デジタルマーケティング支援に強いおすすめ会社25選を徹底比較!費用相場の目安と資産が残る選び方

デジタルマーケティング支援に強いおすすめ会社25選を徹底比較!費用相場の目安と資産が残る選び方

「よい支援会社を選べば成果が積み上がる」という前提は、半分しか当たりません。支援期間中に伸びた数字が、契約終了と同時に手元から消えることがあるためです。

GA4のプロパティ、広告アカウントの学習データ、公開した記事の著作権。成果の源泉になる資産が支援会社側の名義で作られていると、乗り換えた翌月は再構築から始まります。

デジタルマーケティング支援の比較記事は、料金と得意領域で各社を並べるのが定番です。ただし同じ費用で同じ施策を回しても、資産が誰の名義に貯まるかで3年後は変わります。支援会社の選び方を決めるのは、実績の多寡よりこの一点です。

ここでは、おすすめ25社の比較と5レイヤー別の費用相場を押さえたうえで、契約前に決めておく資産の名義、90日での成果判定、乗り換え時に引き継げるものまでをまとめました。課題の切り分けから戦略の組み立てまで、発注前に決める順序で並べています。判断の材料は、32社分の公式サイトから集めた一次データです。

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目次

第1章 【独自調査】デジタルマーケティング支援32社の公式サイトを実読して分かったこと

第1章 【独自調査】デジタルマーケティング支援32社の公式サイトを実読して分かったこと

株式会社Grillの編集部が2026年8月に、デジタルマーケティング支援を掲げる32社の公式サイト(会社概要・事業内容・サービス・料金の各ページ)を実読しました。内訳は本記事で紹介する25社、掲載を見送った5社、比較のため実読のみ行った2社です。集計結果を3つの切り口で共有します。

1-1. 32社の実読で分かれた5つの支援起点|看板が同じでも最初の90日は変わる

各社の事業内容を読み比べると、最初に着手する領域は5系統に分かれました。同じ「支援」でも、課題の入口が違えば戦略の組み立ても最初の90日でやることも変わります。

支援の起点32社中の社数最初の90日で着手すること相性のよい自社の課題
計測・データ基盤3社GA4・タグ設計、CV定義、データ連携基盤の整備数字が信用できない・部署ごとに数値が違う
戦略・データ5社市場と顧客の分析、チャネル配分、KPI設計何から手をつけるか決められない
集客実行16社広告運用・SEO・SNS運用の立ち上げと改善流入と獲得件数が足りない
制作・サイト4社サイト改修、LP制作、CMS移行サイトが古く、更新も改修もできない
ツール導入・分析4社MA・SEOツールの導入と定着、レポート整備ツールは入れたが使いこなせていない

最も多いのは集客実行を起点にする会社で、32社中16社でした。SEOや広告運用の実績を前面に出す会社の多くがここに入ります。自社の課題が「数字が信用できない」側にあるのに集客実行型へ発注すると、施策の量は増えても判断材料が増えません。

支援会社の規模や実績の件数より先に、起点が噛み合っているかを見てください。選び方の出発点は、ここに置くのが最も外しません。

5系統は排他的ではありません。実読した32社のうち11社は複数の起点を併記していましたが、事業紹介の先頭に置かれた領域が実質的な主戦場で、実績の掲載数もそこに偏ります。サービスページの並び順は、その会社が何で実績を積んできたかの手がかりになります。

1-2. 月額費用は32社全社が非公開|相場が掴めない構造が比較コストを押し上げる

32社のうち、月額費用または手数料率の具体的な数字を公式サイト上で確認できた会社はありませんでした。全社が「要問い合わせ」の表記か、料金の記述そのものを置いていません。

非開示が業界の標準のため、発注側は複数社に問い合わせるまで相場を掴めません。3社に相談した時点の金額の中央値を「相場」と思い込む判断も起きます。対象範囲が各社で違うため、金額だけを並べても選び方の材料になりません

見積を取る際は、金額そのものより先に「どのレイヤーまでが含まれるか」を揃えてください。計測改修が含まれる見積と含まれない見積を並べると、安く見えたほうが後から追加費用で逆転します。レイヤー別の費用レンジは第7章で整理しています。

1-3. 検索上位の比較記事に載る5社が、2026年8月時点では紹介できない状態だった

比較記事に掲載されている企業を実読した結果、5社は現時点で紹介できない状態にありました。内訳は次の3類型です。

  • サイトに到達できない(2社):1社はDNSが解決できず、1社はTLS証明書のエラーで到達できません。いずれも複数の比較記事に現役の支援会社として掲載されています。
  • 他社へ統合済み(2社):旧社名のまま掲載されていますが、現在は別法人へ統合されており、独立した法人サイトが存在しません。
  • 公式の事業内容が一致しない(1社):比較記事ではデジタルマーケティングの支援会社として紹介されています。ただし公式の事業内容はDXコンサルティングと産業向けの事業開発で、マーケティング支援は掲げられていません。

注意すべきは、これらが「1本の記事だけの誤り」ではない点です。同じ企業が3〜4本の比較記事に横並びで載っており、掲載社数の多さは正確さの根拠になりません

候補を絞る段階で、公式サイトの会社概要と実績の記載を自分で開く手間は省かないでください。下調べの手順は第11章のSTEP2〜3にまとめています。

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第2章 デジタルマーケティング支援とは?Web制作会社・広告代理店・コンサルとの守備範囲の違い

第2章 デジタルマーケティング支援とは?Web制作会社・広告代理店・コンサルとの守備範囲の違い

デジタルマーケティング支援という言葉は、担い手によって指す範囲が変わります。定義の解説に紙面を使わず、4業態の守備範囲を整理して、課題に合う相談先を絞れる状態にします。

2-1. デジタルマーケティング支援の定義|オフラインの顧客データまで束ねる点がWeb支援との分岐

デジタルマーケティング支援とは、デジタル接点で獲得したデータをもとに集客から購買・再購買までを設計し、実行を代行または伴走する外部支援を指します。Webマーケティング支援との分岐点は、扱うデータの範囲です。

Web支援はサイト・広告・SNSといったオンライン接点に閉じます。デジタルマーケティング支援は、実店舗の購買履歴、展示会の名刺、コールセンターの応対記録といったオフラインの顧客データまで設計対象に含めます。

BtoBのようにオンラインで獲得した見込み客が営業や電話で成約する事業では、この統合がないと広告の評価が狂います。

株式会社電通が2026年3月に公表した「2025年 日本の広告費」では、インターネット広告費が4兆459億円でした。総広告費8兆623億円に占める構成比は50.2%で、初めて過半数を超えています

広告投資の半分以上がデジタルに移った結果、運用と計測を担う人材が社内で足りず、戦略の組み立てから外部の支援会社に任せる企業が増えました。

2-2. 広告代理店・制作会社・コンサルファーム・ツールベンダー|4業態の守備範囲比較表

「デジタルマーケティング支援」を提供する事業者は、出自によって得意な戦略の立て方と費用構造が異なります。4業態の違いを整理すると次のようになります。

業態得意な起点手薄になりやすい領域費用構造向いている企業
広告代理店集客実行(広告運用)計測基盤の設計、LTV領域広告費連動の手数料が中心出稿を増やして獲得件数を伸ばしたい
Web制作会社制作・サイト継続的な運用と数値改善制作費用の一括+保守月額サイトが古く改修から入りたい
コンサルティングファーム戦略・データ実行の手数(制作・運用)工数ベースの月額固定意思決定の基準を持ちたい
ツールベンダーツール導入・分析ツール外の施策実行ライセンス料+導入支援費データ基盤や分析環境を整えたい

どの業態が優れているかではなく、自社の課題がどのレイヤーにあるかで選ぶ問題です。獲得件数が伸びない原因が計測の欠損にあるまま広告代理店へ発注すると、改善の打ち手は出稿量の調整に偏ります。

各業態が公開する実績も、広告代理店なら運用、コンサルティングファームなら戦略立案と、得意領域に沿った内容が並びます。広告中心で検討している場合は、「Web広告代理店おすすめ32社を徹底比較」で業態内の違いも確認しておくと候補が絞りやすくなります。

2-3. 「支援」と「代行」はどこが違うのか|意思決定の主体で契約の中身が変わる

同じ支援会社でも、契約が「支援」か「代行」かで社内に必要な体制が変わります。違いは作業量ではなく、意思決定を誰が持つかです

代行は実務の肩代わりです。広告の入稿、記事の執筆、レポートの作成を外部が担い、自社は確認と承認を行います。手数は減りますが、判断の根拠は外部に蓄積します。

支援は意思決定を自社に残したまま判断の精度を上げる関与で、伴走型のコンサルティングがこれにあたります。データの読み方、施策の優先順位、撤退基準を共有し、決めるのは自社という前提で進みます。

工数は減りませんが内製化へ移行しやすく、契約時に「どの判断を外に出すか」を明記しておくと後の認識ずれを防げます。

2-4. デジタルマーケティング支援を相談すべき4つのタイミング

相談の適期は、リソース不足を感じたときではなく、社内で意思決定ができなくなった瞬間です。次の4つは、意思決定の詰まり方が異なる典型例です。

  • 数字の解釈が社内で割れたとき:広告部門と営業部門で獲得件数の定義が違い、どちらで判断するか決まらない状態です。計測の再設計が先になります。
  • 打ち手が横並びで優先順位を付けられないとき:SEO・広告・SNS・MAのどの施策も「やったほうがよい」で止まり、予算配分が決まらない状態です。戦略起点の支援が噛み合います。
  • 担当者の退職で判断の根拠が失われたとき:過去の設定意図がわからず、既存の施策に触れなくなっている状態です。整理と再構築が先になります。
  • 成長は続いているが、次の一手が読めないとき:現状の施策が頭打ちで、新規チャネルの投資判断ができない状態です。市場分析と、過去の実績を踏まえた検証設計が必要になります。

株式会社Grillが2025年4月〜2026年3月に受けた新規相談は48社でした(BtoB SaaS・EC・人材の3業種、N=48社)。このうち初回時点で「何を外に出し、何を社内に残すか」を言語化できていたのは19社です。

残る29社では支援範囲の定義から一緒に着手しています。固まっている企業ほど初月の立ち上がりは速くなります。

第3章 支援契約で動く7つのデジタル資産|「誰の名義に貯まるか」で支援の価値は変わる

第3章 支援契約で動く7つのデジタル資産|「誰の名義に貯まるか」で支援の価値は変わる

デジタルマーケティング支援の施策で生まれる成果は、必ず何らかの資産として蓄積されます。問題は、その資産が自社の名義に貯まるのか、支援会社の環境に貯まるのかが契約時に決まる点です。ここでは動く資産を7つに分解し、名義と扱い方を整理します。

3-1. 資産①計測環境/②広告アカウント/③顧客データ|名義が支援会社側になりやすい3つ

支援の初期に作られる資産のうち、名義が外部側になりやすいのが次の3つです。いずれも戦略を見直すときの判断根拠になるため、名義の置き方が後の選択肢を左右します。

①計測環境(GA4・GTM・CV定義)は、支援会社のGoogleアカウントで作成すると管理権限が外部に置かれます。プロパティごと引き継げれば問題ありませんが、共通コンテナに相乗りしている場合は過去データを持ち出せず、計測が振り出しに戻ります。

②広告アカウントは、支援会社の管理アカウント配下に開設されるのが一般的です。運用は問題なく回りますが、学習データと入札履歴はアカウントを移管しない限り引き継げません。乗り換え時に運用の成果が一時的に落ちる主因です。

③顧客データは、MA・CRM・CDPに蓄積されます。支援会社が契約しているツールに入っている場合、契約終了と同時にアクセスできません。エクスポート形式と設定情報まで持ち出せるかを事前に確認してください。

株式会社Grillが2025年度に他社から引き継いだ広告アカウント(EC・不動産・人材の3業種、N=21件)のうち、広告主名義で開設されていたのは12件でした。残る9件は代理店名義のため、過去の配信履歴と学習データを引き継げず、キャンペーンの再構築から着手しています。

3-2. 資産④サイト・CMS/⑤検索資産/⑥SNSアカウント/⑦クリエイティブ原本の帰属

残る4つは制作を伴う施策で発生する資産で、著作権とライセンスの扱いが論点になります。

  • ④サイト・CMS:ドメイン登録者、サーバー契約、CMSライセンスの名義を確認します。独自CMSの場合、契約終了後に改修できなくなることがあります。
  • ⑤検索資産:公開した記事と獲得した被リンクです。著作権が支援会社に留保されていると、契約終了時に削除を求められることがあります。SEOの成果は積み上げ型のため、影響が大きい項目です。
  • ⑥SNSアカウント:管理者権限(オーナー権限)が自社にあるかを見ます。運用代行では担当者権限のみを付与し、オーナーは自社に残すのが安全な形です。
  • ⑦クリエイティブ原本:バナー・動画・LPの元データです。編集可能な元データが残らないと、軽微な修正のたびに外注が発生します。二次利用の範囲も併せて確認します。

3-3. 支援が終わった瞬間に何も残らなくなる3つの契約条項

資産が引き継げなくなる原因は、多くの場合3つの条項に集約されます。契約書のドラフト段階で確認しておけば、どれも交渉可能な項目です

  1. アカウント返還の定めがない:終了時の扱いが書かれていないと、返還は任意対応になります。「契約終了日から30日以内に、広告アカウント・計測プロパティの管理権限を委託者へ移管する」といった条文を追加します。
  2. 成果物の著作権が支援会社に留保される:「著作権は受託者に帰属する」とあると、記事もクリエイティブも継続利用の可否が相手次第です。費用を払って制作したものは、検収完了時に委託者へ移転する形が落としどころです。
  3. ツールが支援会社の契約に相乗りしている:ヒートマップ・MA・順位計測が支援会社の法人契約なら、終了でデータごと消えます。自社契約に切り替えられるかを確認します。

3-4. 契約前に確認するデジタル資産オーナーシップのチェックリスト9項目

7つの資産に終了時の手順を加えた9項目です。提案依頼の段階で、そのまま質問リストとして使えます。

#確認項目望ましい状態
1計測環境(GA4・GTM)の管理権限自社アカウントが所有者。支援会社は編集権限で参加
2広告アカウントの名義広告主名義で開設。支援会社は管理権限で接続
3顧客データの保管先自社契約のツールに格納。エクスポート可
4ドメイン・サーバー・CMSの名義すべて自社名義。ライセンスも自社保有
5記事・コンテンツの著作権検収完了時に自社へ移転
6SNSアカウントのオーナー権限自社が保持。支援会社は運用権限のみ
7クリエイティブの元データ編集可能な形式で納品。二次利用の範囲を明記
8契約終了時の返還手順と期限移管の対象・期限・担当を条文化
9データのエクスポート形式CSV等の汎用形式。設定情報も出力可能

9項目すべてを自社側へ寄せる必要はありません。運用効率の観点から支援会社側に置いたほうがよい資産もあります。

重要なのは、どれを外に置いているかを把握して契約することです。把握していれば、乗り換えや内製化の検討時に失うものと持ち出せるものを先に計算できます。

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第4章 支援終了時に自社へ残すもの|契約終了・乗り換え時の資産引き渡しの実務

第4章 支援終了時に自社へ残すもの|契約終了・乗り換え時の資産引き渡しの実務

支援の価値は、契約が続いている間だけでなく、終わった後に何が残るかで決まります。第3章で分解した7つの資産を、契約終了と乗り換えの実務に落とし込みます。内製化へ移す場合も手順は同じです。ここでの判断は、次の支援会社の選び方にもそのまま効いてきます。

4-1. 乗り換え時に引き継げるもの・引き継げないものの判定表

第3章の7資産に照らすと、乗り換え時の引き継ぎ可否は事前に判定できます。

資産引き継ぎの可否補足
計測環境(GA4)自社名義なら可支援会社名義の場合、過去データごと失う
広告アカウント名義次第学習データは移管できれば維持、再開設なら消失
顧客データ契約次第エクスポート可否と形式を事前確認
サイト・CMS自社名義なら可独自CMSは移行費用が発生
検索資産(記事・被リンク)著作権次第移転済みなら維持、留保なら削除リスク
SNSアカウントオーナー権限次第オーナーが自社なら影響なし
クリエイティブ原本納品形式次第元データがなければ再制作

引き継げない資産が3つ以上ある場合は、乗り換えより先に現在の支援会社と名義の整理を交渉するほうが損失は小さくなります。BtoBのように受注までが長い事業では、成果の空白が四半期の着地に響くためです。移管の実績がある会社ほど、この交渉には応じます。

4-2. 解約を伝える30日前から動かす引き渡しの手順

引き渡しは、解約通知の後ではなく前から準備します。移管の実績が多い会社ほど、この段取りには慣れています。通知後は相手の協力度が読めないため、交渉できるうちに手順を固めるのが実務的です。ここを詰めておくと、次の支援会社との戦略の立ち上げも速くなります。

  1. 資産の棚卸し(30日前):第3章のチェックリスト9項目で、現在の名義と保管先を一覧化します。
  2. 移管方式の合意(25日前):アカウントは移管か再開設か、データはどの形式で出すかを書面で確認します。
  3. ドキュメントの請求(20日前):キャンペーン構造の意図、除外設定の根拠、記事のキーワード設計を文書で受け取ります。
  4. 実移管と検収(10日前〜終了日):権限の付け替えを実施し、過去データが閲覧できるかを自社側で確認します。

移管の合意時に見落とされやすいのが、レポートの生データです。BIツール上のダッシュボードは移管できないことが多いため、元になるスプレッドシートやCSVを月次でもらう運用に切り替えておくと、後から履歴を再構築できます。

4-3. 引き継ぎ期間に生じる成果の空白と、影響を小さくする進め方

引き継げない資産が多い状態で乗り換えると、新しい支援会社の初動が再構築から始まります。この期間はおよそ1〜2か月あり、その間の成果の落ち込みは乗り換えのコストとして見込んでおく必要があります。

影響を小さくする方法は2つあります。1つは既存の運用を止めずに1〜2か月の並走期間を設けること、もう1つは広告アカウントのように学習データを持つ資産から先に移管することです。

並走の費用は発生しますが、獲得の空白を作るコストのほうが大きくなります

第5章 計測からLTVまで|デジタルマーケティング支援に依頼できる5レイヤーの支援内容

第5章 計測からLTVまで|デジタルマーケティング支援に依頼できる5レイヤーの支援内容

依頼できる業務を手法別に並べると数十項目になりますが、実際には成果が積み上がる順序があります。支援内容を5つのレイヤーに分け、戦略上どこから着手すべきかを整理します。

5-1. レイヤー1 計測・データ基盤|GA4設計・CV定義・タグ管理・データ連携

最下層にあるのが、判断材料をつくるレイヤーです。GA4のプロパティ設計、コンバージョンの定義、GTMによるタグ管理、広告媒体とCRMのデータ連携、オフラインCVのインポートが含まれます。

このレイヤーは成果が数字として見えにくく、後回しにされがちです。しかしCV定義が受注と一致していない状態では、以降のすべての判断が誤ったデータの上で行われます

フォーム送信を一律にCVとして計測している事業で、実際の受注が電話に偏っていたという食い違いは珍しくありません。

5-2. レイヤー2 戦略・KPI設計|市場調査・ターゲット設計・チャネル配分・KPIツリー

判断材料が揃ったうえで、どこに予算を置くかを決めるレイヤーです。3C・競合の分析、ペルソナ設計、チャネル戦略の立案、KGIからKPIへの分解が含まれます。

品質はKPIツリーの粒度に表れます。「問い合わせ件数」で止まるツリーと「流入数×CVR×商談化率×受注率」まで分解されたツリーでは、施策が停滞したときの原因特定にかかる時間が変わります。

戦略立案の実績を前面に出すコンサルティング主体の支援会社は、ここが主戦場です。

5-3. レイヤー3 集客実行|SEO・広告運用・SNS運用・コンテンツ制作

実行のレイヤーで、支援会社の数が最も多く、実績の比較もしやすい領域です。検索流入を伸ばすSEO、即効性のある広告運用、接点を増やすSNS運用、それらを支えるコンテンツ制作が含まれます。

SEOは記事の量産ではなく、キーワードの優先度設計から始めると投資対効果が安定します。狙う語の選び方は「SEO対策で効果の出るキーワード選定のやり方」で判断基準を確認できます。

SNS側の運用を外部に出す場合の費用感や体制は「SNS広告の運用代行に強いおすすめ代理店20選」が参考になります。

店舗や拠点を持つ事業では、Googleマップ経由の流入も集客実行に含まれます。費用の目安は「MEO対策の費用相場はいくら?」で確認してください。

5-4. レイヤー4 コンバージョン改善|LPO・EFO・サイト改修・A/Bテスト

集めた流入を成約へ変換するレイヤーです。LPの最適化、フォーム項目の削減、サイト構造の改修、A/Bテストの設計と実行が含まれます。

広告費を増やさず獲得件数を伸ばせるため、投資対効果が読みやすい領域です。テストの本数を積み上げられる体制と実績があるかで結果が変わります。具体的な打ち手は「LPOでCVRを改善する効果的な施策10選」にまとめています。

5-5. レイヤー5 顧客育成とLTV向上|MA運用・メール施策・CRM連携・リピート設計

獲得後の関係を設計するレイヤーです。MAのシナリオ設計とスコアリング運用、メール・LINE施策、インサイドセールスとの連携、リピート設計が含まれます。

BtoBでは商談化率と受注率、ECではリピート率とLTVが指標です。獲得単価の改善が頭打ちの事業では、このレイヤーの施策が次の成果を生む余地になります。

5-6. レイヤー1を飛ばして集客だけ発注すると成果が出ない構造的な理由

発注が集中するのはレイヤー3です。課題が「問い合わせが少ない」という形で表面化するため、集客の施策から入るのは自然な判断に見えます。

問題は、レイヤー1が未整備のまま集客量を増やすと施策の良し悪しを判定できない点です。獲得件数が増えても受注につながる質を判別できず、翌月の予算配分の根拠が作れません。広告の学習も誤ったCVシグナルで進むため、配信の最適化が的を外します。

株式会社Grillは支援開始時に計測環境の点検を行っています(不動産・人材・BtoB SaaSの3業種、2025年1月〜12月、N=17社)。CV定義が実際の受注と一致していたのは、17社中6社でした。残る11社では電話経由や資料請求後の商談が計測から漏れ、広告の評価が実態とずれていました。

戦略としては、レイヤー1の点検を最初の2〜4週間で終わらせ、そのうえでレイヤー3以降の施策を動かす順序が現実的です。計測の整備だけを先にスポットで依頼し、運用は既存の体制で続ける分け方もできます。BtoBでは、営業側の受注データと接続してから集客に進むと手戻りが減ります。

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第6章 デジタルマーケティング支援会社おすすめ25選|支援の起点別に比較

第6章 デジタルマーケティング支援会社おすすめ25選|支援の起点別に比較

ここまで整理した「支援の起点」と「5レイヤー」を軸に、25社を比較します。掲載企業はすべて公式サイトの会社概要・事業内容・実績を実読し、デジタルマーケティング支援を事業として掲げていることを確認して選定しました

公式サイト上で料金を公開している会社はないため、比較表には費用の考え方を記載しています。各社の実績と選び方の判断軸は、第12章で質問リストとして整理します。

6-1. 25社の比較一覧表|支援の起点・得意レイヤー・向いている企業規模・費用の考え方

会社名支援の起点得意レイヤー向いている企業規模費用の考え方
株式会社Grill集客実行(広告・SEO・SNS)L1〜L4スタートアップ〜大手広告運用は最低出稿10万円〜/手数料10%〜、SEO・MEO等は月額数万円〜
株式会社電通デジタル戦略・データL1・L2・L5大手・エンタープライズ要問い合わせ
株式会社サイバーエージェント集客実行(広告)L3中堅〜大手要問い合わせ(広告運用手数料は業界標準20%)
株式会社Hakuhodo DY ONE戦略・データL2・L3中堅〜大手要問い合わせ
トランスコスモス株式会社実行代行・BPOL3・L5中堅〜大手要問い合わせ
株式会社オプト戦略・データL2・L3中堅〜大手要問い合わせ
株式会社セプテーニ集客実行(広告)L3中堅〜大手要問い合わせ(広告運用手数料は業界標準20%)
株式会社アドウェイズ集客実行(広告)L3中堅〜大手要問い合わせ
株式会社D2C戦略・データL2・L3中堅〜大手要問い合わせ
ソウルドアウト株式会社集客実行(広告)L2・L3中小・地方企業要問い合わせ
株式会社メディックス集客実行(広告)L3・L5中小〜中堅要問い合わせ
株式会社メンバーズ内製化・体制構築L2・L3中堅〜大手要問い合わせ(常駐体制の人数単位)
ナイル株式会社集客実行(SEO)L3中小〜大手要問い合わせ
株式会社ウィルゲート集客実行(SEO)L3中小〜中堅要問い合わせ
株式会社THE MOLTS集客実行(横断)L2〜L4中小〜中堅要問い合わせ
株式会社PLAN-B集客実行(SEO・広告)L3・L4中小〜中堅要問い合わせ
株式会社デジタルアイデンティティ集客実行(横断)L2〜L4中小〜中堅要問い合わせ
株式会社LIG制作・サイトL3・L4中小〜中堅要問い合わせ
株式会社ホットリンク集客実行(SNS)L2・L3中堅〜大手要問い合わせ
テテマーチ株式会社集客実行(SNS)L3中小〜中堅要問い合わせ
株式会社ガイアックス集客実行(SNS)L3中小〜中堅要問い合わせ
株式会社Faber Companyツール導入・分析L1・L3中小〜大手要問い合わせ(ツール利用料+支援費)
株式会社CINCツール導入・分析L1・L2中堅〜大手要問い合わせ(ツール利用料+支援費)
株式会社マクロミル調査・データL2・L5中堅〜大手要問い合わせ(調査案件ごとの見積)
アンダーワークス株式会社計測・データ基盤L1・L2中堅〜大手要問い合わせ

6-2. 株式会社Grill|計測設計から広告・SEO・SNSの実行までを自社名義の資産として積み上げる支援

株式会社Grill

【1つのレイヤーだけの依頼から、チャネル横断の運用まで規模を変えて任せたい企業へ】

株式会社Grillのデジタルマーケティング支援は、GA4とコンバージョン定義の点検から始まります。第5章のレイヤー1にあたる計測の土台を整えたうえで、リスティング広告・Meta広告・TikTok広告の運用、SEOのキーワード設計と記事制作、SNSアカウントの運用までを同一チームで担当します。

広告とSEOで担当会社が分かれると、どちらの施策が受注に効いたかを判定できません。チャネルをまたいだ評価軸を1本に揃える体制を組み、実行後はLPの改善まで続けて手を入れます。

第3章で述べたデジタル資産についても、広告アカウントとGA4は広告主名義での開設を原則としています。EC・美容クリニック・不動産・BtoB SaaS・人材といった業種で支援実績があり、月額10万円台の予算から数千万円規模の運用まで体制の人数を変えて対応します

施策の履歴と設定意図を文書で残すため、内製化へ移す場合も判断の根拠が自社側に残ります。

公式サイト上に料金表は掲載していませんが、問い合わせ時に提示している条件は次のとおりです。広告運用は手数料10%〜・最低出稿10万円〜、SEOやMEOなど広告運用以外の支援は月額数万円〜

業界標準の手数料20%に対して半額の水準で、内製化の途中で1レイヤーだけ切り出す形にも対応します。AIと自動化ツールで定型作業を減らした分を検証と記録に充てているため、判断材料が自社側に溜まる速度が上がります。

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【無料】Grillにマーケ方針を無料相談
会社名株式会社Grill
所在地東京都渋谷区東3丁目22−14 グランファースト恵比寿 5階
公式サイトhttps://grill.co.jp/

6-3. 株式会社電通デジタル

株式会社電通デジタル

【複数ベンダーの調整工数を減らしたい大手企業向け】

株式会社電通デジタルは、データ・AI、デジタル広告、顧客体験戦略など9つのサービス領域を持つ総合支援会社です。コンサルティングによる戦略設計からデータ基盤の構築、広告の実行までを一社で受けられます。

課題の整理から入るコンサルティングの比重が高く、CDP構築や顧客データ統合など、施策の前段にある基盤づくりの実績が中心です。大手向けのコンサルティング案件が多い点も特徴です。

会社名株式会社電通デジタル
所在地東京都港区
公式サイトhttps://www.dentsudigital.co.jp/

6-4. 株式会社サイバーエージェント

株式会社サイバーエージェント

【月額数百万円以上の出稿規模で検討候補に入る】

株式会社サイバーエージェントは、インターネット広告事業を主要事業として掲げる国内最大規模のグループ企業です。広告運用とクリエイティブ制作を内製で抱え、動画・静止画の量産と検証を高速に回せる体制を持ちます

自社メディアの運用で培ったデータ活用の実績があり、大規模予算の認知から獲得までを一本の戦略として設計できます。

会社名株式会社サイバーエージェント
所在地東京都渋谷区宇田川町40番1号
公式サイトhttps://www.cyberagent.co.jp/

6-5. 株式会社Hakuhodo DY ONE

株式会社Hakuhodo DY ONE

【既存の広告投資を再配分したいフェーズに】

株式会社Hakuhodo DY ONEは、データ・テクノロジー、マーケティング・コミュニケーション、トランスフォーメーションの3領域を持つ支援会社です。旧アイレップなどグループ各社の機能を統合し、検索広告からマス連動までを一貫設計した実績があります。

なお比較記事では旧社名で掲載されている場合がありますが、現在の商号は本社名義に統一されています。

会社名株式会社Hakuhodo DY ONE
所在地東京都港区
公式サイトhttps://www.hakuhodody-one.co.jp/

6-6. トランスコスモス株式会社

トランスコスモス株式会社

【問い合わせ後の対応まで含めて外に出したい企業へ】

トランスコスモス株式会社は、デジタルマーケティングを独立カテゴリとして掲げ、Webマーケティング、SEO・MEO、SNS運用を提供しています。BPOを本業に持つため、運用の実行人員を大量に確保できる点が他社との違いです

複数拠点・多店舗の運用を標準化した実績があり、オンラインとオフラインをまたぐデータの課題にも対応できます。

会社名トランスコスモス株式会社
所在地東京都渋谷区
公式サイトhttps://www.trans-cosmos.co.jp/

6-7. 株式会社オプト

株式会社オプト

【実行を任せながら社内にノウハウを残したい企業へ】

株式会社オプトは、Business・Data・Communication・Customerの4領域で事業を構成しています。Business領域にインハウス支援とマーケティングコンサルティングを明記し、内製化を見据えた伴走と、その実績を相談できます

広告運用の実績に加えてデータ基盤とマーケティングDXの領域を持つため、移行を前提とした契約設計を組み立てやすい支援会社です。

会社名株式会社オプト
所在地東京都千代田区四番町6
公式サイトhttps://www.opt.ne.jp/

6-8. 株式会社セプテーニ

株式会社セプテーニ

【継続的な広告運用を長期で任せたい企業へ】

株式会社セプテーニは、統合マーケティング、データ、教育・育成の3つを軸に事業を展開しています。デジタル広告の運用実績を積みつつ、支援会社側の人材育成に投資している点が特徴です。

担当者のスキルにばらつきが出やすい領域のため、育成の仕組みは運用品質の安定につながります。

会社名株式会社セプテーニ
所在地東京都新宿区西新宿8-17-1
公式サイトhttps://www.septeni.co.jp/

6-9. 株式会社アドウェイズ

株式会社アドウェイズ

【アプリ事業・ゲーム領域のプロモーションに】

株式会社アドウェイズは、インターネット広告事業を軸に、マーケティング戦略の立案、広告代理業、アドプラットフォームの開発提供を行い、アフィリエイトやアプリ広告で実績を重ねています。

自社でプラットフォームを開発しているため、媒体の仕様変更への対応や独自の配信面を使った施策を組みやすい点が強みです。

会社名株式会社アドウェイズ
所在地東京都新宿区
公式サイトhttps://www.adways.net/

6-10. 株式会社D2C

株式会社D2C

【データ起点でセグメントを切り分けたい案件に】

株式会社D2Cは、Marketing Products・Agency・Creativeの3機能を持つデータマーケティングカンパニーで、通信キャリア系のデータを使ったターゲティング設計の実績が特色です

クリエイティブの制作機能を社内に持つため、データに基づく訴求の検証を一社で回せます。

会社名株式会社D2C
所在地東京都中央区
公式サイトhttps://www.d2c.co.jp/

6-11. ソウルドアウト株式会社

ソウルドアウト株式会社

【マーケティング担当が1〜2名の企業でも進めやすい】

ソウルドアウト株式会社は、マーケティング、ソフトウエア、DX、メディアの4カンパニー体制で、地域企業・中小企業への伴走を掲げています。全国に拠点を持ち、大手代理店が対応しにくい予算規模の実績があります

広告運用を起点に、業務のデジタル化やSaaS導入まで含めた施策を相談できます。

会社名ソウルドアウト株式会社
所在地東京都文京区
公式サイトhttps://www.sold-out.co.jp/

6-12. 株式会社メディックス

株式会社メディックス

【運用とデータ活用を同時に進めたい中堅企業へ】

株式会社メディックスは、広告・プロモーション、クリエイティブ、データ活用を軸に、BtoCとBtoB双方を支援しています。業種に偏らず、課題に応じて施策を組み替えてきた実績があります。

広告運用に加えMAやCRMの活用支援まで対応でき、獲得後のフォローを含む戦略を相談できます。

会社名株式会社メディックス
所在地東京都千代田区神田神保町1-105
公式サイトhttps://www.medix-inc.co.jp/

6-13. 株式会社メンバーズ

株式会社メンバーズ

【内製化を明確な目標に置いている企業と相性がよい】

株式会社メンバーズは、顧客企業の内製実行力を高めることを掲げるデジタル支援パートナーです。専任チームが継続的に伴走し、運用の実務と並行して社内の体制づくりという課題に取り組みます。

社内の一員に近い形で関与するため、ノウハウが自社に残りやすく、内製化支援の実績も公開しています

会社名株式会社メンバーズ
所在地東京都中央区晴海1-8-10
公式サイトhttps://www.members.co.jp/

6-14. ナイル株式会社

ナイル株式会社

【検索流入を主軸に据えたい事業に】

ナイル株式会社は、事業のひとつにDX&マーケティングを掲げ、SEOコンサルティングとコンテンツマーケティングを提供しています。自社メディアの運用実績を支援に転用している点が特徴です

キーワード設計から記事の品質管理まで任せられ、SEOを起点に広告やサイト改善を組み合わせる戦略にも対応します。

会社名ナイル株式会社
所在地東京都品川区東五反田1-24-2
公式サイトhttps://nyle.co.jp/

6-15. 株式会社ウィルゲート

株式会社ウィルゲート

【記事本数を増やしたい段階の企業へ】

株式会社ウィルゲートは、コンテンツマーケティング事業でSEO起点のWeb集客を支援しています。記事の企画から制作、公開後の改善までを回す体制と実績を持ちます。

SEOの課題を診断したうえで、制作と運用のどちらに人を割くべきかまで伴走して決められます。編集体制づくりの実績もあります。

会社名株式会社ウィルゲート
所在地東京都港区南青山3-8-38
公式サイトhttps://www.willgate.co.jp/

6-16. 株式会社THE MOLTS

株式会社THE MOLTS

【マーケティング組織を立ち上げるフェーズの企業へ】

株式会社THE MOLTSは、自らをデジタルマーケティングカンパニーと位置づけ、コンテンツ、SEO、広告運用、データの分析、組織開発を扱っています。施策の実行だけでなく、戦略設計と社内の体制づくりまで踏み込んだ実績が特徴です

事業の課題から逆算して戦略を設計するため、「何をやるべきか」が固まっていない段階から相談できます。

会社名株式会社THE MOLTS
所在地東京都目黒区平町2-13-5
公式サイトhttps://moltsinc.co.jp/

6-17. 株式会社PLAN-B

株式会社PLAN-B

【検索と広告を横断して予算配分を見直したい企業へ】

株式会社PLAN-Bは、デジタルマーケティング事業とマーケティングDX事業を柱に、SEOと広告運用の双方を提供し、関西圏の企業への支援実績を持ちます。

自社でSEOツールを開発しており、分析環境と伴走を組み合わせて提供できます

会社名株式会社PLAN-B
所在地東京都品川区東五反田2-5-9(大阪本社:大阪市西区新町1-28-3)
公式サイトhttps://www.plan-b.co.jp/

6-18. 株式会社デジタルアイデンティティ

株式会社デジタルアイデンティティ

【課題が複数レイヤーに散らばり、窓口を1本にしたい企業へ】

株式会社デジタルアイデンティティは、広告、SEO、制作、マーケティングDX、コンテンツ、WEB解析、SNS・PRの7領域を持つ支援会社です。レイヤーをまたいだ戦略と施策を一社で組み立てた実績があります

WEB解析の機能を持つため、計測の整備と集客の施策を並行して進められます。

会社名株式会社デジタルアイデンティティ
所在地東京都渋谷区
公式サイトhttps://digitalidentity.co.jp/

6-19. 株式会社LIG

株式会社LIG

【情報設計から作り直したいサイトを抱えている企業へ】

株式会社LIGは、Web制作を主軸としながら、マーケティング支援とDX支援を提供しています。サイトの設計・制作の実績が豊富で、制作起点でデジタルマーケティングを立て直せます

制作後の運用まで伴走するため、公開して終わりにならない進め方ができます。

会社名株式会社LIG
所在地東京都台東区小島2-20-11
公式サイトhttps://liginc.co.jp/

6-20. 株式会社ホットリンク

株式会社ホットリンク

【広告の出稿量に依存しない需要づくりを考える企業へ】

株式会社ホットリンクは、SNSを起点としたデジタルマーケティングファームを掲げています。ソーシャルデータの分析を基盤に、口コミを増やす戦略を設計する点が他社との違いです

指名検索や第三者の言及を増やす施策の実績があり、そうした商材で選択肢になります。

会社名株式会社ホットリンク
所在地東京都千代田区富士見1-3-11
公式サイトhttps://www.hottolink.co.jp/

6-21. テテマーチ株式会社

テテマーチ株式会社

【BtoC商材で認知獲得を強化したいフェーズに】

テテマーチ株式会社は、SNS運用支援、SNS広告、インフルエンサー施策、Web制作とデータの分析を提供しています。投稿の制作から広告配信までを一括で受けられます。

アカウントの運用代行と広告の連動を同じ窓口で進めてきた実績が、実務上の利点です

会社名テテマーチ株式会社
所在地東京都目黒区目黒1-24-12
公式サイトhttps://tetemarche.co.jp/

6-22. 株式会社ガイアックス

株式会社ガイアックス

【ブランドの熱量をコミュニティで育てたい企業へ】

株式会社ガイアックスは、ソーシャルメディアマーケティング支援を掲げ、SNSアカウントの運用、コミュニティ運用、炎上対策までを扱い、長期にわたりSNS領域で実績を積んでいます。

投稿の運用だけでなく、ユーザー同士の交流を設計する施策に知見がある点が特徴です

会社名株式会社ガイアックス
所在地東京都千代田区平河町2-5-3
公式サイトhttps://gaiax.co.jp/

6-23. 株式会社Faber Company

株式会社Faber Company

【社内に担当者がいて、判断の材料と型が足りない企業へ】

株式会社Faber Companyは、ミエルカSEO、ミエルカGEO、ヒートマップといったツールを開発・提供し、あわせて人による伴走を行っています。分析環境を整えつつ、使いこなす部分を支援でカバーした実績があります

AI検索への対応を含む検索流入の戦略も相談でき、内製化の途中段階と相性があります。

会社名株式会社Faber Company
所在地東京都港区虎ノ門4-1-1
公式サイトhttps://www.fabercompany.co.jp/

6-24. 株式会社CINC

株式会社CINC

【競合の動向を定量的に把握してから戦略を組みたい企業へ】

株式会社CINCは、KeywordmapやAIsearchmapといった分析ツールを開発・提供し、SEOとAI検索最適化のコンサルティングを行っています。データの収集と解析を自社で行う点が、戦略提案と実績の裏付けです

ツールと支援の両方を受けられるため、分析の内製化にも進みやすい構造です。

会社名株式会社CINC
所在地東京都港区
公式サイトhttps://www.cinc-j.co.jp/

6-25. 株式会社マクロミル

株式会社マクロミル

【戦略の前提を調査データで固めたい企業へ】

株式会社マクロミルは、マーケティングリサーチを基盤に、デジタル&データマーケティングとマーケティングプロモーションを展開しています。定量調査の設計と実査を自社で行える点と、その実績が他の支援会社との違いです

ターゲットの実態を調査で確かめてから戦略を組む進め方や、広告の効果測定を第三者調査で補強する使い方に適しています。

会社名株式会社マクロミル
所在地東京都港区港南2-16-1
公式サイトhttps://www.macromill.com/

6-26. アンダーワークス株式会社

アンダーワークス株式会社

【ツールが乱立してデータが分断している企業へ】

アンダーワークス株式会社は、戦略立案、Web基盤、MA、データ活用基盤、ガバナンス設計を支援領域としています。マーケティングテクノロジーの選定と導入で実績を積み、施策より基盤側に軸足があります

第3章の資産の管理体系を含め、運用ルールごと設計したい企業の相談先になります。

会社名アンダーワークス株式会社
所在地東京都港区虎ノ門3-19-13
公式サイトhttps://www.underworks.co.jp/

第7章 レイヤー別に見るデジタルマーケティング支援の費用相場と予算配分

第7章 レイヤー別に見るデジタルマーケティング支援の費用相場と予算配分

第1章で示したとおり、費用を公開している支援会社はありません。ここでは施策名ではなく第5章の5レイヤーに紐づけて月額のレンジを示し、予算帯ごとにどこまで外に出せるかを整理します。

7-1. 5レイヤー別の月額レンジ|計測基盤・戦略設計・集客実行・CV改善・LTV向上

レイヤーごとに費用の性質が異なります。計測基盤は初期に工数が集中し、集客実行の施策は広告費に連動しやすく、LTV向上はツール利用料が乗ります。

レイヤー月額レンジの目安費用が変動する要因
L1 計測・データ基盤10万〜50万円(初期構築は別途20万〜100万円)計測対象の数、システム連携の有無
L2 戦略・KPI設計20万〜80万円調査範囲、関与するコンサルティング人員の稼働
L3 集客実行20万〜100万円+広告費媒体数、記事本数、広告費に対する手数料率
L4 コンバージョン改善15万〜60万円対象LPの本数、テストの実施頻度
L5 顧客育成・LTV向上20万〜70万円+ツール利用料シナリオ数、配信頻度、MAの契約プラン

広告運用の手数料は広告費の20%が業界標準で、月額広告費30万円なら6万円、100万円なら20万円が運用費として乗ります

施策別の内訳を確認したい場合は、「SEO対策の費用相場はいくら?」「リスティング広告の費用相場はいくら?」に個別の相場をまとめています。

7-2. 月額30万円・60万円・120万円で組める支援範囲のシミュレーション

同じ予算でも、どのレイヤーに配分するかで到達点が変わります。BtoBとBtoCで優先レイヤーも変わるため、3つの予算帯で現実的な組み方を示します。

月額予算外に出せる範囲自社に残る作業到達の目安
30万円L1の点検+L3の1チャネル(広告運用またはSEO)記事の確認、社内調整、レポートの読み込み計測が整い、1チャネルの獲得単価が判断できる
60万円L1+L2+L3の2チャネル意思決定、コンテンツの監修チャネル間の予算配分を根拠を持って決められる
120万円L1〜L4を横断、A/Bテストを継続意思決定と社内展開のみ獲得件数と成約率の両方を同時に改善できる

予算が30万円の段階でL1〜L5すべてを薄く外に出すと、どのレイヤーの施策も中途半端になります。BtoBのように検討期間が長い商材ほど、戦略上の優先順位を決めてレイヤーを絞るほうが成果は出ます。

7-3. 見積書で「含まれない作業」になりやすい5項目

各社の見積を比較する際、金額差の多くは含有範囲の違いから生まれます。次の5項目は、明記されていないと後から追加費用になりやすい部分です

  1. 計測環境の改修:タグの追加実装やCV定義の変更が、運用費と別枠のことがあります。
  2. レポートの追加集計:定型レポート以外の切り口は、都度見積になる場合があります。
  3. クリエイティブの追加本数:月あたりの制作本数に上限があり、超過分が追加費用になります。
  4. ツールの利用料:ヒートマップやMAの月額が、支援費用に含まれるかで数万円の差が出ます。
  5. 他ベンダーとの連携工数:既存の制作会社や代理店との調整が、運用範囲外とされることがあります。

見積を比較するときは、①対象レイヤー ②レポートの頻度と粒度 ③クリエイティブや記事の修正回数 の3条件を同じ前提で揃えてから提示してもらってください。この3つを揃えるだけで、各社の金額差の理由がほぼ説明できるようになります。

7-4. 手数料連動型と月額固定型|デジタルマーケティング支援で費用構造が変わる分岐点

デジタルマーケティング支援では、広告費連動の手数料型と、工数ベースの月額固定型が混在します。どちらが有利かは、広告費の規模と、広告以外のレイヤーをどれだけ含めるかで決まります。

広告費が月100万円を超える規模では、手数料20%だと20万円が運用費になります。同じ作業量で月額固定30万円の会社と比べると、広告費が増えるほど連動型が不利になります。逆に広告費が月10万〜30万円の段階では、固定型は割高になりやすく、連動型のほうが始めやすい構造です。

選び方の軸は「広告費を今後増やす戦略があるか」という点です。増やす前提なら、増額時の手数料率が逓減する契約かを確認します。

広告以外のレイヤーを含める場合は、広告費に連動しない工数分を別建てで見積もってもらうと、後の増減で揉めません。

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第8章 支援開始から90日で見る評価指標|デジタルマーケティングの成果判定タイムライン

第8章 支援開始から90日で見る評価指標|デジタルマーケティングの成果判定タイムライン

「成果が出るまで半年」という説明は間違いではありませんが、半年間なにも判断しないという意味ではありません。最初の90日を3つの期間に割り、期間ごとに見る指標を決めておくと、契約の継続可否を感覚ではなく事実で判断できます。

8-1. 0〜30日で見るのは成果ではなく「計測と情報の受け渡し」の完了度

初月に獲得件数や順位を見ても、判断に足るデータは溜まりません。この期間に確認するのは、以降の戦略を支える土台が整ったかどうかです。

  • 計測環境の点検が完了し、CV定義が実際の受注プロセスと一致しているか
  • 広告アカウント・GA4・CMSの権限付与が完了し、双方が同じ数字を見られる状態か
  • 過去の施策履歴と失敗事例が支援会社へ渡り、同じ施策の再試行を避けられる状態か
  • 週次または隔週の定例が設定され、決裁者が参加するリズムが決まっているか

この4点が30日で終わらない場合、遅れという課題の原因が支援会社側か自社側かを切り分けます。自社側の権限付与やデータ提供が滞っているケースが多く、その場合は支援会社を変えても結果は同じです

8-2. 31〜60日で見る先行指標|検証本数・改善リードタイム・仮説の外し方

2か月目に見るのは、成果そのものではなく成果を生む活動量です。デジタル領域では、検証の回数が結果の質を決めます

検証本数は、広告クリエイティブの入れ替え数、LPのテスト数、記事の公開本数で測ります。改善リードタイムは、課題を発見してから施策に反映されるまでの日数です。2週間を超えるなら、月次でしか手が入っていない状態を疑ってください。

もう一つの観点が、仮説の外し方です。外れた仮説の原因を言語化できる支援会社のほうが、3か月目以降の伸びは安定します。

戦略の修正実績として、レポートに「外れた施策とその解釈」が書かれているかを見てください。広告側の指標の見方は「リスティング広告の分析方法を完全解説」で整理しています。

8-3. 61〜90日で見る中間成果|チャネル別の獲得単価と、判断に足るデータ量が揃ったか

3か月目に初めて、チャネル別の獲得単価を評価対象にします。見るべきは単価の絶対値ではなく、戦略を見直せるだけの母数が揃ったかどうかです。

コンバージョンが月10件未満のチャネルでは、単価の増減は誤差に収まります。この段階では予算配分の戦略を仮判断にとどめ、母数の少ないチャネルは検証を続けます。SEOのように成果が遅れて出る施策は、順位と流入の推移を先行指標にします。

8-4. 90日で契約を見直すべき兆候と、継続したほうがよい兆候

90日時点で数字が動いていないこと自体は、打ち切りの理由になりません。判断は、活動の中身で分けます。

継続したほうがよい兆候:計測の整備に想定以上の時間がかかったが、土台は完成している。同じ規模帯の実績に照らして、立ち上がりが遅れているだけと説明できる。検証本数は積み上がっており、外れた仮説の解釈も共有されている。SEOなど遅効性の施策が主軸で、先行指標は改善している。

見直しを検討すべき兆候:検証本数が月1〜2本から増えない。レポートが数値の羅列で、次の施策が書かれていない。担当者が実務を把握せず、回答に毎回持ち帰りが発生する。課題の指摘が毎月同じで、改善が着手されていない。

株式会社Grillが支援したEC・BtoB SaaSの企業(2025年1月〜12月、N=14社)では、90日時点で獲得件数が支援開始前を上回っていたのは9社でした。残る5社のうち4社は計測の作り直しに60日以上を要した案件で、成果の反転は4〜5か月目に現れています。初動で計測に時間がかかること自体は、失敗の兆候ではありません。

第9章 複数ベンダー体制と役割分担|既存パートナーがいる場合の支援の組み替え方

第9章 複数ベンダー体制と役割分担|既存パートナーがいる場合の支援の組み替え方

デジタル領域では、制作会社・広告代理店・SEO会社・ツールベンダーが同時に関わるのが通常です。単独発注を前提にした選び方では現実に合わないため、既存パートナーがいる状態からの組み替え方を整理します。伴走する相手が複数いる前提で読んでください。

9-1. ベンダーが3社以上並走すると崩れる3つのポイント(計測・優先順位・責任の所在)

関与するベンダーが3社を超えると、各社の実績や品質とは別の問題が起きます。崩れるのは次の3点です。

計測:各社がそれぞれタグを実装した結果、コンバージョンが二重に計上される、あるいは片方の施策が計測から漏れるという事故が起きます。GTMのコンテナを1つに統一し、実装権限を1社に集約するのが基本形です

優先順位:各社が自社の領域の施策を提案するため、全体の順序が決まりません。SEO会社は記事本数を、広告代理店は出稿額を、制作会社はサイト改修を推します。どれも正論であるだけに、戦略の優先順位を社内で決められないと同時並行で薄まります。

責任の所在:成果が出なかったときに、各社が「他社の領域が原因」と説明できてしまいます。レイヤーをまたぐ課題ほど、誰の担当でもない状態になります。

株式会社Grillが2025年に引き継いだ製造業の案件では、広告代理店とサイト制作会社がそれぞれコンバージョンタグを設置していたため、問い合わせ1件が2件として計上されていました。獲得単価が実際の半分に見えていた状態で予算を増額しており、計測を統一した時点で見かけの単価が2倍に跳ね上がっています。数字が急に悪化したのではなく、正しい値に戻っただけでした。

9-2. 既存の代理店を残したままデジタルマーケティング支援を追加する場合の役割分担

既存パートナーとの契約を続けながら、別の支援会社を追加するケースはよくあります。この場合、領域で分けるのではなく、レイヤーで分けると衝突が起きにくくなります

たとえば既存の広告代理店にレイヤー3の運用実行を残し、新しい支援会社にレイヤー1の計測とレイヤー2の戦略設計を担わせる形です。既存代理店は評価される側になるため、事前に目的を共有すると関係がこじれません。

同じレイヤーに2社を並べて競わせる形は、短期の数字の取り合いになりやすく推奨できません。広告の実行側をどう位置づけるかは、「運用型広告に特化した代理店の選び方」の分類が判断材料になります。

9-3. 統合と分業のどちらが得か|社内に窓口担当が置けるかで決まる

複数社に分けるか1社にまとめるかは、社内に調整役を置けるかで決まります。各社の施策を横断して優先順位を決められる担当者が1名いるなら、分業のほうが各領域の専門性を活かせます。

その担当者を置けない場合は、レイヤーを横断できる1社に集約したほうが成果は安定します。調整の工数を支援会社側に持たせるため窓口が1本になり、施策ごとの責任の所在も明確になります。判断の基準は費用の総額ではなく、社内で使える時間です

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第10章 内製と外部支援の損益分岐点|デジタルマーケティングを社内に残す判断

第10章 内製と外部支援の損益分岐点|デジタルマーケティングを社内に残す判断

外部支援を使い続けるか、社内に人を置くか。この課題は好みの問題ではなく、金額と時間で試算できます。内製化の判断は、戦略の自由度と固定費のどちらを取るかという選択でもあります。人件費と支援費用を同じ土俵に並べて比較します。

10-1. 内製する場合の実コスト|採用単価・教育期間・ツール費用の合算

内製化のコストは給与だけではありません。BtoBでもBtoCでも、マーケティング担当者を1名採用すると次の項目が積み上がります。

項目金額・期間の目安補足
採用費用150万〜175万円人材紹介経由なら理論年収の30〜35%が相場
人件費(企業負担)年間約600万円年収500万円+法定福利費
教育期間3〜6か月独力で施策を回せるまでの立ち上がり
ツール費用月額3万〜15万円分析ツール、ヒートマップ、順位計測など
属人化リスク金額換算しにくい退職時に設定意図と判断根拠が失われる

合計すると、1年目は800万円前後、2年目以降も年間650万円程度がかかる計算です

10-2. 外部支援を使うメリットとデメリットを工数・品質・スピードで比較

外部支援と内製を、実務で問題になりやすい観点で並べます。伴走の密度と、他社事例で培われた型を借りられるかどうかが両者を分けます。

観点外部支援内製
工数実行を任せられるが、指示と確認の時間は必要全工程を社内で持つため総工数は最大
品質複数社の支援実績から得た型を使える自社事情に最適化できるが、外部知見は入りにくい
スピード立ち上がりが速い。ただし社内承認がボトルネックになる判断が速い一方、着手までに習熟期間が必要
コスト月額20万〜120万円。増減がしやすい年間650万円前後。固定費として動かしにくい
ノウハウ契約設計次第で残る/残らないが分かれる社内に蓄積するが、退職で失われる

外部支援の最大の利点は、費用を変動費として扱える点です。事業の状況に応じて施策とレイヤーを増減できるため、固定費化しにくい性質があります。

10-3. 損益分岐の目安|どの規模から内製が有利になるか

金額だけを比較すると、外部支援の月額が55万円を超えたあたりが内製1名分と並び、年間660万円が分岐点の目安になります。BtoBのように専門知識が要る領域では、採用そのものが難しい点も判断材料です。

ただし、内製1名でカバーできる範囲は限られます。広告運用とSEOと計測とMAを1名で回すのは現実的でなく、実務では「1名+外部支援」に落ち着くケースが多くなります。分岐の判断は金額だけでなく、戦略上必要なレイヤー数で考えてください。

外に出すレイヤーが1つ(広告運用のみ等)で月額55万円を超えるなら、内製を検討する価値があります。3レイヤー以上を横断して月額80万円なら、同じ範囲を内製で賄うには2〜3名が必要で、外部支援のほうが割安です。

10-4. 内製化の3段階(実行の内製・判断の内製・設計の内製)と、各段階で外部に残す役割

内製化は全部か無かではなく、段階的に移す前提で戦略を設計すると失敗が減ります。伴走の範囲も段階ごとに変わります。

  1. 実行の内製:広告の入稿、記事の公開、レポート作成を社内で行う段階です。戦略と判断は外部に残し、実務のスピードを上げます。
  2. 判断の内製:数値を見て施策の継続・停止を社内で決める段階です。外部には検証設計とセカンドオピニオンを残します。
  3. 設計の内製:年間の戦略とKPI設計を社内で組む段階です。外部にはテクニカルSEOやデータ基盤構築をスポットで残します。

段階を飛ばして設計まで一気に内製へ移すと、判断の根拠が社内に蓄積しないまま責任だけが移り、施策が止まります。伴走型のコンサルティングを選ぶ場合は、3段階のどこを目標にするかを契約時に共有してください。

伴走の密度は、この目標設定で決まります。目標が共有されていれば、レポートの粒度や引き継ぎ資料の作り方も内製化を前提とした形に変わります。

第11章 相談から支援開始まで|デジタルマーケティング支援の依頼6ステップ

第11章 相談から支援開始まで|デジタルマーケティング支援の依頼6ステップ

問い合わせから支援開始までは、おおむね7〜8週間かかります。支援会社の選び方そのものより、この準備の質で初速が決まります。各ステップの所要期間を把握しておくと、いつから施策を動かせるかを逆算でき、課題の解消時期も見通せます。

11-1. STEP1 課題の言語化と「何を外に出すか」の決定(所要1週間)

第5章の5レイヤーに、現状の課題を当てはめます。「問い合わせが少ない」で止めず、流入が足りないのか、成約率が低いのか、数字自体が信用できないのかまで切り分けてください。この課題の切り分けだけで、相談すべき支援会社の起点が絞れます。

あわせて、支援範囲の輪郭を先に決めます。範囲が曖昧なまま契約すると、毎回の打ち合わせが範囲の交渉になります。「意思決定は自社、実行は外部」「計測の設計は外部、承認は自社」という粒度でも、書面にすれば認識のずれは減ります。

11-2. STEP2〜3 データ・権限の棚卸しと、候補企業の下調べ(所要2〜3週間)

STEP2:データと権限の棚卸し。渡せるデータ(過去の広告実績、GA4のアクセス、CVの実数、失注理由)と、付与できる権限を一覧にします。BtoBなら商談・受注の履歴も対象です。第3章のチェックリスト9項目を使うと漏れがなく、どの資産が誰の名義かも把握できます。

STEP3:候補企業の下調べ。第1章のとおり比較記事の情報は古い場合があるため、候補ごとに3点を確認します。

①法人の現存と正式な商号をフッターと会社概要で確認する ②公式の事業内容にその領域が明記されているかを見る ③公開されている実績が自社と近い規模・業種かを確かめる。ここまで終えてから問い合わせると、商談が空振りしません。

11-3. STEP4 同条件での提案比較|見積を揃える3条件(所要2週間)

起点の異なる会社を3社ほど混ぜて相談すると、課題の捉え方の違いが見えます。コンサルティング主体の会社と実行主体の会社では、同じデータから出てくる戦略が変わるためです。同じ資料を渡して第12章の5つの質問を全社に投げると、回答の差がそのまま体制と実績の差として現れます。

金額の比較は、第7章7-3の3条件(対象レイヤー・レポート頻度・修正回数)を揃えてから行います。揃えずに並べると、含有範囲の狭い見積が最安に見えます。代理店タイプごとの選び方は「リスティング広告代理店の正しい選び方」の分類も参考になります。

提案依頼時に渡す資料は、次の6項目をまとめた1枚で足ります。①事業と商材の概要 ②月間予算と内訳 ③直近12か月のCV数と獲得単価 ④実施済みの施策と結果 ⑤社内の体制 ⑥支援に期待する範囲。6項目が揃うと提案の粒度が上がり、戦略の違いが比較しやすくなります。

11-4. STEP5〜6 契約条件の確定とキックオフ|資産の名義を先に決める(所要2週間)

STEP5:契約条件の確定。支援範囲、費用の構造、レポートの頻度に加え、第3章の3条項(アカウント返還・著作権の帰属・ツールの契約主体)と、移管の実績を確認します。契約書のドラフト段階なら、いずれも修正を相談できます。

STEP6:キックオフ。初回で決めるのは、定例の頻度と参加者、連絡手段、承認フローの4点です。あわせてSTEP2で棚卸しした権限を実際に付与します。権限付与が遅れると、第8章の0〜30日で見るべき土台づくりが後ろ倒しになります。

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第12章 相手の回答で差が出る7つの質問|デジタルマーケティング支援会社の見極め方

第12章 相手の回答で差が出る7つの質問|デジタルマーケティング支援会社の見極め方

3社に同じ質問を投げると、返ってくる答えの具体性に支援会社の体制と実績がそのまま表れます。課題の見立てから契約後の運用まで、回答の差が大きい7つの質問を順に挙げます。いずれも、その場で答えられるかどうかが判断材料になります。

12-1. オフラインの顧客データまで含めた統合計測を設計できるか

第2章のとおり、デジタルマーケティング支援がWeb支援と分かれるのは扱うデータの範囲です。最初の軸は、店舗・電話・展示会といったオンライン外の接点を計測にどう組み込むかを説明できるかに置きます。

「オフラインCVのインポートは対応していますか」「電話問い合わせを広告の評価にどう紐づけますか」と聞けば、設計の実績があるかはすぐ分かります。BtoBのように受注が営業側で決まる事業では、この設計の有無が成果の見え方を変えます。

12-2. デジタル資産の名義と返還条件を、契約書の文言として提示できるか

第3章のチェックリスト9項目のうち、広告アカウントとGA4の名義、契約終了時の移管手順を条文にできるかを確認します。即答できる支援会社は同じ質問を過去に受けており、名義を委託者側に置いて運用した実績があります

「持ち帰って確認します」となる場合、自社名義での開設が例外運用になっている可能性があります。回答の内容以上に、速さに情報が出ます。

12-3. 支援の起点が自社の課題レイヤーと一致しているか

第1章の5系統のうち、その会社がどこを起点にしているかを確認します。公式サイトの事業内容の並び順と、提案書の1ページ目に置かれた課題の記述で判断できます。

課題が計測にあるのに集客実行型を選ぶ、実行の手数が欲しいのに戦略型を選ぶといったずれは、契約後の不満の大半を占めます。「最初の30日で着手するのはどのレイヤーですか」「その領域の実績はどれくらいありますか」の2問で、起点は明確になります。

12-4. 5レイヤーのうち社内に残す範囲を、提案側から示してくるか

よい提案は、外に出す範囲だけでなく「これは社内でやったほうがよい」という線引きまで含みます。第5章の5レイヤーで言えば、レイヤー2の意思決定や、営業と直結するレイヤー5の一部は自社に残したほうが速く回ります。伴走型を掲げる会社ほど、この線引きを具体的に示せます。

すべてを引き受ける提案しか出てこない場合、支援が長期化する前提の設計になっています。内製化を当面の目標にしないとしても、残す範囲を提示できる会社のほうが、担当者の交代時に困りません。

12-5. レポートに次の一手まで書かれるか|契約前にサンプルを取り寄せる

レポートの品質は、契約前にサンプルをもらえば確認できます。見るのは数値の見やすさではなく、次に打つ施策と戦略の修正まで書かれているかです。

数値の増減と要因の説明で終わるレポートは、報告書であって改善の提案ではありません。レポートの型は支援会社の実績がそのまま出る部分です。

「今月わかったこと」「来月やること」「やらないと決めたこと」の3点が書かれているかを基準にします。実名を伏せた実績サンプルなら、多くの支援会社が提示できます。

12-6. 料金の考え方(連動型か固定型か)を初回で説明できるか

第1章のとおり金額は非公開が標準です。金額ではなく、費用の決まり方を聞きます。工数ベースか、広告費連動か、成果連動か。この構造を初回で説明できる会社は、見積の根拠も明快です。

コンサルティング中心の会社は工数ベース、広告運用中心の会社は連動型が多く、料金の考え方そのものがその会社の主戦場を示す情報にもなります。

12-7. 予算が半減・倍増したときの体制の変え方を説明できるか

事業の状況で予算は動きます。半分になったときに何を止め、倍になったときに何を足すかを、契約前に説明できるかを見てください。戦略の優先順位を持っている会社ほど、この質問に具体的に答えます。

ここが曖昧だと、減額時に支援の質だけが下がり、増額時は体制が追いつきません。予算変動への対応は、その会社が同じ規模帯でどれだけの実績を積んだかを映す質問でもあります。

初回打ち合わせで聞く質問は、次の5つに絞ると比較しやすくなります。

  1. 広告アカウントとGA4は、どちらの名義で開設しますか
  2. 最初の30日で着手するのは、どのレイヤーですか
  3. 社内に残したほうがよい作業はどれですか
  4. レポートのサンプルをいただけますか
  5. 予算が半分になったら、支援範囲はどう変わりますか

3社に同じ質問を投げると、回答の差がそのまま選び方の比較表になります。

第13章 デジタルマーケティング支援が空回りする4つの発注側要因

第13章 デジタルマーケティング支援が空回りする4つの発注側要因

支援がうまくいかない原因は、支援会社の力量や実績、コンサルティングの質だけではありません。株式会社Grillが引き継いだ案件を振り返ると、発注側の準備で決まっている部分が相当あります。契約後に効いてくる課題を4つ挙げます。

13-1. 意思決定者が打ち合わせに出ず、承認に2週間かかる

デジタル領域の施策は、検証の回数が成果を決めます。1つの施策の承認に2週間かかる体制では、月に回せる検証は1〜2本が上限です。戦略の巧拙より、この回数のほうが結果に効きます。

対策は、承認が必要な範囲を先に決めることです。「1回あたり5万円以下の広告クリエイティブの差し替えは担当者判断」といった裁量の線引きを作れば、検証の速度は上がります。意思決定者は月1回の方針確認に出席する形で足ります。

13-2. 過去の広告データ・顧客データを渡せる状態にしていない

過去の施策の履歴が渡されないと、支援会社は同じ施策を試すところから始めます。すでに失敗した訴求やキーワードに、もう一度予算を使うことになります。

渡すべきは成功事例だけではありません。むしろ「試したが成果が出なかったもの」のほうが価値があります。過去の広告アカウントの閲覧権限、CVの実数データ、営業側で把握している失注理由を初月にまとめて共有してください。

13-3. 目標が「売上を上げたい」のままで、KPIに翻訳されていない

目標が売上のままだと、施策の良し悪しを月次で判定できません。第5章のレイヤー2で述べたKPIツリーが必要なのは、判断の頻度を上げるためです。

売上を「流入数×CVR×商談化率×受注率×単価」に分解すれば、どの数字を動かす施策なのかが明確になります。分解は支援会社と一緒に行って構いませんが、目標値の合意は自社側で持ってください。戦略の前提が外部にあると、課題の設定まで委ねることになります。

13-4. 施策単位で発注先を分け、レイヤー間のつなぎ目が誰の担当でもない

第9章で述べた並走の問題が、発注の設計段階から埋め込まれているパターンです。広告はA社、SEOはB社、サイト改修はC社と分けた結果、広告の受け皿となるLPの改修が誰の担当でもなくなります。

つなぎ目の作業をどちらが担うかは、実績のある側に寄せたうえで契約時に明記してください。発注先の選び方より、この線引きのほうが成果を左右します。「広告のLPは広告側の担当」「計測タグの実装は制作側」といった線引きがあるだけで、宙に浮く作業がなくなります。

4つの要因のうち、13-1と13-3は契約前に自社だけで解消できます。13-2と13-4は支援会社と一緒に整理する項目です。契約前にすべてを完璧にする必要はありませんが、前者の2つを放置したまま始めると、支援費用の相当部分が調整の時間に消えます。

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第14章 デジタルマーケティング支援でよくある疑問7選

第14章 デジタルマーケティング支援でよくある疑問7選

検討段階で相談の多い課題を7つ取り上げます。回答は本記事で扱った資産の帰属・レイヤー・90日の評価軸と対応させ、BtoBとBtoCで判断が変わる点も補足しました。

14-1. 支援会社を変えたら、これまでのデータや学習は引き継げますか

引き継げるかどうかは名義で決まります。広告アカウントが広告主名義なら管理権限の付け替えで学習データが残り、支援会社名義ならアカウントごと移管できるかの交渉です。第4章の判定表で現在の状態を確認し、引き渡し実績の有無も併せて聞いてください。

14-2. 計測環境の整備だけをスポットで依頼できますか

対応している支援会社はあります。レイヤー1だけを切り出し、GA4の再設計、CV定義の見直し、タグ実装までを2〜8週間で行うスポット契約で、費用は初期構築20万〜100万円程度が目安です。

集客は既存の体制で続けて判断材料だけ先に整え、その後に運用支援やコンサルティングへ広げる進め方もできます。

14-3. 社内にマーケティング担当が1人もいない状態でも依頼できますか

依頼はできますが、社内に窓口となる担当者を1名決めることが前提です。月2回程度の打ち合わせに出席し、社内の承認を取り、営業や現場の情報を支援会社へ渡す役割で、兼任でも構いません。

この役割が空席だと、記事もレポートも納品されるのに社内で使われないまま溜まります。伴走型の契約ほど、この受け皿の有無で成果が変わります。

14-4. 支援会社が使っているツールは、契約終了後も使い続けられますか

支援会社の法人契約に相乗りしているツールは、契約終了と同時に使えなくなります。ヒートマップ、順位計測、MA、BIダッシュボードが該当します。自社契約に切り替えられるか、無理でもデータをエクスポートできるかを契約前に確認してください。

14-5. 大手と専業、どちらに依頼したほうが成果は出やすいですか

予算規模とレイヤー数による選び方が実務的です。広告費が月数百万円以上で複数媒体とマス施策を横断するなら体制の厚い大手、月額予算が数十万円で課題が特定のレイヤーに集中しているなら専業や中堅のほうが関与は濃くなります。

BtoBで商材が特殊な場合は、社数より近い業種の実績を優先してください。

14-6. 成果が見え始めるまでにどのくらいかかりますか

第8章の90日フレームで言えば、判断材料が揃うのが90日です。広告運用は計測が整っていれば30〜60日で獲得単価の傾向が見え、SEOは4〜8か月、MAを使った顧客育成は3〜6か月が目安です。

90日時点では「数字が動いたか」ではなく「検証が積み上がり、戦略が更新されているか」で継続を判断してください

14-7. 月額いくらから相談できますか

第7章7-1のレンジで言えば、レイヤーを1つに絞れば月額10万円台から成立します。計測の点検と広告運用を組み合わせるなら30万円前後、SEOやCV改善の施策まで含めるなら60万円前後が目安です。

予算が小さい段階では、薄く広く発注するよりレイヤーを絞って1つずつ外に出すほうが成果は出やすくなります。

AI検索の普及で検索流入の前提も変わりつつあります。SEOを支援範囲に含めるかを戦略として検討している場合は、「SEOはもう古いは本当?AI検索(GEO)時代にやるべきSEO戦略」で現在地を確認したうえで相談すると、提案の妥当性を判断しやすくなります。

第15章 デジタル資産を自社に残しながら成果を伸ばすために

第15章 デジタル資産を自社に残しながら成果を伸ばすために

いま契約している支援会社に解約を伝えたとして、翌月に自社の手元へ何が残るかを書き出してみてください。広告アカウントの学習データ、GA4の過去データ、公開した記事、クリエイティブの元データ、判断の根拠になった設定意図。

何が残り何が消えるかを即答できないなら、施策の成果は積み上がって見えても、実際には外部の環境に置かれています

デジタルマーケティング支援の選び方は、結局のところ1点に収束します。どの資産を自社名義に置いたまま、どこまでを外に出すかです。

ここが決まっていれば、起点の違う支援会社を並べても比較でき、実績の見せ方や費用の構造が違っても判断できます。第3章の9項目を埋めるところから始めれば、候補の絞り込みは速くなります。

内製化を見据えて社内で手を動かす範囲を残す戦略を取るなら、「SEO内部対策の完全ガイド」のように自社で着手できる領域から手をつけ、外に出す範囲を後から決める順序も選べます。

引き渡せる状態を保ったまま運用する、株式会社Grillのデジタルマーケティング支援

株式会社Grillは、GA4とコンバージョン定義の点検から入り、広告運用・SEO・SNSの実行、そしてLPの改善までを同じチームで伴走します。

広告アカウントとGA4は御社名義で開設することを原則とし、キャンペーン構造の意図、除外設定の根拠、キーワードの選定基準、テストの結果と解釈を文書で残します。第13章で挙げた「つなぎ目が誰の担当でもない」状態を避けるため、チャネル間の受け渡し工程も支援範囲に含めています。

そのうえで、御社が受け取るものを最初に確定させます。第4章で示した7つの資産について、契約が終わった時点で御社の手元に何が残るのかを、戦略と支援実績の説明と同じ提案書のなかで書面にしてお示しします。

将来的に内製化へ舵を切る場合の引き渡し手順も、あわせて明記します。

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この記事を書いた人
2014年オイシックス株式会社にて海外事業の中核を担ったのち、香港および中国現地法人の社長に就任。アジア市場における事業の飛躍的な拡大を牽引。2017年には株式会社Emooveを代表取締役CEOとして創業。ゼロからの事業立ち上げて急成長を実現し、事業売却(EXIT)を成功へと導く。現在は、株式会社Grillの取締役COOとして参画。これまでの経営手腕と最前線で培った知見を融合させ、様々な業界に向けて事業成長に直結するWEBマーケティング支援を強力に推進している。
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