Salesforceの導入支援に強いおすすめ会社26選を徹底比較!載せない業務から決める選び方とは?

Salesforceの導入支援に強いおすすめ会社26選を徹底比較!載せない業務から決める選び方とは?

稼働から4か月が過ぎた月曜の営業会議で、配られたのはSalesforceのダッシュボードではなく、前日の夜に営業課長がExcelでまとめ直した案件表でした。画面には商談も顧客も登録されているのに、会議で使える数字は手元の表にしかない。

こうした状態は、CRMとしての機能が足りないから起きるわけではありません。

原因の多くは、Salesforceに載せる業務と載せない業務を決めないまま構築を始めたことにあります。2026年10月時点のSales Cloudの公式料金は、1ユーザーあたり月3,000円のStarter Suiteから月66,000円のMaxまで約22倍の幅があります。

どのエディションを選ぶか、どこまでSalesforce導入支援を頼むかも、この仕分けの結果で決まります。

株式会社Grillは、広告やMAから入ったリードをSalesforceの商談まで追う運用設計の現場で、この順番の違いが稼働後の使われ方を左右する場面に立ち会ってきました。

以下では、業務の仕分けから始めて、エディション、費用、後から直しにくい設計、支援会社26社の比較、稼働後の確認指標までを順にまとめました。

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目次

第1章 標準機能・設定・開発・載せない業務|Salesforce導入支援の前に決める4つの仕分け

第1章 標準機能・設定・開発・載せない業務|Salesforce導入支援の前に決める4つの仕分け

Salesforce導入支援の見積もりを比べる前に、自社の業務を4つの区分に振り分けておくと、提案の良し悪しを自分で判断できるようになります。ここでは各区分の考え方と、仕分けの結果が支援会社のタイプと費用にどう効いてくるかを整理します。

区分業務の例振り分けの目安
標準機能のまま使う商談の進捗管理、顧客(取引先)の登録、訪問・電話の活動履歴どの会社でも似た流れになる業務
設定で合わせる自社独自の受注確度、承認の回付、入力漏れの通知項目追加やFlowで表現できる業務
開発・連携で作り込む基幹システムとの受注連携、独自ロジックの見積計算他システムが正となるデータを扱う業務
載せない経理の仕訳、社内チャットでの相談、一時的な集計入力しても誰にも返らない業務

1-1. 標準機能のまま使う業務|商談・取引先・活動履歴はSalesforceの型に業務を合わせる

Salesforceは、顧客(取引先)を軸に商談・活動・問い合わせをつなぐ構造を持つクラウド型のCRMです。顧客ごとに過去の商談や対応の履歴をたどれることがExcelでの顧客管理との最大の違いであり、この中心部分を独自仕様にすると、他の機能との連携が崩れやすくなります。

商談のフェーズ管理、取引先と取引先責任者の登録、訪問や電話の活動履歴は、Salesforceがもともと得意とする顧客管理と営業管理の中心部分です。この領域は、自社のやり方に合わせて作り変えるより、標準機能の型に業務の側を寄せたほうが稼働までが早く、保守も軽く済みます。

たとえば「商談」を「案件」と呼んでいる会社でも、名称の変更は表示ラベルの設定で足ります。フェーズの段階を自社の受注プロセスに合わせて並べ替える程度なら、開発は不要です。

判断の目安は、同業他社でもほぼ同じ流れで回っている業務かどうかです。業界を問わず似た流れになる業務を独自仕様にしても、競争力にはつながりにくいと考えてよいでしょう。

1-2. 項目追加やFlowの設定で合わせる業務|ノーコードで済む範囲をSalesforce導入支援の初期スコープにする

自社独自の受注確度の付け方、値引き率に応じた上長承認、入力漏れがあったときの通知などは、カスタム項目やFlowといったノーコードの設定で表現できる範囲です。導入支援の初期スコープは、この区分までに収めるのが基本です。

設定で済む範囲は、稼働後に社内の管理者が自分で直せる範囲でもあります。初期に作り込みすぎず、まず設定で回してみて、3か月使っても足りない部分だけを次の区分に送ると、手戻りが小さくなります。

1-3. Apex開発や外部連携で作り込む業務|基幹システム連携・独自の見積計算は費用と保守を別枠で見る

基幹システムとの受注・顧客データの連携や、複雑な条件分岐を持つ独自の見積計算は、Apexによるプログラム開発や、外部のクラウドサービスとのAPI連携が必要になる区分です。なお、AppExchangeで公開されている連携アプリを使えば、開発せずに済む場合もあります。

この区分は、初期の費用だけでなく、Salesforceのバージョンアップや基幹側の改修に合わせた保守費用が継続して発生します。

見積もりを比べるときは、この区分の作業を「初期構築」と「保守」に分けて書いてもらうことが大切です。初期費用が安く見えても、保守の範囲が曖昧な提案は、稼働後に追加費用が膨らみやすいためです。

1-4. Salesforceに載せない業務|Excel・会計ソフト・チャットに残すほうが速い業務の見分け方

すべての業務をCRMに集めることが、正解とは限りません。経理の仕訳は会計ソフトが正であり、社内の相談はチャットのほうが速く、一度きりの集計はExcelで十分な場合があります。

載せない業務を見分ける問いは3つです。

  • 誰が入力し、誰が見るか:入力する人と見る人が同じで、他部署に共有する必要がない業務は載せる意味が薄い
  • 例外処理の多さ:毎回の判断が属人的で、型にはめると入力が増えるだけの業務は後回しにする
  • 他システムが正となるデータか:会計や勤怠のように別システムが原本を持つデータは、参照用の連携に留める

株式会社Grillが営業・マーケティングの運用設計で最も重視している基準は、「入力した人に何が返るか」です。入力した商談や顧客の情報が翌朝の優先リストになって返ってくる業務は定着し、上司への報告のためだけに入力する業務は、どれだけ項目を整えても空欄が増えていきます。

1-5. 4つの仕分けの比率で変わる支援会社のタイプと見積もりの比べ方

業務一覧を4区分に振り分けたら、各区分の比率を見ます。「標準機能」と「設定」が大半を占める会社は、短期間でノーコード中心に立ち上げる支援会社が向いており、見積もりも比較的小さくまとまります。

一方、「開発・連携」の比率が高い会社は、要件定義から開発、保守までを担える大規模構築向けの支援会社を選ぶことになります。この場合の見積もりは、初期構築・連携開発・保守を分けて並べ、同じ範囲で比べる必要があります。

仕分け表を依頼前に作っておけば、提案のなかで「標準機能で足りる業務を開発しようとしていないか」を見抜けます。仕分け表は、自社の課題を支援会社に伝える資料としてもそのまま使えます。第5章で紹介する支援会社も、この比率に合わせて選ぶと絞り込みが速くなります。

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第2章 Starter SuiteからMaxまで|エディションと製品構成で変わるSalesforce導入支援の範囲

第2章 Starter SuiteからMaxまで|エディションと製品構成で変わるSalesforce導入支援の範囲

仕分けの比率が見えたら、次はどのエディションと製品を組み合わせるかを考えます。Salesforceは営業支援(SFA)と顧客管理(CRM)を中心に複数の製品で構成されており、まずは中核となるSales Cloudのエディションを決めるのが一般的です。

2026年10月7日時点のSalesforce公式料金ページに掲載されているSales Cloudの価格と契約形態は次のとおりです。

エディション公式の価格(1ユーザー/月)契約形態
Starter Suite3,000円月払いまたは年払い
Pro Suite12,000円年間契約
Core23,400円年間契約
Advanced47,400円年間契約
Max66,000円年間契約

出典:Salesforce公式の料金ページ(Sales Cloudのエディション比較、2026年10月7日確認)。料金ページ上で税込・税抜の表記は確認できなかったため、契約時は見積書で確認してください。

2-1. Starter Suite・Pro Suiteは標準機能中心で、導入支援を初期設定と定着に絞りやすい

Starter SuiteとPro Suiteは、名前のとおり必要な機能をひとまとまりの「スイート」として提供するプランです。Starter Suiteだけが月払いを選べるため、少人数の顧客管理から試しながら使い始めたい会社に向いています。

この2つのプランを選ぶ段階では、第1章の仕分けで「標準機能」と「設定」の区分が中心になっているはずです。導入支援に頼む範囲も、初期の項目設定、既存の顧客データの取り込み、社内向けのトレーニングと定着のサポートに絞りやすくなります。

2-2. Core・Advanced・Maxでは権限・自動化・連携が広がり、設計工程の比重が増える

株式会社Grillの支援実務上、Core以上を選ぶ会社は利用する部門や人数が多く、権限の切り分けや自動化、外部システムとの連携を本格的に組むケースが大半です。機能の差は公式サイトのエディション比較表で確認できますが、導入支援の観点で変わるのは「設計にかける時間」です。

部門をまたいで使うほど、営業・サポート・マーケティングが同じ顧客情報を見るようになり、誰に何を見せるか、どの処理を自動化するかの判断が増えます。そのため支援会社の見積もりでも、要件定義と設計の工程が大きな比率を占めるようになります。

2-3. Sales CloudとService Cloudで変わる導入支援の中身|商談管理と問い合わせ対応の違い

Sales Cloudについて、Salesforce公式の製品紹介では「セールスに関わるすべての業務とワークフローを自動化し、スピーディな営業を実現」と説明されています。導入支援の中心は、商談フェーズの設計、顧客(取引先)の整理、売上予測のレポート作りです。

一方のService Cloudは、公式に「コンタクトセンターやフィールドサービスの対応能力を強化」する製品と位置づけられています。顧客からの問い合わせの受付経路、対応の割り振り、回答のナレッジ化が支援の中心となり、電話やメールなど外部チャネルとの連携が設計の論点になります。

両方を同時に入れる場合は、同じCRMの上で営業とサポート部門が顧客情報を共有する範囲を先に決めておくと、取引先データの二重管理を防げます。

2-4. Account EngagementやMarketing Cloudを同時に入れるときの範囲の切り方

BtoBのリード育成に使うAccount Engagement(旧Pardot)や、BtoC向けの大規模配信に使うMarketing Cloudを同時に導入するケースもあります。

その場合は、支援の範囲を「Salesforce本体」と「MA側」に分けて考えます。MA側のメール配信やスコアリングの設計は、営業管理とは別の専門領域だからです。

範囲を切るときの境目は、MAとCRMの間で見込み顧客が営業に渡るタイミングです。MA側でどんなリードを育てるかは「SaaSのリード獲得とナーチャリング」のような育成設計の論点です。

Salesforce本体ではリードが商談になった後の管理に集中するほうが、両方の支援会社の責任範囲がはっきりします。MAとSalesforceの連携設定をどちらの会社が担うかも、契約前に決めておきましょう。

2-5. Agentforceは導入と同時か後からか|データが溜まる前のAI設定で起きること

SalesforceはAIエージェントの「Agentforce」を展開しています。2026年10月時点の公式料金ページでは、100,000クレジットあたり60,000円のFlexクレジットや会話1件あたり240円など、利用量に応じた複数の購入モデルが示されています。

導入と同時に検討する会社も増えていますが、急ぐ必要があるかは慎重に判断したいところです。

AIが商談の要約や顧客ごとの次のアクションを提案するには、その材料としてCRMに蓄積された顧客との活動履歴や商談データが一定量溜まっている必要があります。稼働直後で入力が揃っていない段階でAIを設定しても、提案の精度が上がらず、現場の信頼を失う結果になりかねません。

株式会社Grillの支援実務上は、まず標準機能で3〜6か月分のデータを溜め、入力の質が安定してからAgentforceの適用範囲を決める順番を勧めています。初期の導入支援では、将来のAI活用を見据えて、項目名や選択肢の値を揃えておくところまでを依頼しておくと無駄がありません。

第3章 ライセンス費と導入支援費を分けて試算|利用人数別3つのモデルケースで見るSalesforce導入支援の費用

第3章 ライセンス費と導入支援費を分けて試算|利用人数別3つのモデルケースで見るSalesforce導入支援の費用

エディションの候補が絞れたら、総額の試算に進みます。ここではライセンス費を公式価格から計算し、導入支援費は各社が公開している料金の範囲で示します。

3-1. Salesforce導入の総額はライセンス費・導入支援費・運用費の3つに分かれる

Salesforce導入にかかる費用は、大きく3つに分かれます。

  • ライセンス費:Salesforceに支払う利用料。公式価格×利用人数×12か月で計算できる(クラウドサービスのため、自社でサーバーを用意する費用はかからない)
  • 導入支援費:設計・設定・データ移行・開発・トレーニングなど、支援会社に支払う初期費用
  • 運用費:稼働後の設定変更や保守、有償のサポートプランにかかる継続費用

見積もりを比べるときに混乱しやすいのは、支援会社の提案にライセンス費が含まれているかどうかが会社ごとに異なる点です。3つを分けた表に書き直してから比べると、どこに差があるのかが見えやすくなります。

3-2. 10名・Starter Suite/Pro Suiteで標準機能中心に立ち上げるモデルケース

営業10名で、商談と顧客管理を標準機能中心に立ち上げるケースです。公式価格で計算すると、ライセンス費はStarter Suiteなら年36万円(3,000円×10名×12か月)、Pro Suiteなら年144万円(12,000円×10名×12か月)になります。

このモデルでは、導入支援の範囲を初期設定、Excelの顧客リストの取り込み、操作説明会に絞れるため、パッケージ型の支援が候補になります。社内に兼任の管理者を1名置き、稼働後の軽微な変更は自社で行う前提にすると、運用費も抑えられます。

3-3. 30名・CoreでExcelの移行と外部連携を含めるモデルケース

営業とインサイドセールスを合わせて30名、Excelで管理してきた数年分の顧客データを移し、名刺管理やMAとの連携も組むケースです。Coreのライセンス費は、23,400円×30名×12か月で年842.4万円になります。

このモデルで課題になりやすいのは、データのクレンジングと外部連携の設計で、導入支援費の大きな部分を占めます。稼働後も連携先の仕様変更への対応が続くため、保守・サポートの契約を結ぶか、社内の管理者がどこまで対応するかを事前に決めておく必要があります。

運用費の選択肢として、Salesforce公式のPremier Success Planを付ける場合は「該当するライセンス料の30%」が追加でかかります。このモデルなら年252万7,200円で、24時間365日のサポートや専門家によるガイダンスを受けられます。

3-4. 100名規模・Advanced以上で基幹連携とAgentforceを検討するモデルケース

複数の事業部で100名が使い、基幹システムとの受注・請求データの連携や、Agentforceの段階的な活用まで視野に入れるケースです。Advancedのライセンス費は、47,400円×100名×12か月で年5,688万円になります。

この規模になると、要件定義から開発、稼働後の保守・サポートまでを担える大規模構築型の支援会社が候補になり、導入支援費も個別見積もりが前提です。

Agentforceの利用料はライセンスとは別に利用量に応じてかかるため、第2章で触れたとおり、データが溜まってから範囲を決めるほうが予算を立てやすくなります。

3-5. 公開料金から読む導入支援パッケージの中身|初期構築60万円〜・99万円〜に含まれる範囲

導入支援費は個別見積もりの会社が大半ですが、金額を公開している支援会社の料金を見ると、パッケージに含まれる範囲の目安がつかめます。

会社公式サイトに掲載されている料金含まれる範囲
toBeマーケティング「SI toBeライトパッケージ」初期構築費用600,000円、ライセンス費用19,800円(税抜・1ユーザー)会計帳票連携・勤怠連携はオプション
フライク費用99万円〜(調査・設計工程30万円、開発工程69万円〜)、期間約2か月4つのプランメニューから選択
インフォテック・サービス初期導入費用は数十万円〜(内容による)、ライセンス費用は1ユーザーあたり月額数千円〜要件定義から運用保守までをワンストップで提供

出典:各社公式サイト(2026年10月7日確認)。フライクとインフォテック・サービスの料金は、公式サイト上で税込・税抜の表記を確認できませんでした。

公開されている金額は、いずれも標準的な範囲での目安です。第1章の仕分けで「開発・連携」の比率が高い場合は、パッケージの範囲を超える部分が個別見積もりとして上乗せされると考えておきましょう。

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第4章 取引先・項目・権限・移行・自動化|後から直すほど高くつくSalesforce導入支援の5つの設計

第4章 取引先・項目・権限・移行・自動化|後から直すほど高くつくSalesforce導入支援の5つの設計

費用の見通しが立ったら、導入支援の打ち合わせで必ず決めておきたい設計に目を向けます。以下の5つは、CRMの稼働後に直そうとするとデータの付け替えや権限の再設計、自動化の巻き戻しが発生し、初期に決めるより何倍も手間がかかる順に並べています。

4-1. 取引先と取引先責任者の重複ルール|名刺・Excel・MAから入る同じ企業をどう束ねるか

同じ企業が「株式会社A」「(株)A」「A社」と別々に登録されると、商談の履歴が分散し、顧客ごとの取引状況が正しく見えなくなります。名刺管理、Excelからの移行、MAからのリード作成と入口が複数ある会社ほど、この重複は起きやすくなります。

顧客の重複は顧客管理の土台を崩すだけでなく、MAのメール配信や休眠顧客への再アプローチの精度にも影響します。

導入支援の段階で決めておくべきなのは、どの項目で同一の顧客と判定するか(法人番号、ドメイン、正式社名など)と、重複が見つかったときに誰が統合するかです。Salesforceの重複ルールと一致ルールで登録時に警告を出す設定も、このタイミングで入れておきましょう。

展示会で集めた名刺を一斉に取り込む会社は、「製造業の展示会集客を名刺集めから商談化まで進めるコツ」を読むと、取り込む前に名刺を整理する手がかりが得られます。

4-2. カスタム項目は増やす前に「誰がいつ入力するか」を決める

ヒアリングで出た要望をそのまま項目にすると、商談画面に数十個の入力欄が並び、現場の入力負担が一気に増えます。項目を1つ追加する前に、誰が、どのタイミングで、何を見て入力するのかを決めておくことが欠かせません。

入力者とタイミングが決まらない項目は、空欄のまま残り、レポートにも使えません。設計書には項目ごとに「入力者」「入力のタイミング」「使うレポート」を書き、3つが埋まらない項目は作らないというルールを支援会社と共有しておくと効果的です。

4-3. ロール・プロファイル・権限セットで見せる範囲を決める|部門間と代理店・パートナーの線引き

Salesforceでは、ロールで組織の上下関係に沿った閲覧範囲を、プロファイルと権限セットで操作できる機能を制御します。この設計を後から変えると、すでに登録された顧客データの共有範囲がすべて変わるため、影響の確認だけで大きな工数がかかります。

特に注意したいのは、営業部門とサポート部門で見せる情報を分けたい場合や、販売代理店などのパートナー企業に一部の顧客情報を共有する場合です。誰に何を見せないかを先に決めておくと、権限の設計がぶれにくくなります。

4-4. データ移行はExcelの列をそのまま移さない|移行前のクレンジングと外部IDの付け方

Excelの列をそのままSalesforceの項目に対応させると、表記ゆれや空欄、退職した担当者名、取引のなくなった顧客まで一緒に移ってしまいます。データ移行の前には、重複の統合、表記の統一、使っていない列の削除というクレンジングの工程を必ず挟みます。

あわせて、基幹システムや旧システムの顧客コードを「外部ID」として保持しておくと、移行後の照合や、将来の連携での突き合わせが楽になります。移行作業を支援会社に任せる場合も、クレンジングの判断(どちらの住所を正とするか等)は自社で下す必要がある点に注意しましょう。

4-5. Flowと承認プロセスの自動化は「止める人」を決めてから組む

Flowや承認プロセスは、入力漏れの通知や上長承認を自動化できる便利な機能です。しかし、組んだ本人が異動したあとに誤作動が起きると、誰も原因を追えず、自動化そのものが止められなくなるという事態が起こりえます。

支援の現場でよく見られる手戻りの型は、要望ごとにFlowを追加し続けた結果、同じ項目を複数のFlowが更新して値が上書きし合う状態です。自動化を組む前に、各Flowの目的、停止の判断をする担当者、変更時の確認手順を設計書に残しておけば、稼働後の調整が格段に楽になります。

第5章 Salesforce導入支援のおすすめ会社26選|載せたい業務領域と4つの問いで比較

第5章 Salesforce導入支援のおすすめ会社26選|載せたい業務領域と4つの問いで比較

ここからは、Salesforce導入支援を依頼できる会社を26社紹介します。第1章の仕分けと対応させ、「営業管理の立ち上げ」「業種テンプレ」「問い合わせ対応・基幹連携・大規模開発」「定着・運用代行」「マーケ連携」という、載せたい業務領域ごとに並べました。

5-1. 提案書で見抜く4つの分かれ目|開発を勧める提案・総額だけの見積もり・管理者育成なし・設計書なしの納品

会社名を比べる前に、提案と見積もりで確かめたい問いを4つ挙げます。各問いには、支援会社から返ってくると安心できる回答の例を添えました。

  1. 標準機能で済ませる提案になっているか:自社の課題や要望を伝えたとき、まず標準機能や設定で対応できないかを検討してくれるかを確かめます。良い回答の例は「この要件は標準の商談フェーズで表現できるので、開発は不要です」といった説明です。
  2. 料金の内訳が分かれているか:設計・設定・データ移行・開発・保守がそれぞれいくらかを確かめます。総額だけの見積もりでは、同じ範囲で他社と比べられません。
  3. 社内の管理者を育てる計画があるか:支援が終わったあと、設定変更を自社で行える人を育てるメニューがあるかを確かめます。良い回答の例は「稼働前に管理者向けのトレーニングを行い、3か月間は質問対応のサポートを続けます」です。
  4. 設計書を引き渡してくれるか:項目の定義、権限の設計、Flowの一覧を文書で納品してもらえるかを確かめます。良い回答の例は「設計書と変更履歴を納品物に含め、稼働後の更新ルールもお渡しします」です。

2つ目の問いは、提案を受けてからでなければ確かめられないことが多いのが実情です。株式会社Grillが2026年10月に、紹介する25社の公式サイトを確認したところでも、導入支援の料金を金額で公開していたのは3社でした。

5-2. Salesforce導入支援会社26社の比較表

会社名重心となる業務領域料金の公開状況公式の実績・提供形態向いている企業
株式会社Grillマーケ連携(リード流入〜商談化の運用設計)月額数万円〜BtoB・BtoCのマーケティング支援広告・MAからのリードが商談に結びついているか見えない企業
サークレイス株式会社営業管理の立ち上げ(ノーコード中心)要問い合わせ認定資格スタッフによる支援標準機能で早く立ち上げたい企業
株式会社フライク営業管理の立ち上げ・改善・連携99万円〜(約2か月)4つのプランメニュー顧客管理・案件管理から始めたい、予算と期間の目安を先に知りたい企業
株式会社エフ・ディー・シー営業管理の立ち上げ(標準機能中心)要問い合わせ2024年にコンサルティングパートナー認定短期間・低コストで始めたい企業
株式会社キットアライブ営業管理の立ち上げ〜運用保守要問い合わせ2016年創業・社員の多くが認定資格を保有要件定義から保守まで1社に任せたい企業
株式会社Prazto営業管理の立ち上げ・データ移行要問い合わせ300社以上の顧客実績周辺システムとの連携も含めて定着させたい企業
toBeマーケティング株式会社業種テンプレ・MA連携初期構築60万円〜パートナーライセンスを有する正式なパートナー業界パッケージで早く始めたい企業
株式会社knou業種テンプレ(不動産・住宅)要問い合わせ100社以上の導入実績不動産・住宅業界の企業
インフォテック・サービス株式会社業種テンプレ・アプリ構築初期数十万円〜14年間で1,000件以上の開発実績工事・工程管理などの業務アプリも作りたい企業
株式会社テラスカイ大規模開発・基幹連携要問い合わせ導入実績数千件超業界を問わず大規模な導入を進める企業
NTTテクノクロス株式会社問い合わせ対応・基幹連携要問い合わせ導入実績2,600案件以上コンタクトセンターや自治体などの大規模案件
株式会社サンブリッジ大規模開発・研修要問い合わせ支援プロジェクト3,800件超実践的なユーザー研修まで任せたい企業
株式会社日立ソリューションズ大規模開発・定着要問い合わせ220を超える導入実績検討段階から運用まで相談したい大企業
TDCソフト株式会社基幹連携・金融要問い合わせFinancial Service Cloud構築事例金融業界や他システム連携が多い企業
AGS株式会社基幹連携・保守プラン区分のみ公開3つの支援プラン開発規模に応じてプランを選びたい企業
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社大規模SI要問い合わせ製品の取り扱い全社システムの一部として導入する大企業
株式会社フレクト基幹連携・クラウド開発要問い合わせ10有余年のCRM実績HerokuやAWSと組み合わせたい企業
株式会社ソデックカスタマイズ・他システム統合要問い合わせ多くのSalesforceカスタマイズ既存システムとの統合が必須の企業
株式会社ウフルAgentforce・データ活用要問い合わせ各種製品の導入・開発支援AI活用を早めに試したい企業
キヤノンマーケティングジャパン株式会社定着・伴走要問い合わせ200社を超える導入実績中小企業から大企業まで定着に不安がある企業
バーチャレクス・コンサルティング株式会社定着・Agentforce要問い合わせ延べ172社の新規導入(2026年3月末時点)導入後の活用まで伴走してほしい企業
株式会社メンバーズ運用・内製化要問い合わせ130名以上が認定資格を保有運用を内製化したい企業
株式会社セラク導入業務代行・定着要問い合わせSalesforce/Pardotの導入業務代行社内に担当者を置けない企業
株式会社セールスイネーブルメント管理・運用の専門支援要問い合わせSalesforce管理・運用専門支援管理者業務を外部に任せたい企業
株式会社ハレフルマーケ連携(Account Engagement)要問い合わせ認定コンサルティングパートナー自社でメンテナンスできる状態を目指す企業
ジェンヌ株式会社マーケ連携(MA・HubSpot併用)要問い合わせMA導入・運用代行・内製化サポートMAとSalesforceを一緒に整えたい企業

※料金・実績は各社公式サイトの記載(2026年10月7日確認)。「要問い合わせ」は公式サイトで導入支援の金額を確認できなかった会社です。

5-3. 株式会社Grill|広告・Web・MAから入ったリードを商談化まで追えるSalesforce運用設計(月額数万円〜)

株式会社Grill

【広告・Web・MAから入ったリードを、Salesforceの商談まで追える形に設計する運用パートナー】

株式会社Grillは、Salesforce導入支援のうち「営業とマーケティングの現場で使われる設計」を担います。具体的には、見込み顧客(リード)の流入元の記録、WebフォームやMAとの連携経路、キャンペーンの設計、リードの取引開始(コンバート)の条件です。

リードは増えたのに商談が増えないという課題に対し、広告の管理画面とCRMの商談データを同じ粒度でつなぎます。どの媒体のリードが受注に近いかを判断できる状態を作ることが、支援の目的です。

Salesforce本体の大規模構築やApex開発は、構築ベンダーが担います。Grillは流入側の項目定義とレポート設計で要件定義に加わる、という分担が前提です。

強みは、広告運用とMA運用の実務を持つチームが、Salesforce上の商談化率を見ながら予算配分を組み替える高速なPDCAです。

集計の対象は、株式会社Grillが広告運用とSalesforce上のリード設計をあわせて支援したBtoB企業(SaaS・人材・製造、2025年4月〜2026年3月、N=8社)です。

各社でリードソースを媒体・キャンペーン単位に分け、その後6か月で商談化率の低い媒体への配分を見直した結果、商談1件あたりの広告費が平均22%下がっています。集計やレポート作成はAI・自動化ツールで効率化し、浮いた時間をSalesforceのキャンペーン機能を活用した配分の検証に充てています。

さらに、LPの改善、広告クリエイティブの制作、SEOなど、リードを増やす側の施策も同じチームで対応できます。運用設計の料金は月額数万円〜で、広告運用を併せて任せる場合は最低出稿10万円〜・手数料10%〜と、業界で一般的な手数料20%の半額水準から始められます。

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会社名株式会社Grill
所在地東京都渋谷区東3丁目22−14 グランファースト恵比寿 5階
料金月額数万円〜(広告運用は最低出稿10万円〜・手数料10%〜)
公式サイトhttps://grill.co.jp/

5-4. サークレイス株式会社

サークレイス株式会社

【標準機能を最大限に生かし、ムダな開発を防ぐ導入支援】

サークレイスは、「Sales Cloud、Service Cloud の標準機能を活用しノーコードで」導入を進める方針を公式に掲げる支援会社です。大規模開発や既存システムとの連携にも対応しつつ、まずは標準機能で済む範囲を広く取る姿勢がはっきりしています。

自社で導入を進めたい会社向けには、「Salesforceの認定資格を持つスタッフが専用のポータルサイト経由でお客様を支援します」というExpert Serviceを用意しています。自社主導で進めながら専門家のサポートを受けたい会社や、第1章で「標準機能」と「設定」の比率が高かった会社に向いています。

会社名サークレイス株式会社
所在地東京都中央区日本橋2-1-3 アーバンネット日本橋二丁目ビル 6F
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://www.circlace.com/salesforce/implementation

5-5. 株式会社フライク

株式会社フライク

【予算と期間の目安を公開している、プラン型の導入支援】

フライクは、「顧客管理・案件管理スタートプラン」「Salesforce単体における改善プラン」「他SaaSツールとの連携プラン」「保守・運用代行プラン」の4つのプランメニューを用意しています。新規の立ち上げだけでなく、すでに使っているSalesforceの改善や保守の依頼先としても選べます。

公式サイトでは「費用 99 万円〜 調査・設計工程:30万円 開発工程:69万円~ 期間 約2ヶ月」と目安を明示しています。稟議の前に予算感をつかみたい会社にとって、比較の基準にしやすい1社です。

会社名株式会社フライク
所在地福岡市東区香椎駅前二丁目23番48号(福岡本社)/東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝 10F(東京オフィス)
料金99万円〜(調査・設計30万円+開発69万円〜)
公式サイトhttps://flyke.co.jp/service/salesforce/

5-6. 株式会社エフ・ディー・シー

株式会社エフ・ディー・シー

【標準機能での短期間・低コスト導入を掲げる「SFSolution」】

エフ・ディー・シーは、Salesforce導入・活用サービス「SFSolution」を提供しています。公式サイトでは「Salesforce認定資格者も在籍しており、標準機能での短期間・低コストでの導入から」対応すると説明しています。

2024年6月にはSalesforceのコンサルティングパートナーに認定されたことを公表しています。導入費用は要件のヒアリング後に見積もる方式のため、仕分け表を持って相談すると話が早く進みます。

会社名株式会社エフ・ディー・シー
所在地東京都千代田区神田須田町2丁目17番地18 クリスタルビル5階
料金要問い合わせ(ヒアリング後に見積もり)
公式サイトhttps://www.fdc-inc.co.jp/sfsolution/

5-7. 株式会社キットアライブ

株式会社キットアライブ

【ITコンサルティングから運用保守までを1社で担う導入支援】

キットアライブは、Salesforceについて「ITコンサルティング・要件定義・設計・開発・システムテスト・運用保守をワンストップ」で提供する支援会社です。「2016年の創業以来」の歩みを公式サイトで紹介しており、社員の多くが認定資格を保有していると公表しています。

札幌に本社を置き、東京にも事業所があります。工程ごとに依頼先を分けず、立ち上げから稼働後の保守・サポートまでを同じチームに任せたい会社に向いています。

会社名株式会社キットアライブ
所在地札幌市北区北7条西1丁目1番地5 丸増ビルNo.18 9階
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://www.kitalive.co.jp/service/salesforce/

5-8. 株式会社Prazto

株式会社Prazto

【周辺システムとのAPI連携まで含めて定着させる導入支援】

Praztoは、「300社以上の顧客実績とSalesforceパートナーアワードで受賞・表彰実績」を公式に掲げる支援会社です。Salesforceの導入支援に加え、Tableauの導入支援やデータ移行支援も手がけています。

公式サイトでは「周辺システムとのAPI連携も行い、無理なく確実に定着する」ことを打ち出しています。Excelや他ツールで管理してきた顧客情報の移行をきっかけに、営業・顧客管理を一から整えたい会社の候補になります。

会社名株式会社Prazto
所在地東京都中央区銀座6丁目10-1 GINZA SIX 13階
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://prazto.com/salesforce/

5-9. toBeマーケティング株式会社

toBeマーケティング株式会社

【業界特化型パッケージとMA活用に強いSalesforceパートナー】

toBeマーケティングは、「Salesforceのパートナーライセンスを有する正式なパートナー企業」として、要件整理・設計から導入後の活用・定着化までを支援しています。Account Engagementの資格保有者も在籍しており、MAと営業管理をまとめて相談できる点が特長です。

業界特化型の「SI toBeライトパッケージ」は、初期構築が60万円から、1ユーザーのライセンスが税抜19,800円と公開されています。自社の業界にパッケージがあれば、要件定義の時間を短くして始められます。

会社名toBeマーケティング株式会社
所在地東京都中央区京橋1-6-13 VORT京橋Ⅱ 5F
料金初期構築費用600,000円〜(会計帳票連携・勤怠連携は別途)
公式サイトhttps://tobem.jp/pardot_service/salesforce.html

5-10. 株式会社knou

株式会社knou

【不動産・住宅業界の業務を知るクラウドコンサルティング】

knouは、「不動産・住宅会社を中心に、あらゆる業界において100社以上の導入実績」を持つ支援会社です。不動産・住宅業界の導入を中心に手がけてきたため、業界の業務に沿った設計を相談できます。

公式サイトでは、「運用開始後の定着化支援をカスタマーサクセスチームがサポート」すると説明しています。名古屋・東京・福岡にオフィスを構えています。

会社名株式会社knou
所在地愛知県名古屋市中村区太閤3-7-76(Nagoya Office)
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://www.knou.jp/service/salesforce

5-11. インフォテック・サービス株式会社

インフォテック・サービス株式会社

【要件定義から運用保守までワンストップで担うアプリ構築の実績】

インフォテック・サービスは、「要件定義から開発・データ移行・定着化・運用保守までをワンストップで提供」する支援会社です。「2012年4月以降14年間で1,000件以上の開発実績」があり、保有資格数はグループ会社を含めて合計190と公表しており、豊富な実績と一貫したサポートを強みに掲げています。

クラウドソリューションの一つとしてSalesforceを扱い、Salesforce Platformを使った工事管理・工程管理システムの構築事例もあります。営業管理の外側にある業務アプリまで広げたい会社に向いています。料金は「初期導入費用は数十万円~(内容によります)」と示されています。

会社名インフォテック・サービス株式会社
所在地東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー
料金初期導入費用は数十万円〜(内容による)
公式サイトhttps://www.iftc-svc.co.jp/service/cloud/salesforce.html

5-12. 株式会社テラスカイ

株式会社テラスカイ

【業界を問わず数千件を超える導入実績を持つコンサルティングパートナー】

テラスカイは、「株式会社セールスフォース・ジャパンのコンサルティングパートナーとして」、Salesforceの導入・開発支援を手がけています。導入実績は「金融、保険業界をはじめ製造、医療、サービスなど業界を問わず数千件を超え」ると公表しています。

支援範囲は「ライセンス選定から導入、開発、運用まで」と広く、トレーニングや定着化支援のサービスも用意しています。第1章で「開発・連携」の比率が高く、全社規模で進める会社の有力候補です。

会社名株式会社テラスカイ
所在地東京都中央区日本橋二丁目11番2号 太陽生命日本橋ビル 15〜17階
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://www.terrasky.co.jp/salesforce/

5-13. NTTテクノクロス株式会社

NTTテクノクロス株式会社

【2,600案件以上の導入実績と基幹システム連携の技術力】

NTTテクノクロスは、「導入実績2,600案件以上」「導入実績15年、取得資格数260以上」を掲げる支援会社です。製造業、コンタクトセンター、自治体(児童相談所)、金融業などの活用シーンを公開しています。

導入支援に加え、「導入後のトレーニングや活用・定着化」から基幹システムとのデータ連携までを関連サービスとして組み合わせられます。コンタクトセンターでの活用シーンも公開しているため、顧客からの問い合わせ対応の高度化を検討している会社にも向いています。

会社名NTTテクノクロス株式会社
所在地東京都港区芝浦3-4-1 グランパークタワー 15階
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://www.ntt-tx.co.jp/products/salesforce_si/

5-14. 株式会社サンブリッジ

株式会社サンブリッジ

【国内初の認定コンサルティングパートナーとしての支援実績】

サンブリッジは、「日本法人設立時から国内初のSalesforce認定コンサルティングパートナー」と公表している支援会社です。これまでに支援したプロジェクトは「3,800件を超え」ると掲げています。

公式サイトでは「貴社専用の実践的なユーザー研修とオペレーションガイドをご提供」と説明しており、利用者向けの教育まで含めて依頼できます。現場への展開に課題を感じている会社に向いています。

会社名株式会社サンブリッジ
所在地東京都渋谷区恵比寿南1-5-5 JR恵比寿ビル 11F
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://www.sunbridge.com/service/salesforce-implementation/

5-15. 株式会社日立ソリューションズ

株式会社日立ソリューションズ

【検討段階から運用・活用まで4段階で支える大手SIer】

日立ソリューションズは、「Salesforceのコンサルティングパートナーとして220を超える導入実績」を持つ大手SIerです。「導入ご検討支援」「導入支援」「定着支援」「運用・活用支援」の4段階で、検討から稼働後までをサポートしています。

導入前の検討段階から相談できるため、エディションや製品構成がまだ決まっていない大企業でも話を始めやすいのが特長です。既存の社内システムと合わせた全体設計を求める会社の候補になります。

会社名株式会社日立ソリューションズ
所在地東京都品川区東品川四丁目12番7号
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://www.hitachi-solutions.co.jp/salesforce/

5-16. TDCソフト株式会社

TDCソフト株式会社

【他システム連携と保守を含めたトータルサービス】

TDCソフトは、「他システムとのデータ連携の構築、そして運用開始後の保守・サポート・活用支援まで含めたトータルでのサービス」を提供しています。Salesforce Financial Service CloudによるCRMシステムの構築事例を公開しています。

金融業界向けの製品での構築事例があるため、業界固有の要件を持つ会社に向いています。稼働後の保守まで同じ会社に任せたい場合にも検討しやすい1社です。

会社名TDCソフト株式会社
所在地東京都千代田区九段南1-6-5 九段会館テラス4階、5階
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://www.tdc.co.jp/service/salesforce/

5-17. AGS株式会社

AGS株式会社

【開発規模に応じて選べる3つの支援プラン】

AGSは、システムインテグレーターとしてのノウハウを生かしたSalesforce導入支援サービスを提供しています。「初期開発のみ支援の「エントリー」、保守サポートを含めた「スタンダード」」に、上位のプレミアムを加えた3つのプランを用意しています。

料金は、サービスの種類や利用規模、必要なカスタマイズの内容によって個別に決まります。金融・公共のシステム経験も打ち出しており、保守の範囲をプランで明確にしたい会社に向いています。

会社名AGS株式会社
所在地埼玉県さいたま市浦和区針ヶ谷4-3-25
料金要問い合わせ(エントリー/スタンダード/プレミアムの3プラン)
公式サイトhttps://www.ags.co.jp/service/salesforce.html

5-18. 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

【大企業の全社システムの一部としてSalesforceを扱うSIer】

伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、Salesforceの製品を取り扱う大手SIerです。公式の製品紹介では、「カスタムアプリを開発できるため…幅広い業務に利用できます」とSalesforceの活用範囲を説明しています。

導入支援の具体的なメニューは公式サイト上で詳しく示されていないため、相談時に範囲を確認する必要があります。基幹システムや社内インフラをまとめて任せている大企業が、全社の構想のなかで検討する候補です。

会社名伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
所在地東京都港区虎ノ門4-1-1 神谷町トラストタワー
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://www.ctc-g.co.jp/solutions/salesforce/

5-19. 株式会社フレクト

株式会社フレクト

【SalesforceとHeroku・AWSを組み合わせるクラウド開発】

フレクトは、「10有余年にわたる CRMの実績と経験」を持つ支援会社です。SalesforceのCRMプラットフォームに、HerokuやAWSを組み合わせたシステム開発を得意としています。

Salesforceの中だけで完結しない顧客向けのアプリや、外部のクラウド基盤と組み合わせた仕組みを作りたい会社に向いています。第1章の「開発・連携」区分に、クラウド基盤をまたぐ要件がある場合の候補です。

会社名株式会社フレクト
所在地東京都港区東新橋1-9-1 東京汐留ビルディング13階
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://www.flect.co.jp/services/crm-salesforce/

5-20. 株式会社ソデック

株式会社ソデック

【小規模開発から大規模プロジェクトまでのカスタマイズ実績】

ソデックは、「小規模な開発から大規模プロジェクトまで 多くのSalesforceカスタマイズ」を手がけてきた支援会社です。公式サイトでは「Salesforceと他システムの統合を得意」としていることを打ち出しています。

既存の販売管理や在庫管理のシステムとSalesforceをつなぐ必要がある会社にとって、統合の設計を相談しやすい1社です。開発範囲が小さい案件から依頼できる点も特長です。

会社名株式会社ソデック
所在地東京都中央区入船1-4-10 八丁堀プレイス6F
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://www.sodech.com/product-service/salesforce-support/

5-21. 株式会社ウフル

株式会社ウフル

【Agentforceのクイック導入とデータ活用の支援】

ウフルは、Agentforce SalesやData 360、Agentforce MarketingなどSalesforceの各種製品を取り扱い、導入・開発支援を行っていると公表しています。

「Agentforceクイック導入支援サービス」を用意しており、AIの活用を早い段階で試したい会社に向いています。第2章で触れたとおり、AIの効果はデータの蓄積に左右されるため、相談時には顧客データの蓄積状況もあわせて共有しておきましょう。

会社名株式会社ウフル
所在地東京都港区虎ノ門4-1-1 神谷町トラストタワー23階
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://uhuru.co.jp/service/

5-22. キヤノンマーケティングジャパン株式会社

キヤノンマーケティングジャパン株式会社

【自社グループでの活用経験を生かした定着伴走】

キヤノンマーケティングジャパンは、「大企業~中小企業まで200社を超えるSalesforceの豊富な導入実績」を持っています。公式サイトでは、自社グループでのSalesforce利用についても紹介しています。

「Salesforce活用・定着伴走支援サービス」を用意しているため、導入後の定着に課題を感じ、稼働後もサポートを受けたい会社に向いています。企業規模を問わず相談できる点も特長です。

会社名キヤノンマーケティングジャパン株式会社
所在地東京都港区港南2-16-6 キヤノン S タワー
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://canon.jp/biz/solution/bizsupport/salesforce

5-23. バーチャレクス・コンサルティング株式会社

バーチャレクス・コンサルティング株式会社

【新規導入から活用、Agentforceまで伴走する認定パートナー】

バーチャレクス・コンサルティングは、「Salesforce社の 認定コンサルティングパートナー」です。新規導入の支援実績は「2018年~現在までで、延べ172社」(2026年3月末時点)と公表しています。

「Agentforce導入・活用支援」も提供しており、新規導入の後にAI活用へ段階的に進みたい会社に向いています。2018年以降の新規導入の件数を時点つきで公表しているため、支援の規模感をつかみやすい点も判断材料になります。

会社名バーチャレクス・コンサルティング株式会社
所在地東京都港区虎ノ門4-3-13 ヒューリック神谷町ビル8階
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://www.virtualex.co.jp/service/dx_salesforce/

5-24. 株式会社メンバーズ

株式会社メンバーズ

【運用・内製化を伴走支援する認定資格保有者130名以上の体制】

メンバーズは、「Salesforceコンサルティングパートナーに認定されており、130名以上の社員が認定資格を保有」していると公表しています。

提供しているのは「Salesforceの運用・内製化を伴走支援するサービス」で、支援会社に頼り続けるのではなく、自社で運用できる体制を作りたい会社に向いています。社内管理者の育成と並行して、日々の運用のサポートも受けられます。

会社名株式会社メンバーズ
所在地東京都中央区晴海1丁目8番10号 晴海アイランド トリトンスクエアオフィスタワーX 37階
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://www.members.co.jp/services/customer/salesforce

5-25. 株式会社セラク

株式会社セラク

【Salesforce・Pardotの導入業務代行と定着支援】

セラクは、「Salesforce/Pardotの価値を最大化させる、導入業務代行や定着支援をワンストップで」提供しています。設定作業そのものを代行してもらえるため、社内に専任の担当者を置けない会社でも導入を進められます。

営業管理とMA(Pardot、現Account Engagement)を一緒に整えたい会社にとって、両方の運用を相談できる依頼先になります。

会社名株式会社セラク
所在地東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア 6F
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://www.seraku.co.jp/service/

5-26. 株式会社セールスイネーブルメント

株式会社セールスイネーブルメント

【Salesforceの管理者業務を外部で担う管理・運用の専門支援】

セールスイネーブルメントは、「Salesforce管理・運用専門支援」を掲げる会社です。社内に専任の管理者を置けず、日常の管理・運用を外部の専門家に任せたい会社の受け皿になります。

料金は公式サイト上で確認できなかったため、要問い合わせです。第7章で扱う「管理者業務を外部に任せる体制」を検討する会社の候補になります。

会社名株式会社セールスイネーブルメント
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://salesenablement.co.jp/

5-27. 株式会社ハレフル

株式会社ハレフル

【「自分でメンテナンスできる」状態を目標にする認定パートナー】

ハレフルは、「Salesforceの認定コンサルティングパートナーとして」、「Account Engagement導入支援サービス」「Salesforce初期セットアップサービス」を提供しています。営業管理とMAを同時に立ち上げたい会社が相談しやすい組み合わせです。

公式サイトでは、「「お客様が自分でメンテナンスができる」ことを目標に」支援すると明記しています。稼働後に支援会社へ頼り続けたくない会社に向いています。

会社名株式会社ハレフル
所在地東京都品川区東五反田2丁目5-2 The CASK GOTANDA 802
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://www.harefull.co.jp/service/salesforce

5-28. ジェンヌ株式会社

ジェンヌ株式会社

【MA・HubSpotとSalesforceを並べて整えるマーケ連携の支援】

ジェンヌ(GENNE)は、「MA導入・運用代行・内製化サポート」を事業とする会社です。Salesforceについては「Salesforce導入支援から、導入後のトレーニング。活用定着、基幹システムとのデータ連携までワンストップ」で支援すると公表しています。

HubSpotの導入支援や、MA・CRM・SFAの研修事業も手がけているため、HubSpotとSalesforceを併用する構成や、どちらで見込み顧客を管理するかの整理から相談できます。

会社名ジェンヌ株式会社
所在地東京都港区北青山
料金要問い合わせ
公式サイトhttps://genne.jp/salesforce/

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第6章 ログイン率より商談の更新日を見る|Salesforceが使われているかを測る5つの指標

第6章 ログイン率より商談の更新日を見る|Salesforceが使われているかを測る5つの指標

支援会社を選んで稼働させたあとは、Salesforceが本当に使われているかを確かめる段階に入ります。ここでは、稼働後3か月を目安に確認したい指標を、Salesforceの標準レポートで測れる形で紹介します。

6-1. ログイン率だけでは定着を判断できない理由|開いているが入力していない状態

CRMの定着の確認でまず見られがちなのがログイン率ですが、ログインしているかどうかは、使っているかどうかと同じではありません。上司に言われて毎朝画面を開くだけで、商談の情報は更新していないという状態は、ログイン率には表れないからです。

株式会社Grillが広告・MA運用を支援しているBtoB企業(SaaS・IT・人材、2025年10月〜2026年3月、N=11社)で、Salesforceの商談データを確認しました。ログイン率が90%を超えていた7社のうち4社で、フェーズが14日以上更新されていない商談が全体の4割を超えていました。ログイン率と入力の実態が一致しない例として、注意しておきたい数字です。

そこで以下の5つは、ログインの有無ではなく、入力されたデータの中身から定着を測る指標にしています。

6-2. 商談の最終更新日|フェーズが2週間以上動かない商談の割合を見る

最初に見たいのは、オープン中の商談のうち、最終更新日から14日以上経っているものの割合です。商談レポートで「最終更新日」を条件に絞り込めば、標準機能だけで抽出できます。

この割合が高いときは、営業担当者が入力の意味を感じていない可能性があります。第1章の「入力した人に何が返るか」に立ち返り、商談の情報が翌週の優先リストや会議資料として返ってくる仕組みがあるかを見直しましょう。

6-3. 失注理由・次回アクションなど判断に使う項目の空欄率

次に、失注理由や次回アクションの日付など、判断に使う項目がどれだけ空欄のまま残っているかを確認します。失注理由が揃っていれば、失注した顧客へ再提案する時期の判断にも使えます。レポートの検索条件で対象項目が空欄のレコードに絞り込めば、空欄の件数を数えられます。

空欄率が高い項目は、第4章で触れた「誰がいつ入力するか」が決まっていない項目である場合がほとんどです。入力者とタイミングを決め直すか、使っていない項目なら削除を検討します。

6-4. 営業会議の資料がレポート・ダッシュボードから出ているか

営業会議で使われている資料の出どころも、定着を示す分かりやすい指標です。会議の資料がSalesforceのダッシュボードから出ていれば、入力された情報が意思決定に活用されていることになります。顧客別・担当者別の商談金額が自動で並ぶダッシュボードがあれば、会議前の集計作業そのものが不要になります。

導入文の例のように、会議の場でExcelの表が配られているなら、ダッシュボードに必要な数字が出ていないか、データが信頼されていないかのどちらかです。どの数字が足りないかを会議の参加者に聞き、ダッシュボードに追加するところから始めましょう。

6-5. Excelや別シートへの二重入力が残っていないか

CRMに入力したうえで、同じ内容をExcelや共有シートにも書いている状態は、現場の負担を増やし、いずれどちらかの入力が止まります。二重入力が残っている業務を洗い出すと、足りない項目やレポートといったSalesforce側の課題が見えてきます。

ただし、第1章で「載せない」に振り分けた業務まで無理に移す必要はありません。二重入力のうち、Salesforce側に寄せるべきものと、Excel側に残してよいものを分けて判断します。

6-6. 現場からの改善要望が毎月届いているか|要望ゼロは無関心のサイン

最後に、現場から管理者への改善要望が届いているかを確認します。「この項目は選択肢にしてほしい」「このレポートを毎週見たい」といった要望は、CRMを業務の道具として使っている証拠であり、現場が感じている課題そのものでもあります。

反対に、稼働から数か月たっても要望がまったく届かない場合は、満足しているのではなく、使っていない可能性を疑ったほうがよいでしょう。要望の受付窓口を決め、月に1回はまとめて対応する場を設けておくと、改善のサイクルが回り始めます。

第7章 社内のSalesforce管理者を誰が担うか|Trailhead・Success Plan・管理者代行で組む3つの運用体制

第7章 社内のSalesforce管理者を誰が担うか|Trailhead・Success Plan・管理者代行で組む3つの運用体制

導入支援の契約が終わったあと、ユーザーの追加や項目の変更、レポートの作成を誰が担うかは、見落とされがちですが稼働前に決めておくべき課題です。運用の担い手が決まらないまま稼働すると、要望が溜まる一方になります。ここでは代表的な3つの運用体制を比べ、どの体制でも残しておきたい文書を紹介します。

体制向く状況費用の発生箇所弱点
兼任の社内管理者+Trailhead利用部門が1つで、変更の頻度が低い管理者の工数のみ(Standard Success Planはライセンスに含まれる)管理者の異動・退職で知識が途切れやすい
社内管理者+Premier Success Plan利用者が多く、障害時のサポートを急ぎたいライセンス料の30%設定作業そのものは自社で行う必要がある
管理者業務の外部委託社内に管理者を置けない、変更依頼が多い支援会社への月額費用社内にノウハウが溜まりにくい

7-1. 兼任の社内管理者+Trailheadで回す体制|利用部門が1つの段階

営業部門だけで使っている段階なら、営業企画や情報システムの担当者が兼任で管理者を務める体制が現実的です。

Salesforceの公式学習サイト「Trailhead」は無料で利用でき、管理者に必要な設定の知識を実際の画面に沿って学べます。Trailheadを活用し、管理者向けの認定資格を目標に学ぶと、学習の道筋を立てやすくなります。

Salesforce公式のSuccess Planのうち、Standardは「すべてのライセンスに含まれます」とされています。

「ナレッジ記事、各種ドキュメント、Trailheadへのアクセス」や「グローバルなTrailblazerコミュニティ」を追加費用なしで使えます。兼任体制では、この範囲のサポートを使いこなすことが前提になります。

7-2. 社内管理者+Premier Success Planでサポートを厚くする体制

利用者が増え、Salesforceが止まると業務に大きな影響が出る段階では、有償のPremier Success Planを付ける選択肢があります。

料金は「該当するライセンス料の30%」で、「エキスパートによるガイダンスと製品に関するトレーニング」や「業務の停止につながる問題に対して24時間365日のサポート」が含まれます。

公式の説明では、ビジネスに影響する問題には「1時間以内に応答」するとされています。ただし、Premierはあくまで相談とサポートの窓口であり、項目追加やFlowの修正といった日々の設定作業は、引き続き社内の管理者が担う点を理解しておきましょう。

7-3. 管理者業務を外部に任せる体制|定額の管理者代行・保守契約で頼める範囲

社内に管理者を置けない場合や、変更依頼が多く兼任では回らない場合は、管理者業務を外部に任せる体制を検討します。

第5章で紹介した会社のなかでは、セールスイネーブルメントが管理・運用の専門支援を、フライクが「保守・運用代行プラン」を用意しています。メンバーズも「運用・内製化を伴走支援するサービス」を提供しています。

外部に任せる際に確認したいのは、月の対応時間や依頼件数の上限、依頼から対応までの日数、開発や外部連携を伴う変更が別料金になるかどうかです。外部委託でも、変更の判断は社内の誰が下すのかを決めておかないと、要望がそのまま実装されて項目が増え続けることになります。

CRMの運用だけでなくマーケティング全体の判断まで外部の力を借りたい場合は、「CMO代行サービスの特徴とおすすめ会社の比較」も参考になります。

7-4. どの体制でも残す設計書と変更履歴|支援会社を替えても困らない状態

3つの体制のどれを選んでも、CRMの運用を続けるうえで設計書と変更履歴を残しておくことは欠かせません。項目の定義、権限の設計、Flowの一覧と目的、外部連携の仕様が文書になっていれば、担当者や支援会社が替わっても、引き継ぎに大きな時間はかかりません。

変更履歴は、いつ、誰の依頼で、何を変えたかを1行ずつ記録する程度で十分です。Salesforceの設定変更履歴の機能とあわせて、依頼の背景を残しておくと、半年後に「なぜこの項目があるのか」を説明できる状態を保てます。

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第8章 広告・Webフォーム・MAからのリードを商談まで追う|Salesforce導入支援で見落とされやすい4つの流入設計

第8章 広告・Webフォーム・MAからのリードを商談まで追う|Salesforce導入支援で見落とされやすい4つの流入設計

構築ベンダーと進める要件定義は、商談管理や承認など営業側の業務が中心になりやすく、リードがどこから来たかの記録は後回しにされがちです。この章では、広告費の配分判断に使える粒度で流入元を記録するための設計を4つ紹介します。

株式会社Grillが広告運用やMA運用の支援で最初に確認するのは、Salesforce上で「どの広告のどのキャンペーンから来たリードが商談になったか」を追えるかどうかです。ここが追えないと、広告の管理画面ではCPAが下がっているのに、商談が増えていないという課題に気づけません。

8-1. リードソース項目を広告媒体・キャンペーン単位で記録する|「Web」一括りをやめる

リードソースの選択肢が「Web」「展示会」「紹介」程度しかないと、Google広告とMeta広告のどちらから来た見込み顧客が受注に近いかを比べられません。広告を出している会社は、少なくとも媒体単位で選択肢を分け、キャンペーン名はUTMパラメータなどから別の項目に記録するのが基本です。

特にフォーム入力の手間が少ないリード獲得広告は、件数が増えやすい一方で、リードの質に差が出やすい施策です。「Metaリード獲得広告の設定と成果改善」で紹介しているように、媒体側の設定とCRM側の記録をセットで設計しておくことが欠かせません。

8-2. Webフォーム・MAからリードを作る経路を一本化し、重複を防ぐ

Webサイトの問い合わせフォーム、資料ダウンロードのフォーム、MA、広告のフォームと、リードが作られる経路が複数あると、同じ見込み顧客が別々のリードとして登録されがちです。経路ごとに担当者が違う会社ほど、この重複は起きやすくなります。

リードを作る経路は、可能であればMA経由に一本化し、Salesforceとの連携ルールを1か所で管理します。

広告のフォームから直接取り込む場合も、「Meta広告のインスタントフォームとリードの質を高める設計」で解説している項目設計と、第4章の重複ルールをあわせて決めておくと、取り込み後の整理が楽になります。

8-3. キャンペーンで広告・展示会・ウェビナーの商談化率を比べる

Salesforceの「キャンペーン」機能を活用すると、広告、展示会、ウェビナー、ホワイトペーパーといった施策ごとに、獲得したリードと、そこから生まれた商談や受注をまとめて集計できます。施策の名前と期間を決めたキャンペーンにリードを紐づけておけば、施策別の商談化率をレポートで比べられます。

この比較ができると、リード単価が安くても商談化しない施策と、単価は高くても受注に近い施策を見分けられ、受注した顧客1社あたりの広告費まで把握できます。

検索広告の予算配分は「BtoBリスティング広告の運用ガイド」、資料ダウンロード施策の考え方は「ホワイトペーパー制作会社の費用相場と領域別の選び方」もあわせて参考にしてください。

8-4. リードの取引開始(コンバート)の条件を営業とマーケで合意する

リードを取引先・取引先責任者・商談に変換する「取引開始(コンバート)」を、どの条件で行うかを営業とマーケティングで合意しておくことも重要です。条件が人によって違うと、リードの段階で止まったままの見込み顧客と、早すぎる段階で商談化された見込み顧客が混在し、商談化率の数字が信用できなくなります。

合意する内容は、コンバートの判断者、判断に使う条件(予算感・時期・決裁者との接点など)、コンバートしなかったリードを戻す先の3点です。

第9章 Excel併用・Starter Suite・乗り換え|Salesforce導入支援でよくある6つの疑問

第9章 Excel併用・Starter Suite・乗り換え|Salesforce導入支援でよくある6つの疑問

最後に、Salesforce導入支援を検討する段階でよく寄せられる疑問に答えます。

9-1. Excel管理からSalesforceに移ったあと、Excelはいつまで併用してよい?

CRMとExcelの併用は、期限を決めずに続けると、多くの場合Excel側に入力が戻ってしまいます。目安としては、Salesforceのレポートで営業会議の資料が作れるようになった時点を、Excelの更新を止める日にするとよいでしょう。

ただし、第1章で「載せない」に振り分けた業務まで止める必要はありません。止めるのは、Salesforceと同じ内容を二重に入力しているExcelだけです。

9-2. 10名未満の会社はStarter Suiteで導入支援なしに始められる?

Starter Suiteは月払いを選べるため、10名未満で商談と顧客管理から始める会社なら、自社だけで立ち上げることも可能です。Trailheadを活用して基本の設定を学びながら進める会社もあります。

ただし、既存の顧客データのクレンジングと取り込み、取引先の重複ルールだけは、最初に正しく作らないと後から直すのが大変です。この部分だけをスポットで支援会社にサポートしてもらうという選び方もあります。

9-3. ライセンスはSalesforceから直接買う?導入支援会社経由で買う?

ライセンスはSalesforceから直接購入する方法のほか、支援会社がパッケージの一部としてライセンス費用を提示している場合もあります。たとえばtoBeマーケティングの「SI toBeライトパッケージ」では、初期構築費用とあわせてライセンス費用19,800円(税抜・1ユーザー)が示されています。

どちらで買う場合も、見積もりでライセンス費と導入支援費が分かれているかを確認しましょう。第3章のとおり、3つの費用を分けて比べないと、支援費の安さとライセンス費の違いを取り違えるおそれがあります。

9-4. kintoneやHubSpotから乗り換えるとき、何を移して何を捨てる?

kintoneやHubSpotなど別のクラウドサービスから乗り換える際は、過去のデータをすべて移すのではなく、今後の判断に使うデータだけを移すのが基本です。

現在も取引のある顧客、直近の商談、継続中の契約は移し、数年前に失注したまま動きのない見込み顧客は、移さずに旧システムからの書き出しファイルとして保管する方法もあります。

アプリや項目の構成をそのまま再現しようとすると、Salesforceの標準の型と合わずに開発が増えます。旧システムの項目を一覧にして、第1章の4区分に振り分け直すところから始めると、移すものと捨てるものを判断しやすくなります。

9-5. 前の支援会社が作り込んだ設定を、別の会社に引き継げる?

引き継ぎは可能ですが、その課題の大きさは設計書が残っているかどうかで変わります。項目の定義やFlowの目的が文書になっていれば、新しい支援会社は現状を短期間で把握できます。

設計書がない場合は、新しい支援会社が既存の設定を1つずつ調べる「現状調査」から始まり、その分の費用と期間がかかります。これから支援会社を選ぶ段階なら、第5章の4つの問いのうち「設計書を引き渡してくれるか」を必ず確かめておきましょう。

9-6. 認定コンサルティングパートナーでない会社に頼んでも大丈夫?

判断の分かれ目は、依頼する範囲が「Salesforce本体の構築・開発」なのか、「周辺の運用設計」なのかです。本体の設計や開発を任せるなら、Trailheadで取得できる公式の認定資格の保有者数やSalesforceとのパートナー関係は、技術力を測る材料の1つになります。

一方、広告やMAからのリードの記録方法、現場で使われるレポートの設計など、本体の外側にある運用設計は、その領域の実務経験のほうが重要です。構築はパートナー企業に、流入側の設計はマーケティングの実務を持つ会社に、と役割を分けて依頼する方法もあります。

マーケティング側の依頼先の選び方は、「BtoBマーケティング支援会社の選定基準とおすすめ30選」で詳しく取り上げています。

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第10章 依頼書を送る前に「載せない業務」を決める|Salesforce導入支援の着手点

第10章 依頼書を送る前に「載せない業務」を決める|Salesforce導入支援の着手点

支援会社に見積もりを依頼した瞬間から、提案はその会社が得意な作り方に沿って組み立てられ始めます。載せない業務を自社で決められるのは、依頼書を送る前のこの時期だけです。

業務一覧を4つに振り分ければ、選ぶべきエディションも、費用の大部分がどこにかかるかも、声をかける支援会社のタイプも、ほぼ自動的に決まります。仕分けの次に手をつけたいのが、第8章で扱った流入元の記録です。

広告ごとのリードの記録方法は、「BtoB向けFacebook広告の設計ガイド」でも媒体側の設定とあわせて紹介しています。リードソースとキャンペーンの設計を要件定義に含めておけば、広告の予算配分をSalesforceの商談データで判断できるようになります。

広告・MAのリードをSalesforceの商談まで追える形にする、株式会社Grillの運用設計

Salesforceの構築が順調に進んでも、リードソースが「Web」の一択のままでは、どの広告に予算を足すべきかは見えてきません。株式会社Grillは、構築ベンダーの要件定義の場に流入側の担当として加わります。

お渡しするのは、広告とMAの運用実務から逆算したリードソースの選択肢一覧、キャンペーンの命名ルール、コンバートの条件の3点です。いずれも構築ベンダーがそのまま設定に使える粒度の文書にまとめるため、要件定義の打ち合わせで流入側の議論が後回しになりません。

SaaSや人材、製造業のように、商談までの期間が長いBtoB商材での支援経験をもとに設計します。最初のご提案の段階から、この3点の案を構築ベンダーにそのまま渡せる形でお示しします。

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この記事を書いた人
2014年オイシックス株式会社にて海外事業の中核を担ったのち、香港および中国現地法人の社長に就任。アジア市場における事業の飛躍的な拡大を牽引。2017年には株式会社Emooveを代表取締役CEOとして創業。ゼロからの事業立ち上げて急成長を実現し、事業売却(EXIT)を成功へと導く。現在は、株式会社Grillの取締役COOとして参画。これまでの経営手腕と最前線で培った知見を融合させ、様々な業界に向けて事業成長に直結するWEBマーケティング支援を強力に推進している。
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