SEOの順位が下がった記事を、その日のうちに書き直す。担当者として自然な反応ですが、これが回復を遅らせる典型的な一手です。Googleは公式ドキュメントで、2位から4位程度の小さな下落なら根本的な変更は避けるよう案内しています。
慌てて手を入れると、下落の原因と自分の修正の影響が混ざり、何が効いたのか誰にも分からなくなります。2026年はAIによる概要の表示が広がり、順位は同じでもクリックだけが減るケースも増えました。「下がった」の中身が以前より複雑になっています。
そこでここでは、順位が下がった直後の48時間にやること、グラフの形で原因を絞る6つの型、サーチコンソールでの切り分け手順を順に整理しました。型ごとの回復施策、戻るまでの期間、次の下落を早く察知する監視の仕組みまで、ひと続きで判断できる構成です。
GRILLは支援実績500社以上のマーケティング会社です。SEO専門家が御社サイトの現状を診断し、順位を上げる具体策をご提案します。
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検索順位の下落に気づいたら、最初の48時間は「直す」ではなく「確かめる」に使います。計測のずれや表示形式の変化を先に除外しないと、存在しない問題に工数を費やすことになるためです。
順位チェックツールが示す検索順位とサーチコンソールの「平均掲載順位」は、そもそも測っているものが違います。ツールは特定の地域・端末で1回検索した結果の順位を記録します。一方のGoogleサーチコンソールは、実際に表示された検索すべての順位を平均した値です。
Search Consoleヘルプによれば、掲載順位は表示されたクエリごとの最上位の順位を平均して算出されます。表示されなかった検索の順位は記録されません。そのため、下位のクエリで新たに表示され始めると、評価が上がっていても平均掲載順位は下がって見えます。
株式会社Grillが2025年4月〜2026年3月に「順位が下がった」との相談を受けた企業(N=42社)では、17社が計測上の見え方の問題で、実際の評価低下ではありませんでした。内訳は、ツールと平均掲載順位の混同が7社、季節による需要減が6社、表示形式の変化によるクリック減が4社です。
「順位が下がった」という相談の中には、正確には「クリックが減った」ケースが含まれます。検索結果の上部にAIによる概要(AI Overviews)や動画、ショッピング枠が表示されると、同じ1位でも画面上の位置が大きく下がるためです。
Search Consoleヘルプによれば、AIによる概要に含まれるリンクには、すべて同じ1つの掲載順位が割り当てられます。つまり掲載順位の数字だけでは、表示の変化による影響は読み取れません。
見分け方は、サーチコンソールで「表示回数」「クリック数」「平均掲載順位」を同時に表示することです。株式会社Grillの支援先でも、この傾向は「〜とは」「〜の方法」といった情報収集型のキーワードで目立ちます。コンテンツの改善で取り戻せる部分と、表示形式の変化として受け入れる部分を分けて考えましょう。
表示回数と順位が横ばいで、クリック数だけが落ちていれば、下落ではなく検索結果の見た目の変化を疑います。AI検索への対応は「AI検索対策(AIO)に効果的な施策とやり方」で詳しく扱っています。
下落が本物だと分かったら、次は幅を見ます。Googleの「トラフィック減少のデバッグ」では、2位から4位への低下のような小さな下落と、上位10位から29位への低下のような大きな下落を分けて説明しています。
小さな下落は、検索順位の日常的な変動の範囲に収まることが多く、Googleも根本的な変更は避けるよう案内しています。大きな下落の場合は、サイト全体が有用で信頼できる、ユーザー第一の内容になっているかを自己評価するよう求めています。
実務では「検索順位が何位下がったか」に加え、下がったキーワードがどれだけの売上や問い合わせを運んでいたかも併せて見ます。10位下がっても成果に関係のないクエリなら、優先度は低くなります。
Googleの案内どおり、小さな下落でコンテンツの骨格を組み替える必要はありません。見出しの順番や導入文を変えるのは、第2章の型の判定が終わってからで十分です。
順位が下がったと分かった直後は、次の4つを避けてください。いずれも善意の行動ですが、原因の特定を難しくするか、下落そのものを深くする恐れがあります。
株式会社Grillの支援現場では、下落から3日以内に全記事の見出しを変更し、その後のアップデートで戻ったのか修正が効いたのか判別できなくなった例がありました。手を入れる前に、現状の順位とクリックをスクリーンショットとCSVで残しておくと改善効果を測る比較の基準になります。
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サーチコンソールのグラフを見ると、下落には「形」があります。いつ・どの範囲で・どんな傾きで下がったかを見れば、疑うべき原因はかなり絞れます。型を見誤ったままコンテンツを直しても、検索順位は戻りません。以下の表で全体像をつかみ、各型の詳細に進んでください。
| 型 | グラフの形 | 下がった範囲 | 疑う原因 | 最初に開くレポート |
|---|---|---|---|---|
| A | 特定日に崖のように落ちる | サイト全体 | コアアップデート・手動対策・技術事故 | 手動による対策/ページのインデックス登録 |
| B | 特定日に一部だけ落ちる | 特定ディレクトリ | テンプレート変更・noindex・内部リンク断絶 | ページのインデックス登録 |
| C | 1本の線だけが落ちる | 1ページ・1クエリ | 競合の新記事・検索意図の変化 | 検索結果の目視確認 |
| D | 数か月かけて右肩下がり | 複数ページ | 情報の陳腐化・相対評価の低下 | 検索パフォーマンス(前年比) |
| E | 日によって上下を繰り返す | 同じクエリの複数URL | カニバリゼーション | 検索パフォーマンス(クエリ×ページ) |
| F | 毎年同じ時期に落ちる | サイト全体 | 季節性・需要の減少 | 過去16か月の推移/Googleトレンド |
ほぼ全ページの検索順位が同じ日に落ちる形です。まず疑うのは、Googleのコアアップデートの実施期間と重なっていないかです。コアアップデートは検索アルゴリズム全体の大規模な見直しで、多くのサイトの順位が同時期に動きます。重なっていなければ、手動による対策(ペナルティ)か、サイト全体に及ぶ技術的な事故を疑います。
技術事故で多いのは、テスト環境の設定が本番に紛れ込み、全ページがnoindexになるケースです。CMSの更新やサーバー移転の直後に下がった場合は、この可能性を最初に確認してください。
コアアップデートで下がった場合の回復手順を先に押さえておきたい方は、「コアアップデートでの順位下落から回復する手順」もあわせてご覧ください。
ブログ配下だけ、商品ページだけといった形で、特定の階層の検索順位がまとめて落ちる型です。その階層だけに共通する変更が入っていないかを確認します。記事テンプレートの修正で見出しタグが消えた、カテゴリページが削除されて内部リンクが途切れた、といった変更が典型です。
アルゴリズムの変動でも一部のディレクトリだけが沈むことはあります。ただし「特定日に・特定の階層だけ」という形なら、まずはサイト側の変更履歴を疑うほうが近道です。
記事1本、あるいは1つのキーワードだけの検索順位が落ちる型です。サイト全体の問題ではなく、その検索結果の中での相対的な位置が変わったと考えます。Googleもコアアップデートの解説で、順位が下がったページが悪いとは限らず、他のページが評価されただけの場合があると説明しています。
実際に検索して上位の顔ぶれを見ると、競合の新しい記事が入った、比較表を持つコンテンツが増えた、公式サイトが上位を占めた、といった変化が見つかります。検索するユーザーが求める答えそのものが変わったサインです。
急落ではなく、半年ほどかけて緩やかに検索順位が落ちていく型です。料金・制度・ツールの画面など、時間とともに古くなる情報を扱うコンテンツに多く見られます。
この型では、競合が新しい情報でコンテンツを更新し続けるなか、自社だけが止まっている状態が起きています。Googleのアルゴリズムに大きな変化がなくても、相対的な位置は少しずつ下がります。
この型は気づくのが遅れがちです。前月比では誤差に見えても、前年同期と比べるとクリックが半減していることがあります。古い手法そのものが評価を下げている可能性もあるため、「今は通用しない古いSEO手法と置き換え方」と照らし合わせるのも有効です。
1つのクエリに対して、自社の複数ページが日替わりで表示される型です。Googleがどちらを表示すべきか判断しきれず、結果として両方の検索順位が伸び悩みます。
サーチコンソールでクエリを1つ選び、「ページ」タブを開くと確認できます。同じクエリで2つ以上のURLが表示回数を分け合っていれば、カニバリゼーションが起きている可能性が高いと判断できます。
毎年決まった時期に検索順位やクリックが落ちる型です。Googleは減少の原因の1つとして、季節や関心の変化によるユーザー行動の変化を挙げています。
この場合は、自社の順位ではなく検索される回数そのものが減っています。過去16か月の推移を表示して前年と同じ時期に同じ動きがあれば、改善よりも需要期に向けた準備を優先します。需要期の前にコンテンツの情報を更新しておけば、検索が増える時期を上位で迎えられます。業界全体の傾向はGoogleトレンドで確認できます。

型の見当がついたら、サーチコンソールで裏付けを取ります。以下の5ステップは、上から順に進めるほど確認の手間が大きくなる並びです。多くのケースはSTEP3までで原因の候補が1つに絞れます。
最初に決めるのは「何と比べるか」です。直近7日と前の7日だけを比べると、曜日や季節の変動を下落と見誤ります。Googleの案内に沿って、まず過去16か月の推移で年間のパターンを確認します。
コアアップデートが疑われる場合は、比較の置き方が変わります。Googleは、ロールアウト完了から少なくとも1週間待ち、開始前の1週間と比べるよう勧めています。アップデートの途中で比べても、検索順位はまだ動いている最中だからです。
次に、どのページのどのクエリで、どれだけのクリックを失ったかを並べます。比較モードで「クリック数の差分」の列を作り、減少幅の大きい順に並べ替えます。
ここで上位10件ほどを見ると、下落が一部のページに集中しているのか、全体に薄く広がっているのかが分かります。前者は型B・C・E、後者は型A・D・Fの可能性が高くなります。
集中型の場合は、下がったページのコンテンツとキーワードを1本ずつ確認します。分散型の場合は、個別の記事よりもサイト全体の傾向を見るほうが原因に早くたどり着けます。
技術的な原因は、見つかれば最も早く直せる一方、見落とすとコンテンツの改善がすべて無駄になります。「ページのインデックス登録」レポートで、未登録のページ数が急に増えていないかを確認してください。
あわせて「クロールの統計情報」レポートで、サーバーエラーや応答時間の悪化が起きていないかを見ます。下落した代表URLはURL検査ツールにかけ、noindexやcanonicalの設定が意図どおりかを1件ずつ確かめます。基本の点検項目は「SEO内部対策の完全ガイドと20項目のチェックリスト」にまとめています。
Googleの担当者が審査して科す手動による対策は、「手動による対策」レポートに表示されます。一般にペナルティと呼ばれるものです。何も表示されていなければ、手動による対策は受けていません。
同じ「セキュリティと手動による対策」の項目にある「セキュリティの問題」レポートも確認します。サイトが改ざんされ、身に覚えのないスパムページが大量に作られていたという例は珍しくありません。どちらも1分で確認できるため、順位が下がったら必ず開いてください。
最後に、下落したクエリを実際に検索します。数字だけでは見えない変化が、検索結果の画面には表れているからです。記録するのは次の3点です。
同じ論点を並べても、上位の答え方が「一覧で比べる」形に変わっていれば、自社の解説型のコンテンツは届きにくくなります。この観察が、第4章で扱う改善の方向を決めます。
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原因が絞れたら、ようやく手を入れる段階です。打つべき手は型によって正反対になることもあります。コアアップデートで有効なリライトが、カニバリゼーションでは逆効果になる、といった具合です。
コアアップデートによる下落は、特定の違反に対する罰ではありません。Googleはコアアップデートの解説で、順位が下がったページに修正すべき問題があるとは限らないと説明しています。そのため、1ページだけ直すのではなく、サイト全体のコンテンツの質を見直す取り組みになります。
進め方は、STEP2で並べた「失ったクリック」の大きい順に記事を点検することです。点検の観点は次の3つに絞ると判断がぶれません。
株式会社Grillの支援経験上、ユーザーの役に立たないコンテンツが多く残るサイトほど、個別の記事を直しても検索順位が戻りにくい傾向があります。全ページを一度に直す必要はなく、流入の大きいページと、同じテーマで重複するページの整理から始めます。
リライトは、上位の論点を足し算するのではなく、自社にしか出せない判断材料を足す方向で行います。書き方の基本は「SEO記事の書き方完全ガイド」も参考にしてください。
技術的な原因による下落は、直せば検索順位が比較的早く戻る型です。誤って付いたnoindexの削除、robots.txtの修正、リダイレクトの張り直しを行い、代表的なURLはURL検査ツールからインデックス登録をリクエストします。
注意したいのは、修正後すぐに順位が戻るとは限らない点です。クロールと再評価には時間がかかります。サイト移転の場合、Googleは変更の認識に中規模サイトで数週間、大規模サイトではさらに長くかかると案内しています。移転時の設計は「SEOを落とさないサイトリニューアルの進め方」で詳しく扱っています。
手動による対策、いわゆるペナルティが表示されていれば、対処の手順は明確です。レポートに記載された違反の種類を確認し、該当するページやリンクをすべて修正したうえで、同じレポートから審査をリクエストします。
再審査の依頼文には、何が問題だったか、何を直したか、再発をどう防ぐかを具体的に書きます。一部だけ直して申請しても、承認されずに時間だけが過ぎます。外注先が行った被リンク施策が原因の場合は、依頼先への確認も欠かせません。
手動による対策の多くは、Googleのスパムに関するポリシーへの違反が理由です。大量生成したコンテンツや不自然なリンクのほか、第三者のコンテンツを載せてサイトの評判を借りる行為も対象になります。ペナルティが解除されても、違反していたページの評価がすぐ元に戻るとは限りません。
型Cの下落では、STEP5の観察が起点になります。よくある失敗は、上位ページにある見出しを片端から足し、コンテンツが長くなっただけで検索順位が戻らないケースです。
見るべきは論点の差ではなく、答え方の違いです。上位が比較表で即答しているなら表を冒頭に置き、手順を求めるユーザーには結論から手順に入ります。株式会社Grillの支援経験上、競合のコンテンツと比べるときは、文字数や見出しの数より冒頭の数行で何に答えているかを見るのが有効です。ユーザーが最初の画面で答えを得られるかどうかが、順位差の原因になっている例が多いためです。
キーワードに込められた目的そのものを見直す方法は「SEOで効果の出るキーワード選定のやり方」が参考になります。
型Eでは、自社の複数ページのどれを残すかを決めます。判断の目安は次のとおりです。
| 状況 | 対処 |
|---|---|
| 2本の内容がほぼ同じ | 評価の高いほうに統合し、もう一方から301リダイレクト |
| 内容は違うが同じクエリを狙っている | 片方の狙いを変え、タイトルと見出しを別の意図に合わせる |
| 印刷用・並び替えなどの派生ページ | canonicalで正規URLを指定する |
統合すると記事数は減りますが、分散していた評価が1本に集まります。株式会社Grillの支援経験上、統合後のページは統合前のどちらのページよりも高い検索順位で安定するケースが多く見られます。
被リンクが減った、あるいは不自然なリンクが急に増えたことで検索順位が下がる場合もあります。ただし、ペナルティを恐れてリンクの否認ツールを慌てて使う必要はありません。
Search Consoleヘルプは、ほとんどのサイトでは否認ツールを使う必要がないと明記しています。使うのは、不自然なリンクが数多くあり、それが手動による対策の原因になっている、またはなりそうな場合に限られます。良質なコンテンツで自然なリンクを増やす方法は「自然な被リンク獲得のSEO外部対策」で紹介しています。

施策を打った後に多い悩みが「いつまで待てばよいか」です。検索順位が戻るまで待つべき期間は、原因によって大きく違います。目安を知らないまま待つと、効いている施策を途中でやめたり、効いていない施策を続けたりしてしまいます。
Googleはコアアップデートの解説で、改善の効果は数日で出ることもあれば数か月かかることもあり、次のコアアップデートまで待つ必要がある場合もあると説明しています。これを踏まえ、株式会社Grillでは次の目安で判断しています。
| 下落の原因 | 回復の目安 | 判断のタイミング |
|---|---|---|
| noindex・robots.txtの設定ミス | 数日〜2週間 | 修正・再クロール依頼の2週間後 |
| リダイレクト・サイト移転の不備 | 数週間〜数か月 | 修正後1か月ごと |
| 競合・検索意図の変化 | 1〜3か月 | リライトの6〜8週間後 |
| カニバリゼーション | 1〜2か月 | 統合の4週間後 |
| コアアップデート | 次のコアアップデート前後 | 次回アップデート完了の1週間後 |
| 手動による対策 | 再審査の承認後 | 承認通知の受領後 |
表の数値は株式会社Grillの運用経験に基づく目安で、サイトの規模やクロール頻度によって前後します。
株式会社Grillが支援したBtoB向けSaaS企業(社名非公開)の事例です。2025年6月のコアアップデートで、主要50記事のうち31記事の検索順位が下がりました。自然検索のクリック数は前年同期比で38%減っています。
対応では、第2章の型に沿って31記事を振り分けました。コンテンツが重複していた12記事は6本に統合し、情報が古かった19記事は導入事例と料金の実数を加えて書き直しました。狙うキーワードの検索需要がほぼない8記事にはnoindexを設定しています。
| 時期 | 自然検索クリック数(下落前=100) | 主な施策 |
|---|---|---|
| 下落直後 | 62 | 現状記録・型の判定 |
| 施策完了(約2か月後) | 71 | 統合・リライト・noindex |
| 施策完了から3か月後 | 84 | 内部リンクの再設計 |
| 次のコアアップデート完了後 | 112 | 経過観察 |
施策の直後に大きく戻ったわけではない点に注目してください。数字が大きく動いたのは、次のコアアップデートの後でした。途中で方針を変えずに待てたのは、事前に判断のタイミングを決めていたからです。
判断のタイミングを過ぎても検索順位が戻らない場合は、施策の前提を疑います。見直す観点は次の3つです。
改善を重ねても戻らない場合、コンテンツの質ではなくサイトの構造に原因が残っていることもあります。内部リンクの張り方やカテゴリ設計を見直すと、個別の記事では動かなかった検索順位が動き出す例があります。見直しで型が変われば、第4章に戻って施策を選び直します。
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Google側の変化ではなく、自社の施策が下落を招くこともあります。コンテンツのリライトやサイト改修の直後にSEOの順位が下がったなら、まず施策との関係を確かめます。この章では、戻すか進めるかの判断基準を整理します。
施策起因の下落は、何をいつ変えたかの記録があれば、ほぼその日のうちに特定できます。逆に記録がないと、アルゴリズムの変動と区別できずに何週間も迷います。
株式会社Grillでは、次の4項目を1行ずつ残す施策ログを支援先と共有しています。
| 日付 | 対象URL | 変更内容 | 変更前の状態 |
|---|---|---|---|
| 2026-04-08 | /blog/xxx/ | h2を2つ削除し、比較表を追加 | 旧版をPDFで保存 |
変更前の状態を残しておくことが要です。戻すと決めたとき、元の文章がなければ切り戻せません。
リライト後に検索順位が下がった場合、判断の分かれ目は「失ったクエリ」です。サーチコンソールで変更前後の4週間を比べ、クリックが消えたクエリを洗い出します。
消えたクエリが、削除した見出しや段落に含まれていた言葉と一致すれば、その部分を戻すのが第一候補です。一致しない場合や、下落が数位にとどまる場合は、再評価の途中の可能性があります。4週間ほど様子を見てから判断しても遅くありません。
新しい形を育てると決めた場合は、戻さなかった理由も施策ログに書き残します。次のGoogleのアップデートで再び下がったとき、同じコンテンツを戻すべきか迷わずに済むからです。リライトの頻度そのものの考え方は「SEOの更新頻度とリライト・新規記事の使い分け」で解説しています。

検索順位の下落は、気づくのが1か月遅れるだけで、失うクリックも回復にかかる時間も大きくなります。順位が下がった経験は、監視の仕組みを整える好機です。
すべてのキーワードの検索順位を毎日追うと、日々の変動に振り回されます。株式会社Grillが支援先に勧めているのは、成果につながる主要ページ20本程度に絞り、クリック数で監視する方法です。
アラートの目安は「前週比20%以上の減少」かつ「前年同週比15%以上の減少」の2条件を同時に満たしたときです。片方だけの条件では、季節や祝日による変動で誤報が増えます。
監視の対象を絞ると、コンテンツのどの変更が検索順位に効いたかも追いやすくなります。ペナルティやGoogleのアルゴリズムの変動のように自社で制御できない変化と、自社の施策による変化を分けて記録できるためです。この条件は株式会社Grillの運用経験に基づく目安で、流入規模の小さいサイトでは幅を広げて調整します。
コアアップデートの実施状況は、Googleが公開しているGoogle Search Status Dashboardで確認できます。開始日と完了日が記載されるため、下落の日付と照らし合わせれば型Aの判定が早くなります。
社内で共有する場合は、告知の日付や競合の目立った動きを施策ログと同じ表に書き込むのがおすすめです。自社の変更とGoogleの変更が1枚の時系列に並び、第6章の切り戻し判断にもそのまま使えます。
監視は続かなければ意味がありません。担当者が週に1回、15分程度で回せる点検項目は次の3つです。
| 点検項目 | 見る場所 | 異常のサイン |
|---|---|---|
| 主要ページのクリック数 | 検索パフォーマンス(前週比・前年同週比) | 7-1の2条件を満たす |
| インデックス登録の状況 | ページのインデックス登録 | 未登録ページの急増 |
| 手動による対策・セキュリティ | セキュリティと手動による対策 | 何らかの表示がある |
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最後に、SEOの順位が下がった企業から実際によく受ける質問に答えます。本文で触れきれなかった判断の迷いどころを中心に選びました。
一括でのnoindexはおすすめしません。検索需要がない、コンテンツが他記事と重複している、といった理由を1本ずつ確認してから判断します。流入はなくても、ユーザーの回遊を支える内部リンクの中継点として役立っている記事もあるためです。まずは統合やリライトで活かせないかを検討し、それでも役割のない記事だけを対象にします。
引用されることで検索順位そのものが下がるわけではありません。ただし第1章で触れたとおり、AIによる概要が表示されるクエリでは、同じ順位でもクリックが減ることがあります。表示回数とクリック数を分けて追い、AI経由での露出と自然検索での流入をそれぞれ評価するのが現実的です。
リセットを目的としたドメイン変更は避けてください。Googleのコアアップデートによる下落はペナルティではないため、新しいドメインに移っても評価の土台は一から作り直しです。これまでの被リンクやインデックスの蓄積を手放すことになり、多くの場合は下落前より不利になります。
あります。コアアップデートによる変動は、専門の会社に依頼していても避けられません。
確認したいのは、下落後に型の判定と施策の優先順位を具体的に説明してくれるかどうかです。「様子を見ましょう」だけで根拠が示されない場合は、契約内容を見直す時期かもしれません。依頼先を検討する際の費用感は「SEO対策の費用相場と施策別の料金体系」にまとめています。
自社と競合の両方の検索順位を並べて見ると判断しやすくなります。競合も同じ日に大きく動いていれば、アルゴリズムの変動による影響の可能性が高いと考えます。自社だけが下がり、上位に新しいコンテンツが入っていれば、相対評価による下落です。迷う場合は、第5章の期間の目安に沿って施策を1つずつ試し、効果を切り分けます。

検索順位の下落は、Googleがサイトのどこを弱いと見たかを知らせる、数少ない手がかりです。慌ててコンテンツ全体を書き換えると、その手がかりを自分で消してしまいます。
SEOの順位が下がったら、まず48時間で下落が本物かを確かめ、グラフの形から型を判定してください。型が決まれば打つ手と待つ期間が決まり、施策ログがあれば次の判断も速くなります。回復を急ぐより、判断の順番を守ることが結果的に近道です。
株式会社Grillは、順位が下がったサイトを「どの型の下落か」の判定から支援します。サーチコンソールのデータをもとに失ったクリックの大きいページを洗い出し、統合・リライト・技術修正のどれを先に打つかを決めて実行まで担います。
AIと自動化ツールでデータの集計や変更履歴の管理を効率化しているため、その分をコンテンツの点検と施策の検証に充てられます。検証の回数を増やせることが、改善のスピードにつながっています。SEO支援は月額数万円〜で、下落の原因調査だけのご依頼にも対応しています。
御社のサイトがどの型で下がっているのか、サーチコンソールの閲覧権限をお預かりできれば、判定結果と最初に打つべき一手をお返しします。
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