同じ「10問×100人」のアンケートでも、セルフ型ツールのQuestantなら1万円(税別)、マクロミルのネットリサーチなら11万円と、公式の料金表で10倍近い開きがあります。
高いほうが質の良い調査だと考えがちですが、この差の大半は品質ではありません。設問を誰が書き、回答の質を誰が確かめるかという分担の違いから生まれています。
たとえば、設問を書ける担当者がいる企業がフルサービスを頼めば、自社でできる設計作業にまで費用を払うことになります。
反対に、設計できる人がいない企業がセルフ型を選ぶと、安く集めた回答が意思決定に使えないまま残ります。どちらも、アンケート調査代行に任せる範囲、つまり何を外注し何を自社に残すかの線引きを誤った例です。
2026年10月時点の各社の公式情報をもとに、任せる範囲で分けた4つのタイプの見分け方と、回答の質と調査票で失敗しないための確認点を取り上げます。続けて、BtoBや自社顧客向け調査の進め方、費用の目安、依頼先21社の比較を順に紹介します。発注前に通読すれば、自社に合うタイプと相談すべき会社の候補まで一度に絞り込めるはずです。
GRILLは支援実績500社以上のマーケティング会社です。SEO・広告・SNSを横断した集客戦略を専門家がご提案します。
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アンケート調査代行とは、アンケートの企画から報告までの一部または全部を、調査会社などの外部に委託するサービスです。同じ名前でも任せられる範囲には大きな幅があるため、まず業務の段階を分け、そのうえで4つのタイプを整理します。
アンケート調査の仕事は、大きく次の5段階に分かれます。外注先への見積もり依頼も、この段階のどこからどこまでを頼むかで金額が決まります。
| 段階 | 主な作業 | 代表的な成果物 |
|---|---|---|
| 企画 | 調査の目的、対象者、サンプル数、手法を決める | 調査企画書 |
| 設問設計 | 設問と選択肢を作り、設問数と順序を整える | 調査票 |
| 実査 | 回答画面の作成、配信、回収 | ローデータ |
| 集計 | 単純集計とクロス集計、自由記述の分類 | GT表・クロス集計表 |
| 分析 | 結果の読み解きと示唆の整理 | レポート・報告書 |
この5段階を「回答者を誰が集めるか」と「設問を誰が書くか」の2つの軸で切ると、外注の形は4つのタイプに整理できます。
| タイプ | 回答者を集める | 設問を書く | 集計・分析 | 料金の目安 |
|---|---|---|---|---|
| フルサービス型 | 調査会社のパネル | 調査会社 | 調査会社 | 10万円台〜数百万円 |
| 実査代行型 | 調査会社のパネル | 自社(添削あり) | 単純集計まで | 10万円前後〜 |
| セルフ型 | ツール会社のパネル | 自社 | ツールの自動集計 | 数千円〜 |
| 入力・集計代行 | 自社(紙・Web) | 自社 | 代行会社 | 件数・項目数で変動 |
第7章で費用を、第10章でおすすめの依頼先を紹介する際も、この4タイプで分けて整理します。
フルサービス型は、企画からレポートまでを一括で委託する形です。担当リサーチャーが「調査結果で何を決めたいか」を聞き取り、対象者の条件や設問の構成まで提案します。
社内に調査の経験者がいない企業や、経営会議の判断材料として説明責任を果たせる調査が必要な場面に向いています。その分、費用は4タイプの中で最も高く、打ち合わせや確認にかかる日数も長くなります。
実査代行型は、自社で作った調査票を渡し、回答画面の作成とパネルへの配信、回収だけを委託する形です。納品はローデータと単純集計表までが一般的で、分析は自社で行います。
マーケティング部門に調査の経験者がいて、設問は自社で書けるが、回答者を集める手段だけがないという企業に適しています。調査会社によっては、設問の添削を無償または安価なオプションで引き受けているため、依頼時に確認しておくと安心です。
セルフ型は、ツール上で自社が設問を作り、ツール会社が抱えるモニターに配信する形です。FreeasyやSurveroidのように「1問×1人10円」前後の単価を公開しているサービスが多く、最短で当日中に回答が集まります。
小さな仮説を素早く確かめる用途には最適です。一方で、設計の誤りや回答の偏りに気づく人がいないまま結果が出てしまうため、第3章と第4章の確認点を自社で押さえておく必要があります。
入力・集計代行は、店頭やイベント、郵送で集めた紙のアンケートや、自社で実施したWebアンケートの回答を受け取り、データ入力と集計を引き受ける形です。手書きの自由記述を読み取って分類する作業まで任せられる会社もあります。
回答者は自社で集めているため、パネルの品質を気にする必要はありません。その代わり、回答率や回答の偏りは自社の配り方で決まる点に注意が必要です。
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Googleフォームなどの無料ツールが普及し、アンケートを自社で配ること自体は難しくなくなりました。それでも外注したほうがよいのは、以下の4つの失敗が起きやすい場面です。
自社のメルマガ会員やSNSのフォロワーに配ったアンケートには、自社に好意的な人ほど答えてくれます。そのため、新商品の受容性や競合との比較のように、市場全体の傾向を知りたい調査では結果が実態より甘く出ます。
株式会社Grillは、2025年4月〜2026年3月に、自社で実施済みのアンケート結果の持ち込み相談を受けました(D2C・美容・SaaS業種、N=23件)。見直したところ、15件で回答者が既存顧客だけに偏っていました。そのうち9件は、非購入者の意見がないために「なぜ買われないのか」という本来の問いに答えられない状態でした。
市場全体の声を聞くなら、調査会社のパネルから性別・年代・購買経験などの条件で対象者を割り付けて集める必要があります。ここがアンケート調査代行を使う最大の理由です。
全体で150件の回答があっても、「30代女性」「購入経験あり」のように条件で切ると、1つのグループが20〜30件まで減ります。この人数では、グループ間の差が偶然なのか本当の差なのかを判断できません。
クロス集計で属性ごとに比べたい場合は、比べたいグループごとに一定のサンプル数を確保する設計が必要です。調査会社に依頼すると、グループごとの目標数を決めて回収する割付が標準で組み込まれます。
自社名で送ったアンケートでは、回答者が「悪く書くと失礼だ」と感じ、満足度や購入意向が高めに出る傾向があります。これは調査で避けるべきバイアスの代表例です。
調査会社の名前で依頼主を伏せて実施すれば、回答者は利害を意識せずに答えられます。競合と並べて評価してもらう調査や、解約理由を聞く調査では、この中立性が結果の信頼性を大きく左右します。
社内でアンケートを作ると、営業・商品・広報の各部署が聞きたいことを持ち寄り、設問数が30問、40問と膨らみがちです。長いアンケートは途中離脱が増え、回答率が下がるだけでなく、後半の回答ほど雑になります。
代行会社のリサーチャーは、調査の目的に照らして「この設問の答えで何を決めるのか」を一問ずつ確かめ、不要な設問を外します。第三者が削る役を担うことで、社内調整の負担も軽くなります。
自社実施と外注の違いを整理すると、次のようになります。
| 比較項目 | 自社で実施 | アンケート調査代行 |
|---|---|---|
| 社内の工数 | 設計から集計まで全て自社 | 要件の伝達と確認が中心 |
| 回答者の質 | 自社の顧客・関係者に偏る | パネルから条件で割付可能 |
| 費用 | ツール代のみ(無料〜) | 数千円〜数百万円 |
| スピード | 配布先の反応次第 | 最短当日〜数週間 |
| ノウハウ | 社内に残る | 代行会社に偏りやすい |
デメリットとして押さえたいのは3点です。1つ目は費用がかかること、2つ目は目的や対象者の条件を伝えて確認するための調整工数が発生することです。
3つ目は、設計や集計の考え方が代行会社の中にとどまり、社内に残りにくいことです。この3つ目への対策は、第12章で具体的に紹介します。調査以外の業務でも、外部に任せる範囲と社内に残す範囲の線引きは共通の課題で、「広告運用を内製化するには?作業内容別で決める進め方」でも同じ考え方を扱っています。

ネットリサーチの回答の質は、どのパネルから誰を集め、集めた回答をどう選別するかで決まります。外注の前に調査会社へそのまま質問できる6つの確認項目を順に見ていきます。
パネルの規模は「登録者数○千万人」と大きく打ち出されがちですが、実際に回答しているのはその一部です。数年前に登録したきり回答していないモニターが多いと、狙ったターゲットに配信しても思うように回収できません。
確認したいのは、直近に回答実績のある「アクティブな回答者数」と、職業や家族構成などの属性情報をどの頻度で更新しているかです。公式サイトでも、ジャストシステムのFastaskは「アクティブなモニター約700万人」と、回答実績のある人数で示しています。
クロス・マーケティングのように、パネル数に「2026年4月時点」と時点を添えている会社もあり、数字の新しさを判断する材料になります。
パネルには、調査会社が自ら募集・管理する「自社パネル」と、他社のパネルを借りる「提携パネル」があります。提携パネルを組み合わせると規模は大きくなりますが、同じ人が複数のパネルに登録しているケースもあります。
そのため、提携パネルを使う場合は、同一人物の重複回答をどう除いているかを確認してください。たとえばアスマークは、自社パネル105万人以上と提携パネル1,800万人以上を公式サイトで分けて記載しています。どこまでが自社の管理下にあるかを説明できる会社は、品質の責任範囲も明確です。
謝礼目当てに内容を読まずに答える回答は、どのパネルにも一定数含まれます。代表的なのは、全体の回答時間が極端に短いものと、マトリクス形式の設問で同じ列の選択肢を選び続けるもの(ストレートライン回答)です。
除外の基準は調査会社によって異なります。「回答時間が中央値の何割未満なら除外するか」「ストレートラインは何問連続で判定するか」を事前に聞き、自社の設問数や画面の長さに合っているかを確かめておきましょう。
回答時間だけでは、適度に時間をかけて適当に答える回答を見抜けません。そこで使われるのが、「この設問では『3』を選んでください」のような指示に従っているかを確かめるトラップ設問です。
あわせて、自由記述に無意味な文字列や他の設問のコピーが入っていないかも確認します。前半で「利用経験なし」と答えたのに、後半で利用時の感想を書いているような矛盾回答も除外の対象です。
ISO 20252は、市場調査・世論調査・社会調査の進め方と品質管理に関する国際規格です。取得している調査会社は、調査票の確認手順やデータ入力・集計の検証方法を文書化し、外部の審査を受けています。
アスマークのように、取得を公式サイトで明記している会社もあります。認証の有無だけで優劣は決まりませんが、品質管理の手順を説明できるかどうかを見極める目安にはなります。
最後に確認したいのは、除外した回答の件数と理由を納品時に開示してもらえるかです。除外の中身がわからないと、結果の偏りを後から検証できません。
対象は、株式会社Grillが調査設計に関与したネットリサーチです(消費財・美容・人材業種、2025年1月〜2026年6月、N=18調査・回収計9,640件)。これらの調査では、回収後に除外した回答が平均6.8%ありました。理由の内訳は、回答時間が極端に短いものが約半数、次いで矛盾回答、トラップ設問の不通過、自由記述の無意味な入力の順でした。
除外率が数%から1割程度出ることは珍しくありません。だからこそ、目標のサンプル数は除外後の有効回答数で約束してもらうよう、見積もりの段階で取り決めておくことが大切です。
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パネルの質が高くても、調査票の作り方を誤れば結果は歪みます。ここでは設問設計で起きやすい7つの落とし穴を例文つきで示し、最後に発注側と外注先の分担を整理します。
「この商品の価格とデザインに満足していますか」という設問では、価格には満足しているがデザインには不満な人が答えられません。1つの設問に2つの論点が入った状態を、ダブルバーレル質問と呼びます。
設問数は1問増えますが、どちらに不満があるのかを切り分けられるため、改善の手がかりが得られます。
「多くの方に好評の○○機能は便利だと思いますか」のように、前置きで評価を示すと、回答は肯定側に寄ります。調査結果を社内で通したい担当者ほど、無意識にこの聞き方をしがちです。
評価の言葉を設問文から外し、選択肢の側で「とても便利」から「まったく便利でない」までを均等に並べるのが基本です。
選択肢に漏れがあると、回答者は「その他」を選ぶしかなく、集計しても何もわかりません。逆に「20〜30代」「30〜40代」のように範囲が重なると、30代の人がどちらを選ぶかで結果がぶれます。
選択肢は、漏れなく重なりなく並べるのが原則です。「その他」が全体の1割を超えそうなら、事前に少人数で試し回答を行い、自由記述で出てきた答えを選択肢に加えておきます。
満足度の設問を5段階で聞き、推奨意向を7段階や11段階で聞くと、同じ回答者の中で尺度の感覚が揃いません。さらに、前回の調査と段階数を変えると、時系列の比較ができなくなります。
顧客満足度のように毎年続ける調査では、尺度の段階数と選択肢の文言を固定し、変えるときは理由を記録に残しておきましょう。
先に「環境に配慮した商品を選んでいますか」と聞いてから商品の購入意向を聞くと、環境配慮型の商品の評価が上がりやすくなります。前の設問が後の回答の基準になってしまう現象です。
ブランドの認知を測る場合は、名前を見せる前に「思い浮かぶブランド」を聞き、そのあとで選択肢を提示する順序にします。設問の並べ方は、バイアスの入りやすさを左右する設計の要です。
「30代・首都圏在住・年収600万円以上・直近3か月に○○を購入」のように条件を重ねるほど、該当する人の割合(出現率)は下がります。
出現率が下がれば、条件に合う人を探すためのスクリーニング調査の配信数が増え、費用と納期が膨らみます。
条件を1つ外すと出現率がどれだけ変わるかを、調査会社に試算してもらいましょう。「本当にその条件でなければ判断できないか」を問い直すだけで、見積もりが大きく下がるケースがあります。
ここまでの落とし穴は、いずれも設問文の書き方に関わる専門的な論点です。発注側がすべてを身につける必要はなく、設問文は調査会社に任せたほうが確実です。
その代わり、自社にしか書けない部分があります。「この結果で何を決めるのか」という意思決定の内容と、「おそらくこうではないか」という仮説です。
| 担当 | 書く内容 |
|---|---|
| 自社 | 調査の目的、決めたいこと、仮説、比べたい属性、結果を使う会議と期日 |
| 調査会社 | 設問文と選択肢、尺度、設問の順序、スクリーニング条件、割付 |
株式会社Grillが調査設計に関わる際も、最初に依頼主と詰めるのは設問ではなく「どの数字がいくつなら、どちらの施策を選ぶか」という判断の基準です。この基準が決まっていれば、不要な設問は自然に削れ、調査票の長さも適正に収まります。

一般の消費者を対象にした調査と比べ、企業の担当者や専門職、ごく一部の人だけが該当する条件の調査は、費用の構造も日数も外注先も変わります。ここでは、対象者が見つかりにくい調査を進める3つの方法を、費用の考え方とあわせて紹介します。
条件に合う人を探すには、まず多くのモニターに短いスクリーニング調査を配信し、該当者だけを本調査に進めます。必要な配信数は、おおよそ次の式で見積もれます。
必要なスクリーニング回答数 = 目標サンプル数 ÷ 出現率
たとえば出現率2%の条件で400サンプルを集めるには、約2万人分のスクリーニング回答が必要です。出現率が0.5%なら8万人分になり、スクリーニングの費用が本調査を上回ることも珍しくありません。
本調査の脱落や、第3章で触れた不正回答の除外も見込むと、実際の配信数はさらに増えます。出現率が低い調査ほど、見積もりの前に出現率の概算を調査会社に出してもらうことが大切です。
一般の消費者パネルにも会社員は多く登録していますが、「従業員300人以上の企業で、IT製品の導入を決める立場の人」となると、該当者は一気に減ります。BtoBの調査では、職種や役職、企業規模などの属性を細かく持つビジネス系パネルが頼りになります。
日経リサーチのように、日経ID会員などのビジネスパーソンや法人を対象とした調査メニューを公式サイトで示している調査会社もあります。BtoB調査を依頼する際は、役職や決裁権の有無をどこまで事前に絞り込めるかを確認しましょう。
対象は、株式会社Grillが支援したBtoB SaaS企業の調査です(2025年7月〜2026年3月、N=4調査)。従業員300人以上の企業の情報システム担当者を対象に、1調査あたり平均206件を回収しました。回収までには平均8営業日かかりました。
BtoBの調査結果をリード獲得や商談につなげる施策の全体像は、「BtoBマーケティング支援のおすすめ会社30選!リード獲得から受注まで費用相場と選定基準を解説!」も参考にしてください。
医師や薬剤師などの専門職は、一般のパネルにはほとんど含まれず、専門職向けのパネルを持つ調査会社に依頼することになります。回答者1人あたりの謝礼が一般消費者より高く設定されるため、同じサンプル数でも費用は大きく上がります。
さらに、診療科や勤務先の種類まで条件を絞ると、回答が集まるまでに日数がかかります。見積もりの段階で、1人あたりの単価と、条件ごとに何件まで集められそうかを先に確認しておきましょう。
特定業界の購買担当者や、ニッチな製品の利用者のように、パネルではどうしても集まらない対象者もいます。その場合は、自社の顧客リストや展示会で得た名刺、業界団体の会員への配信を組み合わせます。
件数が少なくても深く聞く価値がある相手には、アンケートではなく1対1のインタビューに切り替えるのも有効です。10人の話から仮説を作り、パネルで集まる範囲の対象者で量的に確かめる二段構えにすると、費用を抑えながら精度を上げられます。
調査で見えたBtoBの意思決定者の関心を、問い合わせにつながるページに反映する方法は、「BtoBに特化したLP制作の完全ガイド!成果が出る構成・費用相場・おすすめ会社5選」で詳しく解説しています。
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ここまでは調査会社のパネルを使う調査を扱いましたが、自社の顧客や従業員に配るアンケートも調査会社に外注できます。この場合はパネルの品質ではなく、匿名性の確保と個人情報の受け渡しが論点になります。
自社の会員や購入者に顧客満足度を聞く調査は、多くの調査会社で「保有リスト向け調査」「顧客リスト調査」といった名前のメニューとして用意されています。回答画面の作成と配信、督促、集計までを代行し、回答者の募集は自社のリストで行う形です。
たとえばマクロミルは、保有リスト向け調査の基本料金を15万円〜と公式の料金ページに掲載しています。パネル調査とは料金の構造が異なり、謝礼の支払い方法やメールの送信元の扱いも会社によって変わるため、見積もり時に確認しましょう。
従業員満足度(ES)調査を人事部が自ら集計すると、「誰が書いたかわかるのではないか」という不安から、回答が当たり障りのない内容に寄ります。
第三者の調査会社が回答を預かり、会社には個人が特定できない形でしか結果を渡さないと明示するだけで、自由記述の具体性は大きく変わります。
部署ごとの集計を行う場合も、回答者が少ない部署は他部署とまとめて表示するなど、個人の特定につながらない最小人数のルールを事前に決めておきます。
顧客のメールアドレスなどを調査会社に渡す場合、個人情報保護法では、利用目的の範囲内で取扱いを委託するための提供は「第三者提供」に当たらないとされています。ただし、渡した側には委託先を監督する義務が残ります(同法第25条)。
個人情報保護委員会のガイドライン(通則編)は、委託先の監督として、委託先の選定、委託契約の締結、委託先での取扱状況の把握を挙げています。これを踏まえ、契約前に次の4項目を確認しておきましょう。
ガイドラインでは、再委託についても、委託元が再委託先や業務内容などについて事前報告を受け、または承認を行うことが示されています。具体的な契約条項の要否は、自社の法務担当や専門家とあわせて確認してください。

アンケート調査代行の費用は、第1章の4タイプのどれを選ぶかで桁が変わります。ここでは各社が公式サイトで公開している料金(2026年10月時点)をもとに、タイプ別の相場と試算を整理します。
| タイプ | 料金の目安 | 公式料金の例 |
|---|---|---|
| セルフ型 | 1問×1人10円前後、数千円〜 | Freeasy:1問×1人10円・500円から/Questant:10問×100人1万円(税別) |
| 実査代行型 | 10問×100サンプル9万〜11万円から | クロス・マーケティング:9万円〜(税抜) |
| フルサービス型 | 数十万円〜数百万円 | ネオマーケティング:15問×400サンプルの合計例319,550円(税込) |
| 入力・集計代行 | 件数・項目数で変動 | 多くは要見積もり |
セルフ型の料金は、「設問数×回答者数×単価」の掛け算で決まるのが一般的です。Freeasyは1問×1人10円で500円から、初期費用・月額費用0円と公式サイトに記載しています。Surveroidは国内の調査で1回答10円・最低1万円〜(税抜)、海外は20円です。
Questantは、10問×100人で1万円、20問×500人で10万円(いずれも税別)といった早見表を公開しています。LINEリサーチもQuickアンケートを9,800円〜としており、数千円から1万円前後で小さな調査を始められます。
調査会社にネットリサーチを依頼する場合、最小構成の目安は設問数10問×100サンプルです。マクロミルはこの条件で110,000円、クロス・マーケティングは90,000円〜(税抜)を公式の料金ページに掲載しています。
規模が大きくなると金額も上がり、マクロミルは30問×1,000サンプルを73万円としています。GMOリサーチ&AIは、1,000サンプルの事例で396,000円(税別)という価格例を示しています。
基本料金に含まれるのは、多くの場合、画面作成・配信・回収と単純集計までです。調査票の作成、スクリーニング、クロス集計、報告書の作成は、オプションとして加算されます。
たとえばマクロミルは、調査票設計を17万円〜、スクリーニングを6万円〜、クロス集計を6万円〜としています。ネオマーケティングの料金表のように、スクリーニング・画面作成・集計を基本料金とは別の行で示している会社もあります。
見積もりを比べる際は、総額だけでなく、どの作業が基本料金に入っているかを並べて確認しましょう。
公式料金をもとに、よくある3つの条件で費用の目安を試算すると次のとおりです。いずれも公開料金からの単純計算で、実際の金額は条件により変わります。
| 条件 | 試算の考え方 | 目安 |
|---|---|---|
| 一般消費者400人・15問(設計・集計込み) | ネオマーケティングの合計例 | 約32万円(税込) |
| 一般消費者400人・15問(セルフ型) | 1問×1人10円×15問×400人 | 約6万円〜 |
| BtoB担当者100人・10問 | 本調査の基本料金+出現率に応じたスクリーニング費用 | 10万円台〜(要見積もり) |
| 自社顧客1,000人(保有リスト向け) | マクロミルの保有リスト向け調査の基本料金 | 15万円〜 |
調査の目的から予算の上限を決める考え方と、手法ごとの費用相場は、「市場調査の費用相場と予算の決め方!判断を外したときの損失から逆算する適正額の考え方とは?」で詳しく解説しています。
セルフ型とフルサービス型の差は約5倍ですが、差額の多くは設計と集計、品質管理の人件費です。社内に設計できる人がいるかどうかで、どちらが割安かは逆転します。
BtoBの調査は、第5章で見たとおり出現率によってスクリーニングの費用が大きく変わるため、公開料金だけでは総額を決められません。調査の結果をもとに広告予算を組み直す場合は、「Web広告の予算の決め方5選を徹底解説!目標CPAの逆算と最低予算の目安を徹底解説」の考え方もあわせて使えます。
料金表を比べるときは、金額より先に税の表記を揃えることが欠かせません。実際、株式会社Grillが2026年10月に料金を公開している9つのサービスの公式サイトを確認したところ、税込表記が1つ、税抜(税別)表記が5つ、税の明記がないものが3つと、表記はばらばらでした。
たとえば、クロス・マーケティングのネットリサーチ90,000円〜は税抜、ネオマーケティングの合計例319,550円は税込です。ネオマーケティングの合計例を税抜に直すと290,500円で、税込のまま他社の税抜価格と並べると約3万円割高に見えてしまいます。
税の明記がない料金は、見積もり依頼の際に必ず確認しましょう。
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費用の目安がつかめたら、次は外注先から何を受け取るかを決めます。納品物の範囲によって、社内に残る作業も納期も変わるため、発注前に具体的な形を思い描いておきましょう。
ローデータは、回答者1人を1行、設問を1列に並べた生の回答データです。GT表(グランドトータル表)は、設問ごとの回答の件数と割合をまとめた単純集計表で、どの納品形態でも基本として付いてきます。
| 納品物 | 中身 | 社内で必要な作業 |
|---|---|---|
| ローデータ | 回答者×設問の生データ | 集計・分析のすべて |
| GT表 | 設問ごとの件数と割合 | 属性別の比較と解釈 |
| クロス集計表 | 属性ごとの回答の比較 | 解釈と示唆の整理 |
| 報告書 | グラフ・考察・示唆 | 社内共有と施策化 |
ローデータとGT表だけで足りるのは、表計算ソフトや集計ツールで属性別の比較ができる担当者が社内にいる場合です。いなければ、少なくともクロス集計表までは委託範囲に含めておくと安心です。
クロス集計は、性別・年代・購入経験などの属性ごとに回答を比べる集計です。どの属性で切るか(集計軸)を指定しないと、性別と年代だけの表が届き、本当に見たかった比較が抜け落ちます。
第4章で決めた「何を決めるための調査か」から逆算し、比べたい軸を発注時に書き出しておきましょう。
株式会社Grillが支援したスキンケアD2C企業の調査(2025年11月〜2026年2月、N=1社・回収800件)では、「年代×購入のきっかけ」を集計軸に指定しました。その結果、30代は成分の説明、40代は使用感の口コミをきっかけに購入している傾向が見えました。年代別に広告の訴求を分けたところ、Meta広告の獲得単価が3か月で22%下がりました。
調査で見つけた訴求を広告に落とし込む手順は、「Meta広告クリエイティブの作り方完全ガイド!訴求・量産・検証まで徹底解説」でも紹介しています。
報告書(レポート)は、グラフや考察、施策への示唆をまとめた資料です。集計が終わってから作成に入るため、報告書まで依頼すると、集計結果の納品からさらに1〜2週間ほどかかるケースが多くなります。
社内の会議に間に合わせたい場合は、先にGT表とクロス集計表を受け取り、報告書は後から届く段取りにすると判断が遅れません。調査結果を自社の見込み客向けの資料として公開する場合は、「ホワイトペーパーの制作会社の費用相場は1本いくら?おすすめ28社を領域別に徹底比較!」も参考になります。
依頼から納品までの流れと、タイプ別の所要日数の目安は次のとおりです。
| タイプ | 所要日数の目安 | 公式サイトの記載例 |
|---|---|---|
| セルフ型 | 最短当日〜数日 | Freeasy:最短当日/Surveroid:最短12時間/Fastask:最短即日 |
| 実査代行型 | 数営業日〜1週間程度 | GMOリサーチ&AI:最短2営業日〜 |
| フルサービス型 | 2〜4週間程度 | 調査票の作成と報告書の日数で変動 |
| 郵送調査 | 1か月以上 | 発送・返送と督促の期間を含む |
フルサービス型や郵送調査では、STEP2の調査票の確認に最も日数がかかりがちです。社内の確認者と締め切りを先に決めておくと、全体の納期を守りやすくなります。

ここまでの論点を、外注先の調査会社を比べるための6つの基準にまとめます。最初に確かめるべきは実績や価格ではなく、自社のターゲットに回答が届くかどうかです。
どれほど評判の良い会社でも、自社が聞きたい相手がパネルにいなければ調査は成り立ちません。相談の段階で対象者の条件を伝え、出現率と回収可能な件数の概算を出してもらいましょう。
概算を数字で返せる会社は、自社パネルの属性を把握しています。逆に「やってみないとわからない」という返答が続く場合は、条件を変えた複数案を求めると、提案力の差がはっきりします。
第4章で見たとおり、調査票の出来は結果の正しさに直結します。自社で設問を書く場合でも、ダブルバーレルや誘導的な聞き方を指摘してくれる添削が料金に含まれているかを確認してください。
フルサービス型であれば、設計担当者が何回まで修正に応じるか、打ち合わせの回数に上限があるかも比較のポイントです。
第3章の内容を、そのまま質問に変えて投げかけます。回答時間やトラップ設問による除外基準を説明でき、納品時に除外件数と理由を報告してくれる会社を選びましょう。
株式会社Grillにも「除外基準を聞くと失礼にならないか」という相談が寄せられますが、心配はいりません。品質管理に自信のある調査会社ほど、この質問には具体的に答えてくれます。
同じ料金でも、納品物の範囲は会社によって違います。ローデータと単純集計表(GT表)だけなのか、クロス集計表まで含むのか、レポートや報告会まであるのかを、見積もり書の段階で明記してもらいましょう。
納品物ごとの使い道は、第8章で解説したとおりです。
納期は、最短何日で回収できるかと、目標数に届かなかったときにどうするかをセットで確認します。期間を延長するのか、条件を緩めるのか、費用を減額するのかは会社によって異なるためです。
社内の会議日程が決まっている調査では、回収の締め切りから報告までの日数も逆算して伝えておきます。
顧客リストを渡す調査や、未発表の新商品のコンセプトを見せる調査では、情報管理の体制が欠かせません。第6章の4項目に加え、回答者に見せる画像や資料の持ち出し防止策、秘密保持契約の締結の可否も確認しましょう。
プライバシーマークやISMSの認証は、個人情報の取扱いについて外部の審査を受けている目安になります。
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ここからは、第1章の4タイプと、BtoB・公的調査・郵送などの対象者特化で分けて、アンケート調査代行のおすすめ21社を紹介します。料金は2026年10月時点の各社公式サイトの記載に基づき、公開されていない会社は「要見積もり」としています。
| 会社名(サービス名) | タイプ | 公開料金 | 税表記 | 得意な対象者・手法 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|---|---|
| 株式会社Grill | フルサービス型 | 月額数万円〜 | ― | 調査設計・不正回答の除外・訴求案の広告配信テスト | 調査結果を集客施策まで活かしたい企業 |
| 株式会社マクロミル | フルサービス型 | 10問×100サンプル110,000円 | 明記なし | ネットリサーチ・定性調査 | 料金を事前に把握して発注したい企業 |
| 株式会社インテージ | フルサービス型 | 要見積もり | ― | 購買データと組み合わせた分析 | 消費財メーカー |
| 株式会社クロス・マーケティング | フルサービス型 | ネットリサーチ90,000円〜 | 税抜 | 大規模パネル・多様な手法 | 手法を比べて選びたい企業 |
| 株式会社ネオマーケティング | フルサービス型 | 15問×400サンプル合計例319,550円 | 税込 | 手法別の料金表 | 総額の目安を知りたい企業 |
| 楽天インサイト株式会社 | フルサービス型 | 見積りシミュレーションあり | ― | 約220万人の自社パネル | 楽天会員層を調べたい企業 |
| 株式会社アスマーク | フルサービス型 | 要見積もり | ― | 品質管理・定性調査・学術調査 | 回答の質を重視する企業 |
| 日本インフォメーション株式会社 | フルサービス型 | 要見積もり | ― | 会場調査・ホームユーステスト | 試食・試用を伴う調査 |
| マイボイスコム株式会社 | フルサービス型 | 要見積もり | ― | インターネット調査・アンケートデータベース | 既存データも参照したい企業 |
| 株式会社ロイヤリティ マーケティング | フルサービス型 | 要見積もり | ― | Pontaリサーチ会員 | 購買行動と合わせて調べたい企業 |
| GMOリサーチ&AI株式会社 | 実査代行型 | 1,000サンプル396,000円(事例) | 税別 | 画面作成〜ローデータ納品 | 設問を自社で書ける企業 |
| LINEヤフー株式会社(LINEリサーチ) | 実査代行型 | Quickアンケート9,800円〜 | 明記なし | スマートフォン利用者・若年層 | 10〜20代に聞きたい企業 |
| 株式会社日経リサーチ | 対象者特化型 | 要見積もり | ― | ビジネスパーソン・法人 | BtoB企業 |
| 株式会社日本リサーチセンター | 対象者特化型 | 要見積もり | ― | 訪問・郵送・ミックスモード | ネットを使わない層に聞きたい企業 |
| 株式会社サーベイリサーチセンター | 対象者特化型 | 要見積もり | ― | 官公庁・自治体の調査 | 自治体・公的機関 |
| 株式会社リサーチワークス | 対象者特化型 | 要見積もり | ― | 郵送+オンライン | 公的調査・CS調査 |
| Freeasy(アイブリッジ株式会社) | セルフ型 | 1問×1人10円・500円から | 明記なし | 約1,300万人のモニター | 小さく仮説を確かめたい企業 |
| Questant(株式会社マクロミル) | セルフ型 | 10問×100人1万円 | 税別 | 無料プランから使えるツール | 自社顧客調査も行いたい企業 |
| Surveroid(株式会社マーケティングアプリケーションズ) | セルフ型 | 1回答10円・最低1万円〜 | 税抜 | 国内約1,550万人・海外調査 | 短時間で回収したい企業 |
| Fastask(株式会社ジャストシステム) | セルフ型 | 最低99,000円〜 | 税別 | アクティブモニター約700万人・分析レポート | レポートまで素早く欲しい企業 |
| 株式会社データセレクト | 入力・集計代行 | 要見積もり | ― | 紙アンケートの発送・入力・集計 | 紙やイベントで回答を集める企業 |

【「何を決めるための調査か」から設計し、回答の質まで見届けるマーケティングリサーチのプロ集団】
株式会社Grillは、アンケート調査の企画と調査票の設計を起点に、調査会社のパネル選定と回収の管理、不正回答の除外、クロス集計からの示唆出しまでを引き受けます。最初の打ち合わせで「どの数字がいくつなら、どの施策を選ぶか」を決め、使い道のない設問を外した状態で実査に進むため、設問数と費用の膨らみを抑えられます。
除外した回答の件数と理由は、納品時にすべて開示します。
D2C・美容クリニック・SaaS・人材など、BtoCとBtoBの両方でマーケティングを支援してきた経験から、一般消費者向けの調査とBtoBの担当者向け調査のどちらにも対応できます。
セルフ型ツールで自社が実施した調査の設問添削や、集計済みデータの読み解きだけといった部分的なご相談も可能で、料金は月額数万円〜です。
さらに、調査で見えた訴求案を、広告の小さな配信テストで確かめるところまで同じチームで進められます。自由記述の分類や集計の下処理にAIを活用して工数を抑えているため、コストを抑えつつ、検証と改善のサイクルを速く回せる点も強みです。
\ 調査設計から広告検証まで伴走 /
【無料】アンケート調査を無料相談>| 会社名 | 株式会社Grill |
| 所在地 | 東京都渋谷区東3丁目22−14 グランファースト恵比寿 5階 |
| 公式サイト | https://grill.co.jp/ |

【料金表を公開している大手のフルサービス型調査会社】
ネットリサーチから会場調査やグループインタビューなどのオフライン調査まで、幅広い手法を扱う調査会社です。公式の料金ページでは、10問×100サンプル110,000円、30問×1,000サンプル73万円のほか、グループインタビュー50万円〜、デプスインタビュー24万円〜を掲載しています。
調査票設計やスクリーニング、クロス集計のオプション料金も公開しているため、発注前に総額の見当をつけやすい点が特長です。
| 会社名 | 株式会社マクロミル |
| 所在地 | 東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー 11F |
| 公式サイト | https://www.macromill.com/ |

【生活者の購買データを持つ総合マーケティングリサーチ会社】
定量・定性の多様な手法によるカスタムリサーチに加え、購買をはじめとする生活者の行動・意識や小売店の販売実績などのデータベースを提供しています。「SCI(全国消費者パネル調査)」もその1つです。
アンケートで聞いた意識と、実際の購買行動を並べて検証したい消費財メーカーに向いています。料金は公開されていないため、目的と対象者を伝えて見積もりを依頼します。
| 会社名 | 株式会社インテージ |
| 所在地 | 東京都千代田区神田練塀町3番地 インテージ秋葉原ビル |
| 公式サイト | https://www.intage.co.jp/ |

【1,473万人超のパネルと手法別の料金表を持つ調査会社】
公式サイトによると、パネルは1,473万人超(2026年4月時点)です。ネットリサーチ10問×100サンプル90,000円〜のほか、手法別の料金も公開しています。
ホームユーステスト55万円〜、会場調査80万円〜、郵送調査150万円〜、グループインタビュー55万円〜(いずれも税抜)です。
セルフ型のアンケートツール「QiQUMO」も提供しており、料金は「回収サンプル数×設問数×10円」です。フルサービスとセルフ型を同じ会社の中で使い分けられます。
| 会社名 | 株式会社クロス・マーケティング |
| 所在地 | 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー24F |
| 公式サイト | https://www.cross-m.co.jp/ |

【費用の内訳を項目ごとに示すフルサービス型の調査会社】
公式の料金表では、15問×400サンプルの例として、基本料金154,500円、スクリーニング26,000円、画面作成60,000円、集計50,000円〜を示しています。合計例は319,550円(税込)です。どの作業にいくらかかるかが見えるため、他社の見積もりと項目単位で比べやすくなります。
初めての調査で、総額と内訳の両方を把握してから社内の稟議に進みたい企業に適しています。
| 会社名 | 株式会社ネオマーケティング |
| 所在地 | 東京都渋谷区南平台町16-25 養命酒ビル11F |
| 公式サイト | https://corp.neo-m.jp/ |

【楽天グループの会員基盤を持つインターネットリサーチ会社】
公式サイトでは、約220万人の自社パネルを保有していると案内しています。単一の自社パネルで回答者を集めるため、提携パネルを組み合わせる場合に比べて、回答者の管理元が明確です。
公式サイトには見積りシミュレーションが用意されており、条件を入れて費用の目安を確かめてから相談できます。
| 会社名 | 楽天インサイト株式会社 |
| 所在地 | 東京都世田谷区玉川一丁目14番1号 楽天クリムゾンハウス |
| 公式サイト | https://insight.rakuten.co.jp/ |

【回答の品質管理と定性調査を両立する調査会社】
定量調査と定性調査、集計・分析、海外調査、学術調査まで対応しています。公式サイトでは、自社パネル105万人以上、提携パネル1,800万人以上と規模を分けて記載し、調査品質の国際規格ISO 20252の認証取得も明記しています。
ネットリサーチで傾向をつかみ、同じ会社でインタビューに進んで理由を深掘りしたい企業に向いています。
| 会社名 | 株式会社アスマーク |
| 所在地 | 東京都渋谷区東1-32-12 渋谷プロパティータワー4F |
| 公式サイト | https://www.asmarq.co.jp/ |

【実際に試してもらう調査に強いマーケティングリサーチ会社】
ネットリサーチに加え、会場調査(CLT)やホームユーステスト(HUT)、グループインタビュー、オンラインインタビューに対応しています。見積もりは無料と案内しています。
試食・試飲や化粧品の試用のように、実物に触れてもらってから評価を聞きたい調査に適しています。
| 会社名 | 日本インフォメーション株式会社 |
| 所在地 | 東京都中央区銀座3丁目15-10 JRE銀座三丁目ビル4F |
| 公式サイト | https://www.n-info.co.jp/ |

【インターネット調査と自主調査のデータベースを持つ調査会社】
インターネット調査を中心にしたカスタム調査に加え、自主調査の結果を約3,800テーマ蓄積したアンケートデータベースを公開しています。
新しく調査を依頼する前に既存のデータで傾向を確かめ、足りない部分だけを追加で聞く進め方ができます。
| 会社名 | マイボイスコム株式会社 |
| 所在地 | 東京都千代田区神田錦町3-17-11 榮葉ビル5F |
| 公式サイト | https://www.myvoice.co.jp/ |

【共通ポイント「Ponta」の会員基盤を使う調査サービス】
約270万人のPontaリサーチ会員を対象にアンケートを実施できます。共通ポイントの会員基盤を持つ会社ならではの調査として、購買や来店に関わるテーマとの相性が良いサービスです。
料金は公開されていないため、対象者の条件を伝えて見積もりを依頼します。
| 会社名 | 株式会社ロイヤリティ マーケティング |
| 所在地 | 東京都渋谷区恵比寿1-18-14 恵比寿ファーストスクエア 7階 |
| 公式サイト | https://biz.loyalty.co.jp/ |

【大規模パネルで実査だけを素早く任せられる調査会社】
公式サイトでは、国内3,000万人以上のパネルを案内し、アンケート代行として回答画面の作成からローデータ・GT表の納品までを最短2営業日〜で提供しています。価格例として、1,000サンプルで396,000円(税別)の事例を示しています。
調査票は自社で用意でき、回答者の手配と回収だけを任せたい実査代行型の発注に向いています。
| 会社名 | GMOリサーチ&AI株式会社 |
| 所在地 | 東京都渋谷区桜丘町26番1号 セルリアンタワー |
| 公式サイト | https://gmo-research.ai/ |

【LINEのモニターにスマートフォンで回答してもらうリサーチサービス】
公式サイトによると、モニター数は700万人以上(2026年9月時点)です。料金はQuickアンケート9,800円〜、Proアンケート30万円〜、Quickインタビュー1名28,000円〜と、小さな調査から本格的な調査まで段階的に用意されています。
普段使っているアプリ上で回答できるため、パソコンでのアンケートに答えにくい10〜20代にも届きやすいサービスです。
| 会社名 | LINEヤフー株式会社 |
| 所在地 | 東京都千代田区紀尾井町1-3 東京ガーデンテラス紀尾井町 紀尾井タワー |
| 公式サイト | https://www.lycbiz.com/jp/service/line-research/ |

【ビジネスパーソンと法人の調査に強い調査会社】
日経ID会員などのビジネスパーソンを対象にした調査や、法人を対象にした調査のメニューを公式サイトで紹介しています。役職や業種を絞った調査を相談しやすい会社です。
経営層や管理職、特定業種の担当者の意見を聞きたいBtoB企業に向いています。料金は見積もりでの案内です。
| 会社名 | 株式会社日経リサーチ |
| 所在地 | 東京都千代田区内神田2-2-1 鎌倉河岸ビル |
| 公式サイト | https://www.nikkei-r.co.jp/ |

【ネットを使わない層まで含めて調べられる調査会社】
訪問調査や郵送調査、インターネット調査、定性調査、海外調査に対応し、複数の手法を組み合わせるミックスモードの調査も扱っています。
インターネットでは回答を集めにくい高齢層を含め、偏りの少ない結果を得たい調査に適しています。
| 会社名 | 株式会社日本リサーチセンター |
| 所在地 | 東京都中央区新川1-17-25 KDX東茅場町三洋ビル3階 |
| 公式サイト | https://www.nrc.co.jp/ |

【官公庁・自治体の世論調査や計画策定の調査を数多く手がける会社】
官公庁や自治体の世論調査、各種計画の策定に向けた調査のほか、民間企業のマーケティング・リサーチにも対応しています。
住民意識調査のように、無作為に選んだ対象者へ郵送で依頼する調査の進め方に通じている点が強みです。
| 会社名 | 株式会社サーベイリサーチセンター |
| 所在地 | 東京都荒川区西日暮里2丁目40番10号 |
| 公式サイト | https://www.surece.co.jp/ |

【郵送とオンラインを組み合わせたアンケート調査の専門会社】
「郵送+オンライン」による調査を軸に、郵送アンケート、オンラインアンケート、公的調査を提供しています。
紙の調査票を届けつつ、スマートフォンからも回答できるようにすることで、回収の手間と回答者の負担の両方を減らしたい調査に向いています。CS調査の相談先にもなります。
| 会社名 | 株式会社リサーチワークス |
| 所在地 | 東京都中央区新富1丁目14番3号 STUDIO南八丁堀1F |
| 公式サイト | https://www.researchworks.co.jp/ |

【単価が明快なセルフ型アンケートツール】
1問×1人10円、500円から利用でき、初期費用と月額費用は0円です。公式サイトでは約1,300万人のモニターと最短当日の回収を案内しています。
社内で設問を書ける担当者がいて、広告の訴求案を比べるような小さな仮説検証を繰り返したい企業に向いています。
| 会社名 | アイブリッジ株式会社 |
| 所在地 | 大阪府大阪市福島区福島6-13-6 Jプロ福島ビル 9F |
| 公式サイト | https://freeasy-survey.com/ |

【無料プランから始められるマクロミルのセルフ型ツール】
アンケート作成ツールとして無料プランから使え、マクロミルのパネルに配信する場合は10問×100人1万円、20問×500人10万円、30問×1,000人30万円(いずれも税別)の料金を公開しています。年間プランも5万〜30万円で用意されています。
自社顧客へのアンケートと、パネルを使った市場調査を同じツールで行いたい企業に適しています。
| 会社名 | 株式会社マクロミル |
| 所在地 | 東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー 11F |
| 公式サイト | https://questant.jp/ |

【短時間で回収できるセルフ型リサーチツール】
公式サイトでは、国内約1,550万人のモニターと最短12時間での回収を案内しています。料金は国内1回答10円・最低1万円〜、海外20円(いずれも税抜)で、オンラインインタビューも1名30分2万円〜で依頼できます。
国内と海外の比較や、アンケート後の短いインタビューまで1つのツールで済ませたい企業に向いています。
| 会社名 | 株式会社マーケティングアプリケーションズ |
| 所在地 | 東京都渋谷区千駄ヶ谷5丁目27-5 リンクスクエア新宿 16階 |
| 公式サイト | https://www.surveroid.jp/ |

【回収から分析レポートまでを素早くまとめるセルフ型ツール】
公式サイトでは、アクティブなモニター約700万人と最短即日の納品を案内しています。生成AIによる要約や考察、グラフの自動生成で、分析レポートまで短時間で受け取れる点が特長です。
最低利用料金は99,000円(税別)からです。専任のリサーチャーが調査票を無料でチェックする仕組みも案内されています。
| 会社名 | 株式会社ジャストシステム |
| 所在地 | 東京本社 東京都港区赤坂一丁目8番1号 赤坂インターシティAIR |
| 公式サイト | https://www.fast-ask.com/ |

【紙とWebのアンケートを入力・集計まで引き受けるアウトソーシング会社】
調査票の印刷・発送から、Webアンケートの作成・回収、データ入力、集計・分析までを一括で代行しています。
店頭やセミナー会場で紙のアンケートを集めている企業や、手書きの自由記述を含む大量の回答を処理したい企業に向いています。料金は無料の見積もりで案内しています。
| 会社名 | 株式会社データセレクト |
| 所在地 | 愛知県豊明市阿野町昭和5-1 |
| 公式サイト | https://www.d-select.co.jp/ |

最後に、アンケート調査を外注する前後で寄せられやすい6つの疑問に答えます。特に11-3のNo.1表示は、法令に関わるため注意して読んでください。
対応は調査会社と契約内容によって異なります。期間を延ばして回収を続ける、条件を一部緩めて再配信する、届かなかった分を減額するといった対応が考えられます。
トラブルを避けるには、第9章で触れたとおり、見積もりの段階で未達時の扱いを書面で確認しておくことです。出現率の低い条件では、目標数そのものを幅で合意しておく方法もあります。
調査会社の名前で実施し、依頼主を回答者に明かさない調査は、一般に委託できます。自社と競合の商品を並べて評価してもらう場合、依頼主がわかると回答が自社寄りに偏るため、伏せたほうが公平な結果を得やすくなります。
ブランド名を隠した状態の評価と、名前を見せた状態の評価を比べれば、ブランドの力がどれだけ評価に効いているかもわかります。
使うこと自体は禁じられていませんが、調査の中身によっては景品表示法上の問題になり得ます。消費者庁は2024年9月26日に「No.1表示に関する実態調査報告書」を公表し、No.1表示が合理的な根拠に基づかず事実と異なる場合は不当表示として問題になるとの考え方を示しました。
同報告書の概要資料では、合理的な根拠と認められるために次の4点を満たす必要があるとしています。
同資料は、ウェブサイトを見た印象だけで答えさせる「イメージ調査」で「顧客満足度No.1」と表示する例を、問題となる例として挙げています。令和5年度に措置命令を受けた44事業者のうち13事業者がNo.1表示に関わる事案だったとも示されているため、広告に使う前提の調査は、設計の段階から法務担当や専門家に相談してください。
結果を広告に使う可能性があるなら、見積もりの依頼文にその旨を最初に書きます。後から広告に転用しようとしても、比較対象や回答者の条件が表示内容に合っていなければ、根拠として使えないためです。
消費者庁の同資料では、ヒアリングした広告主の多くが、根拠とした調査の質問項目や比較対象の競合商品を把握していなかったと報告されています。発注時には次の点を調査会社とすり合わせ、調査票とローデータ、回答者の条件を表示の根拠として保管しておきましょう。
多くの調査会社やリサーチ支援会社が、調査票の作成や添削だけ、集計や分析だけといった部分的な外注に対応しています。セルフ型ツールで回収したデータを持ち込み、クロス集計と報告書の作成だけを頼む使い方もあります。
ただし、ほかで回収したデータを持ち込む場合、回答の質を後から検証できないことがあります。回答時間などの記録も一緒に渡せるかを確認しましょう。
対応している会社はあります。第10章で紹介したサーベイリサーチセンターは官公庁・自治体の調査、アスマークは学術調査を、それぞれ公式サイトで事業として案内しています。
住民アンケートのように無作為に選んだ住民へ郵送で依頼する調査は、ネットリサーチとは標本の選び方も督促の方法も異なります。この種の調査の進め方に通じた会社を選ぶことが大切です。
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1回目の調査を終えた直後こそ、2回目の比較ができるかどうかが決まるタイミングです。設問文が少し変わるだけで前回の数字とは並べられなくなるため、納品物を受け取る今のうちに、次回の物差しを自社の手元に残しておきましょう。
アンケート調査代行の価値は、回答を集めてもらうことだけではありません。任せる範囲を選び、回答の質と調査票の正しさを確かめ、納品物を自社の資産として受け取る。この一連の判断を自社で握っていれば、どの会社に頼んでも結果を意思決定に使えます。
報告書よりも長く使えるのは、実は調査票の最終版と集計の仕様です。次の4点を、報告書と同じフォルダに保管しておきましょう。
この4点があれば、別の会社に外注しても同じ条件で調査をやり直せます。調査で得た示唆をLPで試す場合は、「LPOでの効果的なABテストのやり方とは?」の進め方で、前回の結果と比べられる形にしておくと検証が楽になります。
株式会社Grillは、調査票の最終版と除外基準、クロス集計の集計軸を、報告書と同じ扱いの納品物として御社にお渡しします。次回の調査をどの調査会社に外注しても、同じ物差しで前回の数字と比べられる状態を残すためです。
もう1つ大切にしているのが、最初の相談で見立てを数字で返すことです。御社の対象者条件から出現率と回収できる件数の見込みを試算し、目標に届かないおそれがあれば、どの条件を1つ外せば何件集まるかという代案と一緒に示します。
見積もりの前に、その調査が成り立つかどうかを判断できます。
回収後は、除外した回答の件数と理由をすべて開示します。自由記述の分類はAIで下処理し、担当者が全件に目を通して誤りを直したうえで集計に回します。
2回目の調査で、前回の数字と迷わず並べられること。それが、アンケート調査代行に払った費用を1回で終わらせず、次の判断にも生かす一番確かな方法です。御社の調査を単発で終わらせない設計を、最初の1本からご一緒します。
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