リスティング広告の種類を徹底比較!3つの媒体と6つの配信メニューの特徴・費用・選び方を解説!

リスティング広告の種類を徹底比較!3つの媒体と6つの配信メニューの特徴・費用・選び方を解説!

「リスティング広告にはどんな種類があるのか?」「自社の商材やターゲットにはどの配信メニューが最適なのか?」——初めてリスティング広告に取り組む担当者にとって、広告メニューの多さは最初にぶつかる壁です。

Google広告だけでも検索連動型・ディスプレイ・ショッピング・動画・P-MAXと複数の配信フォーマットが存在し、さらにYahoo!広告やMicrosoft広告を加えると選択肢はさらに広がります。種類ごとに課金方式や得意とするターゲット層が異なるため、選定を誤ると予算を消化するだけで成果につながらないリスクがあります。

本記事では、リスティング広告の種類を「媒体」と「配信メニュー」の2軸で体系的に整理し、費用相場・課金方式・ターゲット特性を徹底比較します。さらに、自社に最適な種類を選ぶための5つの判断基準と、運用代行を検討する場合のおすすめパートナー5社も紹介します。読了後には自社の目的と予算に合った広告種類を迷わず選べる状態を目指しましょう

目次

第1章 そもそもリスティング広告とは?種類を理解するための仕組みと全体像

リスティング広告の種類を正しく選ぶためには、まず広告が表示される仕組みと、種類を分類する基本的な考え方を理解しておく必要があります。本章では、クリック課金とオークションの構造、そして種類を整理するための2つの軸を解説します。

1-1. リスティング広告の基本的な仕組み|クリック課金とオークションの構造

1-1. リスティング広告の基本的な仕組み|クリック課金とオークションの構造

リスティング広告は、ユーザーが検索エンジンにキーワードを入力した瞬間にオークションが発生し、広告ランク(入札単価×品質スコア)が高い順に掲載枠が割り当てられる仕組みです。課金はクリックが発生したときだけ発生するCPC(Cost Per Click)方式が基本であり、表示されただけでは費用はかかりません。

品質スコアは「推定クリック率」「広告の関連性」「ランディングページの利便性」の3要素で算出されます。つまり、入札単価を引き上げなくても品質スコアを改善すれば上位に表示されるチャンスがあるのがリスティング広告の大きな特徴です。

この「クリック課金×オークション」という基本構造は、検索連動型広告だけでなくディスプレイ広告やショッピング広告など、ほぼすべてのリスティング広告の種類に共通する土台です。種類ごとに配信面やフォーマットは異なりますが、根底にあるロジックを押さえておくと各種類の違いをスムーズに理解できます。

品質スコアの改善で最もインパクトが大きいのはLP(ランディングページ)の表示速度とコンテンツの一致度です。弊社の運用実績では、LPの読み込み速度を1.5秒短縮しただけで品質スコアが2ポイント上昇し、平均CPCが18%下がった事例があります。

1-2. リスティング広告の種類を整理する2つの軸|「媒体」×「配信メニュー」

リスティング広告の種類は大きく「媒体(プラットフォーム)」と「配信メニュー(フォーマット)」の2軸で整理できます。

分類軸具体例選定で影響するポイント
媒体Google広告・Yahoo!広告・Microsoft広告リーチできるユーザー層・検索シェア・管理画面の操作性
配信メニュー検索連動型・ディスプレイ・ショッピング・動画・P-MAX・アプリ課金方式・クリエイティブ形式・配信面・ターゲティング精度

媒体を選ぶとリーチできるユーザーの母数や属性が決まり、配信メニューを選ぶと広告のフォーマットや課金体系が決まります。まずは第2章で媒体の違いを、続く第3章で配信メニューの違いを詳しく見ていきましょう。

  • 媒体選定: 自社のターゲット層がどの検索エンジン・プラットフォームを利用しているかで決まる
  • 配信メニュー選定: 広告の目的(認知拡大か、獲得か)やクリエイティブの種類(テキスト・画像・動画)で決まる
  • 実務上は「媒体→配信メニュー」の順に絞り込むのが効率的

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第2章 【媒体別】リスティング広告の種類|3大プラットフォームの特徴比較

リスティング広告を出稿できる主要な媒体は、Google広告・Yahoo!広告・Microsoft広告の3つです。それぞれの検索シェアや得意なユーザー層は大きく異なるため、自社のターゲットに合った媒体を選ぶことが費用対効果を高める第一歩になります。

▼3大媒体の基本スペック比較

項目Google広告Yahoo!広告Microsoft広告(Bing)
国内検索シェア(2026年)約76%約12%約6%
主なユーザー層全年代・スマホ中心40代以上・PC&ニュース閲覧層ビジネスパーソン・BtoB担当者
配信メニュー数6種類(検索・ディスプレイ・ショッピング・動画・P-MAX・アプリ)4種類(検索・ディスプレイ・ショッピング・動画)4種類(検索・ディスプレイ・ショッピング・動画)
最低出稿金額の目安1日数百円〜1日数百円〜1日数百円〜
管理画面の特徴機能が豊富で自動化ツールが充実Google広告に近いUIだが機能はやや限定的Google広告からのインポート機能あり

2-1. Google広告|リスティング広告の種類が最も豊富な主力媒体

2-1. Google広告|リスティング広告の種類が最も豊富な主力媒体

Google広告は国内検索シェア約76%を占める最大の広告プラットフォームです。検索連動型・ディスプレイ・ショッピング・動画(YouTube)・P-MAX・アプリの6種類の配信メニューをすべて網羅しており、リスティング広告の種類を幅広くテストしたい場合はGoogle広告から始めるのが定石です。

管理画面では「スマート自動入札」や「レスポンシブ検索広告」など、AIを活用した最適化機能が年々強化されています。特にP-MAXキャンペーンでは、検索・ディスプレイ・YouTube・Discover・Gmail・マップの全面に一括配信できるため、少人数のチームでも複数の種類を同時に運用しやすい点が強みです。

弊社でEC事業者のGoogle広告を運用した際、検索連動型とショッピング広告を併用することで、CPAを維持したままCV数を1.4倍に伸ばせました。種類の組み合わせ最適化が成果を分けるポイントです。

2-2. Yahoo!広告|40代以上・ニュース閲覧層に強いリスティング広告

Yahoo!広告は国内検索シェア約12%ですが、Yahoo! JAPANのトップページやYahoo!ニュースなど独自の配信面を持つため、40代以上のPC利用層やニュース閲覧層にリーチしやすいのが大きな特徴です。

配信メニューは検索連動型・ディスプレイ・ショッピング・動画の4種類で、Google広告と比べるとP-MAXやアプリキャンペーンは提供されていません。ただし、Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)はYahoo!ニュースのインフィード面に配信できるため、ニュース記事を閲覧する比較的購買力の高い層に自然にアプローチできる点は見逃せません。

管理画面はGoogle広告に近いUIですが、自動入札のアルゴリズムや推奨設定はGoogleとは異なります。Google広告で成果が出た設定をそのまま流用するのではなく、Yahoo!広告に合わせたチューニングが必要です。

2-3. Microsoft広告(Bing)|BtoB商材とビジネス層に適したリスティング広告

Microsoft広告はBing検索を中心に配信される広告プラットフォームで、国内シェアは約6%とGoogle・Yahoo!より小さいものの、BtoB商材やビジネスパーソン向けサービスとの相性が非常に高いのが特徴です。

WindowsのデフォルトブラウザであるMicrosoft EdgeにはBingが標準搭載されているため、法人PCからの検索トラフィックが集中しやすい構造になっています。また、LinkedInのオーディエンスデータと連携したターゲティングが可能であり、役職・業種・企業規模で絞り込んだ配信ができる点はGoogle・Yahoo!にはない独自の強みです。

配信メニューは検索連動型・ディスプレイ・ショッピング・動画の4種類を利用できます。Google広告の設定をインポートする機能が備わっているため、既にGoogle広告を運用している企業は比較的少ない工数で配信を開始できます。

BtoB商材を扱うクライアントでMicrosoft広告を追加導入したところ、Google広告と比較してCPCが約40%低い水準で推移しました。競合が少ない今がBtoB企業にとっては狙い目の媒体です。

第3章 【メニュー別】リスティング広告の配信フォーマット6種類|目的別の使い分け

媒体を選んだ後に決めるのが「どの配信メニュー(フォーマット)で広告を出すか」です。リスティング広告の配信メニューは大きく6種類に分かれ、それぞれ得意とするターゲット層・クリエイティブ形式・課金方式が異なります

▼リスティング広告の配信メニュー6種類の概要

配信メニュー主な配信面クリエイティブ形式主な課金方式得意な目的
検索連動型広告検索結果ページ上部・下部テキストCPC顕在層の獲得
ディスプレイ広告Webサイト・アプリの広告枠画像+テキストCPC / CPM認知拡大・リターゲティング
ショッピング広告検索結果のショッピングタブ商品画像+価格+店舗名CPCEC商品の販売促進
動画広告(YouTube広告)YouTube動画の前後・中間動画(6秒〜)CPV / CPM商品理解・ブランディング
P-MAXキャンペーンGoogle全配信面を横断テキスト+画像+動画(自動組合せ)CPC / CPA目標コンバージョン最大化
アプリキャンペーン検索・Play Store・YouTube等テキスト+画像(自動生成含む)CPI / CPAアプリインストール促進

3-1. 検索連動型広告|「今すぐ解決したい」顕在層を逃さないリスティング広告の基本形

3-1. 検索連動型広告|「今すぐ解決したい」顕在層を逃さないリスティング広告の基本形

検索連動型広告は、ユーザーが検索エンジンにキーワードを入力した瞬間に検索結果ページの上部または下部にテキスト形式で表示される広告です。「今まさに情報を探している」顕在層にピンポイントでアプローチできるため、リスティング広告のなかで最もコンバージョン率が高い傾向にあります。

広告文は「見出し(最大15個)」「説明文(最大4個)」を登録するレスポンシブ検索広告が主流で、AIが検索語句に最適な組み合わせを自動で選出します。キーワードのマッチタイプ(完全一致・フレーズ一致・部分一致)を適切に設定することで、無駄なクリックを抑えながら獲得効率を高められます。

初めてリスティング広告に取り組む場合は、まず検索連動型広告から始めて「獲得単価(CPA)の基準値」を作り、そこから他の種類に展開するのが王道の進め方です。

3-2. ディスプレイ広告|潜在層への認知獲得と離脱ユーザーの呼び戻しを両立

ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリの広告枠にバナー画像やテキストを表示する形式です。Google広告ではGDN(Googleディスプレイネットワーク)、Yahoo!広告ではYDA(Yahoo!ディスプレイ広告)として提供されています。

検索連動型広告が「検索している人」をターゲットにするのに対し、ディスプレイ広告は「まだ検索していない潜在層」や「一度サイトを訪問したが離脱した人(リターゲティング)」にアプローチできるのが最大の違いです。

課金方式はCPC(クリック課金)またはCPM(インプレッション課金)を選択でき、認知拡大が目的ならCPM、サイト誘導が目的ならCPCが適しています。クリック単価は検索連動型広告より低い傾向にある一方、コンバージョン率も低くなりやすいため、目的に応じた使い分けが重要です。

3-3. ショッピング広告|商品画像・価格を検索結果に直接表示するEC向けリスティング広告

ショッピング広告は、ECサイトの商品情報(画像・価格・店舗名)を検索結果ページに直接表示できる広告形式です。Google広告では「Googleショッピング広告」、Yahoo!広告では「Yahoo!ショッピング広告」として提供されています。

テキストのみの検索連動型広告と異なり、商品画像・価格・レビュー評価が検索結果上で一目でわかるため、クリック前に購入意欲の高いユーザーを選別できるのが大きな強みです。結果として、クリック後のコンバージョン率が高くなる傾向にあります。

出稿にはGoogle Merchant CenterやYahoo!コマースへの商品フィード(データベース)登録が必要です。商品数が多いECサイトの場合はフィード管理ツールの導入を検討すると運用効率が大幅に向上します。

3-4. 動画広告(YouTube広告)|商品理解とブランド想起を同時に高めるリスティング広告

3-4. 動画広告(YouTube広告)|商品理解とブランド想起を同時に高めるリスティング広告

動画広告は、YouTubeの動画再生前後や再生中に表示される広告です。Google広告の「動画キャンペーン」として出稿でき、Yahoo!広告やMicrosoft広告でも動画フォーマットの提供が進んでいます。

動画の長さに応じたフォーマットが複数あり、6秒のバンパー広告(スキップ不可)、15〜30秒のスキッパブルインストリーム広告(5秒後スキップ可)、インフィード動画広告(検索結果やおすすめ欄に表示)などから選択できます。

テキストや静止画では伝えきれない商品の使用感・世界観・ストーリーを直感的に訴求できるのが動画広告の最大のメリットです。課金方式はCPV(視聴課金:30秒以上視聴またはクリックで課金)が中心で、ブランディングから直接獲得まで幅広い目的に対応します。

動画広告は「制作コストが高い」というイメージが根強いですが、実際にはスマートフォンで撮影した素材+字幕+BGMで月額10万円台から出稿可能です。まずは6秒バンパー広告で反応を見るスモールスタートが有効です。

3-5. P-MAXキャンペーン|AIが全配信面を横断最適化する最新のリスティング広告

P-MAX(Performance Max)キャンペーンは、Google広告が2021年にリリースした比較的新しい配信形式で、検索・ディスプレイ・YouTube・Discover・Gmail・Googleマップの全配信面をAIが自動で横断最適化します。

広告主はテキスト・画像・動画のアセットとコンバージョン目標を設定するだけで、どの配信面にどのクリエイティブを表示するかをAIが判断します。手動でキャンペーンを分けて管理する必要がないため、運用工数を大幅に削減できるのが魅力です。

一方で、「どの配信面で成果が出ているのか」「どのキーワードで表示されたのか」といった詳細な分析がしづらい点がデメリットとして挙げられます。検索連動型広告単体の方が透明性の高い運用ができるため、コントロール性を重視する場合は併用しつつバランスを取る運用がおすすめです。

3-6. アプリキャンペーン|アプリインストールとアプリ内行動を促すリスティング広告

アプリキャンペーンは、アプリのインストールやアプリ内での特定アクション(課金・登録など)を促進するための配信形式です。Google広告では「アプリキャンペーン」、Yahoo!広告では「アプリダウンロードキャンペーン」として提供されています。

Google検索・Google Play Store・YouTube・GDNの各面にAIが自動で広告を配信し、インストール数やアプリ内イベントの最大化を目指します。アプリのタイトル・説明文・アイコン・スクリーンショットを自動で組み合わせて広告を生成するため、クリエイティブの制作負担が少ないのも特徴です。

課金方式はCPI(Cost Per Install:インストール課金)またはCPA(アプリ内行動単価)で、成果が発生した場合にのみ費用がかかるためROIを管理しやすい構造になっています。

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第4章 リスティング広告の種類別に見る費用相場と課金方式の比較

リスティング広告の種類を選ぶ際、費用面は無視できない判断材料です。本章では課金方式の違い、種類ごとのクリック単価・月額予算の相場、そして実際に予算を組む手順を解説します。

4-1. 課金方式3タイプの違い|CPC・CPM・CPVそれぞれの特性と向き不向き

リスティング広告の課金方式は大きく3つに分かれます。どの種類を選ぶかによって採用される課金方式が異なるため、種類選定と費用設計はセットで考える必要があります。

課金方式課金タイミング主な対応メニュー向いている目的
CPC(クリック課金)広告がクリックされたとき検索連動型・ディスプレイ・ショッピングサイト誘導・獲得
CPM(インプレッション課金)広告が1,000回表示されたときディスプレイ・動画(バンパー)認知拡大・リーチ最大化
CPV(視聴課金)動画が30秒以上視聴またはクリックされたとき動画広告(インストリーム)商品理解・ブランド想起

CPC方式は「クリック=ユーザーの能動的なアクション」に対して課金されるため、費用対効果を測定しやすいのが最大の利点です。一方、CPMは表示回数に対して課金されるため、多くのユーザーに広告を見せたい認知拡大フェーズに適しています。CPVは動画の視聴という深いエンゲージメントに対して課金されるため、商品理解を深めるブランディング施策に向いています。

4-2. リスティング広告の種類別クリック単価・月額予算の相場一覧【2026年版】

4-2. リスティング広告の種類別クリック単価・月額予算の相場一覧【2026年版】

以下の表はリスティング広告の種類ごとの一般的な費用相場です。業界・競合状況・品質スコアによって大きく変動するため、あくまで予算策定の目安としてご活用ください。

種類平均クリック単価(CPC)月額予算の目安(中小企業)月額予算の目安(中堅〜大企業)
検索連動型広告80〜500円10万〜50万円50万〜500万円
ディスプレイ広告20〜100円5万〜30万円30万〜300万円
ショッピング広告30〜150円5万〜30万円30万〜200万円
動画広告(YouTube)3〜20円(CPV)10万〜50万円50万〜500万円
P-MAXキャンペーン50〜300円15万〜50万円50万〜500万円
アプリキャンペーン100〜500円(CPI)20万〜80万円80万〜500万円

なお、Web広告全般の費用感については「Meta広告の費用相場は?課金形態や予算の決め方も解説」の記事も参考になります。リスティング広告と他媒体の費用を比較する際にあわせてご確認ください。

初期予算としては月額20万円以上を確保できると、十分なデータ量を集めて最適化サイクルを回せます。弊社がサポートした20社以上のデータでは、月額20万円未満の場合はコンバージョンデータの蓄積に時間がかかり、最適化の精度が上がりにくい傾向が見られました。

4-3. リスティング広告の予算を組む3ステップ|種類選定後の費用設計

リスティング広告の種類を決めたら、次は具体的な予算設計です。以下の3ステップに沿って進めると、無理なく精度の高い予算を組むことができます。

【STEP 1】目標CPAを設定する

まず「1件のコンバージョンにいくらまで投資できるか」を決めます。商材の利益率や顧客生涯価値(LTV)から逆算し、許容できる上限CPAを設定しましょう。

【STEP 2】目標CV数から月額予算を算出する

「目標CPA × 月間目標CV数 = 月額予算」の計算式で概算を出します。たとえば目標CPAが5,000円で月間20件のCVを狙うなら、月額予算は10万円が目安になります。

【STEP 3】種類別に予算を配分する

複数の種類を併用する場合は、まず検索連動型広告に予算の60〜70%を配分し、残りをディスプレイやP-MAXに振り分けるのがセオリーです。運用開始後はCPAやROASの実績値を見ながら月単位で配分を調整します。

第5章 自社に最適なリスティング広告の種類を選ぶ5つの判断基準

リスティング広告の種類はわかったものの、「結局どれを選べばいいのか?」と迷うケースは少なくありません。本章では、自社の状況に合った種類を選定するための5つの判断基準を解説します。

5-1. 広告の目的で選ぶ|認知・検討・獲得のどのフェーズを狙うか

5-1. 広告の目的で選ぶ|認知・検討・獲得のどのフェーズを狙うか

リスティング広告の種類選びで最初に考えるべきは「広告で何を達成したいか」です。広告の目的は大きく「認知」「検討」「獲得」の3つのフェーズに分けられます。

  • 認知フェーズ(まだ自社や商品を知らない層): ディスプレイ広告・動画広告が有効。多くのユーザーに広く露出し、ブランドの存在を知ってもらう
  • 検討フェーズ(課題は認識しているが解決策を比較検討中): 検索連動型広告・ショッピング広告が有効。情報収集中のユーザーに自社の強みを直接訴求できる
  • 獲得フェーズ(購入・申込みの意思が固まりつつある層): 検索連動型広告・リターゲティング(ディスプレイ)が有効。最後の一押しでコンバージョンに導く

1つの種類で全フェーズをカバーするのは困難なため、複数の種類を組み合わせてファネル全体をカバーする「フルファネル設計」が理想的です。ただし、予算が限られる場合はまず獲得フェーズ(検索連動型広告)に集中し、成果が安定してきたら認知フェーズの種類を追加する段階的なアプローチが現実的です。

5-2. ターゲットの行動フェーズで選ぶ|「検索している人」か「閲覧している人」か

ターゲットユーザーが「検索している人」か「閲覧している人」かによって、適したリスティング広告の種類は変わります。

検索行動を取るユーザーは課題やニーズが明確であり、検索連動型広告やショッピング広告でダイレクトにアプローチするのが効果的です。一方、SNSやニュースサイトを閲覧しているユーザーはまだ課題を自覚していないケースが多く、ディスプレイ広告や動画広告で興味喚起する方が適しています。

自社のターゲットが普段どのようなメディアを利用し、どのタイミングで情報収集を行うのかを具体的にイメージすることが、種類選定の精度を高めるカギです。

5-3. 月額予算の規模で選ぶ|少額スタートに適した種類と大規模配信向けの種類

予算の規模によって、効果的に運用できるリスティング広告の種類は異なります。以下は月額予算別のおすすめの種類です。

月額予算おすすめの種類理由
10万円未満検索連動型広告のみ少額でもCVデータを蓄積でき、CPAの基準値を作れる
10万〜30万円検索連動型広告+ディスプレイ(リターゲティング)顕在層の刈り取り+離脱ユーザーの再アプローチ
30万〜100万円検索連動型+ディスプレイ+ショッピングまたは動画複数メニューの併用で接点を拡大
100万円以上フルメニュー(検索+ディスプレイ+動画+P-MAX等)AIの自動最適化が効きやすく、フルファネルを設計可能

少額予算の場合、複数の種類に分散させるとデータが薄まり最適化が進みにくくなります。まずは検索連動型広告に集中してCPAの基準値を確立し、余裕ができてから種類を追加する段階的なアプローチが失敗しにくい進め方です。

5-4. 商材タイプ別の相性一覧|リスティング広告の種類と自社商材をマッチングする

自社の商材タイプによって、相性の良いリスティング広告の種類は異なります。以下の一覧を参考に、自社に最もフィットする種類を絞り込みましょう。

商材タイプ相性の良い種類理由
BtoB(SaaS・コンサルなど)検索連動型広告・Microsoft広告検索意図が明確なビジネスパーソンに直接訴求できる
ECサイト(物販)ショッピング広告・検索連動型・P-MAX商品画像で訴求でき、フィード連携で効率的に運用可能
店舗ビジネス(飲食・美容等)検索連動型広告(ローカル検索)・ディスプレイエリアターゲティングで商圏内ユーザーに絞って配信
アプリアプリキャンペーン・動画広告インストール促進に特化した課金モデルで効率的に獲得可能
ブランド商品(化粧品・ファッション等)動画広告・ディスプレイ・P-MAX世界観やストーリーを視覚的に伝え、ブランド想起を向上

テーブルの相性はあくまで一般論です。実際には「検索連動型が鉄板」と思われていた商材でもP-MAXの方がCPAが下がるケースが増えています。1〜2か月のテスト配信で実データを比較することを強くおすすめします。

5-5. 社内の運用リソースで選ぶ|自社運用と代理店依頼の判断基準

リスティング広告は運用型広告であり、配信開始後も継続的な調整が不可欠です。社内に運用リソースをどの程度確保できるかによって、選ぶべき種類や運用体制が変わります。

  • 自社運用が現実的なケース: 検索連動型広告1〜2メニューに絞り、週に数時間のレポート確認・入札調整を行う。Google広告のスマート自動入札を活用すれば、運用経験が浅くてもある程度の成果を出せる
  • 代理店に依頼すべきケース: 月額予算50万円以上で複数の種類を併用する場合、または動画広告のクリエイティブ制作が必要な場合。専門知識とリソースの不足を代理店の知見で補える
  • ハイブリッド型: 検索連動型広告は自社で運用し、ディスプレイや動画など専門性が高い種類のみ代理店に委託するパターン。コスト効率と専門性のバランスが取りやすい

複数の種類を自社運用しようとして工数が膨れ上がり、結果的にどのメニューも中途半端になるケースは非常に多いです。自社のリソースを冷静に見積もり、無理なら1〜2種類に絞るか、代理店に一括で任せる方が成果は出やすくなります。

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第6章 リスティング広告の運用代行おすすめ会社5選|種類の選定から依頼できるパートナー比較

リスティング広告の種類が多く、自社での運用が難しいと感じた場合は、運用代行を専門とする広告代理店への依頼を検討しましょう。本章では、種類選定の段階から相談でき、複数メニューの一括運用に対応できるおすすめの代理店を5社紹介します。

会社名特徴対応メニュー最低出稿金額の目安
株式会社Grill種類選定からLP改善までワンストップ支援全種類対応月額30万円〜
アナグラム株式会社データドリブンな検索連動型運用に定評検索・ディスプレイ・ショッピング月額50万円〜
株式会社メディックスディスプレイ・動画のクリエイティブ力全種類対応月額30万円〜
株式会社キーワードマーケティングキーワード戦略に特化検索連動型中心月額30万円〜
ASUE株式会社少額予算でもていねいなサポート検索・ディスプレイ・動画月額10万円〜

6-1. 株式会社Grill|リスティング広告の種類選定×クリエイティブ×LP改善を一気通貫で支援

株式会社Grill

株式会社Grillは、リスティング広告の種類選定から広告クリエイティブの制作、LP(ランディングページ)の改善までをワンストップで支援するデジタルマーケティング会社です。「どの種類を選べばいいかわからない」という初期段階から伴走し、ビジネスゴールに合わせた媒体×配信メニューの最適な組み合わせを設計します。

Google広告・Yahoo!広告・Microsoft広告の全媒体に対応しており、検索連動型・ディスプレイ・ショッピング・動画・P-MAXの各メニューを横断的に運用できます。特に、広告運用とLP改善を一体で行う「広告×LP最適化」のアプローチに強みがあり、CPAの継続的な改善を実現します。

LP制作のパートナーをお探しの場合は、「LP制作会社おすすめ比較15社|費用相場と選び方を徹底解説」の記事もあわせてご参照ください。

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会社名株式会社Grill
公式サイトhttps://grill.co.jp/
所在地東京都渋谷区東3丁目22−14 グランファースト恵比寿 5階
設立年2021年3月

6-2. アナグラム株式会社|データドリブンな検索連動型広告の運用に定評のある代理店

アナグラム株式会社

アナグラム株式会社は、運用型広告のコンサルティングと運用代行を専門とする代理店で、特にデータ分析に基づいた検索連動型広告の運用に定評があります。広告アカウントの構造設計からキーワード戦略の策定、入札最適化まで、一気通貫で対応します。

「広告運用の透明性」を重視しており、運用レポートではクリック数やCPAだけでなく、検索クエリの傾向分析やオークションインサイトの共有まで踏み込んだ報告を行っている点が特徴です。中長期的にインハウス化を目指す企業への伴走型支援にも対応しています。

会社名アナグラム株式会社
公式サイトhttps://anagrams.jp/
所在地東京都渋谷区千駄ヶ谷4-4-4 フィールド北参道1・2F
設立年2010年4月

6-3. 株式会社メディックス|ディスプレイ広告と動画広告のクリエイティブ力が強み

株式会社メディックス

株式会社メディックスは、リスティング広告を含む運用型広告の代行と、ディスプレイ・動画領域のクリエイティブ制作を強みとする総合デジタルマーケティング企業です。30年以上の業歴を持ち、大手クライアントから中小企業まで幅広い業種・規模の運用実績があります。

特に、バナー・動画のクリエイティブ制作チームを社内に持ち、広告運用とクリエイティブ改善を同じチーム内で完結できるのが大きな強みです。ディスプレイ広告や動画広告の種類を本格的に運用したい企業にとって、クリエイティブのPDCAを高速で回せる点は見逃せないメリットです。

会社名株式会社メディックス
公式サイトhttps://www.medix-inc.co.jp/
所在地東京都千代田区神田神保町1-105 神保町三井ビルディング 19F
設立年1984年3月

6-4. 株式会社キーワードマーケティング|キーワード戦略に特化した検索連動型の運用代行

株式会社キーワードマーケティング

株式会社キーワードマーケティングは、社名が示すとおりキーワード戦略に特化した検索連動型広告の運用代行を強みとする代理店です。キーワードの選定・マッチタイプの設計・除外キーワードの管理を徹底し、無駄なクリックを極限まで削減してCPAの改善を追求する運用スタイルが特徴です。

Google広告・Yahoo!広告の検索連動型広告を中心に、ディスプレイやSNS広告も対応可能です。代表が出版した書籍やセミナー登壇を通じたナレッジ発信にも積極的で、広告運用の考え方や手法をオープンにしている透明性の高い企業でもあります。

会社名株式会社キーワードマーケティング
公式サイトhttps://www.kwm.co.jp/
所在地東京都中央区築地7-2-1 THE TERRACE TSUKIJI 2F
設立年2004年7月

6-5. ASUE株式会社|少額予算でもていねいなサポートを提供するリスティング広告代理店

ASUE株式会社

ASUE株式会社は、名古屋を拠点にリスティング広告を中心としたWeb広告の運用代行を提供する代理店です。月額10万円からの少額予算にも対応しており、初めてリスティング広告を出稿する中小企業やスタートアップにとって敷居が低いのが特徴です。

少額案件でも担当者が丁寧にコミュニケーションを取り、毎月のレポートに改善提案を盛り込む運用スタイルが口コミでも評価されています。検索連動型広告をメインにディスプレイ・動画広告にも対応しており、予算が増えてきた段階で種類を拡大する際にもスムーズに対応できます。

会社名ASUE株式会社
公式サイトhttps://asue.jp/
所在地愛知県名古屋市中区錦3-5-30 三晃錦ビル6F
設立年2012年4月

第7章 リスティング広告の種類選びで迷いやすい4つの疑問と注意点

リスティング広告の種類選びでは、初心者から中級者まで共通して悩みやすいポイントがあります。本章では、よくある4つの疑問とその回答を整理します。

7-1. 初めてリスティング広告を出す場合にどの種類から始めるべきか

7-1. 初めてリスティング広告を出す場合にどの種類から始めるべきか

結論から言えば、初めての場合はGoogle広告の検索連動型広告から始めるのが最も失敗しにくい選択です。理由は3つあります。

  • 国内検索シェアNo.1で母数が大きく、十分なクリックデータを短期間で蓄積できる
  • クリック課金(CPC)のため予算コントロールがしやすく、少額からテストできる
  • 顕在層への直接アプローチでCPAの基準値を早期に確立できる

検索連動型広告で一定の成果が確認できたら、次のステップとしてディスプレイ広告(リターゲティング)やP-MAXの追加を検討しましょう。

最初の1〜2か月は「CPAの基準値を作る期間」と割り切ってください。この段階で複数の種類に手を出すとデータが分散し、どの種類が効果的なのか判断できなくなります。

7-2. 検索連動型広告とディスプレイ広告はどちらを優先すべきか

検索連動型広告とディスプレイ広告のどちらを優先すべきかは、「今すぐ成果が欲しいか」「中長期的な認知基盤を作りたいか」で判断が分かれます

判断軸検索連動型広告を優先ディスプレイ広告を優先
目的短期的なCV獲得認知拡大・リターゲティング
予算少額(月10万円〜)でも成果を出したい月30万円以上確保できる
商材検索ニーズが明確(BtoB・サービス系)視覚的訴求が有効(ファッション・食品等)
ターゲット課題を自覚しているユーザーまだ課題に気づいていない潜在層

多くの場合、まず検索連動型広告でCVの基盤を作り、余裕が出たらディスプレイ広告でリターゲティングを開始する順序がもっとも効率的です。両方を同時に始める場合は、予算配分を検索連動型70%:ディスプレイ30%程度からスタートし、実績を見ながら調整するのがセオリーです。

7-3. P-MAXキャンペーンは他のリスティング広告の種類と併用すべきか

P-MAXキャンペーンは単独で運用しても機能しますが、検索連動型広告との併用が推奨されています。理由は、P-MAXは全配信面をAIに任せる設計のため、検索クエリ単位の細かいコントロールが難しく、特定のキーワードでの掲載を確実にしたい場合は検索連動型広告で補完する必要があるからです。

併用の際のポイントは以下のとおりです。

  1. 検索連動型広告で「最重要キーワード」を確実に押さえる
  2. P-MAXはコンバージョン目標を設定し、AIの学習データ蓄積に十分な予算(月15万円以上目安)を確保する
  3. 検索連動型とP-MAXで同じキーワードが競合する場合は、検索連動型が優先表示される仕様を理解しておく

P-MAXを追加したら検索連動型のインプレッションが急に落ちた、というご相談をよく受けます。P-MAXが検索面にも配信するため食い合いが起きるのが原因です。検索語句レポートを定期的に確認し、P-MAXが拾っているクエリが意図通りかチェックしましょう。

7-4. リスティング広告の種類を変更・追加するタイミングの見極め方

リスティング広告の種類は一度決めたら固定ではなく、ビジネスの成長段階やマーケット環境の変化に応じて見直すべきです。以下のタイミングでの変更・追加を検討しましょう。

  • CPAが目標を下回り安定してきたとき: 新しい種類を追加して接触ポイントを拡大できる余地がある
  • 検索連動型広告のインプレッションシェアが80%を超えたとき: 検索面での伸びしろが限られるため、ディスプレイや動画に投資先を広げる
  • 競合が新しい種類で配信を始めたとき: 同じ配信面に出ていないと機会損失が発生する可能性がある
  • 季節性やキャンペーンで一時的にリーチを増やしたいとき: ディスプレイ広告やP-MAXで短期間だけ配信面を拡大する

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第8章 自社の目的に合ったリスティング広告の種類を見極めて成果につなげよう

本記事では、リスティング広告の種類を「媒体」と「配信メニュー」の2軸で体系的に整理し、それぞれの費用相場・課金方式・ターゲット特性を比較してきました。最後に、記事のポイントを振り返ります。

リスティング広告の種類は、Google広告・Yahoo!広告・Microsoft広告の3媒体と、検索連動型・ディスプレイ・ショッピング・動画・P-MAX・アプリの6配信メニューの組み合わせで構成されます。種類ごとに得意とするターゲット層や課金方式が異なるため、自社の目的・予算・商材・リソースに合った種類を選定することが成果の分かれ目です。

初めての場合はGoogle広告の検索連動型広告からスタートし、CPAの基準値を確立したうえで段階的に種類を拡大するアプローチが最も失敗しにくい進め方です。自社だけでの判断が難しい場合は、種類選定の段階から代理店に相談することで初期段階のミスを防げます。

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この記事を書いた人
2014年オイシックス株式会社にて海外事業の中核を担ったのち、香港および中国現地法人の社長に就任。アジア市場における事業の飛躍的な拡大を牽引。2017年には株式会社Emooveを代表取締役CEOとして創業。ゼロからの事業立ち上げて急成長を実現し、事業売却(EXIT)を成功へと導く。現在は、株式会社Grillの取締役COOとして参画。これまでの経営手腕と最前線で培った知見を融合させ、様々な業界に向けて事業成長に直結するWEBマーケティング支援を強力に推進している。