ポッドキャスト広告とは?2つの出稿方法と7つの配信面を比較!聴き流されない台本の作り方まで!

ポッドキャスト広告とは?2つの出稿方法と7つの配信面を比較!聴き流されない台本の作り方まで!

ポッドキャスト広告の成否は、台本の出来栄えより先に「どの番組の、どの再生を買ったか」でおおむね決まります。同じ30秒の原稿でも、パーソナリティが自分の言葉で紹介する枠と、条件に合う再生へ自動で差し込む枠とでは、リスナーの受け止め方も、費用の決まり方も、後から測れる数字もまるで違うからです。

株式会社Grillが音声広告の出稿を支援した案件(2025年4月〜2026年6月、N=18件)でも、台本の手直しより番組と買い方の見直しのほうが、指名検索の伸びに大きく影響していました。聴き手の母数も着実に広がり、月1回以上ポッドキャストを聴く人は15〜69歳の18.2%に達しています【オトナル・朝日新聞社調べ】。

買い方を先に決め、そのあとで番組を探す。この順番に変えるだけで、見積もりの比べ方も成果の確かめ方もそろいます。第1章から、その判断に必要な材料を配信面・台本・計測・費用の順に並べていきます。

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目次

第1章 ポッドキャスト広告は「番組を買う」か「再生を買う」か|出稿前に決める2つの買い方

第1章 ポッドキャスト広告は「番組を買う」か「再生を買う」か|出稿前に決める2つの買い方

最初に、ポッドキャスト広告の定義を短く押さえ、そのうえで出稿前に決めておきたい2つの買い方を比べます。

1-1. ポッドキャスト広告とは、番組の前後や途中で流れる音声広告のこと

ポッドキャスト広告は、ポッドキャスト番組のエピソードの前後や途中に流れる音声広告です。流れる位置は、開始前の「プレロール」、途中の「ミッドロール」、終了後の「ポストロール」に分けて呼ばれます。

1-2. 番組を買う:ホストリードとタイアップはパーソナリティの信頼を借りる

1つ目は、特定の番組そのものを買う方法です。代表例が、パーソナリティ本人が商品を紹介するホストリードと、番組のテーマに商品を組み込むタイアップです。リスナーは毎週聴いている声で商品の話を聞くため受け取りやすくブランドへの好意につながりやすい一方、配信量を広げるには番組の数だけ交渉が必要です。

1-3. 再生を買う:動的挿入(DAI)は条件に合う再生へまとめて配信する

2つ目は、番組ではなく「再生」を買う方法です。動的挿入(DAI)は、再生のたびにサーバー側で広告を差し込む仕組みで、年齢やジャンルなどのターゲティング条件に合う複数番組へまとめて配信できます。

米国の市場ではこの方式が主流で、米IABが2023年10月に公表した調査では、DAIがポッドキャスト広告収益の9割超を占めました。ただし、オトナルが運営する音声マーケティングの解説メディアによると、配信期間が終わると広告はすべて止まるため、アーカイブ性は期待できません。

1-4. 費用・計測・アーカイブ性で見る2つの買い方の比較表

2つの買い方の違いを4つの軸で並べます。

比較軸番組を買う(ホストリード・タイアップ)再生を買う(動的挿入・アドネットワーク)
費用の決まり方番組ごとの協賛費・見積もり再生数に応じた課金(CPMなど)
計測できる指標専用コード・指名検索の変化が中心再生数・配信先の属性レポート
過去回に残るか番組の条件しだいで残る場合がある配信期間の終了とともに止まる
向く目的信頼を借りた深い理解・ブランド好意幅広い認知と反応の良い層の発見

2つを予算規模に応じて組み合わせる方法は第8章で扱います。

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第2章 耳だけで届き、クリックされないポッドキャスト広告|出稿前に確かめたい3つの判断軸

第2章 耳だけで届き、クリックされないポッドキャスト広告|出稿前に確かめたい3つの判断軸

ポッドキャスト広告には、画面がなく、聴いた人がその場でクリックできないという2つの前提があります。この前提を受け入れられるかを、聴き手の実像とあわせて3つの軸で確かめます。

2-1. 月間利用率18.2%|15〜29歳が厚いポッドキャストのリスナー像と聴かれ方

オトナルと朝日新聞社が15〜69歳の男女10,000人に実施した調査(2025年12月5〜6日)では、月1回以上ポッドキャストを聴く人の割合は18.2%でした。2020年の14.2%から拡大傾向にあり、15〜19歳では40.5%、20代では28.8%と若いユーザーほど高い水準です【オトナル・朝日新聞社調べ】。

広告費の面でも動きがあります。電通「2025年 日本の広告費」では、ポッドキャストをはじめとする音声メディアのデジタル展開が注目され、ラジオデジタルの広告費は38億円(前年比111.8%)でした。これはラジオ関連のデジタル広告費全体の数字で、ポッドキャスト広告だけの市場規模ではない点に注意が必要です。

聴かれ方にも特徴があります。株式会社Grillの運用経験上、家事や移動をしながらのながら聴きで長く再生される傾向があります。

2-2. 判断軸①:画面がなくても、声だけで商品の価値が伝わるか

最初の判断軸は「耳だけ」で伝わるかどうかです。デザインや色で選ばれる商品、価格の安さで比べられる商品は、声だけでは違いを伝えにくく、数字の比較も聞き流されがちです。

反対に、オンライン学習やサブスクリプション型のサービスのように、使った人の体験で価値が伝わる無形の商材は好相性です。

2-3. 判断軸②:クリックされなくても、社名を覚えてもらうことに価値があるか

2つ目の判断軸は、その場で遷移されない前提を受け入れられるかどうかです。セールの告知のように当日の購入を狙う施策は、ながら聴きの最中に画面を操作しにくいポッドキャスト広告では成果を追いにくくなります。

一方、SaaS、転職・人材サービス、住宅、スクールのように比較検討に時間がかかる商材なら、候補に挙がる段階で社名を思い出してもらえれば十分な効果です。

株式会社Grillが支援した検討期間の長い商材(SaaS・人材・不動産、2025年度、N=9件)では、配信開始から4週間の指名検索数が、配信前の4週間と比べて平均32%増えました。

2-4. 判断軸③:成果を数週間から数か月のスパンで待てるか

3つ目は時間軸です。耳で覚えた社名が検索や申し込みに変わるまでには時間差があるため、配信の翌週の売上で判断すると良さを測りきれません。数週間から数か月のスパンで認知の変化を追える体制があるかを確かめておきましょう。

第3章 国内で検討できるポッドキャスト広告の配信面7つ|2026年時点の秒数と買い方の早見表

第3章 国内で検討できるポッドキャスト広告の配信面7つ|2026年時点の秒数と買い方の早見表

判断軸をクリアしたら、次は出稿先の候補です。2026年9月時点の各社の公式情報をもとに、日本からの直接購入が確認できていない配信面も含めて、国内の広告主が検討できる7つの配信面を早見表にまとめました。

配信面広告の秒数主な買い方公式の最低出稿額
Spotify最大30秒再生を買う(音楽とポッドキャストへ自動配信)公開なし
radiko放送局が番組ごとに設定再生を買う・番組を買う(ブランド協賛)公開なし
YouTube最大30秒再生を買う(インプレッション単価制)公開なし
Amazon MusicAmazonの音声広告は10〜60秒日本からの直接購入は未確認・RSS経由のアドネットワークで到達公開なし
Apple Podcasts番組・アドネットワークによる日本からの直接購入は未確認・RSS経由のアドネットワークで到達公開なし
Voicy公開なし広告主向けの販売条件は非公開公開なし
stand.fm15・20・30秒再生を買う(プログラマティック)公開なし

3-1. Spotify|広告マネージャーで音楽とポッドキャストへ最大30秒の音声広告

Spotifyは、「Spotify広告マネージャー」で自動配信を選ぶと、Spotifyのポッドキャストと音楽の両方のユーザーへ広告を届けられます。純広告とプログラマティックのどちらで買っても、同じ広告仕様が適用されるとSpotifyは説明しています。

Spotifyの番組内にストリーミングで広告を差し込む「Streaming Ad Insertion(SAI)」は、2026年9月時点で日本での提供時期が未定とされています。

3-2. radiko|ラジオ局のポッドキャストに届くラジコオーディオアドと番組協賛

radikoの「ラジコオーディオアド」は、地上波のラジオ広告枠の差し替えと、ポッドキャスト内への独自の広告配信を組み合わせたメニューです。リスナーのプロフィールや番組の聴取履歴、位置情報などに基づくターゲティングができます。

番組を買いたい場合は、ラジコポッドキャストの番組ごとのブランド協賛メニューが窓口です。

3-3. YouTube|ビデオポッドキャストの視聴者にも届くオーディオ広告

YouTubeには、音楽やポッドキャストを聴いているユーザーに向けた「YouTubeオーディオ広告」があります。Googleのディスプレイ&ビデオ 360のヘルプによると、短い広告はスキップ不可、それより長い広告はスキップ可能として配信されます。

バックグラウンド再生中にも流れるため、画面を見ていないながら聴きのリスナーに届きます。YouTubeのほかの広告フォーマットとの違いは「YouTube広告の種類全6つを徹底比較|費用相場・選び方」で確認できます。

3-4. Amazon Music・Apple Podcasts|アドネットワーク経由の動的挿入で届く配信面

Amazon自身の広告メニューとしては、コンテンツの合間に流れるスキップ不可の音声広告が案内されています。ただし、Amazon DSPでポッドキャスト広告を買える対象として公式に明記されているのは米国の広告主で、日本からの購入可否は記載がありません。Apple Podcastsについても、Apple自身が販売する広告メニューは確認できませんでした。

国内の広告主にとって現実的なのは、Amazonの広告メニューとは別に、RSSで各アプリへ配られる番組に国内アドネットワーク経由で広告を差し込み、両アプリのユーザーへ届けるルートです。

3-5. Voicy・stand.fm・アドネットワーク|音声配信アプリの広告枠と複数番組へのまとめ配信

Voicyは2025年8月1日からアプリ内で音声広告・動画広告を流し始め、一般の広告は同年9月1日から配信する予定と2025年7月に発表していました。stand.fmの広告枠は、オトナルがプログラマティックで買える音声広告として販売しています。複数の番組を束ねたアドネットワークからまとめて買えば、1回の出稿で複数のアプリのリスナーに届く点が利点で、代表的な事業者は10-2と10-5で紹介しています。

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第4章 ポッドキャスト番組の選び方|広告の成果を左右する4つの確認ポイント

第4章 ポッドキャスト番組の選び方|広告の成果を左右する4つの確認ポイント

配信面が決まっても、どの番組に広告を載せるかで効果は大きく変わります。再生数のランキングではなく、媒体資料で次の4点を確かめて絞り込みましょう。

4-1. リスナーの年齢・職業が自社の購買層と重なっているか

最初に見るのは、再生数の多さではなくリスナーの中身です。媒体資料にある年齢・性別・職業・居住地の構成が、自社の顧客像とどれだけ重なるかを確かめます。

再生数が10分の1の番組でも、聴き手の大半が自社の顧客層なら、届く見込み客の数は大型番組と変わらず、広告の効果も見劣りしない場合があります。

4-2. パーソナリティが商品を自分の言葉で語れる番組か

ホストリードを検討するなら、パーソナリティと商品の距離が重要です。普段の話題と商品の用途が近いほど、紹介が自然な会話として受け取られます。

事前に試用してもらえるかも確認しましょう。台本を読み上げるだけの紹介には、毎週聴いているリスナーほど違和感に気づきます。

4-3. 過去回の再生が続く番組か|アーカイブに広告が残る条件も確認

ポッドキャストは、公開から時間がたったエピソードも聴かれ続けるのが特徴です。過去のエピソードの再生が新作の公開後も積み上がる番組なら、1回の出稿が長く効き続ける可能性があります。

4-4. プレロール・ミッドロール・ポストロールの挿入位置を指定できるか

挿入位置によって、聴かれ方は変わります。オトナルも「広告挿入が可能な箇所は番組によって異なります」と明記しており、radikoのポッドキャストでは放送局が番組ごとに位置と秒数を決めています。位置で料金が変わるかも見積もり段階で確認しておきましょう。

媒体資料で確かめたいのは、①聴き手の属性、②月ごとの再生数の推移、③過去エピソードの再生比率、④挿入できる位置と秒数、⑤掲載期間の5項目です。

第5章 聴き流されない台本の5つのルール|ポッドキャスト広告を耳で覚えてもらう設計

第5章 聴き流されない台本の5つのルール|ポッドキャスト広告を耳で覚えてもらう設計

番組が決まったら、次は台本です。ながら聴きされる音声広告は読み返せないため、文字で読んで分かりやすい原稿がそのまま耳で伝わるとは限りません。聴いた一度で覚えてもらうための5つのルールを紹介します。

5-1. 1本で伝えるメッセージは1つ|30秒なら140〜150文字が上限の目安

Spotifyは、30秒の広告用スクリプトで推奨される文字数を1本あたり140〜150文字と案内しています。Spotifyの目安どおりの長さでは、伝えられる内容は1つが限界です。

訴求を並べると聴き終えたときに何も残らないため、ほかの訴求は別の台本に分けて配信します。

5-2. 社名・サービス名は冒頭と締めの2回、聞き取れる言い方で入れる

社名を最初と最後の2回入れると、途中から聴き始めたリスナーにも名前が残ります。表記が英字のサービス名は、読み方を1つに決めて台本にふりがなで書き込みます。同音異義語と取り違えやすい名前なら、「〇〇、ひらがなで〇〇です」のように耳だけで判別できる補足を添えましょう。

5-3. URLを読み上げず「検索してほしい言葉」で行動を促す

ながら聴きのリスナーは、URLを聞いてもメモを取れません。「〇〇で検索」のように、検索窓に入れてほしい言葉を1つだけ伝えるほうが行動につながります。

検索語は自社サイトが確実に上位に出る言葉を選び、数字も「3,980円」より「4,000円を切る価格」のように、聞いた瞬間に意味がとれる言い方に直します。

株式会社Grillが台本を見直したEC・サブスクリプション業種の案件(2025年10月〜2026年3月、N=6件)では、台本を2点見直しました。URLの読み上げをやめて検索語を1つに絞り、社名を冒頭と締めの2回に増やした点です。その結果、配信期間中の専用LPへの流入が見直し前の1.6倍になりました。

5-4. ホストリードでは原稿でなく「話してほしい論点」を渡す

ホストリードの場合、一字一句の原稿を渡すと、読み上げ調になって番組の空気から浮いてしまいます。渡すのは「必ず触れてほしい3点」と「言ってはいけない表現」の一覧にとどめ、言い回しはパーソナリティに任せましょう。

薬機法や景品表示法に触れる表現は事前に共有し、広告であることが分かる伝え方にします。判断の基準は「ステマ規制とインフルエンサーの違反事例|PR表記の書き方」で詳しく整理しています。

5-5. ミッドロールは番組の流れを切らない一言から入る

ミッドロールはエピソードの途中で唐突に始まるとスキップされやすいため、「ここで少しお知らせです」のように広告へ移ることを知らせる一言を置きます。終わりに番組の本題へ戻る一言を添えると、リスナーが広告を邪魔に感じにくくなります。

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第6章 計測しにくいポッドキャスト広告の効果測定|指名検索・専用コード・ブランドリフトの3つの方法

第6章 計測しにくいポッドキャスト広告の効果測定|指名検索・専用コード・ブランドリフトの3つの方法

ポッドキャスト広告は、リンクをクリックして遷移するという行動が起点になりません。クリック以外の痕跡を最初から仕込み、次の3つを組み合わせて効果を測ります。

6-1. 配信前後の指名検索数とサイトへの直接流入を比べる

Google Search Consoleで指名キーワードの表示回数を、アクセス解析でユーザーの直接流入を、それぞれ配信前の同じ期間と比べます。比較の精度を上げるには、同時期にほかの広告を大きく変えないことが大切です。

6-2. 番組専用のクーポンコード・専用URLで購入経路を切り分ける

購入や申し込みまで追いたい場合は、番組ごとに専用のクーポンコードや短いURLを用意します。Spotifyも、これまでのポッドキャスト広告では広告主が「クーポンコードやバニティ URL」で反響を把握するしかなかったと説明しています。

番組名を連想できる短いコードにすれば、リスナーが覚えやすく、番組ごとの反応も比較できます。

株式会社Grillが専用コードを設けたEC・食品・D2C業種の案件(2025年7月〜2026年6月、N=7件)で、配信期間中の購入の内訳を集計しました。その結果、平均11.4%をコード経由として番組単位で特定できました。コードを使わずに買った人も一定数いるため、この数字は成果の下限と捉えるのが適切です。

6-3. ブランドリフト調査とコンパニオンバナーで認知の変化を測る

認知やブランドへの好意の変化を測るには、広告に接した人と接していない人へ同じ質問をするブランドリフト調査が有効です。radikoも、自社の音声広告の特長としてブランドリフトに優れる点を挙げています。

Spotifyやstand.fmでは、音声と同時に表示されるコンパニオンバナーのクリックも補助指標になります。Spotifyではバナーにリンク先URLの設定が必須です。複数媒体の数字を同じ物差しにそろえる考え方は、「SNS広告の効果測定で失敗しないための4ステップ」でも解説しています。

第7章 ポッドキャスト広告の費用が決まる3つの要素|CPM課金・番組協賛費・音声制作費

第7章 ポッドキャスト広告の費用が決まる3つの要素|CPM課金・番組協賛費・音声制作費

2026年9月時点で、Spotify・radiko・オトナルのいずれも公式サイトに最低出稿額や単価を掲載しておらず、金額は目的と条件に応じた見積もりで決まります。単価が表に出にくい市場だからこそ、金額を左右する3つの要素を押さえておきましょう。

7-1. 再生を買う場合は1,000再生あたりのCPM課金が基本

動的挿入やアプリ内の音声広告では、多くの配信面で、広告が1,000回再生されるごとに費用が発生するCPM課金が採られています。オトナルのアドネットワークも、ダウンロード数に応じた配信課金型と説明しており、再生数が予算の上限に達した時点で広告が止まる仕組みです。

単価は、ターゲティング条件の細かさ、配信するジャンル、秒数によって変わります。条件を絞るほど単価は上がる一方、届けたいユーザー以外への無駄な再生は減ります。

7-2. 番組を買う場合は協賛費|ホストリード・タイアップは番組ごとの見積もり

ホストリードやタイアップは、番組ごとに条件を相談して協賛費が決まります。金額を左右するのは、番組の再生数、パーソナリティの知名度、紹介の回数と長さなどです。

株式会社Grillの運用経験上、同じ金額でも1回の紹介か連続4回の紹介かで効果は大きく変わります。見積もりを比べるときは、総額だけでなく「1回あたりの再生数」と「紹介の回数」をそろえて比べましょう。手数料の仕組みと比べ方は「リスティング広告代理店の手数料相場|費用の抑え方」も参考になります。

7-3. 見落としやすい音声素材の制作費(台本・ナレーター・収録・編集)

ホストリード以外では、台本の作成、ナレーターの起用、収録、BGMを入れた編集の費用が別にかかります。Spotifyは統合ラウドネス-16LUFS(±1.5LUFS)、トゥルーピーク-2.0dB以下を広告仕様としています。複数の媒体へ流す素材は、最も厳しい基準に合わせて1度で仕上げると作り直しを防げます。

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第8章 動的挿入で当たりを探し、ホストリードで深める|予算規模別に組むポッドキャスト広告の配分

第8章 動的挿入で当たりを探し、ホストリードで深める|予算規模別に組むポッドキャスト広告の配分

2つの買い方は、どちらか一方を選ぶものではありません。株式会社Grillの運用経験上、少額の段階では再生を買って反応の良い層を探し、見えてきた層に向けて番組を買う順番が、予算の無駄を最も抑えられます。

8-1. 少額で始めるなら、アドネットワークの複数カテゴリ配信で反応を見る

月の予算が限られる段階では、アドネットワークのジャンル単位のターゲティングで2〜3に分けて配信し、どのジャンルで効果が出るかを、指名検索や専用コードの利用の増え方で見ます。この段階の目的は、売上を立てることではなく「自社の名前に反応するリスナーがどこにいるか」を見つけることです。

反応の差を見分けるため、台本はジャンル間で共通にします。予算の割り振り方の考え方は、「Web広告の予算の決め方5選|目標CPAの逆算」が参考になります。

8-2. 反応のよいジャンルが見えたら、同ジャンルの番組でホストリードを試す

反応の良いジャンルが分かったら、そのジャンルの中からパーソナリティと商品の相性が良い番組を選び、ホストリードを試します。

株式会社Grillは、SaaS・教育業種の案件(2025年度、N=5件)で、同じジャンル内の2つの買い方を比べました。1,000再生あたりの指名検索数はホストリードが動的挿入の約2.1倍で、1再生あたりの費用も約1.8倍かかっていました。届く人数と深さのどちらを優先するかで、配分を決める必要があります。

8-3. 予算を広げる段階で、動画広告・検索広告と同じ訴求をそろえる

予算を広げる段階では、ポッドキャストだけで完結させず、ほかのデジタル広告と訴求をそろえ、耳で得た認知を行動につなげます。Spotifyも、音声広告と動画広告を組み合わせると音声のみの場合より最大66%多い売上増加が見られたと公表しています。動画広告の素材づくりを外部に任せる場合は、「動画広告の制作に強いおすすめ会社20選」で制作会社の比べ方を確認できます。

第9章 ポッドキャスト広告を検討するときに出やすい3つの疑問

第9章 ポッドキャスト広告を検討するときに出やすい3つの疑問

ここまでで買い方・台本・計測・費用の考え方がそろいました。最後に、自社の顧客層にあたるリスナーに届くか、広告の効果を損なうリスクはないかなど、出稿を検討する段階でよく挙がる3つの疑問に答えます。

9-1. BtoB商材でもポッドキャスト広告は成果につながる?

つながる可能性は十分にあります。ビジネスやテクノロジーを扱う番組は仕事の情報収集のために聴かれやすい一方、検討期間が長いため翌週の商談増は期待しにくいのが実情です。BtoBの広告全般の進め方は、「BtoB業界に強い広告代理店おすすめ16選」でも比較しています。

9-2. 広告を出した番組が炎上したら?ブランドセーフティの確認点

パーソナリティの発言が問題になると、そこで紹介されていた広告主のブランドにも影響が及びます。ブランドを守るため、契約の前に、過去の配信内容と、問題が起きたときに広告を差し替えたり外したりできるかを確認しておきましょう。動的挿入でも、除外したいジャンルや番組を指定できるかを確かめましょう。

9-3. ビデオポッドキャストに出す広告は音声版と分けて考えるべき?

分けて考えるのがおすすめです。オトナルと朝日新聞社の調査では、ポッドキャストユーザーの76.2%が月1回以上ビデオポッドキャストを視聴していました【オトナル・朝日新聞社調べ】。

映像では商品やテロップの検索語を見せられますが、音声だけで聴くユーザーもいるため、映像なしでも通じる台本が前提です。

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第10章 音声広告に強い相談先6選|ポッドキャスト広告の出稿を任せられる代理店・アドネットワーク

第10章 音声広告に強い相談先6選|ポッドキャスト広告の出稿を任せられる代理店・アドネットワーク

番組選定から計測までを自社で進めるのが難しい場合に向けて、ラジオ局系の配信サービスまで、タイプの異なる6社を比較しました。広告代理店全般の選び方は「Web広告代理店おすすめ32社を徹底比較」でも整理しています。

会社名タイプ対応する買い方費用の公開状況向いている企業
株式会社Grill広告運用代理店再生を買う・番組を買う最低出稿10万円〜/手数料10%〜(業界相場20%)音声広告をほかの広告と同じ物差しで検証したい企業
株式会社オトナル音声広告専門代理店再生を買う・番組を買う要問い合わせ複数の番組へまとめて配信したい企業
AdMarket(株式会社ジェー・ピー・シー)音声広告代理店再生を買う最低出稿額10万円〜・最低契約1か月〜Spotifyとradikoへ少額から出したい企業
株式会社西日本新聞メディアラボ(MIMIAD)配信サービス再生を買う要問い合わせラジオ局の番組の聴き手に届けたい企業
ロボットスタート株式会社(Audiostart)アドネットワーク再生を買う要問い合わせ多数の番組へ広く配信したい企業
キクタス株式会社番組制作・配信番組を買う要問い合わせ番組タイアップで深く伝えたい企業

Grill以外の5社のうち、AdMarket以外は2026年9月時点で公式サイトに料金を掲載していません。

10-1. 株式会社Grill

株式会社Grill

【ポッドキャスト広告を「測れる出稿」に組み立てる、音声・動画・検索広告の運用パートナー】

株式会社Grillは、ポッドキャストを含む音声広告を、検索広告や動画広告と同じ物差しで検証できるように設計する広告運用会社です。指名検索の基準値と番組ごとの専用コードを配信前に用意し、動的挿入とホストリードのどちらに予算を寄せるかを数字で判断します。

番組ごとに発行したコードの利用状況と、配信面ごとに形式の異なる再生レポートを突き合わせる作業は、番組が増えるほど手間が膨らみます。株式会社Grillはこの突き合わせをAI・自動化ツールで1枚の集計表にまとめる仕組みを整えています。この工数削減が、最低出稿予算10万円〜・手数料10%〜(業界相場20%の半額水準)という料金の裏付けです。番組を増やしても集計の負担が変わらないため、週単位で反応の弱い番組から予算を引き上げられます。

SaaSや人材など検討期間の長い商材を得意とし、覚えてもらった社名を受け止める検索広告、動画広告、LP改善にも対応します。

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会社名株式会社Grill
所在地東京都渋谷区東3丁目22−14 グランファースト恵比寿 5階
公式サイトhttps://grill.co.jp/

10-2. 株式会社オトナル

株式会社オトナル

【オーディオアドとアドテクに特化したデジタル音声広告代理店】

株式会社オトナルは、500番組以上で構成される自社のポッドキャストアドネットワークを持つデジタル音声広告の専門代理店で、ジャンルや聴き手の属性ごとのカテゴリ単位のターゲティングで配信できます。stand.fmの広告枠の販売や、朝日新聞社との国内利用実態調査も手がけており、市場動向を踏まえた提案を受けたい企業に向いています。

会社名株式会社オトナル
所在地東京都中央区入船3丁目7-7 ウィンド入船ビル5F
公式サイトhttps://otonal.co.jp/about

10-3. AdMarket(株式会社ジェー・ピー・シー)

株式会社ジェー・ピー・シー

【Spotify・radikoへの出稿を少額から扱う音声広告代理店】

AdMarketは、株式会社ジェー・ピー・シーのアドマーケット事業部が運営する、Spotify広告・radiko広告・ポッドキャスト広告の代理店です。音声広告サービスの最低出稿額を10万円〜、最低契約期間を1か月〜と公開しており、社内で予算を通す前に費用感をつかみたい企業が相談しやすい窓口です。

会社名株式会社ジェー・ピー・シー
所在地京都市下京区富小路通高辻下る恵美須屋町193番地(東京オフィス:東京都千代田区岩本町三丁目11番4号サトケイビル4階)
公式サイトhttps://www.ad-market.jp/service/audioad/

10-4. 株式会社西日本新聞メディアラボ(MIMIAD)

株式会社西日本新聞メディアラボ

【ラジオ局のポッドキャスト番組へ広告を届ける配信サービス】

株式会社西日本新聞メディアラボの「MIMIAD」は、radikoのほか、Apple Podcastなど複数のアプリに配信されているラジオ局のポッドキャスト番組へ広告を配信できるサービスです。ラジオ局が制作する番組のリスナーに届けたい企業や、ブランドの安全性を重視する企業にとって、検討したい選択肢です。

会社名株式会社西日本新聞メディアラボ
所在地福岡市中央区今泉一丁目9番14号 西日本新聞天神南ビル
公式サイトhttps://www.medialab.co.jp/service/mimiad/

10-5. ロボットスタート株式会社(Audiostart)

ロボットスタート株式会社

【400番組以上をつなぐポッドキャストアドネットワーク】

ロボットスタート株式会社の「Audiostart」は、400番組以上の制作者と100を超える販売パートナーをつなぐポッドキャストアドネットワークで、月間の再生数は5,000万を超えたと公表しています。多くの番組へ広く配信し、反応の良いジャンルのリスナーを探したい段階の企業に向いています。

会社名ロボットスタート株式会社
所在地東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号 渋谷スクランブルスクエア SHIBUYA QWS
公式サイトhttps://robotstart.co.jp/

10-6. キクタス株式会社

キクタス株式会社

【自社で配信する番組への広告出稿とタイアップを受け付ける番組制作会社】

キクタス株式会社は、自社で配信しているポッドキャスト番組への広告出稿と番組タイアップを募集しており、スポンサーとなる番組や提供の方法は協議のうえで決める形です。番組の制作元に直接相談できるため、「番組を買う」方式で特定のリスナーに深く伝えたい企業に向いています。

会社名キクタス株式会社
所在地横浜市中区相生町3-61 泰生ビル2階
公式サイトhttps://kiqtas.jp/sponsor/

第11章 ポッドキャスト広告の第一歩は1番組・1メッセージ・1つの検索語から

第11章 ポッドキャスト広告の第一歩は1番組・1メッセージ・1つの検索語から

ポッドキャスト広告は、流れた瞬間に消えてしまう広告です。だからこそ、配信を始める前に「聴いた人に何を残すか」を決めておいた企業だけが、次の予算を増やす根拠を手にできます。ポッドキャストのユーザーが増えている今のうちに反応する番組を見つけておくことが、市場に後から参入する競合との差になります。

11-1. 配信前に決めておきたい番組・メッセージ・検索語の3点

最初の出稿では、買い方と番組を1つ、伝える内容を1つ、検索してほしい言葉を1つに絞り、配信前の指名検索数を記録してから始めます。音声の次に目で見る接点を広げる段階では、「SNS広告の種類を完全ガイド|7大媒体の特徴・費用」で媒体ごとの役割を確認しておくと、次の配分を組み立てやすくなります。

株式会社Grillが台本を「読み上げて」仕上げる理由

ポッドキャスト広告の台本は、画面で整えた文ほど耳では伝わりにくくなることがあります。声に出すと社名が前後の言葉に埋もれたり、数字が聞き取れなかったりするためです。

株式会社Grillは、台本を必ず声に出して読み上げ、30秒に収まるか、社名が一度で聞き取れるか、同音異義語と取り違えられないかを確かめてから仕上げます。ホストリードでは、パーソナリティへ渡す論点メモとNG表現の一覧をつくり、ミッドロールの入り方と番組の本題へ戻る一言まで設計します。

御社の商品が声だけでどう伝わるのかを、まずは1本の台本を読み上げるところから一緒に確かめてみませんか。原稿の1行目から、耳で覚えてもらえる言葉に組み立て直します。

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この記事を書いた人
2014年オイシックス株式会社にて海外事業の中核を担ったのち、香港および中国現地法人の社長に就任。アジア市場における事業の飛躍的な拡大を牽引。2017年には株式会社Emooveを代表取締役CEOとして創業。ゼロからの事業立ち上げて急成長を実現し、事業売却(EXIT)を成功へと導く。現在は、株式会社Grillの取締役COOとして参画。これまでの経営手腕と最前線で培った知見を融合させ、様々な業界に向けて事業成長に直結するWEBマーケティング支援を強力に推進している。
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