ユーザーインタビュー代行の費用相場の目安とは?依頼範囲の決め方とおすすめ会社16選!

ユーザーインタビュー代行の費用相場の目安とは?依頼範囲の決め方とおすすめ会社16選!

5人分のインタビューが終わり、調査会社から80ページのレポートが届いた。ところが社内の会議では「で、何を変えればいいのか」で話が止まり、録画は誰にも再生されないまま共有フォルダに残っている。ユーザーインタビュー代行を初めて使った企業から、株式会社Grillが最もよく受ける相談がこの状態です。

原因の多くは、代行会社の腕ではなく発注の仕方にあります。聞く作業は外部に任せても、「この調査で何を決めるか」と「顧客の声を自分の耳で聞いた実感」まで手放すと、どれだけ質の高い報告書でも意思決定に使われません。

ここでは、2026年10月時点の各社公式情報をもとに、ユーザーインタビュー代行に任せる範囲の決め方と費用の目安を整理しました。そのうえで、対象者の条件づくりや当日の同席の仕方、目的別のおすすめ16社、納品後の活用法まで順に取り上げます。

GRILLは支援実績500社以上のマーケティング会社です。SEO・広告・SNSを横断した集客戦略を専門家がご提案します。

GRILLの強み
  • 御社に合った集客戦略の全体像を一緒に整理
  • SEO・広告・SNS横断で優先施策を60分の無料相談で即提案
  • 相談無料・費用の縛りなし

初回相談は完全無料!まずはお気軽にご相談ください。

目次

第1章 ユーザーインタビュー代行とは?任せられる5つの工程と社内に残す2つの役割

第1章 ユーザーインタビュー代行とは?任せられる5つの工程と社内に残す2つの役割

最初に、ユーザーインタビュー代行が何を引き受けるサービスなのかを工程に分けて整理します。どこまで依頼するかによって、料金も納品物も大きく変わります。

1-1. ユーザーインタビュー代行は設計から分析までを外部の専門家に任せるサービス

ユーザーインタビュー代行とは、顧客や見込み客に1対1または少人数で話を聞く定性調査を、調査会社やUXリサーチ会社に依頼するサービスです。任せられる工程は、大きく次の5つに分かれます。

  • 調査設計:目的と仮説を整理し、対象者条件とインタビューガイド(質問の台本)を作る
  • リクルーティング:パネル(調査協力者の登録者)などから条件に合う対象者を探し、日程を調整する
  • 実査:モデレーター(司会役の聞き手)がインタビューを進行する
  • 記録:録画と、話した内容を文字に起こした発言録を作る
  • 分析・報告:発言からインサイト(行動の背景にある本音)を読み取り、レポートにまとめる

すべてを依頼するフルサービスもあれば、リクルーティングだけを頼んで聞き手は自社が担う使い方もあります。第4章の費用相場も、この5工程のどこまでを頼むかで整理しています。

1-2. 社内に残すのは「何を決めるか」の定義と当日の観察

5工程をすべて外注しても、社内に残すべき役割が2つあります。1つは、調査の結果で何を決めるかを1文で書くことです。「解約理由を知りたい」ではなく、「次の四半期に直すのはオンボーディングか料金プランか」まで絞ると、質問の優先順位が決まります。

もう1つは、当日に社内の担当者が観察者として同席することです。報告書は要約なので、迷った表情や言いよどみといった細部は抜け落ちます。決める人が自分の耳で聞いておくと、報告書の読み方そのものが変わります。この2つの進め方は第6章で詳しく解説します。

1-3. デプスインタビュー・グループインタビュー・ユーザビリティテストの選び分け

代行会社に依頼する前に、目的に合う手法も決めておきましょう。主な手法は次の3つです。

手法進め方向いている問い
デプスインタビュー1対1で60〜90分購入や解約に至った経緯、人に言いにくい悩み
グループインタビュー4〜6名で90〜120分新商品案への反応の幅、言葉の受け止め方
ユーザビリティテスト1対1で画面を操作してもらうLPやアプリのどこで迷うか、なぜ離脱するか

意思決定の過程を深く知りたいならデプスインタビュー、多様な反応を短期間で集めたいならグループインタビューが基本です。どちらも、会場に来てもらう対面形式と、ビデオ通話を使うオンラインインタビューの両方で実施できます。

\ インタビューの設計から実施まで /

【無料】ユーザーインタビューを無料相談>

第2章 アンケートでは届かない問いを見分ける|ユーザーインタビュー代行が向く4つの場面

第2章 アンケートでは届かない問いを見分ける|ユーザーインタビュー代行が向く4つの場面

ユーザーインタビュー代行は、すべての調査課題に効くわけではありません。数字では説明しきれない「なぜ」を探す場面で力を発揮します。向く場面と、向かない依頼の両方を、目的別に確認しておきましょう。

2-1. 解約・離脱の理由が管理画面の数字だけでは説明できないとき

管理画面やGA4を見れば、どの画面で何割が離脱したかはわかります。しかし、なぜそこで止まったのかは数字には残りません。

解約した顧客に1人ずつ経緯を聞くと、「料金が高い」という解約時アンケートの回答の裏に、「上司に説明できる材料がなかった」といった別の理由が見つかることがあります。社内の担当者が元顧客に連絡するのは気まずいため、第三者の調査会社に任せる価値が大きい場面です。

2-2. 新規事業で「誰の、どんな困りごとか」がまだ決まっていないとき

新規事業の初期は、そもそも聞くべき選択肢が定まっていません。選択肢を並べるアンケートでは、作り手が想定した範囲の答えしか返ってこないため、自由に話してもらう定性調査が向いています。

対象者の困りごとを当人の言葉で集めると、ペルソナやカスタマージャーニーの土台になります。こうした仮説づくりを外部の専門チームと一緒に進められるのも代行の利点です。

2-3. LPやアプリで「どこで迷ったか」を操作ごと確かめたいとき

ヒートマップで熟読エリアや離脱位置はつかめても、迷った理由までは見えません。画面を操作しながら考えていることを話してもらうと、「この料金に初期費用が含まれるのか読み取れなかった」のような具体的な引っかかりが見つかります。

見つかった問題をLPの修正に落とすときは、「LPOでCVRを改善する効果的な施策10選」で紹介している施策の順番と組み合わせると、優先順位をつけやすくなります。

2-4. 広告の訴求が刺さらない原因を顧客の言葉で探したいとき

広告のクリック率が伸びないとき、社内で考えた言い回しを何本試しても、同じ発想の範囲から抜け出せないことがあります。既存顧客に「購入を決めた日のこと」を質問すると、社内では使っていない言葉で商品の価値が語られることが少なくありません。

株式会社Grillが支援した案件でも、顧客が口にした言葉をそのまま広告見出しに使った案が、社内案を上回る反応を示した例があります(詳細は第10章)。

2-5. 「何割が欲しいか」や将来の購入意向は代行に頼んでも答えが出ない

反対に、ユーザーインタビュー代行に向かない依頼もあります。代表的なのは次の3つです。

  • 割合や市場規模を知りたい依頼:5〜10名の発言から「何割の人が」を推し量ることはできない。アンケートによる定量調査の領域
  • 「買いたいですか」と将来の意向を聞く依頼:人は未来の自分の行動を正確に予測できず、謝礼をもらった場では好意的な答えに寄りやすい
  • 結論が社内で決まっている確認のための依頼:都合のよい発言だけが拾われ、費用をかけた意味が薄れる

定量と定性のどちらに費用をかけるべきか迷う場合は、「市場調査の費用相場と予算の決め方」で手法ごとの価格帯と向いている問いを比べられます。

第3章 社内実施と比べたユーザーインタビュー代行の3つのメリットと2つのデメリット

第3章 社内実施と比べたユーザーインタビュー代行の3つのメリットと2つのデメリット

自社の担当者がインタビューする場合と比べて、代行には何が得られて、何を失いやすいのか。工数・質・費用の3つの観点で整理します。

3-1. 利害関係のない聞き手だから不満や本音が出やすい

自社の社員が聞き手になると、対象者は気を遣って批判を控えがちです。社内のアンケートで満足度が高く出るのも、同じ理由によるものです。製品の作り手が同席していればなおさらです。

専門の訓練を受けた第三者のモデレーターであれば、「正直に言うと使いにくかった」という発言が出やすくなります。専門の聞き手は、答えに詰まったときに誘導せず待つ技術や、抽象的な答えを具体的な出来事まで掘り下げる技術も持っています。

3-2. 条件に合う対象者を数日〜2週間で集められる

社内で対象者を探すと、既存顧客の中でも協力的な人ばかりが集まり、声が偏ります。調査会社は数十万〜数千万人規模のモニターを抱えており、「競合サービスを過去半年以内に解約した30代」のような細かい条件でも探せます。

日程調整、謝礼の支払い、当日の欠席への代替手配まで任せられるため、社内担当者の工数は大きく減ります。

3-3. デメリットは費用と、報告書で「現場の温度」が薄まること

1つ目のデメリットは費用です。設計から分析・レポートまで依頼すると、5〜6名でも数十万〜数百万円の見積もりになります。

2つ目は、顧客の声が報告書を経由することで、社内に届く熱量が下がることです。担当者が一度も対象者の声を聞かないまま要約だけを受け取ると、施策を変えるほどの納得感が生まれません。第6章の同席と、第10章の録画の使い方は、このデメリットを補うための方法です。

3-4. 社内実施とユーザーインタビュー代行の比較表

比較項目社内で実施ユーザーインタビュー代行
対象者の集め方自社の顧客リスト・知人経由が中心パネルからスクリーニングして選定
聞き手担当者(作り手が兼ねることも)第三者のモデレーター
社内工数(5名の場合)40〜60時間程度10〜15時間程度(打ち合わせ・同席)
外部費用謝礼と録画ツール代のみ数十万〜数百万円
向いている状況既存顧客に気軽に聞ける・頻度高く回したい社外の対象者・本音が必要・社内に聞き手がいない

社内工数の目安は、株式会社Grillが支援した企業へのヒアリング(2025年4月〜2026年3月、N=11社)で、社内実施時に担当者が費やしたと答えた時間の中央値をもとにしています。

\ インタビューの設計から実施まで /

【無料】ユーザーインタビューを無料相談>

第4章 ユーザーインタビュー代行の費用相場|依頼範囲別の料金と公式料金例

第4章 ユーザーインタビュー代行の費用相場|依頼範囲別の料金と公式料金例

ここからは、費用の相場を依頼範囲ごとに見ていきます。公式サイトで料金や相場の目安を公開している会社は一部に限られるため、公開値と株式会社Grillの支援実績を組み合わせて整理しました。

依頼範囲費用の目安主な内訳
リクルーティングのみ1案件8万〜23万円程度対象者探し・日程調整・出欠管理
実査・発言録まで5名で40万〜70万円程度上記+モデレーター・会場・録画・発言録
設計〜レポートまで5〜6名で80万〜230万円程度上記+調査設計・分析・報告会
有識者への1時間インタビュー1時間あたり10万円前後専門家の紹介・謝礼・日程調整

4-1. リクルーティングだけを依頼する場合は1案件8万〜23万円が目安

聞き手を社内で用意できるなら、対象者集めだけを外注する方法が最も安く済みます。インタビューの専門知識を持つ担当者がいる企業向けの選択肢です。

GMOリサーチ&AI株式会社は、参加者募集の料金例として化粧品のデプス23万円、食品の座談会13万円、自動車の座談会8万円(いずれも税別)を公式サイトで示しています。

さらに安く抑えたい場合は、企業が自分で対象者を募集するセルフ型のサービスもあります。株式会社プロダクトフォースの「ユニーリサーチ」は、オンラインインタビュー1名あたり6,000円〜(税別)です。

4-2. 実査とレポートを含むパッケージはデプス5名で84万円が一例

モデレーターと分析まで含めると、相場は一段上がります。株式会社ネオマーケティングはデプスインタビュー5名で84万円、10名のコンセプト提示型で142万円(いずれも税別)という事例を公式に掲載しています。

グループインタビューでは、株式会社クロス・マーケティングが1グループ4名・レポート込みで55万円(税抜)〜としています。1名あたりに直すと、デプスより割安になる計算です。ただし発言が他の参加者に引っ張られやすいため、目的に合うかで選びましょう。

4-3. 設計から報告書まで大手に任せると6名で230万円〜

設計から深い分析まで大手の調査会社に任せると、費用は数百万円の水準になります。株式会社インテージは、オフライン6名・機縁リクルーティング・発言録・フルレポート込みの概算を230万円〜としています。

株式会社電通マクロミルインサイトも、オフライン4名で181万2,000円、ペルソナ作成を含むオンライン4名で149万8,000円という事例を公開しています。会場・録画の設備や、報告会での議論まで含む金額です。

4-4. 謝礼の目安は一般消費者60分8,000〜15,000円、専門職はその2倍以上

見積もりの中で見落としやすいのが、対象者に支払う謝礼です。代行会社の見積もりに含まれる場合と、別途実費で請求される場合があります。

株式会社Grillが支援したインタビュー案件(2025年4月〜2026年9月、N=14件・対象者計91名)では、謝礼の中央値は一般消費者の60分で1万円でした。

医師・経営者・情報システム部門の決裁者などの専門職では、60分2万〜3万円が中心です。BtoBの有識者インタビューを手がける株式会社ビザスクは、公式に1時間平均10万円と案内しています。

4-5. 見積もりが膨らむ4つの条件

同じ5名のインタビューでも、次の条件が重なると見積額は大きく上がります。

  1. 出現率が低い:条件に当てはまる人がモニター全体の1%未満だと、探すためのスクリーニング費用がかさむ
  2. 専門職・役職者が対象:謝礼単価が高く、日程も合いにくい
  3. 対面の会場を使う:会場費・ミラールーム・交通費が加わる
  4. 分析の深さ:発言の要約だけか、インサイトの抽出やペルソナ作成まで求めるかで工数が数倍変わる

株式会社Grillの支援案件では、「対象者条件を1つ外す」「対面をオンラインに切り替える」の2点だけで、当初見積もりから平均28%(N=14件)下がりました。見積もりが予算に合わない場合は、人数を減らす前にこの2点を見直してみてください。相場より高いと感じたときの交渉材料にもなります。

第5章 誰に聞くかで結論が変わる|ユーザーインタビュー代行の対象者条件と人数の決め方

第5章 誰に聞くかで結論が変わる|ユーザーインタビュー代行の対象者条件と人数の決め方

ユーザーインタビューの質は、質問の巧さよりも先に「誰に聞くか」で決まります。代行会社に依頼する前に、自社で決めておくべき項目を整理します。

5-1. 既存顧客・離脱者・競合利用者・未利用者で聞ける内容は違う

同じテーマでも、聞く相手によって得られる答えはまったく異なります。

対象者聞ける内容注意点
既存顧客(継続中)選んだ決め手、使い続けている理由好意的な声に偏りやすい
離脱者・解約者期待とのずれ、やめるきっかけ自社名を出すと協力が得にくい
競合サービスの利用者比較検討で落とされた理由自社名を伏せた調査設計が必要
未利用者(見込み客)課題の有無、今の代替手段製品の話に入るのが早すぎると仮定の答えになる

改善の手がかりが欲しいなら離脱者、新しい訴求を探すなら競合利用者のように、第1章で決めた「何を決めるか」という目的から逆算して選びます。

5-2. 対象者条件は年齢や性別より「直近の行動」で書く

「30代・女性・美容に関心がある」のような属性だけの条件では、話を聞いても行動の話が出てきません。スクリーニングの条件は、「過去3か月以内に、通販でスキンケア用品を5,000円以上購入した」のように、直近の具体的な行動で書きます。

行動で条件を書くと、インタビューで「そのとき何をしたか」を具体的に質問できます。あわせて、謝礼目当てで頻繁に調査へ参加している人を除外する条件(直近の参加回数など)も依頼時に指定しましょう。

5-3. 人数はデプスで5〜6名から始め、同じ話が出始めたら止める

人数を決めるときは、多いほど正確という発想を捨てる必要があります。条件をそろえた対象者であれば、5〜6人目あたりから似た話が繰り返されるのが一般的です。

株式会社Grillの支援案件(N=14件)でも、新しい論点が出た最後の対象者は平均で4.6人目でした。まず5名で実施し、分析の段階で属性によって答えが分かれた場合だけ、その属性を3名追加する進め方が費用対効果に優れます。

5-4. パネルで集まらないBtoBの対象者は顧客リストや広告で募集する

「従業員300名以上の企業で勤怠システムの選定に関わった人事担当者」のようなBtoBの対象者は、一般のパネルではなかなか見つかりません。代行会社のモニター以外の集め方として、次の3つがあります。

  • 自社の顧客・商談リスト:失注先に第三者名義で声をかけると協力率が上がる
  • 有識者マッチングサービス:ビザスクのような専門家ネットワークを使う
  • SNS広告での募集:職種や業界で配信先を絞り、応募フォームで条件を確認する

広告での募集は、Meta広告やLinkedIn広告の配信条件で役職・業種を絞り込めるのが利点です。

BtoBで決裁者に届く配信設計は「BtoB向けFacebook広告の設計ガイド」でも詳しく取り上げています。

配信先の絞り方は「Meta広告のターゲティング種類と設定方法」、応募フォームの作り方は「Meta広告のインスタントフォームとは?作り方とリードの質を高める設計のコツ」が参考になります。

\ インタビューの設計から実施まで /

【無料】ユーザーインタビューを無料相談>

第6章 インタビューガイドと当日の同席|代行会社に任せきりにしない4つの進め方

第6章 インタビューガイドと当日の同席|代行会社に任せきりにしない4つの進め方

代行会社のモデレーターがどれほど優秀でも、自社の事情を知らなければ大事な場面で深掘りできません。インタビューの準備と当日に、依頼する側がやるべきことを4つに絞って紹介します。

6-1. インタビューガイドの叩き台に自社が書き込む3つの情報

ガイドの作成は、専門知識を持つ代行会社に任せて構いません。ただし叩き台を受け取ったら、次の3つを自社で書き込んでから返しましょう。

  • 直近の数字の変化:「3か月前から2回目の購入率が12%落ちた」のように、調査のきっかけになった事実
  • 社内で割れている仮説:「営業部は価格、開発部は使い方の難しさが原因だと考えている」といった対立
  • 触れてほしくない話題:未発表の新機能や、係争中のトラブルなど

社内の対立仮説を伝えておくと、モデレーターはどちらの仮説にも偏らない聞き方を設計できます。

6-2. 「使いたいですか」ではなく「最後に〜したとき」を聞く

インタビューで最も避けたいのは、未来の行動や好みを尋ねる質問です。「この機能があったら使いますか」と聞かれると、多くの人は相手に悪いと感じて「使うと思います」と答えます。

代わりに、「最後にこの作業をしたのはいつですか。そのとき何を使いましたか」と過去の具体的な出来事を聞きます。ガイドを確認するときは、未来形の質問が残っていないかを1問ずつ見ていきましょう。この点はアンケートの設問づくりにも共通します。

6-3. オブザーバー席から追加の質問をモデレーターに渡す

当日は、決める立場の人を含めて2〜3名が観察者として同席するのが理想です。オンラインインタビューならカメラとマイクをオフにして入室し、対面なら別室やミラールーム越しに見守ります。

追加で質問したいことが出てきても、観察者が直接話しかけてはいけません。チャットやメモでモデレーターに渡し、流れを見て聞いてもらいます。1名あたり1〜2問に絞ると、対象者の話の流れを壊しません。

6-4. 終了直後に15分のデブリーフィングで「驚いたこと」を書き留める

各インタビューが終わったら、モデレーターと観察者で15分ほど振り返る時間(デブリーフィング)を取ります。話すのは「予想と違ったこと」「次の対象者に確かめたいこと」の2点だけで十分です。

記憶が新しいうちに書き留めた驚きは、後で届くレポートよりも社内を動かす力を持ちます。次の対象者への質問も、この場で微調整できます。

第7章 失敗しない6つの基準|ユーザーインタビュー代行会社の選び方

第7章 失敗しない6つの基準|ユーザーインタビュー代行会社の選び方

ここまでの内容を踏まえて、代行会社を比べるときの基準を6つにまとめました。見積もりを取る際に、そのまま質問として使えます。

7-1. 自社の対象者に届くリクルート経路と、出現率の見立てを示せるか

パネルの登録者数が多くても、自社の対象者が含まれていなければ意味がありません。条件を伝えたうえで、スクリーニング用アンケートの回答者のうち「何名に1名が該当しそうか」「集まらない場合は何で補うか」を具体的に答えられる会社を選びます。

BtoBや専門職の場合は、パネル以外の経路を持っているかも確認しましょう。

7-2. 担当するモデレーターの経験領域を事前に確認できるか

インタビューの質は、当日の聞き手で大きく変わります。営業担当ではなく、実際に司会をする専門のモデレーターが誰になるのか、自社と近い業界やテーマの経験があるかを確かめましょう。可能なら事前の打ち合わせに同席してもらうのが理想です。

7-3. 発言録・録画・レポートの範囲と、録画の社内利用の条件

納品物の範囲は会社によって異なります。発言録が全文か要約か、録画データを納品してもらえるか、レポートにどこまでの分析が含まれるかを、見積もりの段階で書面にしてもらいましょう。録画を社内研修や報告会で使う場合は、対象者の同意が必要になるため、その取得を誰が行うかも確認が必要です。

7-4. 目的と同じ領域の実績があるか

ユーザーインタビュー代行と一口に言っても、専門とする分野は分かれます。商品開発や広告の訴求探しなら定性調査に強いリサーチ会社、Webサイトやアプリの改善ならUX専門の会社、BtoBの業界知識が欲しいなら有識者ネットワークが向いています。第8章の比較表は、この分類で整理しています。

7-5. 秘密保持契約と個人情報の取り扱い体制

インタビューでは、未発表の商品案や自社の顧客リストを扱うことがあります。依頼先と自社の間の秘密保持契約に加え、対象者とも秘密保持の約束を結んでいるかを確認しましょう。顧客リストを渡す場合は、個人情報の管理体制とプライバシーマーク等の認証の有無も見ておきます。

7-6. 示唆を施策に落とすところまで相談できるか

報告書を受け取った後に「では何から変えるか」を一緒に考えてくれるかで、調査の価値は大きく変わります。報告会で施策の優先順位まで議論できるか、LPや広告の改善にもつなげられるかを確認しておくと、冒頭のような「報告書が眠る」状態を防げます。

\ インタビューの設計から実施まで /

【無料】ユーザーインタビューを無料相談>

第8章 目的別に選ぶユーザーインタビュー代行のおすすめ16選

第8章 目的別に選ぶユーザーインタビュー代行のおすすめ16選

選び方の基準を踏まえて、ユーザーインタビュー代行に対応する16社を目的別に紹介します。掲載情報は2026年10月時点で各社の公式サイトを確認した内容で、料金の税表記も公式の記載に従っています。

8-1. ユーザーインタビュー代行16社の比較表

会社名タイプ公開されている料金向いている企業
株式会社Grill調査設計+広告・LPでの検証個別見積もり(広告運用は最低出稿10万円〜・手数料10%〜)調査結果を広告・LPの改善まで使い切りたい企業
株式会社マクロミル総合調査会社個別見積もり定量調査と組み合わせたい企業
株式会社アスマーク総合調査会社個別見積もりオンラインで幅広い対象者に聞きたい企業
株式会社クロス・マーケティング総合調査会社グループインタビュー55万円(税抜)〜/4名グループインタビューを予算内で行いたい企業
株式会社電通マクロミルインサイト定性調査に強い調査会社事例:4名181万2,000円ペルソナ作成まで深く任せたい企業
株式会社ネオマーケティング総合調査会社事例:デプス5名84万円(税別)デプスインタビューの料金感を事前に把握したい企業
株式会社インテージ総合調査会社230万円〜(6名・概算)大規模なブランドや商品開発の調査
QO株式会社総合調査会社個別見積もり定量・定性を一体で依頼したい企業
日本インフォメーション株式会社総合調査会社個別見積もり行動観察・家庭訪問まで検討する企業
株式会社ニジボックスUXデザイン支援個別見積もり調査からUI改善まで一緒に進めたい企業
株式会社メンバーズUXリサーチ個別見積もりWebサービスの体験改善が目的の企業
株式会社ビザスクBtoB有識者ネットワーク1時間平均10万円BtoBの業界知見を短期間で集めたい企業
サイトエンジン株式会社Web・LPのUI/UX改善1名10万円〜(最低3名〜)少人数でサイト改善の手がかりが欲しい企業
株式会社Lupeリサーチツール+伴走支援個別見積もり社内でインタビューを回せるようになりたい企業
GMOリサーチ&AI株式会社リクルーティング専門例:化粧品デプス23万円(税別)聞き手は社内で用意できる企業
株式会社プロダクトフォースセルフ型プラットフォームオンライン1名6,000円〜(税別)少額で高頻度に聞きたい企業

8-2. 株式会社Grill

株式会社Grill

【顧客の言葉を、広告とLPの成果で確かめるまで支援するマーケティングの実行チーム】

株式会社Grillは、ユーザーインタビューの設計から、発言を広告やLPの改善に変えて成果を検証するところまでを支援しています。インタビューガイドは「この答えが出たらLPの見出しをこう変える」と、1問ごとに施策への使い道を書き込んで作るため、報告書を受け取った後に何から手をつけるかで迷いません。

対象者が一般のパネルで見つかりにくいBtoBやニッチな商材では、Meta広告やLinkedIn広告で職種や業界を絞って募集し、応募フォームで条件を確認します。広告運用の会社だからこそできる集め方で、出現率の低い対象者にも届きます。

同席した担当者向けには、デブリーフィングの進行と、社内共有用のハイライト動画の制作も行います。

インタビュー後は、見つかった言葉を広告とLPで試し、配信データで答え合わせをします。広告運用は最低出稿10万円〜・手数料10%〜で、業界標準の20%の半額水準です。AIによる効率化で浮いた工数を検証の回数に充てるため、仮説の当たり外れを早く見極められます。

\ 聞いた言葉を広告で検証 /

【無料】ユーザーインタビューを相談する>
会社名株式会社Grill
所在地東京都渋谷区東3丁目22−14 グランファースト恵比寿 5階
公式サイトhttps://grill.co.jp/

8-3. 株式会社マクロミル

株式会社マクロミル

【グループ・デプス・オンラインの3手法とAIインタビューを使い分けられる総合調査会社】

国内大手のリサーチ会社で、グループインタビュー・デプスインタビュー・オンラインインタビューの3手法に対応しています。定性調査の専門スタッフが設計を担当し、ネットリサーチなどの定量調査と組み合わせた提案もできます。

100名規模の対象者に最短即日で実施できるAIインタビューも提供しており、深掘りの前に論点を広く拾いたい場合にも使えます。

会社名株式会社マクロミル
所在地東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー11F
公式サイトhttps://www.macromill.com/service/offline-research/interview/

8-4. 株式会社アスマーク

株式会社アスマーク

【自社パネル105万人と事前の電話確認で、オンラインでも対象者の質を保つ調査会社】

自社パネル105万人と提携パネル1,800万人から対象者を集め、事前の電話確認で条件に合っているかを確かめてからインタビューを行います。デプスインタビューとグループインタビューを、対面とオンラインの両方で実施できます。

納品物は発言録・動画・報告書で、オンラインでも録画データを社内で共有しやすい体制です。

会社名株式会社アスマーク
所在地東京都渋谷区東1-32-12 渋谷プロパティータワー4F
公式サイトhttps://www.asmarq.co.jp/online-interview/

8-5. 株式会社クロス・マーケティング

株式会社クロス・マーケティング

【年間1,000グループ以上のグループインタビュー実績と公開料金を持つ調査会社】

グループインタビューを年間1,000グループ以上、対象者のリクルートを年間約4万名(2025年実績)手がけています。モニターは1,410万人で、専用のインタビュールームとオンラインの両方に対応しています。

1グループ4名でレポート込み55万円(税抜)〜と、料金を公式に示している数少ない会社の1つです。予算を組む前に費用感をつかみたい企業に向いています。

会社名株式会社クロス・マーケティング
所在地東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー24F
公式サイトhttps://www.cross-m.co.jp/service/marketing-research/interview

8-6. 株式会社電通マクロミルインサイト

株式会社電通マクロミルインサイト

【年間300件以上のインタビュー調査とデブリーフィングで示唆を深める定性調査会社】

インタビュー調査を年間300件以上手がけ、実施直後に関係者で振り返るデブリーフィングにも対応しています。納品物は発言録・レポート・動画です。

公式サイトでは、オフライン4名で181万2,000円、ペルソナ作成を含むオンライン4名で149万8,000円という費用事例を公開しています。UXリサーチやユーザビリティテストのメニューもあります。

会社名株式会社電通マクロミルインサイト
所在地東京都中央区築地4-7-5 築地KYビル
公式サイトhttps://www.dm-insight.jp/research-method/depth-interview/

8-7. 株式会社ネオマーケティング

株式会社ネオマーケティング

【デプスインタビューの費用事例を公開し、対象者とも秘密保持契約を結ぶ調査会社】

提携を含め3,075万人のアンケート会員から対象者を集め、インサイトリサーチャーが設計と分析を担当します。デプスインタビュー専用のルームとライブ配信に対応し、対象者とは秘密保持契約を結んでいます。

デプスインタビュー5名で84万円、10名のコンセプト提示型で142万円(いずれも税別)と、人数別の費用事例を公開しています。

会社名株式会社ネオマーケティング
所在地東京都渋谷区南平台町16-25 養命酒ビル11F
公式サイトhttps://corp.neo-m.jp/service/research/qualitative/deps-interview/

8-8. 株式会社インテージ

株式会社インテージ

【コグニティブ・インタビュー技法で、言葉にしにくい記憶まで引き出す大手調査会社】

対象者の記憶を正確に引き出すコグニティブ・インタビュー技法を用いたデプスインタビューを提供しています。対面とオンラインに対応し、納品物はサマリー・フルレポート・個票から選べます。

6名・オフライン・発言録・フルレポート込みで230万円〜(概算)、設計から納品までは約5〜7週間が目安です。ブランドや商品開発の大型案件で、分析の深さを重視する場合に向いています。

会社名株式会社インテージ
所在地東京都千代田区神田練塀町3番地 インテージ秋葉原ビル
公式サイトhttps://www.intage.co.jp/service/services/marketing-research/di/

8-9. QO株式会社

QO株式会社

【50年以上の調査実績を持ち、2024年に社名変更した総合リサーチ会社】

2024年にH.M.マーケティングリサーチから社名を変更した調査会社です。アンケートなどの定量調査と定性調査の両方を扱い、年間2,000件以上の調査を手がけています。

80名以上のリサーチャーと国内1,100万人のパネルを持ち、アンケートとインタビューを一体で設計したい企業に向いています。

会社名QO株式会社
所在地東京都中央区京橋2-7-19 京橋イーストビル9F
公式サイトhttps://www.q4one.co.jp/service/index.html

8-10. 日本インフォメーション株式会社

日本インフォメーション株式会社

【自社会場を持ち、行動観察やホームビジットまで対応する老舗の調査会社】

創業50年を超える調査会社で、グループ・デプス・オンラインインタビューのほか、行動観察やホームビジット(家庭訪問調査)にも対応しています。

自社会場を保有しているため、商品の試用を伴う対面インタビューも組みやすいのが特徴です。見積もりは無料で依頼できます。

会社名日本インフォメーション株式会社
所在地東京都中央区銀座3-15-10 JRE銀座三丁目ビル4F
公式サイトhttps://www.n-info.co.jp/service/quantitative-vs-qualitative/

8-11. 株式会社ニジボックス

株式会社ニジボックス

【ユーザー調査からペルソナ・カスタマージャーニーマップまでつなぐUXデザイン支援会社】

UXデザイン支援の一環として、定性のユーザー調査、ペルソナ、カスタマージャーニーマップの策定を行っています。ワークショップのモデレートにも実績があります。

調査の結果をUIの改善やサービス設計まで一緒に進めたい企業に向いています。

会社名株式会社ニジボックス
所在地東京都千代田区九段北1-14-6 九段坂上KSビル南棟4階
公式サイトhttps://www.nijibox.jp/service/ux-growth

8-12. 株式会社メンバーズ(ポップインサイトカンパニー)

株式会社メンバーズ(ポップインサイトカンパニー)

【リサーチ実績2万件以上、HCD専門家が在籍するUXリサーチチーム】

メンバーズの社内カンパニーであるポップインサイトカンパニーが、調査設計・リクルーティング・実査・レポーティングまでを一貫して担当します。約3,600万人のモニターから対象者を集められます。

リサーチ実績は2万件以上で、HCD(人間中心設計)の専門家に認定されたUXデザイナーが在籍しています。オンラインにも対応しています。

会社名株式会社メンバーズ
所在地東京都中央区晴海1-8-10 晴海アイランドトリトンスクエア オフィスタワーX 37階
公式サイトhttps://popinsight.jp/service/ux-design/depth-interview/

8-13. 株式会社ビザスク

株式会社ビザスク

【国内23万人超のエキスパートに1時間単位で話を聞けるBtoB向けネットワーク】

国内23万人超・海外57万人超のエキスパートが登録する、BtoB向けの知見共有サービスです。事前のスクリーニングからインタビューの代行までワンストップで依頼できます。

料金は公式に1時間平均10万円と案内されています。業界構造や購買プロセスなど、一般の消費者パネルでは聞けないテーマに向いています。

会社名株式会社ビザスク
所在地東京都目黒区青葉台4-7-7 住友不動産青葉台ヒルズ
公式サイトhttps://visasq.co.jp/service/interview

8-14. サイトエンジン株式会社

サイトエンジン株式会社

【WebサイトとLPのUI/UX改善を目的に、改善アクションまで報告する制作会社】

WebサイトやLPのUI/UX改善を目的としたユーザーインタビューとユーザビリティテストを提供しています。参加者を属性で選び、録画を共有したうえで、改善アクションを含むレポートを納品します。

料金はインタビュー1名あたり10万円〜(最低3名〜)、納期は1.5〜2か月が目安です。

会社名サイトエンジン株式会社
所在地東京都世田谷区玉川3-20-2 マノア玉川第3ビル501
公式サイトhttps://www.siteengine.co.jp/strategy/user-interview/

8-15. 株式会社Lupe

株式会社Lupe

【リサーチツールとプロジェクト伴走で、社内でインタビューを回す体制を作る】

アンケート・オンラインインタビュー・AIインタビューを行えるリサーチプラットフォームに、プロジェクトの伴走支援を組み合わせて提供しています。

最初は伴走を受けながら進め、いずれは社内でインタビューを回したい企業に向いています。

会社名株式会社Lupe
所在地東京都世田谷区太子堂2-17-5 佐藤ビル3F
公式サイトhttps://lupe.co.jp/

8-16. GMOリサーチ&AI株式会社

GMOリサーチ&AI株式会社

【定性調査の参加者募集に特化し、3,000万人以上のパネルから対象者を集める】

定性調査については、参加者の募集(リクルーティング)に特化したサービスです。実査やレポートは含まれず、納品物は参加を承諾した対象者のリストとデータです。

化粧品のデプス23万円、食品の座談会13万円(いずれも税別)などの料金例を公開しています。聞き手を社内で用意できる企業が、対象者集めだけを任せたい場合に向いています。

会社名GMOリサーチ&AI株式会社
所在地東京都渋谷区桜丘町26-1 セルリアンタワー
公式サイトhttps://gmo-research.ai/service/panel-recruit

8-17. 株式会社プロダクトフォース(ユニーリサーチ)

株式会社プロダクトフォース(ユニーリサーチ)

【企業が自分で対象者を募集できる、セルフ型のユーザーインタビュー基盤】

「ユニーリサーチ」は、調査会社を介さずに企業が直接インタビュー対象者を募集できるセルフ型のプラットフォームです。代行ではなく、社内の担当者が聞き手になる前提のサービスです。

料金はオンラインインタビュー1名6,000円〜、AIインタビュー1名5,000円〜(いずれも税別)です。代行会社に1回依頼して進め方を学んだ後、少額で高頻度に回したい場合の選択肢になります。

会社名株式会社プロダクトフォース
所在地東京都港区虎ノ門4-1-1 神谷町トラストタワー23F
公式サイトhttps://unii-research.com/business

第9章 ユーザーインタビュー代行の依頼から納品までの6ステップと期間

第9章 ユーザーインタビュー代行の依頼から納品までの6ステップと期間

依頼先の候補が決まったら、実際の進め方を確認しましょう。一般的な流れは次の6ステップで、全体で3〜7週間ほどかかります。

ステップ内容期間の目安
STEP1問い合わせ・ヒアリング数日〜1週間
STEP2調査設計・見積もり確定1週間
STEP3スクリーニング・リクルーティング1〜2週間
STEP4実査(インタビュー当日)数日〜1週間
STEP5発言録作成・分析1〜2週間
STEP6レポート納品・報告会数日

9-1. STEP1〜2 ヒアリングと調査設計で「何を決めるか」を共有する

最初のヒアリングでは、依頼の目的として第1章で決めた「この調査で何を決めるか」と、第6章で紹介した社内の仮説を伝えます。代行会社はそれをもとに、手法・人数・対象者条件を提案し、見積もりを出します。

この段階で、納品物の範囲と録画の扱いも合意しておきましょう。後から条件を変えると、追加費用や日程の遅れにつながります。

9-2. STEP3 スクリーニングとリクルーティングで対象者を確定する

代行会社がスクリーニング用のアンケートを配信し、条件に合う人を選びます。候補者のアンケート回答一覧を見せてもらい、最終的な対象者を自社で確認してから確定するのが安全です。

BtoBや出現率の低い条件では、この工程が2週間以上かかることもあります。リリース日などの期限がある場合は、逆算して早めに依頼しましょう。

9-3. STEP4 実査当日は観察者として同席する

インタビュー当日は、第6章の手順で観察者として同席します。1日に実施できるのは、デプスなら3〜4名、グループインタビューなら2グループ程度です。各回の後にデブリーフィングを入れて、次の回の質問を調整します。

9-4. STEP5〜6 分析と報告会で施策の候補まで議論する

発言録と録画をもとに、代行会社が分析してレポートを作成します。分析の観点は、STEP2で共有した仮説に沿って組み立てられます。納品時には報告会を開いてもらい、関係部署の担当者にも参加してもらいましょう。

報告会のゴールは、報告書の説明を聞くことではなく、「何を変えるか」の候補を決めることです。事前に報告書を読んでおき、当日は質疑と議論に時間を使うと効果的です。

\ インタビューの設計から実施まで /

【無料】ユーザーインタビューを無料相談>

第10章 録画と発言録を施策に変える3つの使い方|納品後のユーザーインタビュー活用

第10章 録画と発言録を施策に変える3つの使い方|納品後のユーザーインタビュー活用

報告書を受け取った時点が、ユーザーインタビュー代行の本当のスタートです。共有フォルダに眠らせず、社内の判断と施策に使い切るための方法を3つ紹介します。

10-1. 「発言」「解釈」「示唆」の3層に分けて読む

報告書を読むときは、対象者が実際に言ったこと(発言)、そこから読み取れること(解釈)、だから何をすべきか(示唆)を分けて読みます。代行会社のレポートでこの3つが混ざっている場合は、発言の部分だけを抜き出して社内で解釈し直すと、議論がかみ合いやすくなります。

インサイトは解釈の層にあるため、人によって読み方が変わります。社内で解釈が分かれたら、元の発言と録画に戻って確かめましょう。ファーストビューの見出しに反映する場合は、「LP構成の作り方完全ガイド」の型に当てはめると整理しやすくなります。

10-2. 3分のハイライト動画で、同席できなかった人にも声を届ける

経営層や他部署は、長い録画を見る時間がありません。各対象者の印象的な発言を30秒ずつ切り出し、3分程度のハイライト動画にまとめると、報告書の何倍も伝わります。

株式会社Grillが支援した案件(2025年度、N=9社)では、ハイライト動画を作って社内に共有した企業のほうが、インタビュー後3か月以内に施策を1つ以上実行した割合が高く、9社中7社にのぼりました。録画を編集して使う場合は、対象者の同意を得た範囲に限る点に注意してください。

10-3. 顧客の言葉を広告見出しで試し、反応を数字で確かめる

インタビューで見つかった言葉が本当に多くの人に響くのかは、少人数の発言だけでは判断できません。広告の見出しやLPのファーストビューに使って、反応を数字で確かめるのが早道です。少人数の質問で得た手がかりを、多人数の行動で分析し直すイメージです。

株式会社Grillが支援した健康食品のEC案件(2025年10月〜12月)では、既存顧客6名へのデプスインタビューで繰り返し出た「朝の準備が1つ減った」という言葉を広告見出しに使いました。社内で考えた機能訴求の見出しと比べて、クリック率は1.6倍、購入単価は23%低い結果です。

検証の進め方は「Meta広告クリエイティブの作り方完全ガイド」、LPでの比べ方は「LPOでの効果的なABテストのやり方とは?」で解説しています。

第11章 発注前に聞かれやすい6つの疑問|ユーザーインタビュー代行のQ&A

第11章 発注前に聞かれやすい6つの疑問|ユーザーインタビュー代行のQ&A

最後に、ユーザーインタビュー代行を検討している企業から寄せられることの多い疑問に答えます。

11-1. オンラインインタビューと対面ではどちらを選ぶべき?

目的が発言の聞き取りなら、オンラインで十分です。遠方の対象者にも参加してもらえ、会場費と交通費がかからないため費用を抑えられます。商品を手に取ってもらう必要がある場合や、表情や動作を細かく観察したい場合は対面が向いています。

11-2. 1〜2名だけの少人数でも依頼できる?

対応している会社はありますが、最低人数を3名程度に設定している会社が多くあります。1〜2名では分析が個人の事情に引きずられやすいため、少なくとも同じ条件で3名以上に聞くことをおすすめします。

11-3. 競合サービスの利用者にも話を聞ける?

聞けます。スクリーニングで「競合サービスを現在利用している人」を条件にすれば、パネルから探せます。自社名を伏せた方が率直な比較が聞けるため、依頼主を明かさないブラインド形式で行うのが一般的です。

11-4. 自社の顧客リストに連絡して実施してもらえる?

可能です。自社名を出さずに代行会社の名義で連絡すると、解約者や失注先からも協力を得やすくなります。顧客情報を渡す際は、第7章で触れた個人情報の管理体制と委託契約を確認しましょう。

11-5. AIインタビューで代替できる?

論点を広く拾う目的であれば有効です。多人数に短時間で聞けるため、本番のデプスインタビューの前に仮説を絞る段階で役立ちます。ただし、答えの裏にある事情を表情や間から読み取って掘り下げる部分は、人のモデレーターのほうが得意です。

11-6. 謝礼は誰が支払い、見積もりに含まれている?

多くの場合、依頼先の代行会社が対象者に支払い、その金額を見積もりに含めるか実費として別途請求します。見積書で謝礼が含まれているか、1名あたりいくらかを必ず確認しましょう。

\ インタビューの設計から実施まで /

【無料】ユーザーインタビューを無料相談>

第12章 聞いた実感を社内に残す|ユーザーインタビュー代行を最初の1回で終わらせない

第12章 聞いた実感を社内に残す|ユーザーインタビュー代行を最初の1回で終わらせない

ユーザーインタビューの報告書は、翌週の会議で使われなければ、1か月後には誰も開かなくなります。発言の生々しさが社内に残っているうちに、次の一手を決めておきましょう。

12-1. 2回目は自社で聞けるように、ガイドと録画を手元に残す

ユーザーインタビュー代行の価値は、上手に話を聞いてもらうことだけではありません。何を決めるかを自社で定め、誰に聞くかを行動で決め、当日は自分の耳で聞き、納品物を施策に変える。この流れを社内に残せれば、2回目以降は自社で回せる部分が増えていきます。

そのために、インタビューガイドの最終版、スクリーニング条件、録画データの3つは必ず納品してもらい、次回の土台として保管しておきましょう。代行と内製を使い分けながら、顧客の声を聞く頻度を上げることが、プロダクトや広告を改善し続ける近道です。

12-2. インタビューで見つけた言葉を数字で確かめるなら株式会社Grill

インタビューで「これだ」と思える言葉が見つかっても、それが本当に売上につながるかは配信してみるまでわかりません。株式会社Grillが担うのは、その言葉を広告とLPで試し、数字で確かめるところまでです。

インタビューガイドには1問ごとに施策への使い道を書き込み、一般のパネルで見つからない対象者はSNS広告で職種や業界を絞って募集します。当日はデブリーフィングを進行し、同席できなかった方向けに3分のハイライト動画も制作します。

検証の段階では、見つかった言葉を見出しにした広告を出稿し、クリック率と獲得単価で判断します。広告運用は最低出稿10万円〜・手数料10%〜からで、AIによる効率化で浮いた工数を検証の回数に充てています。

御社のお客様が自分の言葉で語った価値を、広告の成果として確かめてみませんか。最初の5名に誰を選ぶかの相談から承ります。

\ インタビューの設計から実施まで /

【無料】ユーザーインタビューを無料相談>
この記事を書いた人
2014年オイシックス株式会社にて海外事業の中核を担ったのち、香港および中国現地法人の社長に就任。アジア市場における事業の飛躍的な拡大を牽引。2017年には株式会社Emooveを代表取締役CEOとして創業。ゼロからの事業立ち上げて急成長を実現し、事業売却(EXIT)を成功へと導く。現在は、株式会社Grillの取締役COOとして参画。これまでの経営手腕と最前線で培った知見を融合させ、様々な業界に向けて事業成長に直結するWEBマーケティング支援を強力に推進している。
Web集客の悩みをプロに無料相談