイト | https://www.ad-market.jp/ |

【製造業の海外向けLinkedIn広告に特化した運用代行】
テクノポート株式会社は、製造業に特化したマーケティング支援会社です。公式サイトでは、海外向けのLinkedIn広告運用代行を企画立案から改善まで一貫して支援すると案内しています。製造業の支援実績は1,200社を超えると紹介されています。
料金は広告費の10%で、レポート作成と打ち合わせ対応が月3.3万〜5.5万円(税込)です。最低出稿金額はなく、最低契約期間は3か月とされています。国内の決裁者を狙う販促より、部品や設備を海外の調達担当者へ売り込む用途で力を発揮する会社です。
| 会社名 | テクノポート株式会社 |
| 所在地 | 東京都港区港南1-8-15 Wビル2F LIBPORT品川 |
| 公式サイト | https://marketing.techport.co.jp/ |

【越境マーケティングの知見を活かした海外向けLinkedIn広告運用】
株式会社インフォキュービック・ジャパンは、海外向けのデジタルマーケティングを手がける会社です。公式サイトのLinkedIn広告運用ページでは、市場分析をもとに入札戦略を立て、広告の成果を継続的に分析・改善すると説明しています。業種や役職、経歴を使ったターゲティングで、意思決定者に届ける点を特徴に挙げています。
料金は公式サイトに掲載されていません。海外向けの比較候補としては、制作体制に特色のあるLIFE PEPPERと並べると違いが見えやすくなります。
| 会社名 | 株式会社インフォキュービック・ジャパン |
| 所在地 | 東京都港区赤坂6-2-4 S-GATE赤坂4F |
| 公式サイト | https://www.icrossborderjapan.com/ |

【外国人クリエイターのネットワークを持つ海外向けLinkedIn広告運用】
株式会社LIFE PEPPERは、海外向けのLinkedIn広告運用サービスを提供しています。公式サイトによれば、戦略立案からクリエイティブ制作、運用、分析まで一貫して対応しています。1,000人以上の外国人クリエイターのネットワークを持ち、ネイティブのマーケターがペルソナを設計する体制です。
料金は要望によって変わるとされ、一律の料金表はありません。見積もりでは、広告文を何か国語で用意するか、制作費が手数料と別になるかを確認しておきましょう。
| 会社名 | 株式会社LIFE PEPPER |
| 所在地 | 東京都中央区築地3-1-10 Shinto Ginza East 6F |
| 公式サイト | https://www.lifepepper.co.jp/ |

【英語対応が可能な、大型予算向けの広告運用会社】
株式会社プリンシプルは、運用代行の取扱媒体の一つとしてLinkedIn広告を挙げ、英語での対応も可能としています。料金は媒体費の20%で、最低出稿金額は月300万円です。初月のみ初期設定費10万円がかかり、最低出稿期間は3か月とされています。
月の広告費が数十万円の段階では、最低出稿額に届かず依頼の対象外です。LinkedIn広告を含む複数媒体に大きな予算を投じる企業向けで、海外拠点と日本本社の両方で広告を管理したい場合にも候補になります。
| 会社名 | 株式会社プリンシプル |
| 所在地 | 東京都千代田区神田駿河台4-2-5 トライエッジ御茶ノ水10階 |
| 公式サイト | https://www.principle-c.com/ |

【日本初のLinkedInパートナーとして採用領域を支援】
株式会社ダイレクトソーシングは、公式サイトで「日本初のLinkedInパートナー」を掲げ、100社を超えるLinkedInの運用実績を紹介しています。候補者検索・スカウトツール、求人掲載、採用ページなど採用向けのソリューションに加え、広告ツールも扱っています。料金は問い合わせ制です。
採用担当者が海外人材やエンジニアに直接アプローチしたい場合に、まず話を聞いておきたい会社です。販促目的の広告の運用代行とは目的が異なるため、依頼前に自社の狙いを整理しておきましょう。
| 会社名 | 株式会社ダイレクトソーシング |
| 所在地 | 東京都港区西新橋1-1-1 WeWork 日比谷FORT TOWER |
| 公式サイト | https://directsourcing-lab.com/ |

【公式アカウントの運用と広告配信をあわせて支援】
株式会社プレシジョンマーケティングは、LinkedIn公式アカウントの戦略設計から投稿企画、クリエイティブ制作、広告配信、分析改善までを支援しています。広告面では、LinkedIn広告の運用、投稿のブースト、ターゲット設計を手がけると案内しています。費用は公開されていないため、支援範囲を伝えたうえで見積もりを取る形になります。
広告だけでなく、企業ページの投稿も含めて専門性を発信したい企業の選択肢になります。広告の運用代行だけを切り出して依頼できるかは、問い合わせ時に確認しましょう。
| 会社名 | 株式会社プレシジョンマーケティング |
| 所在地 | 東京都新宿区西新宿6-24-1 西新宿三井ビルディング 15階 |
| 公式サイト | https://www.precimarke.jp/ |

第6章で紹介した各社の料金を、比べ方の観点から整理し直します。料率の相場だけを並べても実際の負担は見えないため、最低料金と初期費用まで含めて読み解きます。
LinkedIn広告の運用代行を比べるときは、料率の高低より「何に対して何%か」をそろえることが先決です。実際、株式会社Grillが2026年10月に各社の公式サイトを確認したところ、Grillを除く13社のうち料金を公開していたのは7社でした。その7社でも、計算の基準や最低料金の設け方はばらばらです。
| 料率 | 代理店(公式サイトの記載) | 計算の基準 |
|---|---|---|
| 10% | テクノポート、アドリージョン | 広告費(アドリージョンは別途月額3万円) |
| 20% | AdMarket、キーワードマーケティング、プライムナンバーズ、プリンシプル | 出稿費・広告費・請求金額総額・媒体費 |
| 25% | フラグアウト | 月額広告実費 |
業界の相場は広告費の20%前後で、料金非公開の代理店もこの水準を目安に考えておくと見積もりを比べやすくなります。検索広告を例にした手数料の内訳は「リスティング広告代理店の手数料相場|安さで選ぶ3つの落とし穴」でも解説しています。
料率以外で費用の負担を大きく左右するのは、次の3項目です。
最低手数料がある場合、広告費が少ないほど実質の料率は跳ね上がります。たとえば料率20%・下限20万円の代理店に月30万円の広告費で依頼すると、手数料は20万円で、実質の料率は約67%です。
各社の公式サイトに記載された運用代行の料金体系を、そのまま3つの広告費に当てはめて費用を計算しました。初期費用と消費税は含めていません。実際の見積額は条件によって変わるため、目安として参照してください。
| 代理店 | 広告費30万円 | 広告費100万円 | 広告費300万円 |
|---|---|---|---|
| 株式会社Grill(10%で計算) | 3万円 | 10万円 | 30万円 |
| テクノポート(10%+レポート3.3万〜5.5万円) | 6.3万〜8.5万円 | 13.3万〜15.5万円 | 33.3万〜35.5万円 |
| アドリージョン(月額3万円+10%) | 6万円 | 13万円 | 33万円 |
| AdMarket(20%) | 6万円 | 20万円 | 60万円 |
| フラグアウト(25%・最低10万円〜) | 10万円 | 25万円 | 75万円 |
| プライムナンバーズ(20%・下限月20万円) | 20万円 | 20万円 | 60万円 |
| プリンシプル(20%・最低出稿300万円) | 対象外 | 対象外 | 60万円 |
※テクノポートのレポート費用は税込、そのほかは税別の記載です。プライムナンバーズは「請求金額総額の20%」のため、広告費を基準にした概算です。
広告費30万円の列を見ると、最も安い代理店と高い代理店で月に十数万円の差が開きます。3か月の検証期間で考えると、費用の差は数十万円に達し、検証に回せるクリック数を大きく左右します。
料率が低い運用代行会社を選ぶときに確かめたいのは、手数料に含まれる作業の範囲です。クリエイティブの制作、レポートの作成、CRMとの連携設定が別料金なら、総費用では逆転することもあります。見積もりでは、作業項目ごとに「含む」「別料金」を明記してもらいましょう。
見積もりを並べるときは、料率と作業範囲を同じ条件にそろえてから比べましょう。たとえば「レポート作成を含む」「CRM連携は別費用」のように、項目ごとの扱いを表にすると差が見えます。長く付き合うパートナーを選ぶなら、料率の安さだけで決めないことが大切です。
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LinkedIn広告は、単体で完結させるより他の媒体と役割を分けたほうが採算が合いやすくなります。媒体を横断した配分を提案できるかは、運用代行会社の力量を測る材料にもなります。
LinkedIn広告が力を発揮するのは、BtoBの中でも商材単価が高く、購買に複数の意思決定者が関わる商材です。業務システム、製造設備、コンサルティング、法人向けの金融サービスなどのBtoB商材が典型です。決める人と使う人を職務や役職のターゲティングで分けて届けられるため、稟議の関係者に順番に接触できます。
反対に向かないのは、単価が低く担当者1人で即決できる商材です。この場合は、第1章の逆算で許容CPAが低くなり、LinkedInの単価では採算が合いません。消耗品や少額のツールなら、検索広告やMeta広告を主軸に置くほうが合理的です。
BtoBの購買は、課題に気づく段階、比較する段階、問い合わせる段階を数か月かけて進みます。段階ごとに媒体の役割を分けると、それぞれの得意分野を活かせます。運用代行会社に媒体横断で任せる場合も、この分担が提案の土台になります。
| 段階 | 主な媒体 | 役割 |
|---|---|---|
| 課題に気づく | LinkedIn広告 | 狙った職務・役職へ課題提起の資料を届ける |
| 比較・検討 | Meta広告 | 接触済みの層へ事例や比較資料で再接触する |
| 問い合わせ | リスティング広告 | 製品名やカテゴリで検索した人を受け止める |
LinkedIn広告で決裁者層に名前を知ってもらい、検索広告で指名検索を受け止める流れが基本形です。Meta広告をBtoBで使う設計は「BtoB向けFacebook広告完全ガイド|ターゲティング・費用・運用」で詳しく解説しています。検索広告側の設計は「BtoBのリスティング広告運用完全ガイド|キーワード選定と費用相場」にまとめています。
LinkedInは2016年12月にMicrosoftの傘下に入りました。Microsoft広告の公式ヘルプでは、LinkedIn以外でLinkedInのプロフィール情報をもとに配信できる唯一の広告プラットフォームだと説明されています。対象は会社、業種、職務の3つで、検索キャンペーンや動的検索広告、P-MAXなどで使えるとされています。
ただし、この機能は配信対象を絞り込むものではありません。公式ヘルプでは、該当する人への入札を強める「入札のみ」の設定として考えるよう案内されています。会社の指定は、1つの広告グループまたはキャンペーンにつき1,000社が上限です。
日本のアカウントでこの機能を使えるかは、本稿執筆時点で確認できていません。検討する場合は、自社のMicrosoft広告アカウントで利用できるかを代理店とあわせて確かめてください。

運用代行を依頼しても、LinkedIn広告特有の失敗は起こります。ここでは5つの典型例を、原因が代理店側と自社側のどちらにあるかとあわせて整理しました。
リード獲得フォームの設問を減らすと、送信数は増えてリード単価も下がります。ところが、営業が連絡すると「資料だけ欲しかった」という返答が続き、商談数は増えないことがあります。原因は、単価の改善だけを目標にした運用代行側の設計と、受け入れ基準を伝えなかった社内側の両方にあります。
回避策は、目標をリード単価ではなく商談単価に置くことです。導入時期や検討段階を問う設問を1つ加えるだけでも、営業が優先順位を付けやすくなります。リードの受け皿となるLPを見直す場合は「BtoBに特化したLP制作の完全ガイド|成果が出る構成と費用相場」も参考になります。
ターゲティングで役職、職務、業種、企業規模をすべて掛け合わせた結果、配信対象が数千人まで細ることがあります。BtoBのニッチ市場ほど母数が小さく、この状態に陥りがちです。そうなると表示回数が伸びず、予算を消化できないまま1か月が過ぎてしまいます。代理店が推定オーディエンス規模を示さずに条件を追加した場合に起きやすい失敗です。
回避策は、条件を足す前に規模の下限を決めておくことです。規模が足りないときは、ターゲティングから役職か職務のどちらかを外すか、企業リストによる配信に切り替えます。
海外の顧客を狙ったはずが、地域や言語の設定がずれて国内の閲覧者に配信されることがあります。英語の広告を日本語設定のユーザーに表示しても、反応は得られません。設定ミスは配信後に気付きにくく、気付いたときには予算の多くが消化されています。
回避策は、海外向けの配信国ごとにキャンペーンを分け、国別の表示回数を週次で確認することです。代理店のレポートに国別の内訳が含まれているかも、事前に確かめておきましょう。
狙う層が限られるBtoB向けのLinkedIn広告では、同じ人に同じ広告が繰り返し表示されやすくなります。株式会社Grillの運用経験上、決裁者層を狙うキャンペーンでは、同じクリエイティブを数週間回し続けるとクリック率が落ちていく傾向があります。広告への慣れが起きる速さは、母数が大きい媒体より早いと考えておくべきです。
回避策は、配信開始の時点で差し替え用の素材を複数用意しておくことです。訴求の切り口を変えたクリエイティブを3〜4種類そろえ、反応が落ちる前に入れ替えます。
LinkedInは採用とBtoBマーケティングの両方で使われるため、目的の異なる代理店を選んでしまうことがあります。採用支援が得意な会社にリード獲得を頼むと、CRM連携や商談化率の設計が手薄になりがちです。逆に、広告運用会社にスカウト配信まで期待すると、対応範囲から外れます。
株式会社Grillに寄せられる相談でも、前の委託先が採用ブランディング中心の会社で、リードの計測が整っていなかったケースが見られます。依頼前に「採用」「販促」のどちらが主目的かを決め、その目的の実績を持つ代理店を選びましょう。採用の担当部署とマーケティング部門で、窓口を分けて相談するのも一つの方法です。
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LinkedIn広告の運用代行を相談する前の段階で寄せられやすい疑問を、少額出稿や認定、採用活用など、LinkedIn広告ならではの論点に絞って回答します。マーケティング部門だけでなく、採用担当者から寄せられる質問も取り上げました。
少額から受ける運用代行会社はあります。第6章で紹介した中では、株式会社GrillとAdMarketが最低出稿10万円〜の条件を公開しています。テクノポートは最低出稿金額なしとしていますが、レポートの費用が別にかかります。
ただし、月10万円では比べられるパターンの数が限られます。費用を抑えて少額で始める場合は、ターゲットと訴求をそれぞれ1つに絞り、検証期間を長めに取る前提で計画しましょう。少額での運用実績がある会社かも、あわせて確認しておくと安心です。
LinkedInの公式サイトは、Marketing Partner(マーケティングパートナー)を第三者の事業者と位置づけています。広告・企業ページ・イベントにまたがる統合的なソリューションや運用サービスを提供する事業者です。認定にあたっては、能力や顧客への貢献、品質の厳格な審査を経ると案内されています。認定パートナーであることは、信頼性を測る材料の一つになります。
一方で、認定がないことだけで候補から外す必要はありません。成果に直結するのは、フォーム設計やCRM連携を実装した実績と、自社の業種への理解です。認定の有無は、第5章の6つの基準とあわせて総合的に判断しましょう。
国内のBtoB決裁者層を狙うなら、日本語の広告で十分に成果を狙えます。国内メンバーのプロフィールは英語で登録されている場合もあるため、職務や役職のターゲティング条件が日本語と英語の両方で拾えているかを確認しておくと安心です。
注意したいのは、国内の外資系企業の社員です。海外に本社を置く企業など、社内の公用語が英語の企業を狙う場合は、英語のクリエイティブを並行して試す価値があります。
求人掲載やスカウト配信といった採用向けの機能は、販促向けの広告とは別の製品で運用されることが多く、得意とする会社も異なります。採用が主目的なら、ダイレクトソーシングのように採用領域に強い会社へ相談するほうが近道です。
販促用の広告と採用広報を同じ会社にまとめたい場合は、それぞれの担当者と実績を個別に確認しましょう。SNSを使った採用支援の選び方は「採用向けSNS運用代行おすすめ会社23選|費用相場と外注の線引き」でも整理しています。
運用代行を依頼する場合でも、広告アカウントは自社名義で作ることをおすすめします。配信の履歴やオーディエンスのデータは、検証を重ねるほど価値が高まる資産だからです。代理店名義だと、パートナーを替えたときにこれらを失うおそれがあります。
自社名義で作成し、代理店には管理権限だけを付与する形なら、代理店を変えても資産は手元に残ります。広告費用の支払い方法をどちらが持つかも、契約書で明確にしておきましょう。
自社名義のアカウントをそのまま使い、運用代行会社に管理権限を付与すれば、過去のキャンペーンや成果のデータはそのまま参照できます。新しくアカウントを作り直す必要はありません。
引き継ぎの際は、これまでの配信で反応が良かった役職や業種、効果の低かった訴求を新しいパートナーに共有しましょう。過去の配信実績を踏まえた提案が出てくるかどうかで、代理店の分析力も見えてきます。

多くのBtoB企業では、来期の広告予算が期初の数か月前に固まります。LinkedIn広告の採算を判断するには90日分の配信と商談のデータが要るため、検証の着手が遅れると、次の予算策定に間に合う根拠を持てません。限られた母数で単価も高い媒体だからこそ、代理店の選び方の差が、そのまま来期の商談数の差になります。
BtoBのLinkedIn広告では、代理店の実力は管理画面の操作ではなく、フォームの1問目とCRMの1項目に表れます。最後に、候補の代理店を絞り込むためのチェック項目を確認しておきましょう。
提案を受けた運用代行会社ごとに、次の5項目に答えられるかを確かめてください。
5項目すべてに具体的な答えが返ってくるパートナーなら、配信後に「何が良くて何が悪かったか」を同じ物差しで議論できます。BtoBのリード獲得全体の打ち手を広げたい場合は、「SaaSがやるべきリード獲得方法15選|戦略設計からナーチャリングまで」も次の参考になります。
LinkedIn広告に興味はあっても、高い単価に見合う商談が得られるか分からず、社内で踏み切れないという声をよく伺います。株式会社Grillは、その見極めを最小限の費用で行うところから支援します。最初は1つのターゲット企業リストと1つの訴求に絞り、リード獲得フォームの設問、コンバージョンAPI、CRMへの同期までを配信前に整えます。
判断の物差しは、リード単価ではなく商談化率と商談単価です。週ごとに数値を確認して訴求と設問を入れ替え、90日で「予算を広げるか、他媒体に配分を移すか」を判断できる材料をそろえます。
広告費が月30万円であれば、第7章の試算で見た手数料の差だけで、毎月3万円ほどをクリックの購入に充てられる計算です。検証できる回数が増える分、採算の判断も早まります。商材の単価と狙いたい役職の2点をお知らせいただければ、初回の打ち合わせで御社のLinkedIn広告が採算に乗るかどうかの見立てをお返しします。
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