「交通広告はいくらかかるのか」という問いに、料金表はひとつの金額では答えてくれません。鉄道・バスのメディアガイドを開くと、値段の付け方そのものが媒体ごとに違うからです。
中づりは「どの路線で・何枚を・何日間」、駅貼りポスターは「どの等級の駅に・どのサイズを・1枚」、ラッピングバスは「1台を・何か月」という組み合わせで料金が決まります。2026年時点でも多くの媒体社が料金表を公開していますが、この単位を読み違えたまま見積もりを並べると、高い安いの判断を誤ります。
以下では、2026年9月時点で公開されている各社の公式料金表をもとに、交通広告の料金を単位・掲出期間・地域・含まれる費用・割引・申込時期の順に読み解いていきます。
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交通広告の料金表を読む前に、媒体ごとの「売り方の単位」を押さえておきましょう。単位が違う料金どうしを並べても、費用の高い安いは判断できないからです。
電車広告の代表である中づりは、1枚ずつではなく「その路線の全車両にまとめて掲出する」セットで売られます。JR東日本の山手線なら、B3サイズ700枚を1週間(7日)掲出して199万円(税別)という単位です。
まど上ポスターも同じく路線単位のセット売りで、都営地下鉄の浅草線は280枚・1か月で31.4万円(シングル・税抜)です。
駅貼りポスターは、車両広告と違って1枚単位で買えます。京王エージェンシーの料金表には「ターゲットや予算に合わせて、1枚から掲出できます」と明記されています。
料金を左右するのは、駅ごとに設定された駅ランク(等級)とポスターのサイズです。同じサイズでも等級によって1枚の単価が約2.8倍変わる例があり、具体的な金額は第5章で比べます。
車両そのものを広告で埋める媒体は、編成や台数が単位になります。都営地下鉄の広告貸切電車「メディアライナー」は、8両の1編成を1週間貸し切って120万円(通常料金・税抜)です。
バス広告のラッピングは、1台ごとの契約です。都バスのラッピングバスは1台あたり1年60万〜400万円、1か月なら6万〜40万円(税抜)と示されています。
空港広告は、多くの媒体が月額で売られています。成田空港の広告総代理店であるグリーンポート・エージェンシーは、電飾広告を月額24万〜144万円(税別)といった形で公開しています。
7日単位の中づり、1か月単位の都営地下鉄のまど上、月額の空港広告が混在しているため、見積もりを比べるときは単位を換算し直す作業が欠かせません。
株式会社Grillが交通広告とWeb広告の予算配分を相談されたときは、まず候補媒体の料金を「1週間あたり」と「1枚(1台)あたり」の2列に書き直します。単位をそろえるだけで、社内の論点が「どの媒体が高いか」から「何人に何日見せたいか」へ移ります。
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売り方の単位と並んで料金を大きく動かすのが、掲出期間の最小単位です。数日で入れ替わる中づりと、1か月単位のドア横・ステッカーでは、予算の下限そのものが変わります。秒数で売られるデジタルサイネージとも、料金相場の見方が異なります。
中づりは、短期で出せる数少ない電車広告です。都営地下鉄の全線中づり(1,500枚)は、2日または3日の掲出が78万円、7日なら135万円(いずれもシングル・税抜)です。短期の料金は7日の約58%にあたります。
名古屋鉄道の全線シングルは、2日(3日)が30万円、1週間が60万円(税別)です。ただし名鉄の短期掲出は枚数が1,120枚で、1週間の3,360枚より少ない点に注意が必要です。
都営地下鉄の車両では、まど上・ドア横ポスター・ステッカーの掲出期間が1か月です。大江戸線のまど上(560枚)が58.5万円、ドア横(560枚)が77.6万円、全線のドアステッカー(1,570枚)が97.7万円(いずれも1か月・税抜)です。
1か月かけて同じ乗客に繰り返し見せる設計です。なお、都バスのまど上は7日から出せるなど、同じ媒体名でも事業者によって最小単位は異なります。
車体に貼るラッピングは、貼付と撤去に手間がかかるため長期契約が中心です。Osaka Metroの車両広告資料(2018年作成のPDF)では、地下鉄のボディラッピングは最低契約1年とされています。一方、都バスのラッピングは1年・6か月に加えて1か月(1台6万円〜・税抜)から出せ、期間別の料金は第5章で紹介します。
長期休暇の時期は、同じ料金でも掲出日数が変わることがあります。東京メトロの単線中づりは、4/27〜5/10、8/10〜8/23、12/28〜1/10の期間に限り14日間の掲出になると明記されています。季節によって料金そのものが下がる媒体もあり、第8章で紹介します。

首都圏の電車広告の料金相場を、主要な鉄道会社の中づりで1週間・シングルの条件にそろえて比べます。表の数値はすべて各社・各代理店が公開している料金表の記載値です。まど上やステッカーは第2章・第5章で扱います。
| 鉄道会社・範囲 | 枚数 | 期間 | 料金(シングル) | 税表記 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東京メトロ全線 | 9,900枚 | 7日 | 600万円 | 税別 | メトロアドエージェンシー |
| 東急全線 | 4,500枚 | 7日 | 234万円 | 税別 | ジェイアール東日本企画 |
| JR東日本 山手線 | 700枚 | 7日 | 199万円 | 税別 | ジェイアール東日本企画 |
| 都営地下鉄全線 | 1,500枚 | 7日 | 135万円 | 税抜 | 東京都交通局 |
| 西武全線 | 記載なし | 1週間 | 100万円 | 税別 | 春光社(代理店掲載値) |
| 小田急全線 | 3,300枚 | 7日 | 90万円 | 税別 | 株式会社小田急エージェンシー |
首都圏で最も高い価格帯に入るのが、東京メトロ全線の600万円、東急全線の234万円、JR東日本山手線の199万円です。ワイドサイズにすると料金は倍になります(いずれも税別)。
小田急線全線のシングルは3,300枚・7日間で90万円(税別)、西武全線は1週間100万円(税別・春光社の掲載値)です。都営地下鉄全線も135万円(税抜)と、首都圏の全線中づりのなかでは手が届きやすい価格帯です。
同じ鉄道会社でも、一部の路線だけを買うと料金は大きく下がります。東京メトロの場合、全線600万円に対し、有楽町線・副都心線系は103万円、単線の南北線(埼玉高速含む)は25万円(いずれもシングル・税別)です。
全線と南北線単線の差は24倍です。単線どうしでも銀座線153万円から半蔵門線48万円まで開きがあり、通勤経路に合う線を選べば狙った層に絞れます。
総額だけでは、掲出枚数の違いが見えません。そこで、公式料金を枚数で割って1枚あたりの単価を算出しました(1円未満四捨五入)。
| 範囲 | 料金 ÷ 枚数 | 1枚あたりの単価(1週間) |
|---|---|---|
| JR東日本 山手線 | 199万円 ÷ 700枚 | 約2,843円 |
| 東京メトロ 銀座線 | 153万円 ÷ 900枚 | 1,700円 |
| 都営地下鉄全線 | 135万円 ÷ 1,500枚 | 900円 |
| 東京メトロ全線 | 600万円 ÷ 9,900枚 | 約606円 |
| 東急全線 | 234万円 ÷ 4,500枚 | 520円 |
| 東京メトロ 南北線 | 25万円 ÷ 900枚 | 約278円 |
| 小田急全線 | 90万円 ÷ 3,300枚 | 約273円 |
山手線と銀座線は、1枚あたりの単価が突出して高くなっています。株式会社Grillの見積もり比較の経験上、乗降の多い都心の短い路線ほど1枚あたりの単価が高く出る傾向があります。予算を比べるときは、総額と1枚単価の両方を並べておきましょう。
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首都圏以外の電車広告では、料金の相場だけでなく、料金表の公開状況そのものが媒体社ごとに異なります。名古屋・大阪・福岡の順に、公開されている料金と見積もりの取り方を見ていきます。
名古屋鉄道の中づりは、全線シングル3,360枚の1週間掲出が60万円(税別)です。首都圏の東京メトロ全線(600万円)の10分の1、山手線(199万円)の約3分の1の水準にあたります。
名鉄は路線単位の小さな買い方も用意しています。小牧線は40枚を2日(3日)掲出して2万円、豊田線は75枚で4.4万円(いずれも税別)です。
Osaka Metroの公式サイトには車両広告の料金PDFが掲載されており、中吊りシングル1,450枚の1週間が163.4万円、3日・4日が81.7万円(税抜)と記載されています。ただし、このPDFの作成日は2018年です。2026年時点の料金とは異なる可能性があるため、現行料金は代理店のメディアガイドや見積もり依頼で確認しましょう。
福岡の西鉄電車・西鉄バスの広告を扱う西鉄エージェンシーは、Webページ上に料金の記載がなく、詳細は資料や問い合わせで確認する形です。次の5項目をそろえて依頼すると、他社の料金表と比べやすい回答になります。
株式会社Grillが交通広告とWeb広告の併用を検討するクライアントの見積もり比較を支援した案件(小売・人材・不動産、2025年4月〜2026年3月、N=18件の見積書)があります。上の5項目をそろえて依頼した見積書は、回答後の条件確認のやり取りが平均1.2往復で済みました。項目をそろえずに依頼した見積書では平均3.1往復かかり、比較表の完成までに約2週間の差が出ています。
複数の鉄道会社をまとめて買う広域パッケージもあります。東京都交通局のメディアガイドに載る「首都圏11社局中づりドリームネットワークセット」は、11社局の全線に7日間掲出するセットです。都営・東京メトロ・JR東日本首都圏・東急・小田急などが含まれ、ワイド45,230枚で2,800万6,200円(税抜)です。
まど上にも同様のセット(14日間・19,240枚で1,704万3,500円・税抜)があり、大型キャンペーンで首都圏の通勤客へ一斉に届けたい企業向けの商品です。

交通広告は電車の車内だけではありません。駅貼りポスター、バス広告、空港広告、タクシー広告と、媒体ごとに料金の単位と水準が異なります。
駅貼りポスターの料金は、駅ランクとサイズで決まります。京王の駅貼りポスター(1枚・7日間)は、B1サイズで比べると特S等級34,000円、1等級22,000円、3等級12,000円です。同じB1でも、最上位と3等級では約2.8倍の差があります。
サイズを変えると幅はさらに広がります。京王では特S等級のB0が68,000円で、B2はB1の半額のため3等級のB2なら6,000円です。京王の資料には税表記の明記がないため、依頼時に税込か税別かを確認してください。
名古屋鉄道の駅貼ポスター(1枚・1週間・税別)は、SS駅B1が24,000円、B駅B1が12,500円です。JR東日本も駅ランク制で、ジェイアール東日本企画の解説によればB2はB1の半額、B0は倍額になります。
複数駅にまとめて貼るセットもあります。名鉄のDX50駅セットはB1で606,000円(税別)です。京王線全駅(53枚)はB1で788,800円ですが、こちらは前述のとおり税表記の明記がありません。
バス広告の料金例として、都バスの公開料金を見てみましょう。全営業所の車両1,465枚に掲出するまど上ポスターは、7日間48.7万円、15日間65.2万円、1か月96.1万円(税抜)です。ステッカーは1か月・1,465枚で48.7万円(税抜)です。
車体全体を使うラッピングバスは、1台あたり1か月6万〜40万円、6か月30万〜200万円、1年60万〜400万円(税抜)です。幅が大きいため、個別の見積もりが必要です。
空港広告は、成田国際空港株式会社が広告総代理店と案内しているグリーンポート・エージェンシーが、媒体別の月額レンジを公開しています。
| 媒体 | 月額料金(税別) |
|---|---|
| デジタルサイネージ | 42万〜300万円 |
| シートラッピング | 24万〜650万円 |
| バナー | 54万〜270万円 |
| 電飾広告 | 24万〜144万円 |
| カート広告(100台) | 24万〜40万円 |
| プロモーションスペース(1日) | 3万〜15万円 |
デジタルサイネージは音声付きの動画を配信できる媒体です。動画素材を新たに作る場合は、「動画制作費の内訳と見積書の読み方」も確認しておくと、制作費を含めた総額を見積もりやすくなります。
タクシー広告は鉄道・バス媒体と料金の組み立てが異なり、種類別の料金は「タクシー広告の料金相場は?種類別の費用早見表と費用対効果を高める出稿戦略【2026年版】」にまとめています。
秒数・放映回数・期間で料金が決まる駅や車内のビジョンは、『デジタルサイネージ広告の費用はいくら?出稿型・自社設置型の料金相場と5つの課金単位【2026年最新】』で扱っています。
電車以外の媒体を比べるときは、次の3点を見積書で確認しましょう。
・料金が「1枚」「1台」「1面」「1か月」のどの単位か
・税込・税別・税抜のどれで表示されているか
・料金表の作成年度が2026年時点のものか
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交通広告の依頼先は、特定の鉄道会社の媒体を扱う鉄道系エージェンシー、複数社の媒体を横断して扱う代理店、空港広告の総代理店などに分かれます。料金表の公開状況と得意エリアを軸に9社を比較します。看板やビルボードまで含めて探している場合は、「屋外広告の代理店とは?媒体選定から施工・効果測定まで依頼できるおすすめ16選【2026年最新】」も参考にしてください。
| 会社名 | タイプ | 得意エリア・媒体 | 料金表の公開状況 | こんな企業に向く |
|---|---|---|---|---|
| 株式会社Grill | 見積もり比較の相談・Web広告連動 | 交通広告と連動するWeb広告・クリエイティブ | 要問い合わせ | 掲出期間にWebの受け皿を用意したい企業 |
| 株式会社ジェイアール東日本企画 | 鉄道系 | JR東日本の駅・車両 | 媒体別に公開(税別) | 首都圏の広域に届けたい企業 |
| 株式会社東急エージェンシー | 鉄道系 | 東急線・渋谷エリア | 自社サイトに料金表なし | 渋谷・東急沿線で訴求したい企業 |
| 株式会社小田急エージェンシー | 鉄道系 | 小田急線の駅・車両 | 公開(税別) | 小田急沿線の住民に届けたい企業 |
| 株式会社電通名鉄コミュニケーションズ | 鉄道系(中部) | 名鉄の駅・車両・バス | 公開(税別) | 名古屋・東海エリアの企業 |
| 株式会社西鉄エージェンシー | 鉄道系(九州) | 西鉄電車・西鉄バス | Webページに料金記載なし(資料・問い合わせ) | 福岡・九州エリアの企業 |
| 株式会社グリーンポート・エージェンシー | 空港総代理店 | 成田空港 | 月額レンジを公開(税別) | 訪日客・出国客に訴求したい企業 |
| 株式会社春光社 | 横断型代理店 | 首都圏各社の中づり | 路線別に掲載(税別) | 複数路線を比べて選びたい企業 |
| 株式会社オリコム | 横断型代理店 | 全国の交通広告・OOH | 自社サイトに料金表なし | 全国規模でOOHを配分したい企業 |

【交通広告の掲出期間に合わせてWeb広告の受け皿を設計するプロ】
株式会社Grillは、媒体社の料金表や見積書を読み解く相談に乗り、掲出期間に合わせたWeb広告の予算配分とクリエイティブ制作を設計する会社です。QRコードや専用URLの設計、指名検索を受け止める検索広告、掲出エリアへのSNS広告配信までを1つの計画にまとめます。
交通広告の枠の手配は、鉄道系エージェンシーや媒体社が担います。株式会社Grillが担当するのは、媒体の見積もり比較の相談と、掲出期間に連動するWeb広告の受け皿づくりです。そのため、交通広告にかかわる支援の料金は内容に応じた要問い合わせとなります。
Web広告の運用では、AI・自動化ツールを徹底活用して運用工数を減らし、最低出稿10万円〜・手数料10%〜という料金体系を実現しています。業界標準とされる手数料20%の半額水準なので、交通広告の媒体費に予算を寄せながらWeb側の受け皿も用意できます。さらに、ポスターと同じトーンで作るSNS広告用の動画やバナー、流入先のLP改善にも対応しています。動画広告の作り手選びは「動画広告の制作に強いおすすめ会社20選」でも比較しています。
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【無料】Grillに交通広告を無料相談>| 会社名 | 株式会社Grill |
| 所在地 | 東京都渋谷区東3丁目22−14 グランファースト恵比寿 5階 |
| 公式サイト | https://grill.co.jp/ |

【JR東日本の交通メディアを扱う鉄道系エージェンシー】
株式会社ジェイアール東日本企画は、JR東日本の駅・車両の交通メディアを扱う広告会社です。交通広告の検索サイト「Universal OOH」で、山手線の中づり(1週間199万円・税別)など媒体別の料金を公開しています。
JR以外の鉄道会社の媒体も同サイトで確認でき、初心者向けFAQの内容は第9章で紹介します。
| 会社名 | 株式会社ジェイアール東日本企画 |
| 所在地 | 東京都渋谷区恵比寿南1丁目5番5号 JR恵比寿ビル |
| 公式サイト | https://www.jeki.co.jp/ |

【東急線と渋谷の屋外メディアを扱う鉄道系エージェンシー】
株式会社東急エージェンシーは、東急グループの広告会社として「TOKYU OOH」ブランドで東急線の車両・駅構内・渋谷エリアの屋外メディアを扱っています。自社サイトに料金表はありませんが、東急全線の中づり料金(1週間234万円・税別)はUniversal OOHで確認できます。
| 会社名 | 株式会社東急エージェンシー |
| 所在地 | 東京都港区西新橋1-1-1 日比谷フォートタワー |
| 公式サイト | https://www.tokyu-agc.co.jp/ |

【小田急線の駅・車両広告を扱うハウスエージェンシー】
株式会社小田急エージェンシーは、小田急電鉄が100%出資する小田急グループの広告会社です。小田急線の車両や駅の広告を扱い、「小田急OOH」のサイトで中づり(シングル3,300枚・7日間90万円、税別)などの料金を公開しています。
2日間・3日間の短期掲出も相談に応じており、申込は掲出4か月前の第1営業日から受け付けています。
| 会社名 | 株式会社小田急エージェンシー |
| 所在地 | 東京都新宿区西新宿2丁目7番1号 新宿第一生命ビルディング |
| 公式サイト | https://www.odakyu-ag.co.jp/ |

【名古屋鉄道の交通広告を扱う中部の広告会社】
株式会社電通名鉄コミュニケーションズは、名古屋を拠点とする広告会社です。「名古屋鉄道交通広告」のサイトで名鉄の車両・駅・バスなどの交通広告を案内し、中吊りや駅貼ポスターの料金を媒体ページで公開しています。第4章で紹介した小牧線の2日掲出のように、小さな単位から出せる媒体がそろっています。
駅貼ポスターの料金には取付撤去費が含まれており、総額を読みやすい点も特徴です。
| 会社名 | 株式会社電通名鉄コミュニケーションズ |
| 所在地 | 愛知県名古屋市中村区名駅四丁目8番18号 |
| 公式サイト | https://www.dm-c.co.jp/ |

【福岡・九州の西鉄電車とバスの広告を扱う鉄道系エージェンシー】
株式会社西鉄エージェンシーは、西鉄電車の駅・車両と西鉄バスの交通広告を扱う会社です。ステーションジャックやデジタルサイネージ、ラッピングバスなど、電車とバスをまたいだ提案を受けられます。
Webページ上に料金の記載はなく、詳細は資料や問い合わせで確認します。第4章の5項目をそろえて見積もりを依頼しましょう。福岡の本社に加えて東京にも営業所があります。
| 会社名 | 株式会社西鉄エージェンシー |
| 所在地 | 福岡県福岡市中央区大手門2丁目1番10号 西鉄大手門ビル2F |
| 公式サイト | https://www.nishitetsu-media.com/ |

【成田空港の広告メディアを扱う広告総代理店】
株式会社グリーンポート・エージェンシーは、成田国際空港株式会社が公式サイトで「広告総代理店」と案内している会社です。デジタルサイネージ・シートラッピング・バナー・電飾広告・カート広告など、成田空港の広告メディアの月額料金レンジを公開しています。撮影・コンテンツ制作やデザイン制作も扱っています。
| 会社名 | 株式会社グリーンポート・エージェンシー |
| 所在地 | 千葉県成田市古込字古込1-1 成田国際空港第2旅客ターミナルビル北附属棟 |
| 公式サイト | https://www.gpa-net.co.jp/ja/ads-promotion/ |

【首都圏の鉄道各社の媒体を横断して扱う交通広告代理店】
株式会社春光社は、1927年創業の交通広告代理店です。自社サイトで首都圏の鉄道各社の中づり料金を路線別に掲載しており、西武全線の中づり(1週間100万円・税別)のように、複数路線を1か所で見比べられます。特定の鉄道会社に縛られず、複数路線を組み合わせる提案を受けたい企業に向いています。
| 会社名 | 株式会社春光社 |
| 所在地 | 東京都中央区京橋3丁目7番5号 |
| 公式サイト | https://shunkosha.co.jp/ |

【交通広告を含むOOH全体を設計する総合広告代理店】
株式会社オリコムは、交通広告を含むOOHとメディアソリューションを手がける広告会社です。東京の本社に加えて大阪・名古屋・福岡・札幌に支社を持ち、全国の交通広告を屋外広告と組み合わせて配分する提案を受けられます。
自社サイトに料金表は掲載していないため、料金は見積もりで確認します。複数の都市圏での同時展開に向いています。
| 会社名 | 株式会社オリコム |
| 所在地 | 東京都港区新橋1-11-7 新橋センタープレイス |
| 公式サイト | https://www.oricom.co.jp/ |

電車広告でもバス広告でも、料金表の金額に何が含まれているかは媒体社ごとに違います。注記を読み分けると、制作費を含めた見積もりの総費用がどこまで膨らむかを事前に見通せます。
東京都交通局の車両メディアの料金表には、「料金には、掲出作業料が含まれています(制作料別途)。」と注記されています。都バスのまど上ポスターやステッカーも同様に、取付作業料は含まれ、ポスターの制作費にあたる制作料は別途です。デザイン制作と印刷の費用は、媒体費とは別に見積もっておきましょう。
取付だけでなく撤去の費用まで含む料金表もあります。名古屋鉄道の駅貼ポスターは、仕様欄に「取付撤去費含む」と記載されています。
一方で、車体や大型の掲出物は作業費が別になるのが一般的です。公式資料の記載を並べると、次のようになります。
| 媒体 | 料金表に含まれないもの(公式資料の記載) |
|---|---|
| 都バスのラッピング | 制作料および貼付・撤去料 |
| JR東日本の駅看板 | 駅看板の製作費、取付・撤去作業費 |
| 成田空港の広告 | 制作・施工・撤去(電飾は別途メンテナンス費) |
| Osaka Metroの車両広告 | ポスター製作費 |
| 京王の駅貼りポスター | 素材・形状が特殊な場合の作業料金 |
交通広告の料金表は、ほとんどが税別または税抜の表示です。小田急全線の中づり(90万円・税別)なら、消費税10%を加えた支払額は99万円になります。
代理店を通すときの手数料が料金表の金額に含まれるかどうかも、依頼先ごとに見積書の内訳で確かめましょう。Web広告の手数料の考え方は「Web広告代理店おすすめ32社|手数料の内訳と選び方」で整理しています。
ポスターの印刷費は、掲出枚数そのものではなく、実際に納品する枚数で決まります。予備を何枚含めるかは媒体社ごとに条件があるため、発注前に確認しましょう。
株式会社Grillが交通広告の見積もり比較を支援した案件(小売・人材・不動産、2025年4月〜2026年3月、N=18件の見積書)があります。このうち13件は媒体費だけが記載され、デザイン制作と印刷の費用が別見積もりになっていました。媒体費で予算の上限を使い切らないよう、依頼時点で「制作費と印刷費を含めた総額」の提示を求めましょう。
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交通広告の料金は定価制が基本ですが、中づりやまど上、駅貼りポスターには、媒体社が公式に設けている割引制度や割安な商品があります。公式資料で確認できる5つの方法を紹介します。
東京メトロの中づりには、2種類の割引制度があります。初めて中づりを利用する広告主の当初申込に適用される「はじめて割引」と、前回の出稿から1年以上空いた広告主に適用される「おかえり割引」で、いずれも広告料金の20%が割り引かれます。
東京メトロ全線(シングル600万円・税別)に適用できれば、広告料金は480万円になります。ただし、単線中づりは割引の対象外で、適用には事前の申請が必要です。
都バスの車内広告には、同一の広告主が同時に6以上の営業所に申し込むと、広告料金が20%割引になる制度があります。都内の広いエリアへバス広告を出したい場合は、営業所をまとめて申し込むと割安になります。
都営地下鉄の料金表にも「各種割引制度があります」との注記があります。
複数駅にまとめて掲出する商品は、割安に設定されていることがあります。京王の駅貼りポスターの料金表には「全駅掲出の料金は、すでに割引済の金額です」と明記されています。
名古屋鉄道も、主要12駅・パノラマ30駅・DX50駅といったセット商品を用意しています。京王は長期掲出の割引についても問い合わせに応じるとしており、期間を延ばす前提なら条件を聞いてみる価値があります。
初回から全線・1週間で出すのではなく、第3章・第4章で紹介した単線や2日掲出のような小さな単位で反応を確かめる方法もあります。
株式会社Grillの支援経験上、小さな単位で試すなら、沿線に絞ったWeb広告を同じ期間に配信しておくと判断しやすくなります。指名検索や流入の増え方を測っておけば、全線へ広げるかどうかを数字で決められます。
都営地下鉄のメディアライナー(広告貸切電車)は、ゴールデンウィーク・8月・年末年始・2月に季節料金が適用されます。1週間の料金は通常120万円に対して季節料金84万円、4週間では通常360万円に対して251万円(税抜)です。
乗客数が減る時期は料金が下がる一方、通勤客への接触も減ります。商材の旬と照らし合わせて選びましょう。また、すべての媒体に割引があるわけではなく、株式会社小田急エージェンシーの料金ページには「官公庁割引はございません」と明記されています。

交通広告は、料金を決めてもすぐに掲出できるわけではありません。申込の受付開始日、仮押さえの可否、審査という3つの関門を越えて、はじめて料金と掲出枠が確定します。
公式資料に記載されている申込の受付開始日は次のとおりです。
| 媒体 | 申込の受付開始・走行開始 |
|---|---|
| 都営地下鉄の中づり | 掲出月の4か月前の第1営業日から |
| 小田急の中づり | 掲出4ヶ月前の第1営業日から |
| 京王の駅貼りポスター | 4ヶ月前の第1営業日から |
| 東京メトロの単線中づり | 掲出開始月の2ヵ月前の第1営業日から |
| Osaka Metroの車両広告(2018年作成の資料) | 掲出月の3か月前の第1営業日から |
| 都バスのラッピング | 申込み3カ月後の月の1日に走行開始 |
人気の路線や時期は受付開始と同時に埋まることもあるため、早めに準備を始めましょう。
ジェイアール東日本企画の初心者向けFAQでは、「仮押さえはできません。申し込み=本申し込みとなります」と説明されています。申込後のキャンセルも基本的にはできないため、社内の予算承認を済ませてから申し込む必要があります。なお、掲出は法人・団体のみで、個人の出稿は受け付けていません。
交通広告には、媒体社による審査があります。ジェイアール東日本企画のFAQによれば、審査は広告内容・広告主の審査と、デザインを確認する意匠審査の2段階です。名古屋鉄道も、掲出基準に基づく事前のクライアント審査・デザイン審査が必要としています。
審査を通過したあとも、ポスターの納品期限があります。都営地下鉄は掲出開始日の3営業日前の午前中、東京メトロは作業日の2営業日前の午前、小田急は作業日の3営業日前の午前です。名鉄は掲出日の5日前(土・日・祝日を除く)が期限です。
審査でデザインの修正を求められると、印刷のやり直しが発生する場合があります。修正の余裕を見込んで、デザインは早めに媒体社へ確認を依頼しましょう。
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交通広告の料金や費用を調べ始めた担当者から寄せられやすい3つの疑問に答えます。
あります。名鉄の単線中づり(第4章)、等級の低い駅の駅貼りポスター(第5章)、都バスのラッピング1か月(第5章)が代表例です。ただし媒体費が小さくても、制作費と取付費を足した総額で予算を組みましょう。
一般社団法人日本鉄道広告協会の「全国鉄道広告料金表」のページに、各鉄道会社局の料金表やメディアガイドへのリンクがまとめられています。同協会のページには、料金は各鉄道会社局やバス会社の都合で変更になる場合があると注記されています。資料を見るときは作成年度を確認し、2026年時点の料金かどうかを必ず確かめてください。
ポスター媒体の効果は、Web上の3つの指標で追えます。ポスターに載せたQRコードや専用URLからのアクセス数、社名・商品名の指名検索数の推移、そして掲出エリアに絞って配信したWeb広告の反応です。
株式会社Grillが交通広告の掲出期間にWeb広告を並行運用した支援案件(不動産・人材・BtoBサービス、2025年4月〜2026年6月、N=11件)があります。掲出週の指名検索数は、掲出前4週の平均と比べて平均1.4倍に増えました。増えた検索を取りこぼさないよう、掲出前に指名キーワードの検索広告を用意しておくと効果的です。
検索広告の設計は「BtoBリスティング広告の運用ガイド」、掲出エリアに絞った配信の設定は「Meta広告のターゲティング種類と設定方法」で解説しています。

交通広告の料金表は定価で公開されていますが、人気の路線や時期は受付開始と同時に埋まることがあります。JR東日本の媒体のように仮押さえができない場合、社内の予算承認が間に合うかどうかが、希望の路線と週を取れるかを左右します。
交通広告の料金は、中づりなら路線と枚数、駅貼りなら駅ランクと1枚、ラッピングなら1台と月というように、売り方の単位ごとに決まります。見積もりは1週間あたり・1枚あたりに換算し、制作費や取付費まで含めた総額で比べましょう。
たとえば都営地下鉄の中づりを掲出したいなら、申込開始は掲出月の4か月前の第1営業日です。その日を社内承認の締切と見なし、総額の比較表と予算案をそろえておけば、受付開始と同時に申し込めます。
申込後は媒体社の審査(JR東日本では広告主審査と意匠審査の2段階)を経て、納品期限までにポスターを仕上げます。審査での修正に備えてデザインを早めに固め、Web広告の配信開始日も掲出開始日に合わせて決めておきましょう。Web広告側の費用感は「Meta広告の費用相場と課金方式」が参考になります。
動画広告を併用するなら「YouTube広告の費用相場と予算設計」、掲出後に振り返る指標は「インスタ広告の効果測定で見るべき指標と設計手法」で整理しています。
申込から掲出まで数か月あるのに、Web広告の準備が後回しになり、掲出週に検索広告もLPも間に合わない。株式会社Grillには、そうした相談が寄せられています。
株式会社Grillは、媒体の申込開始日から掲出開始日までの工程表を御社と一緒に引き、その上にWeb広告の準備を重ねていきます。予算承認の前には見積もりの読み合わせに加わり、Web広告に回す額も含めた社内説明の材料をそろえます。枠の手配そのものは鉄道系エージェンシーや媒体社に任せ、Grillは掲出週に検索広告・SNS広告・LPが同時に動く状態をつくる役割を担います。
意匠審査でポスターに修正が入った場合は、同じ表現を使うSNS広告の動画やバナー、LPの文言もあわせて差し替えます。駅と車内で見た表現と、スマートフォンで見る表現がずれないことが、掲出週の問い合わせを取りこぼさない条件だからです。
掲出を考えている月と、候補に挙がっている媒体名をお知らせください。申込開始日までの工程と、掲出週に間に合わせるWeb広告の準備項目を1枚の表にしてお返しします。
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